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2023年4月21日収録。キャスターは町亞聖(フリーアナウンサー)と相川浩之(ジャーナリスト)。
今回の ゲストはITエバンジェリスト若宮正子さん。 若宮さんは88歳だが、誕生日も仕事で出かけるなど、毎日忙しい。 若宮さんは好奇心旺盛で、スマートフォンも早くから使っている。 三菱銀行時代はシステム部員ではなかったが、企画開発セクションにいたため、IT社会に対しては関心が強かった。 退職後は母親の介護をしながらパソコンを打っていた。SNSをやっていたので、介護をしていても孤独ではなかったという。
なぜ若宮さんは好奇心が強い? 小学校の低学年で戦争に巻き込まれ、勉強ができなかったので、学びに対する希求が強いのだと思うと若宮さんは自己分析する。 いまはITを使えば、誰でも簡単に学ぶことができる。 政府の委員もしているので勉強しなければならないことが多く、毎日勉強している。
シニアたちへのアドバイスは? 「やりたかったことを始めてみては」と若宮さん。 若宮さんは失敗してもくよくよしない。 熟年男性は新しいものになかなか関心が向かない。 関心を持っても、まずやらずに、一人で本を読んで勉強したりする。 そんな様子が徒然草にも描かれていて、男性は変わらないのだと思う。 「畳でバタフライの練習をするのではなく、泳ぎに行って試してほしい」と若宮さん語る。
男性は定年後、何をするかで悩むようだが、若宮さんは「ボランティア活動に参加して仲間を作ってみたら」という。志が高い仲間ができるし、感謝されると嬉しいものだ。 「人付き合いは共感できる部分を見つけることが大切」と若宮さん。 違いを認めることがダイバーシティの第一歩だが、違いがあるから楽しい。
若宮さんは海外旅行が好きだが「海外旅行が楽しいのは海外に行くと、その国と日本の違い、自分と外国人の違いを感じることができるからだ」と話す。 エストニアでエクセルアートのワークショップで、現地の人と交流した。「今着ている服もエクセルアートでデザインした」(若宮さん)。 デジタルとアナログの両方があることが生活を豊かにする 電子書籍もいいけど、紙の本も大切。 「選択肢が増えることが大事」と若宮さんは強調する。 熱中小学校の教諭も務める若宮さんに、なぜ小学生に戻るのが大事かと聞いた。 「小学校時代に戻って、小学生のような新鮮な感覚で、新しい時代を知ることが大事」だからだ、 大人になっても知らないことを言えることが大事。
若宮さんは健康を考えすぎないようにしている。
これからどんな未来になる? 「気候変動やコロナ禍など、未来は予測できない部分も多く、柔軟性が重要」と若宮さん。 好奇心を忘れず、世の中の変化とは柔軟に向き合って人生100年時代を楽しんで過ごすーーことを若宮さんから学んだ。
<プロフィール>若宮正子(わかみや・まさこ)ITエバンジェリスト。1935年4月19日生まれ。高校卒業後、三菱銀行(現・三菱UFJ銀行)に定年まで勤務。58歳からパソコンを独学で習得。2017年、ゲームアプリ「hinadan」を公開。これにより米国アップル社CEOよりWWDCに特別招待された。2017年より数々の政府主催会議の構成員を勤める。 現在は、 ・一般社団法人メロウ俱楽部 理事 ・熱中小学校教諭(一般社団法人熱中学園) ・公益社団法人 NEXT VISION理事 ・岸田首相主催・デジタル田園都市国家構想実現会議構成員 ・デジタル庁デジタル社会構想会議構成員 ・総務省デジタル活用支援アドバイザリーボード構成員
2023年4月21日収録。キャスターは町亞聖(フリーアナウンサー)と相川浩之(ジャーナリスト)。
今回のゲストは81歳でiPhone向けアプリ「hinadan」を開発し、アップルのティム・クックCEOに開発者向け国際会議に招待された若宮正子さん。
若宮さんは、ITを社会変革に使うことが大事と考え、デジタル庁デジタル社会構想会議でも、様々な具体的な提案をしている。 若宮さんはアプリ開発で注目されたが、「コーディングを手掛けることよりも何か作りたいという気持ちの方が大事」という。また、「スマホ講習は操作手順だけでなく、スマホの必要性や楽しさも伝えるべきである」と主張する。
