復職名人が読む三手先

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復職名人が読む三手先 episodes

  • 特別編|自由集会質疑応答セッション

    先日仙台で行われました、自由集会の第二部質疑応答セッションの音源を公開します!当日いただいた質問に対して、回答しました。

    【番組へのご意見・ご質問・ご感想はこちら】

    ⁠⁠https://peing.net/ja/takaomethod⁠⁠

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    ⁠⁠https://community.camp-fire.jp/projects/view/307210⁠

    ■議論の概要

    • 産業医の中立性と独立性|弁護士が代理人や顧問として中立ではないことと比較し、産業医は労働者個人と会社の間で中立が求められるわけではない、との見解が出ている。むしろ、労働者集団の健康管理においては中立でなければならない。独立性については、経済的独立性が確保されていないと担保が難しいとの意見があった。企業が費用を負担する第三者委員会も、その中立性には微妙な側面がある。
    • 産業医が一人で中立・独立の立場を取る危険性|産業医は労働者の代弁者でも会社の代弁者でもなく、企業の意向を理解しつつも目の前の労働者に厳しいことを言わなければならない場合に悩むのは当然である。中立性と独立性を守るには、契約破棄も辞さない態度が必要になる場合がある。大学にいることのメリットとして、中立性・独立性を意識して活動できることが挙げられた。
    • メンタル不調者への対応|個人と集団というキーワードが重要である。個人に対しては、労働契約を満たして就業再開する意思があるなら止めないというスタンスも中立性・独立性の一環になりうる。しかし、科学物質管理などの場面では、産業医学的見地から企業の利益を損なう勧告も必要となり、労働者集団に対する中立性が求められる。
    • 病識が欠如している職員への対応|就業規則に受診を命じる条文を追加することも可能だが、それだけでは不十分である。命令の合理性が必要であり、また命令しても本人の希望に沿った診断書が出てくるなど、問題が解決しないケースもある。重要なのは、病気の有無ではなく、勤務からの逸脱に焦点を当てた指導を行い、その結果として懲戒処分か療養かという選択肢を本人や家族に示すことである。家族の理解と協力が鍵となる。
    • 就業規則の作成|かえって会社を縛り、柔軟な対応を難しくする可能性が指摘された。復帰基準などを作り込むと、その通りにやらなければならなくなり、運用が複雑になることがある。ハラスメントの懸念を払拭するには、事前に書面を作成し、それを読み上げる準備をすることが推奨された。
    • シナリオを用いたコミュニケーション|相手の思うことを先んじて「決めつけているわけではない」と伝えるなど、丁寧にシナリオを作成することで、円滑な受診勧奨が可能になる。
    • 休復職を繰り返す50代男性へのキーパーソン対応|家族の同席を強く推奨するが、身寄りがない場合は、親戚、友人、会社の先輩、労働組合委員長なども選択肢になりうる。個人情報保護の観点から、本人の同意が取れない場合でも、自傷他害の恐れがあれば例外規定を適用し、連絡を取るべきである。緊急連絡先の毎年更新も推奨された。前の配偶者や子供、叔父などがキーパーソンになる可能性も言及された。会社としては採用時に緊急連絡先を取得するが、プライバシーに属する離婚などの情報は積極的に把握できないため、防災訓練などの機会に緊急連絡先の確認・更新を行うことが有効である。
    • メソッド導入に伴う人事負担の増加|「今まで労務管理をサボっていた人事」にとっては当然の負担であり、不健康な状態を是正する過程だと説明された。シナリオ作成は保健師が担い、人事は確認するだけで済むケースもある。メソッド導入で再休職が減り、現場の生産性が向上するなど、見合うだけのメリットがある。ルールを定める手間はかかるが、運用例を流用することで作業化が可能となり、結果的に人事の担当者個人の負担を軽減し、業務を分担できる。
    • メソッド導入の効果(肌感覚)|再休職事例の確実な減少、難渋事例(口答え事例)のほぼゼロ化が挙げられた。職員への教育が行き届くようになり、産業医への問い合わせや主治医の診断書への不安が減る。業務マネジメントとしての復職・休職対応が可能になり、作業化によって精神的負担も分かち合えるようになる。
    • 休職期間の延長や休職人数の増加への懸念|メソッド導入当初は伸びる要素があるが、これは手順に慣れていないためであり、慣れれば計画的に短期で復職に導ける。早期の療養導入を徹底すれば、結果的に休職期間は短縮され、人数も減る可能性がある。これまで療養期間が短すぎたのであれば、伸びるのが本来あるべき姿である。
    • 週1報告の受領書における振り返り|再発防止を考えるのではなく、以前よりもしっかりと復帰準備をしてもらうことが重要である。メンタルダウンの再発防止は主治医に任せるべきであり、企業側が求めるのは「仕事の行き詰まりに関する振り返り」に限定すべきである。復帰準備で何をさせるかは本人に考えさせ、会社側は必要な修正を加える。
    • 休職期間中の振り返りによる悪化|療養専念期と復帰準備期を明確に分けることで回避できる。療養専念期には生活リズムを整えることに専念させ、復帰準備期になってから仕事上の対策を考えさせるべきである。
    • 受診指示に応じない社員への対応|安易な配置転換は「いじめ」や「ハラスメント」になりうるため避けるべきである。重要なのは、受診の可否ではなく、勤務上の問題(事例性)を指摘し、改善を求めることである。改善しない場合は懲戒処分も視野に入れつつ、本人や家族と粘り強く交渉する。無理やり休ませる措置ではなく、療養勧奨として強く促すスタンスが示された。
    • 従業員の借金の有無確認|純然たるプライバシーであり、会社が安易に介入すべきではない。金銭問題が復職理由であっても、復帰基準を満たさない限り復職は認められない。金銭問題は療養中に解決しておくべき課題である。
    • 休職中の寮からの退去および引っ越し費用|メソッドでは寮での療養は原則として防ぎ、実家への帰省を促すが、引っ越し費用まで企業が負担することはない。復職が決まった後にアパートを借りるなど、生活環境を整えることも復帰準備の一環である。
    • 会社側の弁護士に期待する役割|面接シナリオや説明文書のリーガルチェック、ハラスメントにならない表現への助言である。弁護士は保守的な文書作成が得意であり、コンサルティング的な役割が期待される。産業保健法学会における弁護士の認知度はまだ低いが、今後ニーズの高まりとともに変化する可能性がある。
    • ライン作業者がしゃがみ込むケース|貧血の診断があっても、業務上の支障があるかどうかが重要である。単にしゃがみ込むこと自体が問題なのであれば、「しゃがみ込むな」と指示し、安全上の問題点を説明して改善を求める。受診勧奨に応じなくても、業務上の問題が改善しない場合は、会社として対応する必要がある。
    • 「仕事が要因で病状が悪化したため、同じ仕事に戻れば再発する」という主治医の意見|療養開始時にこの意見を想定した説明を組み込むことが有効である。アスリートの例を参考に、仕事が要因であれば、今度は仕事が要因とならないよう準備する必要があることを強調する。人間は変化に適応できる生物であるという視点も有用である。
    • メソッド導入への会社の反発|上司が人材育成を普段から行っていると「思っている」にもかかわらず生じることがある。実際には人材育成や労務管理ができていないケースが多く、その不健全な状態をメソッド導入によって是正することへの抵抗がある。また、これまでの「魚を与えていた」関係から「魚の取り方を教える」関係への転換には、会社側の信頼関係や覚悟が求められる。

