復職名人が読む三手先

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復職名人が読む三手先 episodes

  • 第90回|2025年の振り返りと持ち寄りテーマ

    今回は年末の軽めの回ということで、振り返りと持ち寄りテーマを少し話しました。今年も1年間お世話になりました!来年もどうぞよろしくお願いいたします!

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    【リスナーからの声を募集中!】

    第100回に向けて、リスナーの皆様からのご意見・ご感想・ご質問を募集しています。いただいたお便りについては、4月に実施予定の100回記念ライブ配信にて、すべて取り上げる予定です!どしどし応募ください。
    https://forms.gle/DH7MFRKid5Hj5QW29

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    近況報告
    • 高尾:動画活用の本格稼働や、島根県安城市での実践重視の産業医育成など、新たな枠組みでの展開が進んだ一年だった。
    • 前園:仲間が増えて関係が深まり、弁護士としての新たな挑戦も始まった充実した一年だった。
    • 森:子育てで出張を控えめにする一方で、ウイスキーという新たな趣味に出会い、変化のある一年だった。
    • 議論した内容
      2025年のポッドキャスト振り返りと今後の予定
      • 2026年4月の第100回放送に向け、リスナーからのお便りを募集する。
      • 7月以降の統計では、ゲスト回(第80回)やAMAガイドライン回(第82回)の再生数が多く、特定のテーマやゲストへの関心が高い。
      • 生成AIやノートブック言語モデル(LM)の進化により、ポッドキャストの内容やメソッドへの回答も実用的なレベルに達している。
      • 高尾|持続可能な産業医育成と地域医療の課題
        • 企業が産業医を探す際、数ヶ月先といった短期間での依頼は構造的に無理があり、本来は基礎研修を含め数年単位の育成期間が必要である。
        • 仲介業者の介入により、遠隔地から医師を派遣するような持続可能性のないモデルが横行し、職場との関係構築が困難になっている。
        • 地方における理想的な産業医モデルは、地元のクリニック医師が担う形だが、医師の高齢化や専門性のミスマッチにより機能不全に陥っている。
        • 医療的アプローチだけでなく業務的アプローチに対応できる産業医を育てるため、汎用的なGPUではなく特化型のTPUのような、専用の教育機関と実践の場が必要である。
        • 法令上の専任義務違反を恐れるあまり質の低い契約を急ぐのではなく、地域の実情に合わせ、時間をかけて質の高い産業医を確保・育成すべきである。
        • 前園|キャリアと人生における仲間の重要性
          • 趣味(ウイスキー、自転車など)や仕事において、仲間からの刺激や共感があることで活動を継続・深化できる。
          • 仕事上の人間関係と、利害関係のない趣味の仲間では性質が異なるが、双方が人生に豊かさをもたらす。
          • 人間関係においては、見返りを求めすぎず、惜しみなく与える「ギバー」としての姿勢が、長期的には次世代への恩恵も含めた循環を生む。
          • GIVE & TAKE「与える人」こそ成功する時代
          • 森|業務効率化とツールへのこだわり
            • キーボード(HHKBなど)の配列やショートカットのカスタマイズにより、ホームポジションを崩さない効率的な入力環境を構築する。
            • 音声入力技術の精度向上は目覚ましく、キーボード入力の補完や代替手段として実用段階にある。
            • 編集後記

              高尾

              プレゼン用のFM-V(634g)をみてみたら、やはりキートップにひらがながありました。
               また同様に、「見た目」にこだわって、Macの使用言語はEnglish(US)にしています。一番上のメニューバーを英語表記にする、 そのためだけの設定なんですが、最近、WEBにアクセスすると、下世話に自動で英語に翻訳してくれて結構迷惑です。これ、Safariで言語を固定する方法をご存知の方おられましたら、ぜひ教えて下さい。

              前園

              リスナーの皆さま、2025年もありがとうございました。2026年も実り多き年になりますよう、まずは年末年始、ゆっくりと復職名人Podcastを聴きながらお過ごしください。

              森

              今のところ、ピート×シェリーがピッタリ来ています。ピートも、アードベッグやキルホーマンのような、焚き火系・燻製系が好きなようです(ラフロイグのようなヨード系はいまいち)。そんな相談をGeminiにしながら、おすすめされたボトルを買い集めてしまいました。

              1 hr 8 min
            • 第89回|産業保健活動とルール

              今回は現地収録にて、産業保健活動とルールについて、議論を深めました。

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              近況報告
              • 高尾:年明けに納車されるマニュアル車の運転、特に立体駐車場における駐車時のギア選択(ニュートラルかローか)について苦悩している。
              • 前園:産業医や人事担当者が法律知識(安全配慮義務など)を復習できるツールとして、「note」での有料メンバーシップ記事の執筆を開始した。
              • 森:ロードバイクのブレーキシステム(リムとディスク)の新旧比較を通じ、技術の進化と一時的な「過去への揺り戻し」心理について考察した。
              • 議論した内容
                医療と企業における「ルール」の捉え方の決定的な違い
                • 医療現場におけるルール(保険診療の規定など)は、個人の生命救済という結果のために存在する。そのため、目の前の命を救うためであれば、事後的にルールを曲げること(病名の調整など)も「正義」として許容される文化がある。
                • 企業におけるルール(就業規則など)は、集団の秩序を維持するための「契約・約束」であり、将来に向かって適用されるものである。本来、特定の個人の不利益を回避するためだけに、事後的に曲げてはならない性質を持つ。
                • 人事労務における判断停止と医師への依存
                  • 現代の人事は、健康問題やメンタルヘルス不調が絡むと、就業規則上のルール適用を躊躇し、思考停止に陥っている。
                  • 「主治医が許可した(例:休職中の温泉旅行)」といった医学的意見や、「健康配慮」という錦の御旗を前にすると、人事は会社のルールよりも医師の意見を優先し、安易な例外措置を認めてしまう。
                  • これは、本来「労働契約・労働条件」の問題として処理すべき事案を、医療的な「生命の危機」と同列に扱い、ルール逸脱を正当化している誤った対応である。
                  • 安易な「柔軟な運用」が招く組織崩壊のリスク
                    • 明確な戦略なしに、個別の救済を目的としてルールの適用を歪めることは、組織全体にモラルハザード(規律の欠如)を蔓延させる。
                    • 「あの人は許された」という例外が既成事実化すると、集団の秩序は維持できなくなる。わずか数パーセントの従業員がルール逸脱を行えば、組織全体が崩壊に向かう危険性がある。
                    • ルールの柔軟な運用や特例は、本来「生産性が向上する」など企業にとってプラスになる局面で行うべきであり、マイナス要素を持つ事案の救済措置として乱発すべきではない。
                    • 制度趣旨への回帰と「努力義務」への警戒
                      • 「書いていないから禁止できない」といった形式的な議論ではなく、そのルールが「何のためにあるのか(集団の統制、生産性向上など)」という制度趣旨(大原則)に立ち返って判断するべきである。
                      • 国(厚労省)が進める「治療と仕事の両立支援」などの施策は、本来行政が担うべき福祉的役割を企業に転嫁する側面がある。
                      • 法律上の「努力義務」であっても、実務上は訴訟リスクなどを背景に強い強制力を持つため、企業は「対話の窓口を開く」程度の義務に留めるなど、自社のリソースと目的に合致した冷静な対応が必要である。
                      • 編集後記

