社会保険労務士の田村が様々な業種で活躍する人の働き方や信条・哲学をインタビューし、新しい働き方を学ぶラジオ番組『教えて、あなたの働き方!』本日のゲストも前回の話の続きで、栄養士・フードコーディネーターの稲垣美和さんをお呼びし対談します。
共通目標があるから、仕事は楽しい──「誰かと創る」働き方の哲学
栄養士・フードコーディネーターとして20年以上、食と人をつなぐ仕事を続ける稲垣美和さん。彼女が語る働き方の本質は、「楽しく働くには、共通の目標を持つこと」。プロジェクトのスタートでは足並みが揃わないこともあるけれど、ゴールが明確であれば次第に気持ちは一つになっていくといいます。
稲垣さんは自分が前に出るよりも、関係者が自信を持って表現できるように後ろから支える立場を大切にしており、その姿勢は「台本を差し出す人」に例えられます。リーダーシップを発揮しながらも、必要に応じて一歩引く。その押し引きのバランスが、仕事の“共創”を生み出しています。
仕事の感覚は“彫刻家”──見えない魅力を浮かび上がらせる
自分の働き方を例えるなら?という問いに、稲垣さんは「彫刻家のようなもの」と語ります。そこにある素材の中に、すでに“何か”がある。ただ、それが見えていないだけ。関係者の中に潜む価値を、対話や観察を通して少しずつ掘り出していく。曖昧な感覚を明確に言語化し、皆が同じ方向を向けるように整えていく。
その過程はまさに、チームの内に眠る仏像を掘り出すような作業。コンサルティングとは「答えを出すこと」ではなく、「言葉にならない思いを共有できる状態に導くこと」だと教えてくれます。
利己から利他へ──ゴスペルで触れた“誰かの幸せ”を願う感覚
稲垣さんの価値観に影響を与えたのは、意外にも「ゴスペルの体験」。妊娠中も含めて歌い続けた日々の中で出会ったのは、自分のためでなく“神や他者のために歌う”という思想でした。
「人のために、純粋に喜んでもらいたい」と願う仲間たちに触れる中で、「自分の得になるかどうか」ではなく、誰かのために全力を尽くすことの尊さに気づいたといいます。この体験は、その後の仕事においても「自分第一ではなく、人の役に立つことに専念する」姿勢に繋がっています。
計画よりも“流れに乗る”──今の仕事は、誰かがくれたチャンスから始まる
「未来のことはほとんど決めていない」と話す稲垣さん。目標を立てるのではなく、「今、頼まれている仕事が、自分にできること」という感覚で動いてきたと語ります。
たとえ自分にわからないことがあっても、まず受けてみて勉強する。その繰り返しで、できることの“棚”が少しずつ増えていく。その中で自分が本当に得意なこと、相手が必要としてくれていることが自然と浮かび上がってくる。
「仕事は、選ぶものというよりも、流れの中で自分に寄ってくるもの」──それを自然に受け入れる柔軟さと、真摯な姿勢が稲垣さんの持ち味です。
変化は恐れない。“次のステージ”を迎える準備をしておく
将来の野望を聞かれても、「まだ分からない。でも、変化はきっと来る」と稲垣さんは笑顔で語ります。職の分野での仕事にやりがいを持ちながらも、「全然違う分野に進むかもしれない」と自分自身をしばらない。
子育て、病気、ライフステージの変化。それぞれの局面に合わせて柔軟に働き方を変えていく。その変化に対し、「今は違う景色を見るとき」と前向きに捉える姿勢が印象的でした。
「いつもの生活が続かなくなっても、それは新しい扉が開く合図かもしれない」──そう信じて、自然体で次のステージに向かう。そのしなやかさが、人生の深みを増していきます。
稲垣さんの現在のお仕事と、依頼しやすい分野について
現在、稲垣さんは「食」にまつわる商品開発・メニュー開発・デザイン・写真撮影・セミナー講師など、幅広い分野で活動されています。特に最近は「スマホで撮影・加工・アップまで完結するフード写真の撮り方」や、「飲食店のメニュー改善・コンセプト立案」など、現場に即した実践型の支援が人気です。
「お店を始める前の段階からご相談いただけると、コンセプト設計からお手伝いしやすい」とのこと。開業前に相談することで、後戻りしにくい設備投資のミスも防げるそうです。
「人と一緒に作り上げていく喜びがあるから、私はこの仕事が好き」──そう語る稲垣美和さんの働き方は、“支える”という視点の価値を、改めて教えてくれました。
~お知らせ~
サニーデーフライデーは、社会保険労務士として活動する田村が普段のサムライ業という固いイメージから外れ、様々な分野で活躍する方やその道の専門家・スペシャリストと語るトーク番組です。
人生に前向きでポジティブな方をゲストとしてお呼びし、経営者や従業員として働くリスナーの皆様が明日から明るく過ごせて、心や気持ちがパッと晴れるそんな『働き方を考える』ラジオをお送りします。
話すテーマは社労士業、働き方改革、キャリア、海外駐在、外国人雇用、海外放浪等です。
パーソナリティー:田村陽太
産業機械メーカーの海外営業、社労士法人での勤務経験後、社労士事務所を開業。海外駐在員や外国人社員の労務管理、外国人留学生・技能実習生の就労支援等、企業の国際労務・海外進出対応に強い。ラジオDJ、ナレーター、インタビュアー、番組MC・ナビゲーター等、音声メディアや放送業界でも活動。また、番組プロデューサー、ポッドキャストデザイナー等のPRブランディング事業も手掛ける。
カバーアート制作:小野寺玲奈
サニーデーフライデーはTwitterをやっております。
アカウントは@sunnydayfridayと検索して頂ければ出てきますのでフォローしてください!
またおたよりフォームを設けておりますので、是非ともサニーデーフライデーにおたよりをください!
↓↓↓↓↓
bit.ly/3gbygo1
各ポッドキャストのプラットフォームで聞けますが、是非とも購読ボタンを押していただき、Apple Podcastsで聴いている方は是非とも評価とレビューを書いてください!