    このShowNoteはNotebooklmが作成しています。内容についてホストは保証致しません。

    1 hr 27 min
  • 特別編|自由集会質疑応答セッション

    先日仙台で行われました、自由集会の第二部質疑応答セッションの音源を公開します!当日いただいた質問に対して、回答しました。

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    ■議論の概要

    • 産業医の中立性と独立性|弁護士が代理人や顧問として中立ではないことと比較し、産業医は労働者個人と会社の間で中立が求められるわけではない、との見解が出ている。むしろ、労働者集団の健康管理においては中立でなければならない。独立性については、経済的独立性が確保されていないと担保が難しいとの意見があった。企業が費用を負担する第三者委員会も、その中立性には微妙な側面がある。
      • 産業医が一人で中立・独立の立場を取る危険性|産業医は労働者の代弁者でも会社の代弁者でもなく、企業の意向を理解しつつも目の前の労働者に厳しいことを言わなければならない場合に悩むのは当然である。中立性と独立性を守るには、契約破棄も辞さない態度が必要になる場合がある。大学にいることのメリットとして、中立性・独立性を意識して活動できることが挙げられた。
      • メンタル不調者への対応|個人と集団というキーワードが重要である。個人に対しては、労働契約を満たして就業再開する意思があるなら止めないというスタンスも中立性・独立性の一環になりうる。しかし、科学物質管理などの場面では、産業医学的見地から企業の利益を損なう勧告も必要となり、労働者集団に対する中立性が求められる。
      • 病識が欠如している職員への対応|就業規則に受診を命じる条文を追加することも可能だが、それだけでは不十分である。命令の合理性が必要であり、また命令しても本人の希望に沿った診断書が出てくるなど、問題が解決しないケースもある。重要なのは、病気の有無ではなく、勤務からの逸脱に焦点を当てた指導を行い、その結果として懲戒処分か療養かという選択肢を本人や家族に示すことである。家族の理解と協力が鍵となる。
      • 就業規則の作成|かえって会社を縛り、柔軟な対応を難しくする可能性が指摘された。復帰基準などを作り込むと、その通りにやらなければならなくなり、運用が複雑になることがある。ハラスメントの懸念を払拭するには、事前に書面を作成し、それを読み上げる準備をすることが推奨された。
      • シナリオを用いたコミュニケーション|相手の思うことを先んじて「決めつけているわけではない」と伝えるなど、丁寧にシナリオを作成することで、円滑な受診勧奨が可能になる。
      • 休復職を繰り返す50代男性へのキーパーソン対応|家族の同席を強く推奨するが、身寄りがない場合は、親戚、友人、会社の先輩、労働組合委員長なども選択肢になりうる。個人情報保護の観点から、本人の同意が取れない場合でも、自傷他害の恐れがあれば例外規定を適用し、連絡を取るべきである。緊急連絡先の毎年更新も推奨された。前の配偶者や子供、叔父などがキーパーソンになる可能性も言及された。会社としては採用時に緊急連絡先を取得するが、プライバシーに属する離婚などの情報は積極的に把握できないため、防災訓練などの機会に緊急連絡先の確認・更新を行うことが有効である。
        • メソッド導入に伴う人事負担の増加|「今まで労務管理をサボっていた人事」にとっては当然の負担であり、不健康な状態を是正する過程だと説明された。シナリオ作成は保健師が担い、人事は確認するだけで済むケースもある。メソッド導入で再休職が減り、現場の生産性が向上するなど、見合うだけのメリットがある。ルールを定める手間はかかるが、運用例を流用することで作業化が可能となり、結果的に人事の担当者個人の負担を軽減し、業務を分担できる。
          • メソッド導入の効果(肌感覚)|再休職事例の確実な減少、難渋事例(口答え事例)のほぼゼロ化が挙げられた。職員への教育が行き届くようになり、産業医への問い合わせや主治医の診断書への不安が減る。業務マネジメントとしての復職・休職対応が可能になり、作業化によって精神的負担も分かち合えるようになる。
          • 休職期間の延長や休職人数の増加への懸念|メソッド導入当初は伸びる要素があるが、これは手順に慣れていないためであり、慣れれば計画的に短期で復職に導ける。早期の療養導入を徹底すれば、結果的に休職期間は短縮され、人数も減る可能性がある。これまで療養期間が短すぎたのであれば、伸びるのが本来あるべき姿である。
          • 週1報告の受領書における振り返り|再発防止を考えるのではなく、以前よりもしっかりと復帰準備をしてもらうことが重要である。メンタルダウンの再発防止は主治医に任せるべきであり、企業側が求めるのは「仕事の行き詰まりに関する振り返り」に限定すべきである。復帰準備で何をさせるかは本人に考えさせ、会社側は必要な修正を加える。
          • 休職期間中の振り返りによる悪化|療養専念期と復帰準備期を明確に分けることで回避できる。療養専念期には生活リズムを整えることに専念させ、復帰準備期になってから仕事上の対策を考えさせるべきである。
          • 受診指示に応じない社員への対応|安易な配置転換は「いじめ」や「ハラスメント」になりうるため避けるべきである。重要なのは、受診の可否ではなく、勤務上の問題(事例性)を指摘し、改善を求めることである。改善しない場合は懲戒処分も視野に入れつつ、本人や家族と粘り強く交渉する。無理やり休ませる措置ではなく、療養勧奨として強く促すスタンスが示された。
          • 従業員の借金の有無確認|純然たるプライバシーであり、会社が安易に介入すべきではない。金銭問題が復職理由であっても、復帰基準を満たさない限り復職は認められない。金銭問題は療養中に解決しておくべき課題である。
          • 休職中の寮からの退去および引っ越し費用|メソッドでは寮での療養は原則として防ぎ、実家への帰省を促すが、引っ越し費用まで企業が負担することはない。復職が決まった後にアパートを借りるなど、生活環境を整えることも復帰準備の一環である。
          • 会社側の弁護士に期待する役割|面接シナリオや説明文書のリーガルチェック、ハラスメントにならない表現への助言である。弁護士は保守的な文書作成が得意であり、コンサルティング的な役割が期待される。産業保健法学会における弁護士の認知度はまだ低いが、今後ニーズの高まりとともに変化する可能性がある。
          • ライン作業者がしゃがみ込むケース|貧血の診断があっても、業務上の支障があるかどうかが重要である。単にしゃがみ込むこと自体が問題なのであれば、「しゃがみ込むな」と指示し、安全上の問題点を説明して改善を求める。受診勧奨に応じなくても、業務上の問題が改善しない場合は、会社として対応する必要がある。
          • 「仕事が要因で病状が悪化したため、同じ仕事に戻れば再発する」という主治医の意見|療養開始時にこの意見を想定した説明を組み込むことが有効である。アスリートの例を参考に、仕事が要因であれば、今度は仕事が要因とならないよう準備する必要があることを強調する。人間は変化に適応できる生物であるという視点も有用である。
          • メソッド導入への会社の反発|上司が人材育成を普段から行っていると「思っている」にもかかわらず生じることがある。実際には人材育成や労務管理ができていないケースが多く、その不健全な状態をメソッド導入によって是正することへの抵抗がある。また、これまでの「魚を与えていた」関係から「魚の取り方を教える」関係への転換には、会社側の信頼関係や覚悟が求められる。
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            1 hr 27 min
          • 特別編|自由集会「労務管理と産業保健研究会」2025

