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ユヴァル・ノア・ハラリさんから、"情報の人類史"の鍵と言えるお話に、衝撃と感動を頂きました
曰く
"だが、人間社会はなぜ、よりによって最悪の者たちに権力を託したりするのか?たとえば、一九三三年のドイツ人のほとんどは、精神病質者ではなかった。それなのに、なぜ彼らはヒトラーに票を投じたのか?
自分の手に余る力を呼び出す傾向は、個人の心理ではなく、私たちの種に特有の、大勢で協力する方法に由来する。
人類は大規模な協力のネットワークを構築することで途方もない力を獲得するものの、そうしたネットワークは、その構築の仕方のせいで力を無分別に使いやすくなってしまっているというのが、本書の核心を成す主張だ。
というわけで、私たちの問題はネットワークの問題なのだ。"
ここから私は思いました
1、"群集心理"
2、"揺らぎがあって欲しい"
3、"なんだか知らないけど、いやんって言っていい"
1、"群集心理"
ユヴァル・ノア・ハラリさんの書籍は、いつも壮大な人類の歩んできた道を、わかりやすい事例も用いて、かつ、とても鋭い慧眼で、いつも驚きと感動を頂くのですが、今回も冒頭にとても響く言葉を頂きました
"自分の手に余る力'を呼び出すという、まるで魔王の召喚のような表現も、とてもイメージが湧いてきて、それでいて恐ろしく、しかし現実感があるなあと感動しました
そこで思ったのは、ギュスターブ・ル・ボンさんの"群集心理"の話です。名だたる独裁者が実はこの本を読んでいたとかいうお話も聞いた気がするのですが、断言、反復、感染、というこの3段階で、実は人々は容易に操作可能になるとお話しは、まさに、ハラリさんの話とシナジーがあると思いました
根拠がないのにとにかく自信を持って"断言"する、そしてそれを、何度も何度も"反復"している、そしていつの間にか、沢山の人々に感染し集う人々が増える、そんなステップを、このネットワークなのか集団に感じたら、あ、今、群集心理に飲み込まれようとしてるな、などと、自分自身にアラートを出す
それを知ってると知らないとでは、全く違ってくるなあと、改めて思いました
2、"揺らぎがあって欲しい"
これは、先日お話しした(分断を超える"揺らぎ"ノベーション(1455回))、市川沙央さんの言葉ですが、揺るぎない自信や信念、というのは、とても素敵だし、カッコよく魅力的に見えるのですが、でもそれにみんながなんの疑問もなくついていくことに、気色悪さを感じることができるか、ということかと思いました
そこには、ある意味、思考停止して、身を委ねる気持ち良さが潜んでいて、気がつくと戻れないところまで来てしまってる、みたいなことも、ある気がしました。
ハラリさんが言われる"自分の手に余る力"自体が、揺るぎあるものとして、機能することができるのか、全てを委ねてしまうほどの力は感じないけれども、常に問いを立てて揺らいでる、そんな方にこそ、真摯さがあるような気がしました
3、"なんだか知らないけど、いやんって言っていい"
この言葉は、私はとても好きな言葉なのですが、糸井重里さんの"ボールような言葉"という本の中にある言葉で、私の解釈は、理由が今すぐに必ずしもわからなくても、嫌だと言っていいんだ、という、ある意味、コペルニクス的転回な、ことばと思ってます
例えば会議の中でこれを使うと、「ちゃんと反論してください」とか、「対案がないなら黙っててください」みたいなことが起きると思うのですが、でもその時は頭が追いつかなかったり、言語化できないんだけど、なんかいや、ってことは、沢山あるように、飲み込んじゃってるよなあと思います
自分以外の人が全員賛成だったり、声の強い人が引っ張ってたりすると、そんなことは何回も経験してます。
でも、それが実は、逆に声を上げなきゃ行けない場面なのかもしれない、誰もが反論をいえないからこそ、なんか違う!と言わなきゃいけないのかもしれない。むしろ、言っていいんだということに勇気をいただく言葉でした
ハラリさんの"自分の手に余る力"を召喚しちゃっても、直感でも、なんか違う、と思ったら、やっぱりそれを言わなきゃいけない、むしろ誰もが言わないからこそ、自分が言わなきゃいけない、そんなことを思いました^ ^
さらに時代が進むことによって、このネットワークは、AIが使われ、どんどんアルゴリズム化していくとすると、いかに「揺らぎを持たせるか」、如何に"なんだか知らないけど、いやんって言っていい"となれるのか、その仕組みを入れ込むのが、新たな時代のイノベーションとして求められるのかもしれない
一言で言うと
自分の手に余るネットワークに抗うノベーション
そんなことを思いました^ ^
参考:本: NEXUS 情報の人類史 上 ──人間のネットワーク 発行日 2025年3月30日 著者 ユヴァル・ノア・ハラリ 訳者 柴田裕之 発行所 株式会社河出書房新社
ユヴァル・ノア・ハラリさんから、"情報の人類史"の鍵と言えるお話に、衝撃と感動を頂きました
曰く
"だが、人間社会はなぜ、よりによって最悪の者たちに権力を託したりするのか?たとえば、一九三三年のドイツ人のほとんどは、精神病質者ではなかった。それなのに、なぜ彼らはヒトラーに票を投じたのか?
