♪あたかも歌曲のような琴線に触れる名旋律
4つの即興曲 作品90はフランツ・シューベルトが晩年の1827年頃に作曲したピアノ独奏曲。構成的な追求よりも自由な旋律美を優先させています。
同時期に作曲された4つの即興曲 作品142、D935がひとつのソナタに見たてられるのと異なり、それぞれが自由に彩りある個性を見せています。
作曲年に第1・2曲のみ出版され、1857年に後半の2曲が出版されました。表題はトビアス・ハスリンガーの出版社により与えられたものです。
第3曲、変ト長調のアンダンテは、無言歌風の落ち着いた和声に、中声部の三連符アルペジオが装飾を施す構造。2分の2拍子を表す記号が2つ並べられているので、作者本人による「2分の4拍子」の指定とされています。
出版時は出版業者の意向でト長調に移調されていました。
*演奏内容と音響(アルゴリズムリバーブ)を改めた新録音です。
シューベルト:4つの即興曲 作品90、D899 第3曲 [2020][AR]
Franz Peter Schubert:Impromptus Op90、D899
III. Andante [6:43]
Schubert-Impromptus-Op90-3-2020-AR.mp3
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