            先日仙台で行われました、自由集会の第一部「公開収録セッション」の音源を公開します!高尾メソッドをめぐる様々な意見をテーマに議論しました。

            【番組へのご意見・ご質問・ご感想はこちら】

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            ■業務遂行能力の波に対する猶予

            • 高尾メソッドは、契約上の宣言に基づき業務遂行能力の波を許容するが、長期間の不調は容認しない。
            • 日本の低い労働生産性がさらに下がることは問題である。
            • 復職には「復帰準備完了シート」で「ちゃんと全部やります」と宣言することが重要だ。
            • 休職からの回復猶予は非常に重視するが、就業しながらの回復猶予は待たない。
            • 「労務基準」や「労働契約」の遵守、つまり本人が「やる」と宣言する意思に重きを置く。
            • ■高尾メソッドのエビデンス

              • 単純な前後比較データは存在するが、中立性の確保は難しい。
              • 「RCT(ランダム化比較試験)」のような厳密なエビデンスは、倫理的・現実的に不可能だ。
              • そのため、過去との比較などの「観察研究」に頼らざるを得ず、徐々に積み上げていく必要がある。
              • 企業への説得材料としてエビデンスが求められることに対し、「騙されたと思ってやってみて。やればわかるから」というスタンスだ。
              • ■健康管理の整理

                • 重要なのは、医療的健康管理と業務的健康管理の役割分担と使い分けであり、医療的健康管理が業務を侵害しないよう線引きすることだ。
                • 産業保健の役割は、個人への医療的健康管理だけでなく、集団をイメージした「業務的健康管理」において期待できる部分がある。
                • 医療的アプローチは本人の同意という任意性が必須であり、強制されると医療からも脱線する。
                • 当事者意識が失われ、問題が複雑化する傾向がある。
                • 特定の「ややこしい事例」だけでなく、どの事例に対しても淡々と一貫した手続きを行うことが、自然な証拠形成につながる。
                • 緊急の産業医面談は不要な場合が多く、上司や同僚からの「労務情報」(仕事ができていないこと)が重要だ。
                • 本人が自分の問題について何が議論されているのかをよく理解することが重要だ。
                • ■法律と実務のギャップ

                  • メソッドは、「適正に見分ける」という発想で運用しているわけではない。
                  • 入社時の初心を忘れず、誠実に労働契約を果たす意思があるかを確認するものであり、一方的に約束を破り、仕事を選り好みする人に対しては「仕事がない」と伝えるのだ。
                  • 「スムーズに退出してもらう」のではなく、「相当いつまででもちゃんとやってください」と伝え続け、それでも無理な人が結果的にドロップする形だ。
                  • メソッドは「復職名人」であり、会社が厳しいと思われがちだが、本人がやる気があれば休職期間満了後でも現職復職を推奨する。
                  • 中小企業向けの弁護士が、メソッドを「有用な辞めさせる方法」と誤解して適用する「もらい事故」の可能性がある。
                  • 法人として導入の過程で労使間の議論を経て行うべきものだ。
                  • ■配慮について