                        高尾

                        免許取得後ATしか乗ってこなかったのに、35年を経て初MT車!
                         うまく乗れるものか(乗れるのは乗れるでしょうが、あまり変速操作が上手にならないかも。。。)不安もありますが、それでも楽しみです。ちなみに、アルファは維持ですので、誤解なきよう。

                        前園

                        noteを始めました!https://note.com/sanpo_bengoshi
                         メソッドには色んな誤解があるところですが、私たちの考えていることをきちんと理解してもらうためには、色んな手法で、手を替え品を替えて伝え続けていくしかないだろうという思いもあり、ここに至ったものです。
                         メインは産業保健と法務・労務ですが、それ以外でも、お役に立てる記事を書いていくつもりです。ぜひ気軽にフォロー、メンバーシップ登録してください。

                        森

                        編集しながらあとで気づきましたが、労働契約は、会社と労働者という当事者間の契約であるのに対して、保険制度は、医療機関に制約を設ける、医療保険制度のルールであって、医者と患者という医療契約においては、文字通り最善を尽くすという、ある種契約を守った対応をしている(つもりである)、すなわちどちらも契約は守っていると言えそうです(会社も、労働法を守らなかったりしますし・・・)。
                         むしろ、会社と労働者(集団)の約束事があるのに、担当者個人と労働者個人の間で勝手に守らないという約束違反を、医療契約を守るときのように当然のように行なっていることの方が、問題の本質なのかもしれません。

                        1 hr 20 min
                      • 第88回|全国協議会@徳島の反省会

                        今回は、先日徳島で行いました、自由集会・模擬裁判の反省会を行いました。

                        近況報告
                        • 高尾: 厚岸蒸溜所の24節気シリーズのコンプリートが確実になった。収録環境のミスの反省。13期会への参加。
                        • 前園: 徳島の繁華街で若者たちの活気やラーメン店の賑わいに触れ、日本にはまだ元気な場所があると活力を得た。
                        • 森: 子育てを通じてリスク・キャパシティ・トレランスの概念を整理し、小児コホート研究の知見と娘の発育状況を重ね合わせた。
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                          議論した内容
                          徳島全国協議会の振り返りと反省
                          • 非公式自由集会(勝手企画)では、高尾が喋りすぎてしまった点と周知不足が反省点として挙げられた。
                          • 次回の大阪開催では、学会初日に「公式」集会でレクチャーを行い、翌日の「非公式」集会へ誘導する二段構えの作戦を計画している。
                          • 生成AI(NotebookLM)の活用や、「高尾メソッド」の核を整理した資料を事前配布し、参加者の思考の前提を揃えた上で議論を深める案がある。
                          • 大阪の社労士をゲストに招くなど、産業保健と法務の融合をさらに進めていきたい。
                          • 模擬裁判企画の評価と課題
                            • 模擬裁判は好評だったと思われる(自己評価)
                            • ただ参加者の関心が証拠などの「ドラマチックな側面」に偏り、予防法務的なメッセージとの間にギャップを感じた。
                            • 医療職には目の前の救済を優先してルールを柔軟に解釈する傾向があるが、組織としての公平性を保つ重要性を再認識する必要がある。
                            • 弁護士(労働者側)と産業医(使用者側)の立場の違いによる意見の食い違いこそが、今回の企画で伝えたかった本質である。
                            • 今後の企画案:裁判傍聴ツアー
                              • 裁判の文脈や全体像を理解するため「復職名人・裁判傍聴ツアー」を企画する案が出ている。
                              • 実際の尋問を傍聴した後に、判決文や背景事情を含めた解説を行うことで、リアルな紛争解決プロセスを学ぶ機会とする。
                              • 次回大阪開催への展望
                                • 2025年5月の大阪開催では、スライドに頼らず音声と言葉だけで思考を促す、密度の高い企画を目指す。
                                • 既存のシンポジウム等の枠にとらわれず、参加者が能動的に考えられるフォーラムのような場を提供したい。
                                • 編集後記

                                  高尾

                                  ポッドキャストしながらの反省会は、反省しただけで終わってしまっていた傾向があったので、今回は、チェックの視聴をしながら、数本のメールを発信し、宿題を片付けるべく具体的に行動できました。
                                  (大阪の自主自由集会には、「面白い」大阪の社労士を呼びます!)

                                  前園

                                  弁護士同士の対話はとても有意義なものになるのですが、一方で我々もどうしても「裁判になった場合には」という考えに引っ張られ、そこから逆算して今の対応を考えがちです。
                                   でもそれで本当に実効性・有用性はあるのかというのが私の問題意識で、この点は弁護士同士の対話ではどうしても抜け落ちがちです。「労使で話し合って」で終わるアドバイスは、したくないですものね。

                                  森

                                  娘が風邪気味になったところ、夜中に咳き込んで吐き戻すようになったので、これはリスク問題だと捉え、夕食を無理に食べさせず適量にし、夜のおやつも控えめにするようになりました。
                                   大阪の企画については、公式自由集会の日程が確定次第、またご案内いたします!

