以下は、「大統領命令の乱発と憲法の危機-アンドリュー・ジャクソン、リンカーンとトランプ大統領、Trump v. J.G.G.とA.A.R.P v. Trumpと関連する事件を中心に-」法律論叢98巻6号(2026)に掲載。また、2025年8月22日「アメリカ最高裁の憲法と法解釈-2025⽇本⼈研究者交流会」発表したもの。拙著『行政機関の憲法学的考察』(日本評論社)も参照のこと。
2025年4月7日 24A931 Trump v. J. G. G. (04/07/2025)
最高裁は、被拘束者が敵性外国人法に基づく「敵国の外国人」に該当しないとの主張について判断を避け、次の2点を判断した。
管轄裁判地(venue)が誤っている。被拘束者は、拘束されている場所の連邦地裁に訴えなければならず、告知と聴聞の機会が与えられるべきである。
1)管轄地が間違っている。2)告知と聴聞の機会を与えるべきである。
「敵性外国人法について触れてない」ってどういうこと?
1)敵性外国人について4月7日の最高裁は触れていないため第5巡回区連邦控訴裁が判断。
そこで、2025年9月1日の第5巡回区控訴裁は、「ある国(ここではベネゼエラ)が自国民に対し、この国(米国)への不法入国を奨励していることは、現代において、武装した組織的な部隊を派遣して米国を占領し、混乱させ、あるいはその他の方法で危害を加えることに相当するものではない。」と判断した。
2)下級裁に対する最高裁の介入