                    • 「配慮は限定的に行う」という原則は、社員が「全部できる」という前提に基づいている。
                    • 能力を見極めるとは得意な点を見つけることであり、「できない部分を容認する」という意味ではない。
                    • 「適正配置」は人事的な適材適所であり、病気に対する「配慮」として行うべきではない。
                    • 障害者の「合理的配慮」も、「元の労働契約に沿った労務提供をするための配慮」であれば問題ない。
                    • 高尾メソッドは基本的に「無限定正社員」が元の労働契約に立ち返ることを重視する。
                    • 社員が「自分の不利益は嫌です」と主張し、医療者の介入により「不利益のない選択肢はないのか」となるのは、「労働者としての誠実性」に欠ける。
                    •  

                      このShowNoteはNotebooklmが作成しています。内容についてホストは保証致しません。

                      1 hr 1 min
                    • 第76回|同じ指導を繰り返しても改善しない人への対応

                      合宿で収録した音源の5本目です。今回はケースへの議論を通して、弁護士の対応アプローチについて深掘りしました。

                      【番組へのご意見・ご質問・ご感想はこちら】

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                      ■議論した内容

                      • 産業保健における社員の問題行動への注意指導とハラスメントリスクへの備えについて議論した。弁護士による相談事例の傾向から、ハラスメントと指導の区別、パワハラにならない指導方法が大きなテーマとなっていることを確認した。
                      • 弁護士の助言は、裁判で負けないための保守的な観点が強く、現場での問題解決とは異なる側面があると感じた。特に、同じ指導を繰り返しても改善しない人への対応策が不明確である点が挙げられる。
                      • 指導の記録を残すことや書面で指導することの重要性が、弁護士の助言にも見られる共通点である。しかし、弁護士は個別の書面指導に留まり、包括的な「シナリオ」や「パッケージ」としての指導方法は提供していない傾向にある。
                      • 弁護士の助言が現場でうまく機能しないのは、フィードバックの機会が少ないこと、そして詳細なシナリオ作成にかかる報酬の問題があるためではないかという考察があった。
                      • 我々の「シナリオ」や「説明動画」といったアプローチは、弁護士の助言から一歩進んだ標準化された対応を目指している。これは個別の問題解決だけでなく、企業全体の仕組みとして導入することを意図している。
                      • 弁護士が訴訟を見据えた助言をすることで、かえって紛争を避けられない状況を生み出す可能性があるという指摘があった。目の前の問題解決ではなく、「裁判になった時にどうするか」という視点が、かえってトラブルを助長するかもしれない。
                      • 我々の「シナリオ」は、読む人と書く人を分けることで、指導のニュアンスを排除し、一貫性のあるメッセージを伝えることを目指している。これにより、従業員が会社側の意図を正確に理解し、逸脱行動を抑制する効果が期待できる。
                      • 「通常勤務ができること」を最終ゴールとし、従業員に改善を促すことが重要であると強調した。決して解雇や懲戒を目的とせず、あくまで労務提供義務を果たす意思と行動を示すことを求める。
                      • ハラスメント対応においては、被害者の「処罰感情」は、加害者の処分決定において最重要ではないことを明確に伝える必要がある。処分は会社の秩序維持のために行われるものであり、被害者の感情に直接応えるものではないことを理解させるべきだ。
                      • コミュニケーションにおいて、一度や二度の説明で全てが伝わるという「甘い期待」は避けるべきだ。一貫した、丁寧な、そして繰り返し行われるコミュニケーションが、関係者間の共通認識を築く上で不可欠である。
                      • 弁護士が提供する助言と異なり、我々のシナリオは再現性が高く、誰にでも適用可能である。多くの場合、問題が解決に向かうが、それでも行動を修正できないケースは、例外として割り切るべきだと述べた。
                      1 hr 6 min
                    • 第76回|同じ指導を繰り返しても改善しない人への対応

                      合宿で収録した音源の5本目です。今回はケースへの議論を通して、弁護士の対応アプローチについて深掘りしました。

                      【番組へのご意見・ご質問・ご感想はこちら】

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                      ■議論した内容

                      • 産業保健における社員の問題行動への注意指導とハラスメントリスクへの備えについて議論した。弁護士による相談事例の傾向から、ハラスメントと指導の区別、パワハラにならない指導方法が大きなテーマとなっていることを確認した。
                      • 弁護士の助言は、裁判で負けないための保守的な観点が強く、現場での問題解決とは異なる側面があると感じた。特に、同じ指導を繰り返しても改善しない人への対応策が不明確である点が挙げられる。
                      • 指導の記録を残すことや書面で指導することの重要性が、弁護士の助言にも見られる共通点である。しかし、弁護士は個別の書面指導に留まり、包括的な「シナリオ」や「パッケージ」としての指導方法は提供していない傾向にある。
                      • 弁護士の助言が現場でうまく機能しないのは、フィードバックの機会が少ないこと、そして詳細なシナリオ作成にかかる報酬の問題があるためではないかという考察があった。
                      • 我々の「シナリオ」や「説明動画」といったアプローチは、弁護士の助言から一歩進んだ標準化された対応を目指している。これは個別の問題解決だけでなく、企業全体の仕組みとして導入することを意図している。
                      • 弁護士が訴訟を見据えた助言をすることで、かえって紛争を避けられない状況を生み出す可能性があるという指摘があった。目の前の問題解決ではなく、「裁判になった時にどうするか」という視点が、かえってトラブルを助長するかもしれない。
                      • 我々の「シナリオ」は、読む人と書く人を分けることで、指導のニュアンスを排除し、一貫性のあるメッセージを伝えることを目指している。これにより、従業員が会社側の意図を正確に理解し、逸脱行動を抑制する効果が期待できる。
                      • 「通常勤務ができること」を最終ゴールとし、従業員に改善を促すことが重要であると強調した。決して解雇や懲戒を目的とせず、あくまで労務提供義務を果たす意思と行動を示すことを求める。
                      • ハラスメント対応においては、被害者の「処罰感情」は、加害者の処分決定において最重要ではないことを明確に伝える必要がある。処分は会社の秩序維持のために行われるものであり、被害者の感情に直接応えるものではないことを理解させるべきだ。
                      • コミュニケーションにおいて、一度や二度の説明で全てが伝わるという「甘い期待」は避けるべきだ。一貫した、丁寧な、そして繰り返し行われるコミュニケーションが、関係者間の共通認識を築く上で不可欠である。
                      • 弁護士が提供する助言と異なり、我々のシナリオは再現性が高く、誰にでも適用可能である。多くの場合、問題が解決に向かうが、それでも行動を修正できないケースは、例外として割り切るべきだと述べた。
                      • 1 hr 6 min
                      • 特別編|合宿1日目ライブ配信