                                  1 hr 1 min
                                • 特別編|自由集会「労務管理と産業保健研究会」2025@徳島

                                  先日、徳島で開催しました、自由集会の音源を公開します!直近のセミナーで質問された内容について、取り上げました。

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                                  議論した内容
                                  看護職の復職と合理的配慮の限界
                                  • 能力不足を「特性」や「病気」として扱い、現場が過度な配慮を続けることは、問題の解決にならず本人への指導も難しくなる。
                                  • 早期に業務遂行能力の不足を指摘し、改善が見られなければ休ませることが必要であり、配慮という名の業務免除は避けるべきだ。
                                  • 職務限定制度・時短勤務と就業制限の混同
                                    • 就業制限(医学的判断)が外れないことを理由に、職務限定制度(人事制度)の適用を迫るのは論理的に誤りである。
                                    • 復職時に育児介護用の時短勤務制度を流用して賃金を減額すると、本人に甘えが生じ、組織全体の生産性を下げる要因となる。
                                    • 体調の問題と人事的な処遇は明確に切り分けて考える必要があり、安易な制度適用は差別と捉えられるリスクがある。
                                    • 現場上司の役割とラインケアの再定義
                                      • 組織が定めた原職復帰の原則を無視し、現場上司が独自の配慮で裏引きすることは、組織運営上のリスクとなる。
                                      • 上司には部下を休ませる義務と権限を持たせ、具体的な対応シナリオを用意させるなど、役割を明確に定義すべきだ。
                                      • 再休職判断と復帰基準の明確化
                                        • 「通常勤務」の定義や復帰基準が曖昧なため、労務担当が休職判断を下せず、なし崩し的に勤務が続く問題がある。
                                        • ストップ要件(再療養の基準)を事前に合意形成し、ルールに基づいて淡々と判断できる仕組み作りが重要だ。
                                        • 人材不足への対応と復職支援の原則
                                          • 人手不足を理由に不完全な状態で復職させることは、結果として本人も組織も疲弊させる。
                                          • 全員を救おうとする曖昧な対応を捨て、ルールベースで対応することが、結果的に多くの従業員を戦力として復帰させることに繋がる。
                                          • メンタルヘルス以外の傷病と産業医面談の目的
                                            • 高尾メソッドの考え方は、メンタルヘルスに限らず、身体的な疾患(腰痛、がん等)にも同様に応用可能だ。
                                            • 産業医面談の目的はガス抜きではなく「就業の可否判定」であり、目的不明瞭な面談は形骸化するため避けるべきだ。
                                            • リハビリ出勤の運用と公的機関での適用
                                              • 実際の勤務内容と乖離したリハビリ出勤は復職可否の判断材料にはならず、スロースタートを前提とすることは避けるべきだ。
                                              • 人事権が現場にない組織であっても、周囲が連携して働けていない事実を本人に認識させるプロセスは構築できる。
                                              • 質問について
                                                • メソッドを単なるマニュアルや正解として求めるのではなく、その背後にある原理原則(フィロソフィー)を理解する必要がある。
                                                • リバース・ブレインストーミングなどを用いる際は、組織にとっての最悪のシナリオを前提条件として設定し、本人に想像させることが重要だ。
                                                • 編集後記

                                                  高尾

                                                  どうなんでしょうね。耳障りはいいけど解決力のない助言と、ちっとも寄り添ってはくれないけど解決力のある助言。
                                                  また、「労務管理の泥濘」。連載原稿にまとめましたので、お楽しみに!人事の労務管理能力が低下したと表現してしまいましたが、20年前と今では求められる労務管理の「解像度」が異なり、緻密な労務管理には、読み上げ文(面接シナリオ)は必須であり、逆に面接シナリオの複数人での添削・共有により、かなり速やかに体制構築できる、というポジティブ表現もできると思いました!

                                                  前園

                                                  模擬裁判は、法学部や法科大学院で行われるものは、学生がロールプレイをして各当事者の視点と手続きの流れを学ぶものです。しかし今回のような講演で取り扱うとなると、その目的は何なのかから問い直す作業が必要でした。ご参加頂いた方に、少しでもなにかプラスとなっていたのであれば幸いです。

                                                  森

                                                  現地収録の際は、いつも会場の音響機材に頭を悩ませていたのですが、今回のように有線マイクを1本でもご準備いただける会場であれば、おおむね問題なく収録できるようになりました。

                                                  1 hr 11 min
                                                • 第77回完全版|自由集会反省会と模擬裁判

                                                  以前公開していた第77回は、後半の模擬裁判に関する議論をカットしたものでした。今回、私たちが模擬裁判企画をするにあたって、完全版を公開したいと思います。ぜひ会場にお越しくださいませ。

                                                  告知
                                                  第35回日本産業衛生学会全国協議会
                                                  模擬裁判「裁判のソコが知りたい」
                                                  • 3人が登壇予定です
                                                  • 11月28日(金)16時30分〜18時10分
                                                  • あわぎんホール5階大会議室
                                                  • Podcast公開収録・懇親会
                                                    • 11月27日(木)17時30分〜19時(予定)
                                                    • とくぎんトモニプラザ 大会議室
                                                    • 終了後、19時30分〜懇親会予定です。下記からお申し込みくださいませ。
                                                    • https://peatix.com/event/4621660/view

                                                      【番組へのご意見・ご質問・ご感想はこちら】

                                                      https://peing.net/ja/takaomethod

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                                                      近況報告
                                                      • 高尾: アニサキスによる入院保険の保険金が無事振り込まれ、請求手続きが簡単で驚いた。
                                                      • 前園(ゾノ): 急激な気温変化による体調不良(お腹の不調)について相談し、夏の始まりに向けてサウナなどで初熱順化をすることが対策として重要だと確認した。
                                                      • 森: 初めてシングルモルトバーに行き、香りを楽しむという新しい飲み方を知り、勧められたアイラのラガーブーリン16年を最初の一本にしようと決めた。
                                                      • 議論した内容
                                                        自由集会の反省と来年の計画
                                                        • 産業衛生学会外で開催した自由集会では、リスナー層が参加者の大半を占め、学会参加者以外も参加しやすい形式が成功だったと認識している。
                                                        • 懇親会において参加者同士の交流が限定的だった反省から、来年以降は交流時間をより意識的に設け、ウェルカムドリンクの提供なども検討していく。
                                                        • 公開収録と懇親会を同時に行う案では、参加者同士の交流が盛り上がりすぎて、ホストの話が聞かれない可能性も懸念された。
                                                        • 質問をぶった切りすぎた点については反省があるが、質問者本人からは肯定的なフィードバックも得ている。
                                                        • 周知方法については改善の余地があり、参加者による口コミの協力を得ることが検討された。
                                                        • 来年(大阪)の開催に先立ち、徳島などで小規模な持ち込み企画を実施し、公開収録や交流会、質問タイムなどの試行錯誤を行う予定だ。
                                                        • 模擬裁判事例の検討と産業保健の役割
                                                          • 第98回日本産業衛生学会で取り上げられた模擬裁判事例(休職期間満了退職をめぐる紛争)について、その内容と産業保健への示唆を議論した。
                                                          • 事例は、部長職のX氏が休職後、復職を希望するも、会社が提示した一般職への降格・年収半減の提案をX氏が拒否し、最終的に休職期間満了退職に至っている。
                                                          • 模擬裁判の演出(承認尋問など)は、実際の民事裁判の実態とかけ離れており、裁判を誤解させる懸念がある。
                                                          • 産業保健職が模擬裁判から学ぶべきは、訴訟後の対応ではなく、予防的な観点である。
                                                          • 最も重要な教訓は、紛争が生じやすい休職期間満了時などに備え、「働くとはどういうことか」について、会社と労働者間の認識の相違が生じにくい復帰基準を事前に確認しておくことだ。
                                                          • 模擬裁判で示される教訓は、個別性の高い事例の勝ち負けの視点に終始しがちである。
                                                          • 会社が復職判定の材料不足を理由に、産業医に判断を求めようとする行為は、産業医に会社に都合の良い意見を忖度させようとする下心があると見られかねない。
                                                          • 主治医の診断書が医学的見地に基づいているかを確認するため、会社は機械的に主治医へ紹介状を送付すべきであり、その行為自体が紛争予防に繋がる可能性がある。
                                                          • 1 hr 20 min
                                                          • 第87回|ワーク・ライフバランスについて

