COVID-19-associated Pulmonary Aspergillosis in Mechanically Ventilated Patients at 7 US Hospitals: Epidemiology and Estimated Likelihood of Invasive Pulmonary Aspergillosis—Results of the Prospective MSG-017 Study
Citation
OFID, ofaf331, https://doi.org/10.1093/ofid/ofaf331
論文の要約
本研究は、COVID-19関連肺アスペルギルス症(CAPA)の発生頻度と、そのうち侵襲性肺アスペルギルス症(IPA)である可能性を評価した、米国7施設における前向き多施設研究である。
対象はCOVID-19により人工呼吸管理を受けた重症患者212例であり、CAPA診断にはMSGERC基準(臨床所見、画像所見、BAL培養またはガラクトマンナン抗原検査など)を使用した。その結果、CAPAの発生率は7%(14例)であり、そのうち1例が「証明されたIPA」、11例が「仮定的IPA」、2例が「IPAとは考えにくい」と分類された。仮定的IPAのうち一部は生検や剖検を行わず診断されており、真のIPAかどうかの確証は得られていない。
試験において、CAPAの診断には単一の陽性検査(例:BAL GM-EIA)のみでは不十分であり、複数検査の組み合わせと陰性結果の考慮が必要であることが示唆された。CAPA患者の90日死亡率は71%と高かったが、抗真菌薬治療の有無やCAPAの有無によって死亡率に有意な差はなかった。
また、本研究では欧州のECMM-ISHAMやPHW-MRCの定義と比較してMSGERC定義のほうがより厳格であり、他定義でCAPAとされた患者の多くが実際にはIPAではない可能性が高いと推定されている。
本研究は、CAPAの診断精度と臨床的意義についての再評価を促すものであり、人工呼吸管理中のCOVID-19患者におけるIPA診断と治療の在り方に重要な示唆を与えている。