                        合宿の夜に行ったライブ配信の音源を再編集したものです。質問への回答を中心に、踏み込んだ議論をしました。

                        【番組へのご意見・ご質問・ご感想はこちら】

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                        ■議論した内容

                        • 長期休職者の対応(膠着ケース)について
                          • 休職者への対応は個別ケースでなく、定型化された対応を定期的に行うことが重要だ。
                          • 休職期間満了前に、復職ステップやスケジュールを事前に伝え、定期的に進捗を確認すべきだ。
                          • 対応は保健師ではなく、会社(人事・総務)が事務的な説明として行う方が、事態が動きやすい。保健師は、人事が活動できるよう、同席やサポートを後押しする役割を担う。
                          • 放置すると長期化する可能性が高い。定期的な面接や説明の繰り返し自体が、本人の復職モチベーションにつながることがある。
                          • 紛争予防のためにも、最終的に休職満了による退職に至る場合でも、会社が本人と会ってコミュニケーションをとっておくことが重要だ。
                          • 「上司が怖い」を理由に休職中の社員への対応について
                            • 基本的には、会社として復帰基準を粛々と伝え続けることが重要だ。
                            • 「上司の問題」と「本人の復職準備の責任」を切り離して考えるべきだ。具体的なハラスメント行為の申し立てがない限り、会社はその主張をそのまま受け入れず、本人には復職準備に集中するよう求める。
                            • 「怖い」が具体的にどういう意味か詳細を確認し、具体的な指摘があれば上司にフィードバックを行うことは可能だ。
                            • 「多責思考」の従業員には、「自分ごと」として復職準備に向き合ってもらうための働きかけ(フィードバック)が必要だ。
                            • 面談時には、リーガルチェック済みの「面接シナリオ」などを活用し、人事担当者が淡々と読み上げることが推奨される。産業保健職はその作成支援やデモンストレーションを行う。
                            • 身体疾患(がんなど)による休職者の復職基準について
                              • 原則として、メンタルヘルス不調の場合と同様の復職基準を適用すべきだ。
                              • 会社側や保健師が「この人はできないだろう」と先回りして決めつけ、安易に復職基準を下げたり、職務限定を設けたりすることは避けるべきだ。
                              • 復職可否の判断は、本人が「やれと言われればやります」と答えるかどうかに尽きる。本人の意欲と意思を尊重し、会社が求める職務遂行性を確認する姿勢が大切だ。
                              • 万一、復職後に問題が発生した場合は「ストップ要件」を設けて対応することで、安易に復職基準を下げることを避けるべきだ。
                              • 復職基準の運用は、保健師の個人的な判断で行うべきではない。基準は会社が定めるべきものであり、個人の判断で操作するとトラブルの原因となる。
                              • 白衣高血圧と就業制限について
                                • 会社が定めた就業制限基準がある場合、診断書の内容に関わらず、その基準を原則として適用すべきだ。
                                • 「本人が納得するかどうか」は、会社のルール適用において必須ではない。会社は説明責任を果たすが、説得を目標とすべきではない。
                                • 「白衣高血圧」が将来の高血圧を予測する因子であるという医学的根拠を踏まえれば、就業制限の合理性は十分に主張可能だ。
                                • 診断書の提出時期についても、「後出しは認めない」など、手続き上のルールを明確にし、厳守させるべきだ。
                                • 就業制限基準は、会社が一方的に定めても問題ないが、その内容が医学的に妥当であり、人事・総務が主体となって運用されるべきだ。
                                • 傷病休職と育児休業の同時期復帰について
                                  • 多くのケースでは育児休業の方が期間が長く、傷病休職が育児休業中に終了することを前提に検討される。
                                  • 傷病休職が育児休業突入の満了に近いタイミングで終了する場合、「3ヶ月の特別延長」パターンが推奨される。これは、傷病休職と育児休業を同時に進め、育児休業からの復帰タイミングに合わせて傷病休職からの復帰判断も行うというものだ。
                                  • 最終的には、通常勤務ができる状態であることを確認することが目標となる。
                                  • 産業保健師に期待される役割について
                                    • 産業保健師は、純粋な医療的健康管理サービスを提供しつつも、その範囲を超えないよう自制すべきだ。
                                    • 一方で、業務的健康管理の推進においては、医療的知見を持つ専門家として、人事や上司が抱く不安(職場での事故など)を取り除き、思考停止状態を解除する役割が期待される。
                                    • 「人は簡単には死なない」という事実を伝えることで、人事が過度に保守的にならず、適切な業務命令を躊躇しないよう後押しする重要な役割がある。
                                    • 「対集団」へのアプローチが期待される。会社全体の休職制度や健康管理の方針について、専門家として意見を述べ、適切な方向へ導くべきだ。
                                    • 人事が産業保健職に業務を「丸投げ」しようとする場合、それを引き受けるのではなく、人事を主役に据える姿勢が重要だ。
                                    • 従業員が明らかに休職が必要な状態になった際、人事が止められない場合の「ストッパー」としての役割も期待される。早期介入で最悪の事態(懲戒解雇など)を防ぐことに貢献する。
                                    • 日本の産業保健は法的な縛りが少ないため、企業の期待と従業員のための活動を両立させるため、「5度ずつ曲げるように」少しずつ業務的健康管理の方向へ導く役割が求められる。
                                    • 概要はNotebookLMで作成しています。不正確な場合がありますが、ご了承ください。

