多くのエリートランナーを絶望の淵に突き落としてきた「アキレス腱」の故障。果たしてアキレス腱は、走れば走るほど磨り減る「消耗品」なのでしょうか?それとも、進化の過程で手に入れた「最強の翼」なのでしょうか?
最新の生体力学、炭素14を用いた衝撃の研究データ、そして厚底カーボンシューズが身体に強いる「代償」まで。トレイルを走る息遣いと共に、私たちランナーの「資本」であるアキレス腱の真実に迫ります。科学的なケア方法や、賢いシューズの履き分け術も徹底解説。
【補足】
カーポンプレートシューズの影響です。
遠位制限・近位補償(えんいせいげん・きんいほしょう)
スーパーシューズの中に入っている硬いカーボンプレートは、足の指の付け根が曲がるのを防ぎます。これが「遠位の制限」。すると身体はどうするか。足首で使えなくなった動きを、膝や股関節で補おうとします。これが「近位の補償」です。
結果として、アキレス腱への負担は減る場合もありますが、その分、股関節周りの筋肉や、足の甲にある「舟状骨(しゅうじょうこつ)」という骨に、これまでにないストレスがかかる。
1. アキレス腱の代謝・年齢推定(2013年)
Lack of tissue renewal in human adult Achilles tendon is revealed by nuclear bomb ^{14}C
https://faseb.onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1096/fj.13-234203
2. 腱症の連続体(コンティニュアム)モデル(2009年)
Is tendon pathology a continuum? A pathology model to explain the clinical presentation of load-induced tendinopathy
https://bjsm.bmj.com/content/43/6/409
3. ビタミンC・ゼラチンとコラーゲン合成(2017年)
Vitamin C-enriched gelatin supplementation before intermittent activity augments collagen synthesis
https://academic.oup.com/ajcn/article/105/1/136/4569830
4. 厚底カーボンシューズの経済性とバイオメカニクス(2018年)
A Comparison of the Energetic Cost of Running in Marathon Racing Shoes
https://link.springer.com/article/10.1007/s40279-017-0811-2
5. アイソメトリック収縮による鎮痛効果(2015年)
Isometric exercise induces analgesia and reduces inhibition in patellar tendinopathy
https://bjsm.bmj.com/content/49/19/1277