2020年最初の配信になります。Yayoiさんを迎えて,漫画版「風の谷のナウシカ」,歌舞伎「風の谷のナウシカ」,漫画&アニメ「ゴールデンカムイ」等について語りました。
以下はYayoiさんからの参考図書の紹介です。
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「アイヌ文化で読み解く「ゴールデンカムイ 」」中川裕
イメージしていたより、ガチな民俗学の本です。アイヌの思想的な面がわかりやすく解説されています。単行本18巻では未登場の重大なネタバレがあるので、読むときはご注意ください。
「シュマリ」 手塚治虫
手塚の代表作にも数えられ、北海道を旅行した時は、金カムは読んでなくてもシュマリファンに結構であいました。時代は金カムよりちょっと前の日清戦争くらいです。関東から、女性のために北海道に流れてきた類稀な膂力をもつ和人(杉元)、死んだはずの土方歳三らしき囚人、金塊のありかを示す刺青を持つ脱走兵がアイヌの集落に隠れている、ウエスタン風の世界観など、どこかで聞いた設定がたくさんありますが、お互い無関係とのこと。手塚らしい重く暗い世界観ではありますが、北海道版「アドルフに告ぐ」といった感じです。
「熊嵐」 吉村昭
有名な作家さんですが、今回初めて拝読しました。これは実際にあった事件を基にした小説で、事件自体有名なので、ヒグマといえばこの小説と知名度は高いそうです。わたしはものすごく怖くて、当面森に近付きたくなくなりました。二瓶鉄道のモデルの一人だそうです。最後の熊撃ちの場面は、非常に印象的でかっこいいです。
「熊撃ち」 吉村昭 こちらは東北〜北海道における熊と漁師の戦いについて描いた短編集です。主人公が全員、二瓶か谷垣に見えて仕方がない・・・淡々とした筆致ながら、物語性もあり、彼らの孤独な戦いに惹かれるものがあります。
「不運な名前」「相模国愛甲郡中津村」
どちらも松本清張先生の短編です。樺戸監獄に収監されていた熊坂長庵(漫画では熊岸長庵)についてのミステリー、贋作紙幣は熊坂の作ではないのではないか?という説がとられた、著者の歴史家の側面が強く出た緻密な小説です。わたしが月形の資料館に行った時に教えてもらえました。ゴールデンカムイ と話がそれるのですが、結構好きな小説です。漫画でも出てきますが、この二円紙幣はネットで画像が見れますので、ぜひお手元におきながらお読みください。
「赤い人」吉村昭
樺戸集治監が舞台。小説というより、ノンフィクション。セリフが極端に少なく、史実のみ淡々と語られます。金カムの時代の少し前あたりで、都丹庵士のエピソードも出てきます。私の実家の美唄市の隣町の歴史で、そういう点でも思い入れは強かったのですが、歴史とは何か?面に見えていることは実は真実ではないと思い知らされる、重くて強いメッセージを感じました。
「破獄」吉村昭
主人公の佐久間氏は白石由竹のモデル。ただし時代が違っていて昭和の脱獄王なのだそうです。「いじわるすると、あんたが当直の日に脱獄するよ」の名セリフも出てきます。実際の脱獄王は、イメージ的には白石より、杉元っぽい人だなあと思いました。映画化もされているそうですが、「赤い人」がノンフィクションぽかったの対して、こちらは延々脱獄の話が続くのに、手口の意外性からつい読み込んでしまう不思議な小説です。
「風光る」 渡辺多恵子
土方さんについておさらいと思い読み返しました。少女漫画なので、恋愛中心に話は進んでいくのですが、当時の風俗など歴史的な考証の緻密さに定評のある漫画です。まだ連載が終わっていなかったことに衝撃を受けました・・・読み返してみて、土方さんの趣味=俳句というのを思い出し、漫画でも出てこないかと期待してしまいます。