                                      1 hr 7 min
                                    • 第75回|週1報告と受領書フィードバックの重要性

                                      合宿で収録した音源の4本目です。今回は受領書によるフィードバックについて、議論を深めました。

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                                      ■議論した内容

                                      • 特に、週1報告とそれに対する受領書でのフィードバックが非常に重要であるという認識を共有しました。こじれた事例ほどその活用が求められます。
                                      • 週1報告と受領書のやり取りは、脈々と続く対応の中で確立されるべき本体部分であり、単なる盤面切り取りの対応ではないと強調されています。
                                      • 受領書フィードバックの真髄は、単に報告を受けたという意味ではなく、週1報告に含まれる「ダメ出しが必要な記述」に対して、エレガントな言葉で適切にフィードバックし、軌道修正を促すことにあります。
                                      • これまでの復職支援が単なる通勤訓練などに留まり、本質的な部分(本人が自身の言動の問題点に気づくこと)にリーチできていなかった点を指摘しています。
                                      • 本人がやりたいようにやってしまっている事例の軌道修正には時間と手間がかかりますが、文書でのフィードバックが有効です。
                                      • 文書でのフィードバックは、お互いに必要以上に感情的にならないという利点があります。
                                      • 「常識がない」と嘆くのではなく、会社側が適切なフィードバックを通じて「会社としてやってはいけないこと」を教えてこなかった責任があるという視点も提示されました。
                                      • 受領書でのフィードバックは「正論」を返すものであり、相手が理解するまでやり続ける姿勢が必要です。
                                      • このフィードバックは会社(法人)からのメッセージであり、特定の個人だけでなく、今後のやり取りにも使える標準化されたものであるべきだと考えられています。
                                      • 受領書を使うような企業では、ブラック企業のように即座に解雇するのではなく、フィードバックを行うこと自体が、ある種の「幸せ」であるとも言えます。
                                      • 週1回の頻度は、毎日では負担が大きく、月1回では忘れがちになる中で、適切であると考えられます。
                                      • 療養専念期においては、基本的に「受領しました」という返事のみで、フィードバックは行いません。
                                      • 復帰準備期におけるフィードバックは特に重要であり、療養専念期には触れなかった本人の課題やネックとなっていた部分(本人にとっての「傷口」)に、あえて触れて向き合わせることが必要です。
                                      • 復職して業務が始まってからでは、時間的・精神的な余裕がなく、こうした根本的な問題に向き合う機会がないため、復帰準備期にこそ直面させるべきです。
                                      • 療養中に本人の苦手な部分と向き合い、一時的に悪化しても、それは回復を待てる状態だからこそできることです。
                                      • 担当者によって対応がブレないよう、社内での共通理解や運用ルール(型)が必要です。
                                      • このフィードバックは過渡期には非常に重要ですが、本人が復帰基準を理解し、適切に対応できるようになれば、安定期には不要になっていく可能性もあります。
                                      • 報告内容によっては、療養専念期など早い時期に厳しいフィードバックが必要になるケースもありますが、通常は本人の報告内容がフィードバックを導くと考えられます。
                                      • フィードバックの核心は、不適切だが看過できない報告内容に対して、エレガントな言葉で正面から指摘することです。
                                      • 文書で報告させることで、本人の考えや理解のレベル、問題点が可視化されるという利点があります。
                                      • 不適切な報告を受け取った際に、何も返さずに黙認すると、それが会社として許容されたと捉えられかねないリスクがあります。パワハラと捉えられかねない記述に対しても、適切に触れる必要があります。
                                      • 文書でやり取りすることの重要性は、記録に残る、リスク回避になるという点でも感じられます。
                                      • 上司による労務管理においては「勤務態度が不真面目」といった評価になりがちですが、フィードバックにおいては、評価ではなく「具体的な事実」に基づいて指摘することが重要です。
                                      • サポート窓口方式(複数名で確認し、法人メッセージとして伝える)は、個人の負担を軽減し、客観性を保つ上で有効です。
                                      • 療養開始前の問題を適切に把握し、文章として記録・共有しておくことが、療養中のフィードバックの前提となります。
                                      • 「良いフィードバック(ポジティブフィードバック)」については、休職中の労働者の状況(ゼロより下の状態)や、調子に乗ってしまうリスクを考えると、非常に難しいという見解が示されました。特に保健師案ではポジティブフィードバックが多くなりがちですが、注意が必要です。
                                      • 労務管理においては「本来あるべき水準」をベンチマークとするのに対し、医療職は「療養開始前からの回復度」を時系列で見て評価する傾向があり、視点の違いを理解する必要があります。
                                      • フィードバックの「型」を作成したり、事例を蓄積したりすることの重要性が議論されました。AIによる作文支援や、フィードバック事例集の書籍化といったアイデアも出ました。
                                      • フィードバックの事業所案作成は、業務内容に関わるため、まずは人事担当者が主体となって行うのが妥当ではないかという意見も述べられました。
                                      • パワハラにならない指導表現に困るケースが多く、フィードバック集にはニーズがあると考えられます。
                                      • 週1報告の基本的なパターンは決まっており、「この部分がまだ足りません」というフィードバックを基本とすることで対応できることが多いです。
                                      • 「もっと具体的に報告してください」「もっと実践に向けて考えてください」といったフィードバックを通じて、本人の具体的な考えや実践性を引き出すことが重要です。
                                      • カウンセラーの中にはポジティブな話を通じてネガティブな話を効果的に伝えるという考え方もあるが、それは個人間の信頼関係があって成り立つものであり、法人とのやり取りとは性質が異なる可能性が示唆されました。
                                      • NotebookLM は不正確な場合があります。回答は再確認してください。