                                                            今回はワーク・ライフバランスについて議論しました。

                                                            告知
                                                            第35回日本産業衛生学会全国協議会
                                                            模擬裁判「裁判のソコが知りたい」
                                                            • 3人が登壇予定です
                                                            • 11月28日(金)16時30分〜18時10分
                                                            • あわぎんホール5階大会議室
                                                            • Podcast公開収録・懇親会
                                                              • 11月27日(木)17時30分〜19時(予定)
                                                              • とくぎんトモニプラザ 大会議室
                                                              • 終了後、19時30分〜懇親会予定です。下記からお申し込みくださいませ。
                                                              • https://peatix.com/event/4621660/view

                                                                【番組へのご意見・ご質問・ご感想はこちら】

                                                                https://peing.net/ja/takaomethod

                                                                【有料のオンラインサロンをやっています。番組を応援いただける方は、ぜひご加入くださいませ】

                                                                https://community.camp-fire.jp/projects/view/307210⁠

                                                                近況報告
                                                                • 高尾: 中高の同期会を開催したが、ビュッフェは誰も食べないため、今後は会議室での集まりで十分だと感じた。
                                                                • 前園(ゾノ): ソフトバンクホークスが日本一になったが、街中の大規模セールは減少し、失われた30年の後半の変化を反映しているようだ。
                                                                • 森: ロードバイクのオンラインフィッティングサービスを受け、元プロ選手の経験に基づく的確な調整から、事例対応における数をこなす重要性を再認識した。
                                                                • 議論した内容
                                                                  ワークライフバランスの背景と定義
                                                                  • 高市総裁の働き過ぎを戒める発言が、ワークライフバランスに関する議論を盛り上げるきっかけになった。
                                                                  • ワークライフバランスの起源は産業革命時代の8時間労働・8時間休息の考え方にあり、その後1970〜80年代にアメリカで女性の社会進出に伴い仕事と家庭の両立が議論された。
                                                                  • 日本での普及は2007年のワークライフバランス検証が大きな転機となっている。
                                                                  • 立場とリスク管理
                                                                    • 代表取締役など使用者・事業者の立場の者は、自己のワークライフバランスを保護される必要はないだろうが、一方で他者にワークライフバランスを求める際は、使用者側の立場を考慮しないと誤解を招く可能性がある。
                                                                    • 医師などにおいては、長時間労働が医療ミスや事故を増やす可能性があるため、適切に休んで良いアウトプットを出す必要がある。
                                                                    • 安全に働くための時間的制限は一定の規制があって良いだろう。自主規制が難しい場合は、労働条件の交渉や規制が必要だ。
                                                                    • 労働文化とバケーションの課題
                                                                      • 外資系企業には、普段は力を抑えて働き、バケーションを十分に取り、必要時に集中して働くメリハリのある働き方があった。
                                                                      • 日本では常に上司の期待に応えようと頑張る風潮があり、バケーション制度があっても急に長期間の休みを取る日本人は少ない。
                                                                      • バケーションは1年前から計画し、終了したら次の計画を立てるのが理想だが、こうした文化の浸透が今後の課題である。
                                                                      • 健康への影響と科学的根拠
                                                                        • 長時間労働が健康に及ぼす悪影響について、エビデンスは十分に整っているわけではない。
                                                                        • 月60時間を超える時間外労働が基準として挙げられるが、科学的根拠は曖昧であり、具体的な研究はまだ不足している。
                                                                        • 長時間労働の健康リスクは、単純な時間の長さだけでなく、社会的信頼性の維持や社会関係の維持の問題とも深く関係している。
                                                                        • 「ライフ」の多様性と産業保健の役割
                                                                          • ワークライフバランスの「ライフ」は遊び、家事、育児など多様な要素を含み、人によってバランスの取り方が異なる。
                                                                          • 家事育児に長時間取り組む人が大きなストレスを感じる場合もある。
                                                                          • 産業保健の領域が関与できるのは、主に労働時間や職場環境のストレス管理に限られる。
                                                                          • 長時間労働はWHOの有害職場リスクランキングで19番目に位置付けられており重要だが、ストレス対策などはまだ科学的に確立されていない部分が多い。
                                                                          • 報酬と社会的な評価の重要性
                                                                            • 働く環境の改善や労務管理は人事の役割が大きいという認識だ。
                                                                            • 労働時間問題の背景には、労力と報酬のバランスが崩れている点がある。
                                                                            • 家事育児のような日常生活の活動も、やりがいや社会的評価を得ながら行えるような環境づくりが重要だ。
                                                                            • 男性が家事に取り組む際の社会的評価の低さや、育児・家事の貢献についての偏見を見直す必要がある。
                                                                            • 仕事の楽しさややりがいを感じられれば、ワークが多くても負担に感じにくい。
                                                                            • 編集後記
                                                                              • 高尾
                                                                              • 1日8時間の労働は、「労働組合とは何か」(木下武男著,岩波新書)の、アメリカ労働運動の歴史のなかで「労働騎士団」に関する紹介のなかで出てきた、「第一の八時間は仕事のため、第二の八時間は休息のために、そして残りの八時間はおれたちの好きなことのために」という歌を歌った(ボイヤー他、1958)というくだりを引用したものでした。ロバート・オーウェンは1817年ですから、論文の参考文献でいえば、「孫引き」みたいなものでしたね!
                                                                                 これは、よく言及している「労働は商品ではない」について、1944年のフィラデルフィア宣言を引き合いに出す方が多いところ、これは「再確認」であって、1919年のヴェルサイユ条約に尽力したサミュエル・ゴンパースまできちんと知っておくべきということと重なるものでした。
                                                                              • 前園
                                                                              • 仕事の時間を減らし、残った時間で何をするのかというのは、実は現代人にとっての一つの大きな悩みなのではないかという思いがあります。
                                                                                 私も当然、長時間労働については否定派ですが、労働に対して、「経済的対価を得る」という意味を超えて自己実現的な価値を見出している人は、どうやって生きていくのがよいのか。
                                                                                 最近、「仕事は、昔は為事だった」というくだりを、複数の書籍で目にしました。人間が面する多種多様な時間の使い方の中で、働くことに使う時間というのは、わかりやすく生き甲斐に結びつけやすいという側面もあったはずです。
                                                                                 結局は、バランスをどう取るかという問題に収斂していくのかもしれません。
                                                                              • 森
                                                                              • 過重労働も、周囲の同僚と一緒いることができるという点で、良い影響があるのかもしれませんね。人との繋がりについて、もっと意識してみようと思いました。
                                                                                1 hr 9 min
                                                                              • 第86回|4つの事例相談対応