デジタル技術を導入することで社会改革を目指したいという若宮さんは、「デジタル改革で、日本人の幸福度向上に貢献する社会を作りたい」と話す。 メロウ倶楽部ではお互いに自分のできることを教え合って、サポートし合う形式を取っている。 デジタル庁の会議で委員を務める村井純さんをゲストにお呼びするなど、新しいITの動向にはみな関心がある。高齢者の考えを知りたいと若い人の参加も増えている。
若宮さんは「IT改革により制度や社会構造に柔軟性と多様性を持たせることが大切」と強調。 例えば、コロナ禍ではリモートでのコミュニケーションが進んだ。「日本の就活や教育においても、より柔軟な制度が必要」と若宮さん。
デジタルノマド的な生活も可能に。海外旅行をしながら仕事をしたり、教育を受けたりすることもできるようになる。
若宮さんは上質で良心的なSNSの利用を提案する。「SNSは炎上も多いが、相手の話を聞いて勉強し合うことが必要。共感できるところは共感し、違いは理解する姿勢が大切だ」。 海外では、困ったことをインターネットに書き込むと、時間のある人が助けてくれたりする仕組みがあり、こうした共助のITを日本でも広げる必要がある。
デンマークやエストニアで電子政府が進んでいる。なぜかというと「政府への国民の信頼が高い」のが理由。「ガラス張りで情報を公開しているため、政府への信頼が厚い」(若宮さん)。 日本の電子政府は遅れているが、「マイナンバーカードはポイントで加入を促進しているが、役に立つものならお金を払っても加入する。もっとメリットを伝えるべきだ」と若宮さんは結んだ。
<プロフィール>若宮正子(わかみや・まさこ)ITエバンジェリスト。1935年4月19日生まれ。高校卒業後、三菱銀行(現・三菱UFJ銀行)に定年まで勤務。58歳からパソコンを独学で習得。2017年、ゲームアプリ「hinadan」を公開。これにより米国アップル社CEOよりWWDCに特別招待された。2017年より数々の政府主催会議の構成員を勤める。 現在は、 ・一般社団法人メロウ俱楽部 理事 ・熱中小学校教諭(一般社団法人熱中学園) ・公益社団法人 NEXT VISION理事 ・岸田首相主催・デジタル田園都市国家構想実現会議構成員 ・デジタル庁デジタル社会構想会議構成員 ・総務省デジタル活用支援アドバイザリーボード構成員
2023年3月14日収録。キャスターは町亞聖(フリーアナウンサー)と相川浩之(ジャーナリスト)。
今回のゲストは、高齢者介護に詳しい経営コンサルタントの濱田孝一さん。 昨年末に、『高齢者住宅バブルは崩壊する』という本を出した。
終の棲家になるような高齢者住宅に住みたい。 相川、町はどのような終の棲家を考えているのか。 相川は、自宅で可能な限り暮らしたいと思っているが、要介護度が高くなった時には施設に入ることもやむを得ないと考えている。「母親も在宅で暮らしてもらおうと思っていたが、認知症がひどくなりグループホームに入居した」。「グループホームはアットホームでケアマネジャーが親身になって母を支えてくれた」。
町は、一人暮らしをしているが、もし具合が悪くなった場合に不安を感じており、独身の友人と一緒に住むことも考えている。介護サービスをうまく使って、上手に晩年を過ごしたいという。
濱田さんは「家族による介護は限界があり、最終的にはプロに任せた方が良い」とアドバイスする。 「家族の役割は家族にしかできないこと。契約や判断、死後の後始末など」。 そして、「誰に介護を頼むか、きちっと準備をしておくことは大切だ」という。
自宅で生活する場合は「できるだけ長く自宅で生活できるように、自宅をバリアフリーにするなどシステムを構築することが大切。そして自宅で暮らせなくなったら老人ホームやグループホームにに入るのが基本」。
自宅を売ってそれを入居一時金に充てて有料老人ホームに入居する人がいるが、リスクは高い。有料老人ホームは運営会社が倒産する可能性もあるからだ。そうなるとお金も返ってこないし、「出ていってくれ」と言われる可能性もある。
終の棲家になるような高齢者住宅をどのように探せばいいか。 公的な相談窓口はあるのか。 民間の紹介センターが多数存在し、老人ホームなどの情報提供を行っている。 紹介業者には法的な資格が必要ではなく、紹介した有料老人ホームからお金をもらうケースが多い。 紹介業者は中立を装っているが、実際には営業のアウトソーシングであり、トラブルも多発している。
