本日のテーマ:「百年戦争の開戦初期」
中世ヨーロッパを揺るがした百年戦争。その第一局面、イングランドがフランスを圧倒した初期の戦いと、戦争の裏側にあった中世特有の事情を解説します。
👇今回の見出し👇
百年戦争/3つの局面/イングランドの圧倒的優勢期/フランスの巻き返し期/ジャンヌ・ダルクの登場/開戦までの10年弱/中世の戦争準備/王族の権力/臣下からの徴兵/人口の少なさ/ダラダラ戦う構図/休戦を挟む戦争/クレシーの戦い/中世の戦いを変えた戦術/ロングボウ兵/クロスボウとの性能差/騎兵への対策/壊滅的な被害/ペストの襲来/ポワティエの戦い/フランス国王の捕虜/身代金/屈辱的な休戦条約
👇抑えるべきポイントと歴史の流れ👇
① 開戦までの10年:中世戦争の「準備期間」
正式な宣戦布告後、大規模な会戦が始まるまでに約10年の月日がかかっています。これは、当時の王族の権力が弱く、兵力・食料・武器などの戦争資源を臣下から徴収・動員するのに時間がかかったためです。資源が限られていたため、この期間は大規模な衝突ではなく小競り合いが中心となりました。
② クレシーの戦いと「ロングボウ革命」
1346年に発生したクレシーの戦いは、中世の戦術を大きく変えた一戦として知られます。イングランド軍が採用した連射速度に優れるロングボウが、当時の主力武器であったクロスボウや、フランスの誇る騎兵を圧倒。フランスは壊滅的な被害を受け、イングランドの圧倒的優勢が確立しました。
③ ペストの襲来と一時的な休戦
クレシーの戦いの翌年、ヨーロッパ全土を**ペスト(黒死病)**が襲い、両国の人口は激減します。この甚大な被害により、両国ともに戦争どころではなくなり、一時的に大規模な戦闘は停止し、約10年間の休戦期間へと入ります。
④ ポワティエの戦いと国王捕虜の屈辱
休戦期間を経て1356年に勃発したポワティエの戦いでも、イングランドが再び圧勝します。さらにこの戦いで、フランス国王ジャン2世を捕虜にするという歴史的な出来事が発生。フランスの権威は失墜し、一時的に国内が無政府状態に陥るほどの混乱を引き起こしました。
⑤ フランスの屈辱:休戦条約
国王捕虜という最悪の事態を受け、フランスは身代金の支払いと、フランス領土の約1/3をイングランドに譲渡するという屈辱的な条件をのんで休戦条約を結び、百年戦争の第一局面は終結しました。
■ 関連年表
1337年: 百年戦争の開戦(宣戦布告)
1346年: クレシーの戦い(ロングボウが活躍しイングランドが圧勝)
1347年頃: ペスト(黒死病)のヨーロッパ全土での大流行
1356年: ポワティエの戦い(イングランドが勝利し、フランス国王ジャン2世を捕虜とする)
1360年: ブレティニー・カレー条約(フランスにとって屈辱的な内容で休戦)
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