                                                                                今回は、4つの事例について、その対応方法を議論しました。なお事例については、加工したものを、AI音声ナレーションで読み上げさせています。議論は加工前のものをもとに行なっていますので、若干情報不足が生じている点はご了承ください。

                                                                                (00:00) スタート

                                                                                (00:14) 雑談
                                                                                (10:54) 本編・事例1
                                                                                (21:35) 事例2
                                                                                (40:03) 事例3
                                                                                (53:18) 事例4
                                                                                (1:13:03) エンディング

                                                                                告知
                                                                                第35回日本産業衛生学会全国協議会
                                                                                模擬裁判「裁判のソコが知りたい」
                                                                                • 3人が登壇予定です
                                                                                • 11月28日(金)16時30分〜18時10分
                                                                                • あわぎんホール5階大会議室
                                                                                • Podcast公開収録・懇親会
                                                                                  • 11月27日(木)17時30分〜19時(予定)
                                                                                  • とくぎんトモニプラザ 大会議室
                                                                                  • 終了後、19時30分〜懇親会予定です。下記からお申し込みくださいませ。
                                                                                  • https://peatix.com/event/4621660/view

                                                                                    【番組へのご意見・ご質問・ご感想はこちら】

                                                                                    https://peing.net/ja/takaomethod

                                                                                    【有料のオンラインサロンをやっています。番組を応援いただける方は、ぜひご加入くださいませ】

                                                                                    https://community.camp-fire.jp/projects/view/307210⁠

                                                                                    近況報告

                                                                                    高尾

                                                                                    佐賀で研修会を実施し、高額な鍋島を含む日本酒を大量に購入した結果、冷蔵庫がパンパンである。

                                                                                    前園

                                                                                    子供たちの運動会シーズン。雨の中での開催時に小学生たちの集団の力(「晴れろ」コール)を感じ、労働法における集団の力の再評価を考えた。

                                                                                    森

                                                                                    有名人にトイレで遭遇したが、気の利いた会話ができなかったことを教訓として得たいと考えた。

                                                                                    議論した内容
                                                                                    進行性疾患と繰り返される交通事故
                                                                                    • 進行性疾患による療養中に繰り返し交通事故に遭う事例は、復職したくない、復職して働く自信がないという心理状態の表れである可能性がある。
                                                                                    • 交通事故が意図的あるいは無意識の自損行為である場合、自分の自動車保険や傷病手当金を利用することで、休養期間を延長し続けられる構造にある。
                                                                                    • 会社は、従業員の状況にすべて寄り添うのではなく、制度に基づいた対応をする姿勢を一回示すべきである。
                                                                                    • 進行性疾患を持つ従業員に対しては、病状の確認を行い、転倒など具体的な就業ストップの要件(エンドポイント)をあらかじめ明確に伝えておく必要がある。
                                                                                    • このようなケースにおいて、復職は「仕事ができるから」ではなく「金がないから」という理由で行われることが多い。
                                                                                    • 交通事故を繰り返す従業員は、職務遂行上のミスや労災を起こす可能性が高いため、安易に復職させると、労災発生のリスクも懸念される。
                                                                                    • 家族の事情をきっかけとしたメンタルヘルス不調と長期化するフォロー
                                                                                      • 復帰後の産業保健職による定期的なフォロー(2週間に1回など)は、終わりのない支援であり、会社がトラブルを自ら作り出している「良くないパターン」である。
                                                                                      • 長期化するフォローは、従業員の不完全な労務提供を疾病性(病気)にすり替え、会社からの注意指導を妨げる。
                                                                                      • 勤怠不良に対してノーワークノーペイで賃金控除しながら、一方で病気への配慮(特別扱い)を施すというアンバランスな対応は、ルール運用を軽視しており、従業員に「ペナルティを受けているからこれでいい」という誤解を生じさせる。
                                                                                      • 両立支援に基づく時間外労働の制限要求は、医学的な根拠がないのではないか。治療との両立ではなく単純な「負担軽減」の希望である。
                                                                                      • 勤怠が乱れている場合、速やかに再療養を導入すべきであり、会社はこれまでの対応の論理矛盾を認め、勤怠の乱れが懲戒の対象となることを説明すべきだ。
                                                                                      • 復帰後の産業保健サービスの利用については、「一時上の事由につき〇回まで」など、利用制限を設け、サービスの位置づけを明確にすることが必要である。
                                                                                      • 医療職による月1回30分の面談でパフォーマンスがV字回復するような治療効果は期待できず、医療的アプローチが「自己満足」に終わっていないか、関わる専門職は自問自答すべきである。
                                                                                      • フィジカル不調と人間関係によるメンタル不調、そして異動と再療養
                                                                                        • 休職中に別の病名が判明した場合、制度上は休職事由の「追加」として双方の共通認識とすべきである。
                                                                                        • 本人が希望する、有給休暇などを使用しながらゆっくり通常勤務に戻るという方法は、ルールとしてできないことを明確に伝えるべきだ。
                                                                                        • この曖昧な対応が、周囲の同僚の強い反発やモチベーション低下につながっている。
                                                                                        • 人事は、短期の復職を繰り返す(勤怠不良の隠蔽)を許容せず、制度に当てはめてコントロールすべきである。人事の役割は職員のモチベーション維持・向上である。
                                                                                        • 体調が回復すれば仕事ができるようになるという楽観的観測は誤りであり、パフォーマンス上の問題として対処すべきである。
                                                                                        • 現在の勤怠やパフォーマンスは、懲戒事由あるいは普通解雇事由に該当する。まずは譴責・戒告程度の対応は避けられないことを伝えるべきである。
                                                                                        • 人事は「よく考えている」だけでなく、復帰基準の提示など具体的に伝える(言え)行動に移すことが重要である。
                                                                                        • 営業職のストレスによる療養と上司の懸念
                                                                                          • これは過去に安易な妥協を許容したことによる労務管理の欠如が招いた「排除パターン」であり、復帰を阻む上司の態度は精神疾患に対する偏見に基づいている。
                                                                                          • 集団データとして再発リスクが高いという事実と、この特定の個人が再発するかどうかは切り分けて考えるべきであり、集団データをこの人に投影してはいけない。
                                                                                          • 会社は、病気の機会に異動や転勤などの希望をヒアリングすべきではない。これは、本人に不利な対応(ノーワークノーペイなど)への「バーター」材料を探す目的になりがちである。
                                                                                          • 人事権を強く行使できないのであれば、このような希望をヒアリングすることは避けるべきである。
                                                                                          • 本人の「再チャレンジしたい」という希望は建前として受け止め、本音を聞き出そうとして会社が介入すべきではない。
                                                                                          • 医療職マインド(患者の自己決定のために本音を聞き出す)を職場に持ち込むと、経済的支援ができない現代においては不適切な対応となる。
                                                                                          • 初動対応を上司の裁量に委ねず、法人として仕組み化された対応を取ることが、同様の事例の再発防止に極めて重要である。
                                                                                          • 編集後記

