【第275回】『AIの発達によって人事労務や社労士の
未来はどう変わる?⑤』
AIが進化する中で、社労士に求められるのは「感情に寄り添う力」。
従業員の相談は、制度の答えだけでなく“気持ち”の理解がカギになります。
「社労士は人事部の“感情の翻訳者”としての役割を担えるのか?」を語っていきます。
社労士は「感情面の支援者」として進化していく
AIによる業務効率化が進む中で、社会保険労務士に求められる役割も大きく変化しています。これまでは労務手続きや法令対応が中心だった社労士業務も、今後は「人にしかできない支援」、つまり従業員の感情に寄り添い、職場の人間関係やメンタル面をサポートする役割が重視されていくでしょう。
「正解がない相談」に向き合うには感情理解が不可欠
従業員からの相談には、明確な制度的回答があったとしても、その内容が本人の気持ちに沿っていなければ、かえって不信感やモチベーション低下を招いてしまうこともあります。特に「会社の方針と自分の価値観が合わない」「社風に違和感がある」といった抽象的な悩みには、制度ではなく“感情の受け止め方”が問われます。
本音は「表に出ていない」こともある
たとえば、「勤務時間について相談したい」と言ってきた従業員が、本当は「育児との両立への不安」や「職場での孤立感」に悩んでいる場合もあります。表面的な言葉の背後にある感情や背景を汲み取るには、丁寧に話を聞き、安心感を与える姿勢が求められます。これは人間にしかできない、極めて繊細な対応力です。
社労士は“感情の翻訳者”になれる
社労士事務所は、さまざまな企業を見てきた経験から、「この業種・この職場環境なら、こういう悩みが起きやすい」といった背景理解を持っています。これを活かして、人事担当者に「この相談の背後にはこうした感情があるかもしれません」と伝える“翻訳者”のような役割を果たすことができます。
人事担当者の精神的な負担も軽減できる存在へ
相談を受ける側の人事担当者自身も、正解が見えない相談に対しては不安やストレスを感じます。そんなとき、社労士が“仮説”を示したり、過去事例をもとに助言することで、人事部は安心して対応にあたることができます。これこそが、社労士が今後提供すべき新たな価値です。
AIが進化するからこそ、人が担う“感情理解”が輝く
AIが台頭することで、手続きや文書作成などの“作業”は効率化されていきます。その一方で、“人にしかできないこと”の価値がより高まっていく時代です。従業員の気持ちに寄り添い、職場の空気を読み取りながら対応していく「感情の支援者」としての社労士。今後、その重要性はますます増していくでしょう。
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パーソナリティー:田村陽太
東京外国語大学外国語学部卒業。産業機械メーカーの海外営業、社労士法人での勤務経験後、社労士事務所を開業。海外駐在員や外国人社員の労務管理、外国人留学生・技能実習生の就労支援等、企業の国際労務・海外進出対応に強い。番組プロデュース、ポッドキャストデザイン等のPRブランディング事業も手掛ける。株式会社サンキャリア代表。
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