リスナーの皆様は、子供の頃、そして青春時代、将来、何の仕事に就きたいと思っていましたか。将来の夢は、年齢を重ねることに変わっていくことが多いですが、特に、子供は流行の影響を受けやすいですし、その時代、時代にもよっても、人気の仕事は変わりますよね。
昨年の末、大手飲料メーカー、金車グループの基金会、「金車文教基金会」は小学5年生から高校3年生までを対象として、夢の職業について聞きました。この調査結果でトップに輝いたのは、コンピューターゲームをスポーツ競技と捉えた「Eスポーツ」のプロ選手で26.9%でした。2位はシェフで21.7%、そして3位が19.2%、インターネットでのライブ配信者、Youtuberなどインターネット上の有名人、人気者でした。男女別のトップは、男子はEスポーツの選手が46.3%で圧倒的、女子はがメイクアーティストで29.3%でした。
常に人気がありそうなスポーツ選手は4位に入りましたが、かつては人気を集め、親御さん受けも良さそうな医師、弁護士、会計士など、安定した仕事への人気は低下中ということです。ちなみに選択項目のうち、最も人気が低かったのは記者、そしてブービーは政治家でした。マスコミや政治家は、台湾の子どもたちにとって、なりたくない代表的な仕事なんですね。
別の調査によりますと、小学生世代に限った場合、最も人気の職業はYoutuberだそうです。私も決して堅実な路を歩んできた大人とはいえませんので、偉そうなことはいえませんが、驚かされます。それだけ今、台湾の子供達にとって、Youtuberの影響力は大きなものとなっているんです。そして、この度、親子関係、教育に関する雑誌「親子天下」が、小学5年生から高校3年生までの子供たち、そして父兄達を対象とし、Youtubeやyoutuberに関する調査を行いました。
台湾では、2014年に、男性のお笑いyoutuber、蔡阿嘎(ツァイ・アガー)が登録者数100万人を初めて達成しました。そして6年、今年の上半期まで、登録者数100万人越えのyoutuberは既に65人、登録者数10万人以上では1250人と1000人を越えています。Youtubeは、人々にとってより身近となり、人気Youtuberの影響力は強まっているといえます。
調査結果によりますと、調査に答えた、小学校5年生から高校3年生の子どもたちのうち全体の71%は、毎日少なくとも1時間以上、youtubeを視聴しているそうです。また、2時間から4時間という人も全体の39%、5時間以上という人も8%いました。
そして、お気に入り登録しているYoutuberがいるか、という問いについて、何と81%の子どもたちが「いる」と答えました。
では、親御さん達はこうした状況をどう捉えているのでしょうか、まず「子供の一日のyoutube視聴時間として、ふさわしい時間はどれくらいか」という問いに、全体の79%が「1時間以下」と答えました。「2時間以上」と考えている人は全体のわずか2%のみでした。さらに「子供がお気に入り登録しているyoutuberが誰か知っているか」という問いに対しては、60%が「知らない」と答えました。
YoutubeはTVとは異なり、家族で一緒に視聴することは少なく、各自がスマートフォンなどで一人で視聴することがほとんどでしょうから、親御さんは、子供がどんなyoutuberの、どんなコンテンツを見ているかわかりにくい現象があるわけです。
親御さんたちは、子供たちがyoutubeを視聴する上で、どのような点が気がかりと思っているのでしょうか。選択肢から複数選択可という条件で聞いたところ、56%で最も多かったのは「やるべき事をする時間を無駄にしてしまう」でした。続いて「視力が落ちる」が50%、そして「判断能力が欠如する。コンテンツの内容が演出なのか事実なのか見分けられない」と「意義ある知識を学べない」が共に46%で並びました。
勉強などの時間が取られてしまう事、視力などの健康面、そしてコンテンツの影響力を強さを憂慮しているんですね。
こうした親御さんの憂慮に対して、子どもたちは実際、Youtuberのコンテンツをどのように見ているのでしょうか。「あなたの好きなYoutuberのコンテンツの内容、またYoutuberが話している内容は正しいと思っていますか」という問いに対し、「完全に信じている」と答えた人は全体のわずか18%でした。大部分の78%の人は「その時々による」という答えで、コンテンツの内容を鵜呑みにしているわけではないことが伺えます。
ただ、実際に内容に疑問をもった時、自分で調べたことがある、と答えた人は52%とおよそ半分に留まりました。
冒頭で、「youtuber」やライブ配信者が、人気の職業で3位になったとご紹介しましたが、この調査で「youtuber」になりたいかという質問に「なりたい」と答えた人は全体の24%でした。
「youtuberになりたい」と答えた人のその理由について年齢別に聞いています。小学生は「自分の特殊な能力をアピールしたい」、中学生は「自分の考え方、物事への見方を発表したい」と自己アピールを理由にした一方で、高校生は「日常生活をシェアしたい」と答えました。最近、映像や動画によるブログ、「Vログ」が流行していますが、その流れなのかもしれませんね。
親御さんたちは、子どもたちがyoutuberになりたいと思う理由について、どう考えているのでしょうか。トップとなったのは「稼げるから」が54%、「自分の考え方、物事への見方を発表したいから」が45%、「有名になれるから」が42%で続きました。
一方、youtuberになりたいと思っている子どもたちは、その気持ちを親に打ち明けていない人が大部分のようです。「両親はあなたがyoutuberになることを支持してくれているか」という問いに、「支持してくれている」と答えた人は26%にとどまった一方、62%の人は「自分がyoutuberになりたいと思っていることを両親は知らない」と答えました。
子どもたちも、日頃の両親の反応を見て、youtuberになりたいとは言い辛い雰囲気を感じているのかもしれませんね。
Youtuberには様々なジャンルの人たちがいますが、前提として、まず多くの人々の興味をひき、コンテンツを楽しんで見てもらい、さらにお気に入り登録してもらわなければいけません。人気Youtuberになること自体が、相当大変であることはもちろんのこと、人気を集めるようになった後も、その質の維持も容易ではありません。
ネタ探し、撮影、トーク力、睡眠を削っての編集や字幕作成など、必須条件を考えますと、地道な仕事をして、休みの時間にYoutubeを見て笑っている方がはるかに楽な気がしてしまいます。ただ、私が、こう考えてしまうのは、私自身、子どもたちの親世代の年齢になってしまったからかもしれませんね。