                                                                                            高尾

                                                                                            ICカード不具合による自動改札ブロックにつづき、似たような事例に遭遇しました。こうした人々は、とくに悪意なく周囲をいらつかせており、きっと職場でも同じような状況があるんだろうと思いをはせました。

                                                                                            前園

                                                                                            気がつけば全国協議会も目の前に迫ってきました。今までになされなかったほど踏み込んだ、労使の対話ができればと考えています。ぜひお楽しみに!

                                                                                            森

                                                                                            次に有名人にトイレで遭遇した時は、頑張って対応したいと思います!

                                                                                            1 hr 14 min
                                                                                          • 第85回|日本産業保健法学会特別対談反省会

                                                                                            今回は、先日行われた日本産業保健法学会第5回学術大会での特別対談「高尾メソッドを語る ~正当性・妥当性とその範囲~」の反省会を行いました!なお、冒頭にも言及がありますが、高尾・森、前園・森で2本録りしたものを、1本に編集しています。

                                                                                            (00:00) スタート

                                                                                            (00:43) 雑談
                                                                                            (12:59) 本編
                                                                                            (1:03:49) コメントへの回答
                                                                                            (1:56:40) エンディング

                                                                                            告知
                                                                                            第35回日本産業衛生学会全国協議会
                                                                                            模擬裁判「裁判のソコが知りたい」
                                                                                            • 3人が登壇予定です
                                                                                            • 11月28日(金)16時30分〜18時10分
                                                                                            • あわぎんホール5階大会議室
                                                                                            • Podcast公開収録・懇親会
                                                                                              • 11月27日(木)17時30分〜19時(予定)
                                                                                              • とくぎんトモニプラザ 大会議室
                                                                                              • 終了後、19時30分〜懇親会予定です。下記からお申し込みくださいませ。
                                                                                              • https://peatix.com/event/4621660/view

                                                                                                【番組へのご意見・ご質問・ご感想はこちら】

                                                                                                https://peing.net/ja/takaomethod

                                                                                                【有料のオンラインサロンをやっています。番組を応援いただける方は、ぜひご加入くださいませ】

                                                                                                https://community.camp-fire.jp/projects/view/307210⁠

                                                                                                近況報告

                                                                                                高尾

                                                                                                ウイスキーは保管中に成分が分離することがあるのでしょうか。

                                                                                                前園

                                                                                                森とは実は長い時間を過ごしていますので、安心してください。

                                                                                                https://fukushoku-meijin.com/podcast/ep57/

                                                                                                森

                                                                                                JRの鉄道が好きそうな職員は、とても頼もしかったです。

                                                                                                議論した内容
                                                                                                • 座長としての反省:三柴先生と事前の打ち合わせができればよかったのだが・・・
                                                                                                • 専門家としての立場の違い:高尾先生は産業医の実務や育成を行う立場として、産業医の現実的な限界を重視するのに対し、三柴先生は法律家として産業医のあるべき姿を強く持っているようであった。また、三柴先生は産業医を主語(産業医が万能な役割を果たす「ガンダム」)にしているのに対し、高尾は法人を主語(事業主がしっかりするべきで、産業医は量産型の「ジム」)にしている点で、大きな違いがある。
                                                                                                • 紛争事例への対応:裁判になる案件や弁護士が扱う事例は、性質の良くない労働者や、自分の信念を曲げない労働者が多い。三柴先生は、こうした事例対応を念頭に置いているのではないか、という懸念がある。可愛げがある人にもない人にも、業務的アプローチに沿って同じように接することで、可愛げを取り戻すことができる、そのためにも全員に同じように対応することが重要ではないかと考えている。
                                                                                                • 「可愛げ」と選別:裁判官は自由心証で「可愛げ」を判断しているが、産業医は「可愛げ」の判断を避けて、中立的な立場で当事者間解決を図るべきだ。産業医が裁定者や「行司」のような役割を果たすのは、次の時代には社会からはしごを外される可能性があると高尾は警鐘を鳴らした。
                                                                                                • 精神科医への助言:精神科医から、会社とのバランスに苦悩しているという質問があったが、主治医は患者の利益を最善に尽くすべきであり、会社の立場の板挟みになる必要はない。臨床医への産業保健に関するトレーニング不足が、不適切な診断書問題の根幹にある可能性がある。
                                                                                                • 労働契約の本質:高尾は労働契約を「本質債務(労務提供と賃金支払い)」にシンプルに整理するが、三柴先生は「配慮」や「信義則」などの要素が複雑に含まれると捉えている。この労働契約の捉え方の違いが、個別ケース対応の必要性に繋がっている可能性がある。
                                                                                                • 復帰条件の明確化:復帰条件は事例性に基づき会社が決めることであり、労働者はそれに乗るか否かを選ぶだけである。ここに医療や医学が入る余地はない、というのはとても端的にまとめられたご意見だ。
                                                                                                • 両立支援と合理的配慮:「会社がどこまで配慮できるか先に示してほしい」という話があるが、そもそも両立支援や合理的配慮は、労働契約の履行ができるかというスタートから考えるべき話であり、労働契約の履行ができない状況を可能にするために、これらの概念を優先的に持ち出すのは無理がある。
                                                                                                • 労働条件の再交渉:会社は、労働者が建前上でも復職できると言えば、一旦は現状の好待遇で猶予期間を設ける形で復職させ、様子を見るという本音のメッセージを送っている。条件交渉(待遇調整)が必要な場合、休職期間中やトライアル期間を挟んで行うべきであり、働きながら交渉するのは困難である。日本の人事は個別労働条件の交渉に不慣れであるため、この問題は複雑化している可能性がある。
                                                                                                • 雑談への要望:リスナーから、近況報告や雑談が心地よくて本題に入る前に寝てしまうという意見があった。今後はポッドキャストの詳細欄に本題のタイムスタンプを記載する予定である。
                                                                                                • 編集後記

                                                                                                  高尾

                                                                                                  別々に収録したものが、3人で収録しているかのように編集されており、驚きました!

