遺伝子組み換え作物の栽培面積が世界的に伸びています。10年で3倍にもなりました。
世界の栽培面積は1億3400万ヘクタール(2009年)。
どのくらいの大きいかといいますと、日本の全耕作面積の30倍ほどに当ります。
増えている理由は、病気や害虫に強く栽培しやすい、栽培の効率がいい、
栽培条件の悪い途上国では食料の安定確保にもつながるなど。
日本で「遺伝子組みか作物」というと悪いイメージの方が大きいですが、
この先の食料問題を考えると、「危険性」ばかりを指摘していられません。
世界の遺伝子組み換え作物の作付面積上位6カ国は、
1位がアメリカ、以下、ブラジル、アルゼンチン、インド、カナダ、中国。
主な作物は、大豆とトウモロコシ。他、綿と菜種。トマトやピーマンなどもあります。
世界の全作付面積に対して、遺伝子組み換え作物の占める割合は、
大豆では77%。すでに半分を超えています。トウモロコシでは26%。
そして、日本は、今、大豆の消費量の94%を輸入にたよっています。
トウモロコシでは99%以上が輸入です。
このような状況を考えると、日本へ輸入された大豆やトウモロコシに
遺伝子組み換え作物が混じっている可能性は、否定できません。
2010年10月、名古屋で行われたCOP10の関連会議では、
万が一、遺伝子組み換え作物で被害が出た場合、
開発や輸送等に関わった企業が補償をしなければならないという国際ルールができました。
日本の食品表示では「遺伝子組み換え」の表示が義務付けられています。
しかし、油や醤油など製造の過程で組み込まれたものや
遺伝子を組み換えたタンパク質が検査で検出されない場合は、表示は義務付けられていません。
また、原料の重さの重い順3つ以内で、原料の5%以上に当らないものは、
表示が省略できることになっています。
今後、遺伝子組み換え作物が増えることは確実ですので、
情報をUpdateしておくことをお薦めします。