「ひかりごけ事件」
太平洋戦争末期、北海道知床半島で発生した遭難事件をきっかけに起きた食人事件。日本の刑法には食人そのものを裁く規定はなく、裁判では「死体損壊罪」として処理された。
本エピソードでは、事件の実態と裁判の経緯を整理しながら、武田泰淳の小説『ひかりごけ』によってどのように”事実が物語化されていったのか”を探る。
・極限状態での人間の罪・光の輪が意味するものとは・事実とフィクションが交錯する構造・噂が現実を書き換えていくメカニズム
戦争、倫理、語られながら変質する現実。史実と物語の境界に立ちながら、「裁く側の資質」について問い直す。
参考文献
『ひかりごけ』武田 泰淳
『ひかりごけ事件―難破船長食人犯罪の真相』 合田 一道