                                                                                                  前園

                                                                                                  産業保健法学会にご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
                                                                                                  今回は別撮りで撮ったものを森先生のスキルで合体して頂いたわけですが、3人が同じ割合で話すと、トータルの配信時間が倍ぐらいになることがわかりました(笑)
                                                                                                  次回以降、また控えめに話したいと思います笑

                                                                                                  森

                                                                                                  別録りしたのを合わせると、時間は倍になり、編集時間はさらに倍の4倍という感じで、とても大変でした。。。

                                                                                                  2 hr 1 min
                                                                                                • 第84回|産業医基礎研修会反省会

                                                                                                  今回は、先日行った産業医基礎研修会の反省会を行いました!テーマだけでなく、運営やその後のフォローなど、いろいろと考えてみました。

                                                                                                  告知
                                                                                                  第35回日本産業衛生学会全国協議会
                                                                                                  模擬裁判「裁判のソコが知りたい」
                                                                                                  • 3人が登壇予定です
                                                                                                  • 11月28日(金)16時30分〜18時10分
                                                                                                  • あわぎんホール5階大会議室
                                                                                                  • Podcast公開収録
                                                                                                    • 11月27日(木)17時30分〜19時(予定)
                                                                                                    • とくぎんトモニプラザ 大会議室
                                                                                                    • 終了後、懇親会を開催予定です。またご案内いたします。
                                                                                                    • 【番組へのご意見・ご質問・ご感想はこちら】

                                                                                                      https://peing.net/ja/takaomethod

                                                                                                      【有料のオンラインサロンをやっています。番組を応援いただける方は、ぜひご加入くださいませ】

                                                                                                      https://community.camp-fire.jp/projects/view/307210⁠

                                                                                                      近況報告

                                                                                                      高尾

                                                                                                      産業医基礎研修会の後半+週末の産業研法学会で、19連勤になる見込み。

                                                                                                      前園

                                                                                                      夜、家事が終わった後に寝るまでの小一時間で読める、優しい系の漫画を探してます。

                                                                                                      • 銀の匙 Silver Spoon
                                                                                                      • 動物のお医者さん
                                                                                                      • いいひと。
                                                                                                      • 森

                                                                                                        オンラインデータベースをGrowiで構築しました。

                                                                                                        議論した内容
                                                                                                        基礎研の内容・運営について
                                                                                                        • 直近の基礎研は成功裡に終わり、懇親会への参加者も多く、今回研修を受けた受講者のうち実際に産業医を始める方が過去最高になる見込み。
                                                                                                        • 来年度の基礎研の実施時期は、9月が5連休であるため、7月と10月に変更する予定である。
                                                                                                        • 事前に手書きの制約書/重要事項確認書を提出させるステップを設けた。来年度も続ける。
                                                                                                        • 健診事後措置の実習では、受講者が戸惑うような意地悪な出題形式(教えずにやらせるなど)は避け、講義の後に実習を行う流れを意識する。
                                                                                                        • 実習で用いるケーススタディの健診結果は、就業制限の必要性を検討しやすい、より「程よい」健康状態の悪い人を選定する。
                                                                                                        • 弁当の質を上げる方針と並行して、コーヒーやお菓子(チョコ、飴など)の提供は、コロナ禍で中止していたが、復活させることを検討する。
                                                                                                        • 産業医を始める先生への支援
                                                                                                          • 受講者からの質問の半分程度は、講義内容よりも産業医活動そのものに対するものであり、例年よりリアルな活動を想定した質問が多かった。特に産業医を始めた際、「孤独」や「相談相手がいない」という悩みが受講者から多く寄せられた。
                                                                                                          • 産業医活動への橋渡しやステップアップ支援として、地域や経験に応じたネットワーク化(メンター制度)の構築が必要である。
                                                                                                          • インターネット禁煙マラソンの事例を参考に、経験者(先輩)が初心者を支援するメンター制度を基礎研修了者を対象に実施できる。
                                                                                                          • メンター・メンティは、3~5人程度のグループを作り、その中で希望者が当事者間の合意で関係を築く形式を検討する。
                                                                                                          • 地域ごとの自主運営に近い勉強会(東京、大阪、名古屋など)を、やりたい人が3人以上集まったところから支援していく。
                                                                                                          • この支援活動の費用は、Office d'Azurがスポンサーすることも視野に入れ、自主運営をサポートする形で進める。
                                                                                                          • 編集後記

                                                                                                            高尾

                                                                                                            産業医基礎研修、あと12年(12回)はやるつもりなので、4年に1回想定の自治体向け基礎研とあわせれば、おおよそ2500人の産業医を世に送り出すことになりますね。うち、、、500人くらいが実際に産業医をやってくれるのが目標!?

                                                                                                            前園

                                                                                                            弁護士には「労働法弁護士になるための基礎研修」のような単位制度はありません。
                                                                                                            生涯研修のような更新単位もありません。(倫理研修は義務として存在しますが)
                                                                                                            ときどき、「質の担保のために、弁護士も10年に1回は更新試験を受けさせるべきだ」という厳しい意見も聞かれますが、継続的に学ぶ機会が(強制的に)あることで、得るものも多いだろうと思ったりします。

                                                                                                            森

                                                                                                            ゾノ先生の発話量がかなり少なくなってしまったので、次回以降はもっと話してもらおうと思います!
                                                                                                            (次回は、産業保健法学会の反省会を予定しています!)

                                                                                                            58 min
                                                                                                          • 第83回|産業医面談のタネと仕掛け

                                                                                                            今回は、産業医面談のニーズがなぜあるのか、面談のタネと仕掛けについて、議論しました!

