この曲のテーマが【卒業】なのですが、私自身卒業に対しての思いが、悲しい思い出ではなく、これから始まる新しい生活へのわくわく感であったため、明るい曲を作りました。

卒業といえばピアノのイメージで、弾き語り風に制作しました。優しく、歌うような感動的なメロディと、少し拙いタッチの音で卒業を演出しました。少しでも皆様の心の中に残ってお役に立てれば幸いです。

たまには作ってる時の感想なんか書き散らしてみたりしたいなって。今回のテーマは卒業ってことなんで舞台として学校が良いのかなと。んで学校で音楽って言えばやっぱりピアノって感じでメインに添えて。ちょっと回想っぽい雰囲気も出したいからそのまま使う感じでもなくアタック（音の出）を削って非日常性を演出してみたりして。普通ならターンって鳴る所がンアーンって聞こえるようになります。思い出される日常は毎日が同じようで同じじゃないようなそんな感じ。これに合わせるような形でピアノのフレーズも繰り返していきます。でもちょっと足早に振り返ってる感じも出してみたいなってことで最初の方は3小節単位で構成してます。普段は4の倍数で作るとこですね。途中からそのへんも曖昧になりますが実際記憶ってそんなもんですよ。後はそっと心に仕舞い込むようにソフトランディングして終わります。僕たち！私たちは！みたいな掛け合い的な要素も入れてみたくてピアノで輪唱するような案もあったのですがタイムアップということで断念しました。実際やってみると前半とノリが合わないというかうまくいかなかったけどそれはそれで特に悔いが残るってこともなく。めでたくこの曲は手元から卒業し皆様の元へ巣立って行きました。おしまい。

出会いと別れは、表裏一体だと思います。卒業によって大切な仲間と離れたとしても、次の出会いが待っている。住み慣れた街を旅立つ寂しさはあるけれど、次の街でときめく何かと出会えるかも。そして何より、仲間たちが遠く離れたところへ行ってしまっても、また会える日を指折り数えて待つ楽しみもありますよね。別れは悲しかったり、しみじみしたりするけれど、期待や希望もあるというイメージで作りました。私の場合は、校章の焼き印の入った紅白饅頭に全集中してましたけどね♪

卒業とは別れ、学校生活という1つの物語に終止符が打たれる瞬間であります。しかしそれは同時に、新たな物語の始まりにもなります。寂しさよりも前向きさを前面に出した楽曲に仕上げました。

悲しいけれど次に進むための区切り。学校卒業、何かのグループ卒業、片思い卒業など、いくつか思い浮かびました。区切りをつけて卒業し次に進んでいくことは、自分自身も成長するし重要だと思います。でも別れは辛いです。そんな、悲しいけれど前に向かって新しい道を進んでいく気持ちを表現しました。

何か新しい事が始まる季節。新生活に夢や希望を抱く人が一般的なのかもしれませんが、僕はどちらかというと変化が苦手な人だったので、知らない世界に不安や戸惑いを感じたり、少し先へ進むのを躊躇したり、そんな複雑な心境をちょっとだけ含んだ卒業の曲になりました。どんなに嫌でもいつかは先に進まないといけない時がくる。僕みたいな怖がり屋さんにエールをこめて。

別れもあれば出会いもあるもの。物悲しさが残るけれど、新しい景色に向かって、卒業列車が今、走り出した。

泣いて笑って共に過ごした掛け替えのない仲間へ。喧嘩して、意地張って、「ごめんね。」が言えないまま離れてしまうかもしれない友達へ。我儘を言って困らせたけど、時に厳しく、時に温かく、ここまで見守ってくれた家族へ。どんな時も励ましてくれた部活の先生、どんな自分も受け入れ認めてくれた担任の先生へ。友達になりたかったけど、声を掛けられなかった気になるクラスメイトへ。いつもどんな時も傍にいてくれた心の友へ。勇気が出なくて、想いを伝えられなかった君へ。「想いよ届け！」沢山のことを乗り越え、成長し、巣立ってゆく子ども達へ。共に夢を見ながら同じ道を志した仲間へ。共に汗水流して働いた職場の同志へ。みんなの想いが届きます様に。それぞれの物語を胸に歩き出す全ての人たちの新たなる未来が、素晴らしい日々でありますように。

若干、暗めの楽曲となってしまい、卒業というテーマに相応しいかわかりませんが、よろしくお願いいたします。