レッスンでしんどそうにしている人に、頑張れって声をかけますか? かけないですね。
代わりに言うのは、「もう少し膝を曲げましょう」みたいな、具体的なことです。
なぜ「頑張れ」を言わないのか。しんどい時は、頑張らない方がいいと思っているからです。
自分だったら、頑張れるかどうかを判断して頑張りますけど、他人からは分からないんですよね。だから「頑張れ」は、ある意味で無理やり動くことになりかねない。特にヨガの場合、できるかできないかの壁を、呼吸を止めてまで頑張るのは、もうヨガじゃなくなってしまう。怪我にもつながる。これは僕がレッスンで見てきた範囲での考えですけど。
もちろん、もう少し膝を曲げられるんじゃないか、プルプルして「もう無理」と思っているけど実はあと1分いけるんじゃないか、と思うことはあります。ただ、そこで「頑張れ」と言われて、よく分からないままもっと頑張って、呼吸が止まってしまったら意味がない。
しんどくなってくると、心拍数が上がって、筋肉が震えてきて、「しんどい」「無理」「熱い」「きつい」に思考が支配されます。それを分解して、もう少し何ができるかを考え続ける。ヨガは、その修行でもあると思っています。
「無理しないでくださいね」とは言います。それが本音かというと、本音でもあるんですよね。怪我はしてほしくない。だけど、自分の限界には挑戦してほしい。この両立が、難しいんです。僕がやっているヨガは、わりとプッシュする、追い込むような感じではあるんですけど。
じゃあ何を言っているのか。「もう少し膝を曲げましょう」「もう少しお尻を下げましょう」「もっと後ろに蹴りましょう」。全部、具体的な動作です。ヨガのレッスンで話す言葉の中に、「頑張れ」みたいな抽象的な声かけはないんですよね。何をしたらいいか、分からないので。
これ、インストラクターからしたら当然のことなんですけど、現実世界だと「もっと頑張れよ」って言いやすいじゃないですか。言ってしまいがちじゃないですか。応援したい気持ちはもちろんあるんですけど、頑張れの代わりに、もう少し具体的に言ったほうがいいな——ヨガ以外の場面でも。今、話しながら思いました。
後半は、何も言わないときの話です。
声をかけられるのが嫌な人は、けっこういると思います。注目されたくない、見られたくない、一人で淡々と集中したい。それに、来ていきなり「もっとこうした方がいいですよ」と言われても、そもそも自分が何をやったのかも分からない状態だったりします。
何回か見て、それでも気づけていないなというときでも、言わないことが多いです。その代わり、レッスンの最後に「何か分からないことがあれば、いつでも何でも聞いてくださいね」と言っています。自分からは、あまり声をかけない。
自分で乗り越えたい人もいますし、自分で聞くということ自体が、少し成長につながるんじゃないかなと思っていて。どんどん声をかけていくのは、ある意味、余計なおせっかいになりかねないので。
正直、言いたくなることは結構あるんですよ。もうちょっとここをこうしたら一気によくなるのに、って。それを我慢するのも練習かな、と思っています。その代わり、聞かれたらいつでも答えます。
12年で、言葉で本当に変わった人がいたか。いるかもしれないし、いないかもしれない。その言葉がなくても変わったかもしれないですし。
ただ、「もっと足上げて」みたいなポーズの指示で、すごく変わりましたという人はいないかな。それはすごく枝葉の部分になってくるので。変わったのは、考え方とか、呼吸が止まらないようにしましょうとか、言葉どおりに動きましょう、先に動かないように、といったことを聞いたときですね。幹の部分を伝えないと、なかなか変わらないと思います。
それに、自分で気づけないまま、ただ言われてポーズが良くなって、それでいいのか。僕はちょっと、どうなのかなと思うところもあって。
声かけは、ヨガインストラクターの中では永遠のテーマみたいなところがあります。積極的に声をかけて回る人もいて、それはその人の考え方で、僕は良いと思います。ヨガスタジオにいろんな先生がいるのも、良いことだと思うんですよね。同じヨガを教えていても、その人なりの個性がすごく出てくる。そのあたりを楽しみながら受けてもらって、インストラクターも自分は自分で、自分のやり方でやっていく。それがいいかなと思っています。
※怪我や呼吸の話は、僕がレッスンで見てきた範囲での考えであって、医学的な説明ではありません。体調に不安のある方は、お医者さんに確認してから始めてください。
#ヨガ #ヨガインストラクター #声かけ #40代 #音声配信
00:06 しんどそうな人に、頑張れって声をかけますか?
00:17 しんどい時は、頑張らない方がいい
00:20 自分なら判断できる。でも他人からは分からない
00:37 呼吸を止めてまで頑張ると、ヨガじゃなくなる
01:04 もう少し膝を曲げられるんじゃないか、とは思う
01:13 「しんどい」を分解して、もう少し何ができるか
01:26 心拍数が上がって、筋肉が震えてくると
01:33 しんどい・無理・熱い・きついに支配される
01:43 それを分解するのが、修行でもある
01:59 「無理しないでください」とは言う
02:13 それは本音かどうか
02:19 怪我はしてほしくない。でも限界には挑戦してほしい
02:33 僕のヨガは、わりとプッシュするタイプ
02:53 レッスンの言葉の中に「頑張れ」はない
03:00 もう少し膝を曲げましょう、お尻を下げましょう
03:14 「頑張れ」は、何をしたらいいか分からない
03:39 現実世界だと「もっと頑張れよ」と言いやすい
03:50 応援したい気持ちは、もちろんある
03:58 ヨガ以外でも、具体的に言ったほうがいい
04:11 声をかけられるのが嫌な人もいる
04:26 一人で淡々と集中したい人
04:44 来ていきなり言われても、何をやったか分からない
04:52 何回か見て気づけていなくても、言わないことが多い
05:17 レッスンの最後に「いつでも何でも聞いてください」
05:33 自分で乗り越えたい人もいる
05:44 自分で聞くこと自体が、成長につながる
05:52 どんどん言うのは、余計なおせっかいになりかねない
06:06 言いたくなることは、結構ある
06:10 それを我慢するのも、練習かな
06:13 その代わり、聞かれたらいつでも答えます
06:21 言葉で本当に変わった人は、12年でいたか
06:32 いるかもしれないし、いないかもしれない
06:54 ヨガ以外の話のほうが、大きいかもしれない
07:15 ポーズの指示で、すごく変わった人はいない
07:35 枝葉じゃなくて、幹の部分を伝えないと
07:47 自分で気づけないまま良くなって、それでいいのか
07:59 声かけは、永遠のテーマ
08:06 積極的に声をかける先生もいて、それも良い
08:33 同じヨガを教えていても、個性が出る
08:41 楽しみながら受けてもらって、自分は自分で
▼note「人生がちょっと面白くなる7つの問い。なお、答えは書いてませんw」(100円)
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