                                                                                                            告知
                                                                                                            第35回日本産業衛生学会全国協議会
                                                                                                            模擬裁判「裁判のソコが知りたい」
                                                                                                            • 3人が登壇予定です
                                                                                                            • 11月28日(金)16時30分〜18時10分
                                                                                                            • あわぎんホール5階大会議室
                                                                                                            • Podcast公開収録
                                                                                                              • 11月27日(木)17時30分〜19時(予定)
                                                                                                              • とくぎんトモニプラザ 大会議室
                                                                                                              • 終了後、懇親会を開催予定です。またご案内いたします。
                                                                                                              • 【番組へのご意見・ご質問・ご感想はこちら】

                                                                                                                https://peing.net/ja/takaomethod

                                                                                                                【有料のオンラインサロンをやっています。番組を応援いただける方は、ぜひご加入くださいませ】

                                                                                                                https://community.camp-fire.jp/projects/view/307210⁠

                                                                                                                近況報告

                                                                                                                高尾

                                                                                                                ボストンに出張してきました

                                                                                                                前園

                                                                                                                Nintendo Switch2をゲットしました

                                                                                                                森

                                                                                                                AI音声アナウンスを流す際の注意点について

                                                                                                                議論した内容
                                                                                                                産業医・医療職と人事・総務の違い
                                                                                                                • 医療職(産業医)は、相手の反応を過度に気にせず、伝えるべき医学的事実を必ず伝える。一方、人事・総務は、従業員が怒ったり否認したりするのを恐れ、「体調が良くなさそうだから」といった曖昧な言い方をし、産業医に難しい役割を押し付けようとする。
                                                                                                                • 多くの会社では、療養導入時に従業員の否認や怒りに対し変化球で対応しようとして失敗し、業務的アプローチの一貫性が欠けている。
                                                                                                                • 臨床経験のある医療職は、伝えるべきことはその日のうちに伝える姿勢を持ち、「ヒットアンドアウェイ」のような技法を用いつつも、相手の受け入れ段階を見ながら情報を伝える。
                                                                                                                • 「あなたは仕事ができていない。それは病状が悪いからだろう」という本質的なメッセージは、産業医にとっても人事にとっても伝えにくい枕詞である。それでも産業医はメッセージを伝え切る。
                                                                                                                • 伝えるべき重大な情報は、相手が怒ることを織り込んだ上で、情報の正確性と一貫性を保ちながら伝えることが重要である。
                                                                                                                • 質問の整理とコミュニケーション
                                                                                                                  • 長すぎる質問は、意図が不明瞭になり、回答を困難にする。これは、相手の怒りや否認を恐れてどうでもいい情報が混ざるためである。
                                                                                                                  • 相談する際は、100文字程度に整理することで、本質的な問題が明確になり、答えも導き出しやすくなるかもしれない。
                                                                                                                  • 重要な情報や優先順位が高いことは、相手が怒ろうが否認しようが直接伝えるべきであり、躊躇すると問題解決から遠ざかる。
                                                                                                                  • 「これは医療の問題だから」と人事・総務が口を挟まないことで、仕事の問題として伝えるべき本質から目をそらしてしまう状況がある。
                                                                                                                  • 医療への「逃げ」問題と企業の期待
                                                                                                                    • 企業の人事・総務は、従業員が病気を理由に遅刻や業務遂行の困難を正当化しようとする状況を恐れる。従業員の反発を恐れて産業医に面談を依頼するのは、普段のやり取りで反論してきた従業員が精神的に不安定になると、さらに反論が強くなるためである。
                                                                                                                    • 産業医は上司や人事よりも距離があるため、従業員からすると怒りをぶつけにくい存在であり、外部の専門家として難しいことを言わされやすい立場にある。ただ、企業が産業医に「言うべきことを代わりに言って怒られ役になってほしい」と期待するのは、産業医の中立的な立場を考えると「ひどい」期待である。
                                                                                                                    • 産業医が耳の痛いことを言っても、体調を崩す従業員はいる。人事・総務は、救急車を呼ぶなどの判断ができないため、いざという時の対応を想定し、産業医に任せたくなる気持ちは理解できる。企業の人事・総務は、「そんなに心配なら同席するから、言うべきことはあなたが読み上げなさい」というスタンスで臨み、高尾メソッド(役割分担と手順化)を実践すべきである。産業医は、まずは同席して人事・総務が実践できるよう学習を支援すべきである。
                                                                                                                    • 療養導入時の課題と動画の可能性
                                                                                                                      • 療養開始時のAI音声動画は可能だが、療養導入時の動画作成やその使い方は難しいのではないか。
                                                                                                                      • 療養導入は、本来「労務提供の受領拒否」という親心であり、懲戒を避けるための手段であるため、労務管理上の指摘動画は作れるはずだ。
                                                                                                                      • アバターに指摘させても、人が言うからこそ受け入れられる反応があるため、人間が関与する重要性があるのでは。裁判官の代理をAIができるかという問いと同様に、客観的なデータに基づく指摘はAIでも可能だが、有効性や妥当性の観点から人間が必要な「儀式」である。
                                                                                                                      • 通常の労務管理とシームレスに繋がっているべきであり、従業員が遅刻の理由を健康問題にすり替えるのは、本来の労務管理の流れではない。面接シナリオを用いて淡々と伝える方法が、イレギュラーな対応には有効かもしれないが、療養か懲戒か選択の余地がある間は動画では決めつけになってしまう。
                                                                                                                      • 療養導入時では、通常勤務の定義や労働契約の内容をAI動画で説明させ、その上で人間が具体的な逸脱について伝える、という役割分担が考えられる。
                                                                                                                      • 議論のまとめ
                                                                                                                        • 従業員の勤怠不良に対し、シナリオを使い、健康問題にすり替えてくることは想定して対応する。会話のゴール(遅刻はダメ、改善してください)を達成し、理由を述べてうやむやにされることを避けることが重要だ。
                                                                                                                        • 「種明かし」の結論は、「種と呼べるほどの種ではなかったことを明かした」ということだ。誰にでもできる簡単な話である。
                                                                                                                        • ただし、種が分かっても実践には「手際の良さ」などのテクニックが重要になるかもしれない。ここは面接シナリオで補えるはず。
                                                                                                                        • 編集後記

                                                                                                                          高尾

                                                                                                                          産業医面談の「魔法のタネ」は、いたってシンプルなもの。そして、面接シナリオ(OR動画)を利用すれば、実践にもテクニックもそれほど要りません。

                                                                                                                          前園

                                                                                                                          マジックといえば私は子どもの頃はトランプマンに熱狂していたことを思い出しました。調べてみると今でもご活躍中らしく、公式インスタグラムもありました!皆さんぜひ、フォローをお願いします。
                                                                                                                          https://www.instagram.com/trumpman_official?igsh=MXdyc2l4ZmliNDZwMw==

                                                                                                                          森

                                                                                                                          収録トラブルにより、いつもよりも音声のズレが生じてしまったので、その修正が大変でした!

                                                                                                                          1 hr 1 min

                                                                                                                        About 復職名人が読む三手先

                                                                                                                        From the publisher's feed

                                                                                                                        この番組は、産業医の高尾総司、弁護士の前園健司、社労士の森悠太の三名が、企業や自治体の人事・健康管理に携わる方向けに、メンタルヘルス不調者対応や健康管理について、議論をしていくポッドキャストです。