ケアマネージャーに相談しても、彼らは高齢者住宅の専門家ではない。 高齢者住宅の相談に乗れる人材不足が問題視されている 行政が高齢者住宅の専門センターを作り、指導監査やトラブル対応・苦情対応など一体的なサポート体制を整える必要性がある。
高齢者住宅選びは難しいが、駄目な老人ホームには特徴がある。 駄目なところは情報開示不足であり、価格の説明の曖昧だ。 住宅を選ぶ際には、自立向けの住宅と要介護保険住宅の違いも理解する必要がある。 曖昧な説明をする施設は信用できない。 美辞麗句やビジネストークが多い施設も基本的に避けた方が良い。 良い老人ホームと悪い老人ホームの違いはリスク管理ができているかどうか。
低所得者を囲い込むビジネスも横行している。 ケアマネージャーを分離させ、ケアマネジメントを改善する必要がある 介護報酬を上げ、独立経営を可能にすることで囲い込みビジネスは潰れる可能性がある。 高齢者住宅の価格が安い理由は「囲い込み」であることが多い。 介護サービスを系列の介護事業者が担い、必ずしも必要ではないサービスなどもケアプランに盛り込むことにより、利益を得る。
それでは、囲い込みであることにどう気づけばいいのか。 濱田さんは「特養よりも15万円以下の低価格な住宅は、基本的にありえない」という。 低価格の高齢者住宅は必ずしも必要ではない介護サービスを提供し、社会保障費が膨らんでしまっている。 サ高住の場合、自宅にいる要介護者が介護サービスを依頼するのと同じ介護報酬単価なのだが、同じ建物に高齢者が居住するため、効率よく、介護サービスが提供でき、それゆえに、利益がでやすい。ただ、これを「企業努力:と認められるかといえば疑問だ。 もちろん系列の介護事業者にサービスを依頼すること自体は問題ないが、不要なサービスやお年寄りが望まないサービスを提供しようとするのには問題がある。 制度設計が悪く報酬の単価の決め方も実態に即していない。これは国が見直す必要がある。
高齢者住宅の経営は大変だが、投資ファンドも参入しており利益を出している。そのお金が介護スタッフに回らないのも問題だ。 「高齢者住宅に限らず、これからの介護サービスは国ではなく自治体が仕切る形になる」と濱田さんは言う。 地域包括ケアが2025年、本格スタートし、「医療介護の地方分権」が始まる。 市町村が介護保険制度の保険者であり、地域包括ケアシステムを中心に行うことになる 国からの財政支援はほとんど受けられないため、自治体によって介護サービスの質や内容が異なってくる。 地域ニーズに合わせて介護システムを整える必要があるが、財源や人材確保は各自治体の責任であるため、介護サービスのの質は自治体によって変わってくる。 老人ホームを指導監査することは自治体の責任だが、実際にはできていない。 厚生労働省と国交省が縦割りで似たような高齢者住宅を展開しており、統一した基準で管理運営することができない。自治体では住宅部局と福祉部局に管轄が分かれており、統一感がなく指導監査体制が乱れている 地域包括ケアが本格始動すると、自治体は国から最適なサービスを構築するよう求めらるが、自治体によって使える社会保障費が異なり、潰れる自治体も出てくる可能性がある。 高齢者住宅バブル崩壊と社会保障全般の問題を俯瞰して考える必要性がある。
<プロフィール>濱田孝一(はまだ・こういち)1967年生まれ。経営コンサルタント。1990年立命館大学経済学部卒業。旧第一勧業銀行入行。その後、介護職員、社会福祉法人マネジャーを経て、2002年にコンサルティング会社を設立。現在は「高住経ネット」の主幹として、高齢者住宅、介護ビジネス、介護人材育成などのコンサルティング・講演・執筆を行っている。社会福祉士、介護支援専門員、宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー。
2023年3月14日収録。キャスターは町亞聖(フリーアナウンサー)と相川浩之(ジャーナリスト)。 ゲストは、高齢者介護に詳しい経営コンサルタントの濱田孝一さん。