自分の手に余る力を呼び出す傾向は、個人の心理ではなく、私たちの種に特有の、大勢で協力する方法に由来する。
人類は大規模な協力のネットワークを構築することで途方もない力を獲得するものの、そうしたネットワークは、その構築の仕方のせいで力を無分別に使いやすくなってしまっているというのが、本書の核心を成す主張だ。
というわけで、私たちの問題はネットワークの問題なのだ。"
ここから私は思いました
1、"群集心理"
2、"揺らぎがあって欲しい"
3、"なんだか知らないけど、いやんって言っていい"
1、"群集心理"
ユヴァル・ノア・ハラリさんの書籍は、いつも壮大な人類の歩んできた道を、わかりやすい事例も用いて、かつ、とても鋭い慧眼で、いつも驚きと感動を頂くのですが、今回も冒頭にとても響く言葉を頂きました
"自分の手に余る力'を呼び出すという、まるで魔王の召喚のような表現も、とてもイメージが湧いてきて、それでいて恐ろしく、しかし現実感があるなあと感動しました
そこで思ったのは、ギュスターブ・ル・ボンさんの"群集心理"の話です。名だたる独裁者が実はこの本を読んでいたとかいうお話も聞いた気がするのですが、断言、反復、感染、というこの3段階で、実は人々は容易に操作可能になるとお話しは、まさに、ハラリさんの話とシナジーがあると思いました
根拠がないのにとにかく自信を持って"断言"する、そしてそれを、何度も何度も"反復"している、そしていつの間にか、沢山の人々に感染し集う人々が増える、そんなステップを、このネットワークなのか集団に感じたら、あ、今、群集心理に飲み込まれようとしてるな、などと、自分自身にアラートを出す
それを知ってると知らないとでは、全く違ってくるなあと、改めて思いました
2、"揺らぎがあって欲しい"
これは、先日お話しした(分断を超える"揺らぎ"ノベーション(1455回))、市川沙央さんの言葉ですが、揺るぎない自信や信念、というのは、とても素敵だし、カッコよく魅力的に見えるのですが、でもそれにみんながなんの疑問もなくついていくことに、気色悪さを感じることができるか、ということかと思いました
そこには、ある意味、思考停止して、身を委ねる気持ち良さが潜んでいて、気がつくと戻れないところまで来てしまってる、みたいなことも、ある気がしました。
ハラリさんが言われる"自分の手に余る力"自体が、揺るぎあるものとして、機能することができるのか、全てを委ねてしまうほどの力は感じないけれども、常に問いを立てて揺らいでる、そんな方にこそ、真摯さがあるような気がしました
3、"なんだか知らないけど、いやんって言っていい"
この言葉は、私はとても好きな言葉なのですが、糸井重里さんの"ボールような言葉"という本の中にある言葉で、私の解釈は、理由が今すぐに必ずしもわからなくても、嫌だと言っていいんだ、という、ある意味、コペルニクス的転回な、ことばと思ってます
例えば会議の中でこれを使うと、「ちゃんと反論してください」とか、「対案がないなら黙っててください」みたいなことが起きると思うのですが、でもその時は頭が追いつかなかったり、言語化できないんだけど、なんかいや、ってことは、沢山あるように、飲み込んじゃってるよなあと思います
自分以外の人が全員賛成だったり、声の強い人が引っ張ってたりすると、そんなことは何回も経験してます。
でも、それが実は、逆に声を上げなきゃ行けない場面なのかもしれない、誰もが反論をいえないからこそ、なんか違う!と言わなきゃいけないのかもしれない。むしろ、言っていいんだということに勇気をいただく言葉でした
ハラリさんの"自分の手に余る力"を召喚しちゃっても、直感でも、なんか違う、と思ったら、やっぱりそれを言わなきゃいけない、むしろ誰もが言わないからこそ、自分が言わなきゃいけない、そんなことを思いました^ ^
さらに時代が進むことによって、このネットワークは、AIが使われ、どんどんアルゴリズム化していくとすると、いかに「揺らぎを持たせるか」、如何に"なんだか知らないけど、いやんって言っていい"となれるのか、その仕組みを入れ込むのが、新たな時代のイノベーションとして求められるのかもしれない
一言で言うと
自分の手に余るネットワークに抗うノベーション
そんなことを思いました^ ^
参考:本: NEXUS 情報の人類史 上 ──人間のネットワーク 発行日 2025年3月30日 著者 ユヴァル・ノア・ハラリ 訳者 柴田裕之 発行所 株式会社河出書房新社
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