■ごめんね『シン・ゴジラ』
『君の名は。』がなければ恐らく2017年もっとも話題になったであろう本作。
特にインターネット上での評価が凄まじく良く、これまでゴジラを見たことがない、興味のなかった人までもが
『シン・ゴジラ』を観に劇場へ足を運ぶ人(特に若い人)が多かったのには驚いた。
自分(穂積)は多くの特撮作品でも特に『ゴジラ』への思い入れが強いので「2017年にゴジラの新作が見れる」というだけで感激はひとしおだったが放送でもわかる通り、自分にとって「庵野秀明」という演出家は一歩引いた視線で見ているため、やや違った視点になっているのもしれない。
これは、やはり自分が(放送でも度々語っているが)『ミュータントタートルズ』の後番組が『エヴァンゲリオン』であったため『タートルズ』好きの自分は『エヴァ』のノリについていけず視聴を辞めてしまったという事情がある。『エヴァ』放送当時、自分は小学校4年であり『タートルズ』を楽しく観ていた少年がそのまま『エヴァ』へスライドしていくのは流石に無理があったのだ。
(そのような事情もあり、自分が『エヴァ』をはじめて見たのは2007年。『新劇場版』からである)
なので「庵野秀明」という演出家は自分にとってややコンプレックスを感じる存在でもあった。
それでも『シン・ゴジラ』は面白く都合2回も観に行ってしまっているあたり、自分も単純な人間だなと思うのだが…。
ヒットの要因は多々あると思うが、ハッキリ言って公開前は多くの特撮マニアは本作に対してあまり期待していなかった、というのが正直なところだと思う。
公開直前、自分は多くのゴジラ好きの方と会う機会に恵まれたのだが、やはり新時代の『庵野ゴジラ』に対しては不安視する声が多かった。かくいう自分も不安視していた一人で「ゴジラはポップカルチャーになりえない」「既にオタクのものになってしまった」という想いが強く、またギャレス・エドワーズ監督の『GODZILLA』や『パシフィック・リム』など海外作品が日本特撮フューチャーで頑張っていたので「今更日本で・・・」という気持ちが強かったからだ。
しかしながら、庵野秀明は21世紀の新しいクリーチャーとして『ゴジラ』を復活させ大成功を収めてしまった。
この時ふとこう思った「なんだ、ゴジラの可能性を信じきれなかったのは自分たちだったのか」と。
ゴジラを深い闇に落とし込みおもちゃにしていたのは、何者でもない自分だったのである。
つまり「オタクの言うことはアテにならない」ということである。
この点については今後も、推察していきたいと思っている。
(穂積昭雪)
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