2023年11月17日(金)放送分
担当は赤嶺啓子さんです。
琉球新報の記事から紹介します。
宜野座村惣慶区で先月10月16日、
厄払いの行事「シマカンカー」が行われ、
疫病や災厄を払い、無病息災と
惣慶区のさらなる発展を祈念しました。
シマカンカーは悪霊が地域に
侵入することを防ぐ目的の祭祀で、
明治より行われ、
昭和の初期に途絶えたシマカンカーを、
1985年に当時の区長を中心に復活しました。
かつては惣慶区の東西北の入り口だった
3カ所に、悪霊をはね返すとされる
石灰岩の獅子「石敢當」が外向きに安置され、地域を「結界」のように守ると
伝えられており、
伊芸勝也区長と行政委員を中心に、
3カ所の石敢當「恩納岳の返(けー)し」
「久志岳の返し」「安部崎の返し」を順に巡り、
牛汁を供えて祈りをささげました。
牛肉を供えることで集落を悪霊から守るという
意味合いが継承されますが、
昔は栄養失調の子どもも多く、
供えた肉を子どもたちに
「一口食」といって一口ずつ食べさせて
栄養をつけさせる目的もあったとされます。
石灰岩の「石敢當」は、惣慶区の南方にも
安置されていたと伝えられていますが、
区の発展に伴う開発の途上で消失し、
所在は不明だということです。