                                        50 min
                                      • 第74回|メンタルヘルス不調者対応事例における弁護士の視点

                                        合宿で収録した音源の3本目です。今回は事例を題材とした弁護士の視点について、議論を深めました。

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                                        ■議論した内容

                                        • 事例:新卒・試用期間中の従業員がミスを連発し、勤怠も乱れて休職状態となり、主治医から「在宅勤務なら復職可」の診断書が出たケース
                                        • 会社が産業医面談を求めたところ、産業医からは「主治医の意見を踏まえると復職不可とは言えないが、会社で最終的に決めてほしい」という意見が出た。
                                        • このような事例に対し、弁護士間での議論では、産業医の意見が曖昧であることや、それに対する弁護士の期待(「もう一歩踏み込んで復職不可と言ってほしい」という期待)が語られている。
                                        • 産業医の意見が「会社で判断してほしい」というものであることに対し、産業医としては悪くないベターな対応だが、その意見の裏にある産業医の読み(結局復職させるだろうという見通し)や、会社が辞めさせるつもりであるならば、その意見は「辞めさせてもいいと言っているに等しい」と解釈されうる危険性が指摘された。
                                        • 弁護士がこのようなケースで産業医に意見を求めることの是非が議論された。
                                        • 弁護士の助言が「裁判の勝ち負け」を土俵として見ているため、解雇や退職後の紛争を想定し、証拠として信用性の高い産業医意見を得ようとする傾向がある。
                                        • 主治医の「在宅勤務なら復職可」という意見について、本来の労働契約における労務提供はできないと解釈できるにも関わらず、医師に直接言わせないと判断しない思考停止の状態になっている
                                        • 適切な対応としては、医者をあちこち引っ張り出す前に、会社が本人に直接、労働契約に沿った業務遂行が可能か確認するべきであり、必要であれば本人に主治医に確認してもらうように促すべきでは。
                                        • 主治医や産業医に意見を求める際の質問の仕方について、オープンクエスチョンではなく、医学的根拠の有無など質問を明確にして尋ねるべき
                                        • 親や家族を関与させるかについても議論され、弁護士は揉め事や個人情報保護の観点から消極的になりがちだが、早期に、かつ会社側から積極的に関与を求めることで、紛争化した場合でも会社側のプロセスへの理解を得やすくなるなどのメリットがある
                                        • 試し出勤(出社テスト)について
                                        • 弁護士の助言が曖昧で決定打に欠ける理由:最終的な裁量権が会社にあること、紛争化後(末路)の対応に特化していること、多様なケースの積み上げ経験が不足していること、クライアント(会社人事総務)の「やめさせたい」という本音を前提としていること
                                        • 会社の人事総務側の問題点:時間切れに弱いこと、決断力がないこと、裁判を恐れるあまり不適切な対応をしてしまうこと、労務管理の問題を病気の問題にすり替えてしまう傾向があること
                                        • 弁護士と産業医/顧問医のスタンスの違いとして、弁護士が短期決戦や紛争化後のリスク回避を重視しがちなのに対し、顧問医的な立場では長期戦や紛争にならないための早期対応(予防法務)を重視する傾向があるのでは
                                        • 問題がこじれる根源的な理由として、会社の人事総務が頼りないこと、問題発生の初期段階で適切な対応ができていないこと(後手後手であること)が最も問題である
                                        1 hr 5 min
                                      • 第74回|メンタルヘルス不調者対応事例における弁護士の視点

                                        合宿で収録した音源の3本目です。今回は事例を題材とした弁護士の視点について、議論を深めました。

                                        【番組へのご意見・ご質問・ご感想はこちら】

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                                        • 事例:新卒・試用期間中の従業員がミスを連発し、勤怠も乱れて休職状態となり、主治医から「在宅勤務なら復職可」の診断書が出たケース
                                        • 会社が産業医面談を求めたところ、産業医からは「主治医の意見を踏まえると復職不可とは言えないが、会社で最終的に決めてほしい」という意見が出た。
                                        • このような事例に対し、弁護士間での議論では、産業医の意見が曖昧であることや、それに対する弁護士の期待(「もう一歩踏み込んで復職不可と言ってほしい」という期待)が語られている。
                                        • 産業医の意見が「会社で判断してほしい」というものであることに対し、産業医としては悪くないベターな対応だが、その意見の裏にある産業医の読み(結局復職させるだろうという見通し)や、会社が辞めさせるつもりであるならば、その意見は「辞めさせてもいいと言っているに等しい」と解釈されうる危険性が指摘された。
                                        • 弁護士がこのようなケースで産業医に意見を求めることの是非が議論された。
                                        • 弁護士の助言が「裁判の勝ち負け」を土俵として見ているため、解雇や退職後の紛争を想定し、証拠として信用性の高い産業医意見を得ようとする傾向がある。
                                        • 主治医の「在宅勤務なら復職可」という意見について、本来の労働契約における労務提供はできないと解釈できるにも関わらず、医師に直接言わせないと判断しない思考停止の状態になっている
                                        • 適切な対応としては、医者をあちこち引っ張り出す前に、会社が本人に直接、労働契約に沿った業務遂行が可能か確認するべきであり、必要であれば本人に主治医に確認してもらうように促すべきでは。
                                        • 主治医や産業医に意見を求める際の質問の仕方について、オープンクエスチョンではなく、医学的根拠の有無など質問を明確にして尋ねるべき
                                        • 親や家族を関与させるかについても議論され、弁護士は揉め事や個人情報保護の観点から消極的になりがちだが、早期に、かつ会社側から積極的に関与を求めることで、紛争化した場合でも会社側のプロセスへの理解を得やすくなるなどのメリットがある
                                        • 試し出勤(出社テスト)について
                                        • 弁護士の助言が曖昧で決定打に欠ける理由:最終的な裁量権が会社にあること、紛争化後(末路)の対応に特化していること、多様なケースの積み上げ経験が不足していること、クライアント(会社人事総務)の「やめさせたい」という本音を前提としていること
                                        • 会社の人事総務側の問題点:時間切れに弱いこと、決断力がないこと、裁判を恐れるあまり不適切な対応をしてしまうこと、労務管理の問題を病気の問題にすり替えてしまう傾向があること
                                        • 弁護士と産業医/顧問医のスタンスの違いとして、弁護士が短期決戦や紛争化後のリスク回避を重視しがちなのに対し、顧問医的な立場では長期戦や紛争にならないための早期対応(予防法務)を重視する傾向があるのでは
                                        • 問題がこじれる根源的な理由として、会社の人事総務が頼りないこと、問題発生の初期段階で適切な対応ができていないこと(後手後手であること)が最も問題である
                                        • 1 hr 5 min
                                        • 第73回|主治医・産業医の一人二役のリスクについて

