https://youtu.be/ZS4AkRBTOFI
今日は、我々の考え方とは少し違う金融市場の話しをしたいと思います。
内容は「イスラム金融入門 世界マネーの新潮流」という本の紹介です。
近年、企業が世界へ進出する先や投資家がお金を投げる先としてイスラム圏が増えていることから、イスラム金融が注目されるようになっています。
イスラム金融は、シャーリアと呼ばれるイスラム法に従った金融取引のことです。
これが面白くて、利子の概念がありません。利子は需要と供給から変動するもので、お金の流れとして必須といっても良いはずです。
しかし、利子の取引が一般化されたのは近年のことで、中世までお金の繁殖作用を嫌っていたことから貸金業者は軽蔑されていたのです。これは、ヴェニスの商人なんかを読んでみると良いでしょう。
近代に入って、資本主義と貨幣経済が広がるようになってから多くの国で利子の取引が一般化されましたが、イスラムの世界では禁止されたままとなっているわけです。
ただ、金利と似たようなシステムはあり、モノの取引で擬似的に金利を作りだす「潜脱」と呼ばれるものがそれです。
商品を高く売ってすぐに安い価格で買い戻す行為をし、実際に取引の契約が執行されるのは数ヶ月先などで、その間の金利とみなすわけ。
資本主義国家とは異なる、独自の進化を遂げた近代イスラム金融は、1975年に設立されたドバイ・イスラム銀行であるとされています。
2000年代に入ってからイスラム金融は拡大を続けていて、これは同時多発テロによって資金が凍結される恐れなどから、お金が流れたという説があります。
そんな注目のイスラム金融のエッセンスを理解するべく、簡単に内容を紹介していきます。
2008年に発行された本なのでデータが少し古い箇所は考慮してほしいと思います。
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