昨年末に、『高齢者住宅バブルは崩壊する』という本を出した。 とてもセンセーショナルなタイトル。高齢者住宅バブルが崩壊し、高齢者住宅を提供する企業が破綻すれば多くの高齢者は路頭に迷う。高齢者だけではなくてその家族も巻き込まれることになるが、一体どういうことなのか、話を聞く。
濱田さんは銀行マンから介護現場に身を投じた異色の経歴を持つ。 直接、人をサポートする仕事がしたいと思ったのがきっかけで、おじいちゃん、おばあちゃんと話をするのは楽しかったと言う。でも、当時は素手でオムツ替えをしたりいなければならず、抵抗感やカルチャーショックはあったという。ただ、介護保険制度を本当に地の通ったものにするにはこうした「現場」の体験は重要。常に介護の本質を考えるコンサルタントとして活躍している。
85歳以上になると、要介護になる人は全体の6割になる。そして重度要介護になる人は4人に1人の割合になる。85歳以上の高齢者が増えると介護や医療問題に直結する 84歳までの人口はピークを過ぎており、今後は85歳以上の高齢者が増え続ける。 2035年から2070年まで35年間、後期高齢者1000万人時代が続くことが予想される。 労働人口も減少していくため、より厳しい時代になっていく可能性がある。
高齢者住宅は自立とか要支援の高齢者向けと、要介護高齢者向けで違う 特別養護老人ホームやケアハウスは社会福祉法人がやっている老人福祉施設。 民間の高齢者住宅には有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)がある。 どんな介護サービスが受けられるかで、有料老人ホームは介護付きと住宅型に分かれ、 特別養護老人ホームやケアハウスはケアが必要な状態で入居するものだが、民間の住宅型では介護必要前でも入居可能。 高齢者住宅には、賃貸のマンションやアパートがあるが、「高齢者お断り」というところが多いため、元気なうちに入居したいというニーズもある。 ただ、介護が必要になった時に、介護を受けながら安心して暮らせるかといえば、注意が必要だ。 有料老人ホームは契約一時金を払う形態であり、運営会社の倒産等で退去を迫られることもある。 サービス付き高齢者向け住宅は高齢者が賃貸で暮らす住宅だが、サービス内容や価格設定がバラバラであるため注意が必要。 また、同じ介護付き有料老人ホームでもサービス内容や価格設定が異なり、老人福祉施設との最大の違いはこれらの点である。 民間の高齢者住宅はわかりづらく、 それらを見極める目を養うことが重要だ。
サービス付き高齢者向け住宅は、高齢者向けとは言っても、85歳を超えて介護が必要になった場合を想定していない住宅が多く存在する。 現在作られている高齢者住宅の8割ほどは自立/要支援向けであり、本当に介護サービスを受けられるものは全体の2割程度しかない。 現在、老人福祉施設では元気な人対象のケアハウス、中度認知症対象の養護老人ホーム、重度認知症対象の特養ホームに分かれている。 老人福祉施設を三つに分ける必要があるのは、建物の設計や介護システムの考え方が根本的に違うからだ。 自立向け住宅として入居した人たちが、介護が必要になると、生活できなくなる問題が起きている。
特養ホームを作り続けられるようなシステムが構築できれば良いのだが、それには莫大な費用がかかり、福祉対策・低所得者対策も必要になる。 財源と人材が減少しており、特養ホームを作り続けることはできない お金と人材がどれくらい必要なのか、マネジメントをする必要があるのだが、国も自治体もそれができていない。
<プロフィール>濱田孝一(はまだ・こういち)1967年生まれ。経営コンサルタント。1990年立命館大学経済学部卒業。旧第一勧業銀行入行。その後、介護職員、社会福祉法人マネジャーを経て、2002年にコンサルティング会社を設立。現在は「高住経ネット」の主幹として、高齢者住宅、介護ビジネス、介護人材育成などのコンサルティング・講演・執筆を行っている。社会福祉士、介護支援専門員、宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー。
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