                                          合宿で収録した音源の2本目です。今回は主治医産業医の一人二役の問題について深めました。

                                          【番組へのご意見・ご質問・ご感想はこちら】

                                          ⁠⁠https://peing.net/ja/takaomethod⁠⁠

                                          【有料のオンラインサロンをやっています。番組を応援いただける方は、ぜひご加入くださいませ】

                                          ⁠⁠https://community.camp-fire.jp/projects/view/307210⁠

                                          ■主治医産業医の一人二役とは?

                                          • 文字通り、臨床医である産業医が、自身の担当する会社の従業員を自院に誘導したり、主治医として診察したりすること。
                                          • 臨床医ベースの産業医における、患者獲得目的や純粋な親切心から生じる関わり。
                                          • かつては工場内診療所などで見られた形態だが、近年は企業内診療所は閉鎖傾向にある。
                                          • 通常、主治医の役割がドミナントになりやすい構造。


                                          ■第一段階の問題:利益相反

                                          • 主治医は患者の利益を100%追求する一方、産業医は会社の利益(事業者の利好保持、労働者と事業者の公平)のために業務を行うため、立場の対立(利益相反)が生じる可能性がある。
                                          • 復職支援など、一見利益が一致する場面もあるが、労働者からの特別な配慮希望などが入ると対立が表面化する。
                                          • これは弁護士の双方代理禁止の概念に近く、産業医が本人の要望を会社に伝える際に「代理人活動」に近づき、利益相反が顕在化しうる。
                                          • 弁護士は利益相反の可能性があれば同意を取り、生じたら辞任する。主治医産業医も同様に、コンフリクトの可能性を契約時に明示し、生じた場合の対応(例:主治医を辞める)を決めておくべき。
                                          • 真っ当な産業医は、最初から他の医師に主治医を依頼することが多い。
                                          • 地域に他の医師がいない場合など、やむを得ず兼務する場合は、産業医としての役割を医療的な健康管理に限定せざるを得なくなる可能性も。


                                          ■第二段階の問題:産業医活動中の暗黙の期待と契約関係

                                          • 通常の産業医活動(面談など)においても、従業員側に「暗黙の医療契約」やそれに類する期待・誤解が生じているのではないかという問題。
                                          • 産業医としての面談だが、従業員との間に個別の契約関係はないとされるにも関わらず、「ここだけの話」として会社に伝えない情報が発生し、特定の社会的関係が生じる。
                                          • 産業医が従業員から会社にとって必要な情報を知りながら、必要な措置を会社に意見しないことによる事業者リスクの問題。
                                          • 特に、従業員から自殺を示唆するような情報などを「会社に言わないで」と言われた場合の対応など、緊急例外的な場合の線引きが難しい。
                                          • 産業医が情報を知っていることは事業者が知っていることとイコールと見なされ、訴訟リスクにつながりうる。
                                          • 社内でダブルスタンダードが生じる可能性(例:社内基準と健康相談で得た情報に基づく個別判断の違い)。これは統括産業医や事業者視点では問題。


                                          ■第三段階の問題:法令間の矛盾とリスク

                                          • ストレスチェックの実施者と産業医の兼務の問題。実施者として高ストレス者を知っても、本人が面接指導を申し込まなければ中途半端な状態になる。
                                          • 労働安全衛生法における健康診断結果の取り扱いと個人情報保護法のギャップ。安衛法で事業者が結果を知ることが定められていても、本人の同意なく機微情報を知ることは問題視されうる。
                                          • 安衛法の「親代わりの健康管理」という前近代的な構図と、個人情報保護法の進んだ制度(EUベース)との間の矛盾。
                                          • これらの法令間の矛盾が、労働者と事業者の認識相違から紛争に発展するリスクがある。
                                          • 例えば、検診結果に基づく就業制限が原因で従業員が不利益を被った場合、就業制限措置の違法性や産業医への不法行為訴訟につながる可能性。特に、法定項目だけでなく、法定外項目も一緒に取り扱っている場合、同意の有効性などがさらに問題になる可能性がある。
                                          • 安全衛生に関する立法と個人情報保護に関する立法は相性が悪いため、今後も矛盾が表面化する可能性がある。
                                          • 検診結果の生データなど、実務産業医が知る必要のない情報は切り分けるなど、情報の取り扱いに細心の注意が必要。
                                          • 保健師も同様に、従業員からの秘密保持への期待と人事との情報共有の間で板挟みになるリスクがある。法的位置づけの不明確さからトラブルになりやすい面も。


                                          ■結論として

                                          • 主治医産業医の一人二役は、さまざまなリスクをはらんでおり、時代的にも許容されなくなりつつある危うい状況。
                                          • 複数の法令が絡み合い、矛盾も生じているため、関係者は自身が「危ない橋を渡っている」という自覚を持つ必要がある。
                                          • 働き方改革による産業保健機能強化は、実態として責任増強になっている面も。
                                          • 情報の適切な取り扱いと、自身の業務範囲の明確化が、今後ますます重要になる。
                                          1 hr 2 min

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