評価制度は企業の人事システムとして必要かどうかの続編で、評価制度を入れることによる将来の企業の人材育成にどれだけ影響するか等組織マネジメント専門の社労士と熱く語りました。
【ハイライト】
・正しくない事をしてるのに昇進している会社について物申す
・人間としてしっかりとしている方が評価される社会にしたい
・社長の真の想いvs社会から求められている事vs従業員が出来る事
・評価制度を導入する事は「塞翁が馬」論
・色んな視点や角度からお客様を見れる社労士になりたい
・社労士の仕事の魅力は「モノを売らない」「フリートークでOK」である事
正しさだけでは人は動かない──“言うべき人が報われる”組織にできるか?
会社組織の中で、理不尽や非合理に対して声を上げる人が「浮く」ことがある。正しいことをはっきり言える人ほど、組織の中で評価されにくくなってしまう傾向は根深い。だが、本来そういう人こそが評価されるべきであり、「空気を読んで沈黙する」ことが評価される仕組みでは、健全な組織にはなり得ない。評価制度に人間性のすべてを落とし込むことは難しいが、“物申す人”を受け止める懐の深さは制度以上に重要である。
理想と現実の間で揺れる評価──それでも「基準」は必要だ理想を語るだけでは経営は成り立たない。社長の本音・事業の現実・従業員のスキル・地域社会のニーズ──これらが完全に重なることは稀であり、“矛盾”の中でバランスを取るのが組織運営のリアルだ。誰もが「会社はこうあるべき」と思いを抱く一方で、その声すべてを汲み取ることは不可能でもある。だからこそ、最低限の価値観を“共通言語”として示す評価制度は、混乱を防ぐ道具として機能する。
点数化では測れない“人間らしさ”もある──制度にこぼれ落ちる価値をすくうために「はっきり物を言えるか」「チームに良い影響を与えているか」といった人間的な側面は、評価項目に落とし込みづらい。だがそれでも、そうした人間性の“にじみ出る行動”を見過ごさずに認める文化は必要だ。点数や項目の外側にある「人としての姿勢」や「組織への貢献」をすくい上げるには、制度外のフィードバックや対話、日々の観察と信頼が大切になってくる。
評価制度は“切り取り”でしかない──長期的視点を忘れずに中国の古典「塞翁が馬」にあるように、何が幸運で何が不幸かは時間が経たなければ分からない。同様に、評価制度はどうしても短期的な行動や結果を切り取って点数化する仕組みであり、その評価が本当に正しかったかは、数年後になってみないと分からないことが多い。それでも制度が必要なのは、“誰にどう報いるか”の指針がなければ人は納得しづらいからだ。評価制度は正解ではないが、組織が混乱しないためのひとつの“仮の正解”である。
評価より「育成」──失敗を経験させる設計が組織を変える自己成長のために最も大切なのは「挫折」や「恥をかく体験」だという考え方が紹介された。年齢を重ねるごとに、人は失敗を避け、聞くべきことも聞かずに“知っているふり”をしてしまいがちだ。だからこそ、評価制度にはあえて恥ずかしさや悔しさを経験させる機会を設計に組み込む視点も必要である。ある研修では「自分の欠点を大声で叫ぶ」「マラソンで限界に挑む」などの方法が取られ、学生的なプライドを捨てて社会人に変わるきっかけとなった。本当の成長は、失敗や羞恥の先にしかない。
評価制度は“万能の解”ではない──だからこそ対話が必要になる評価制度はあくまで“ツール”であり、これを導入しただけで組織が変わるわけではない。制度は「人を見るための補助線」であり、本質的にはその人を“どのように理解し、信頼していくか”という関係構築の問題である。士業やコンサルの役割は、制度を売ることではなく、経営者の思想や文化を支えながら制度の意義をカスタマイズしていくことにある。評価制度というフレームを用いながら、従業員と経営者が“本音で語れる環境”をつくることが最終目的なのだ。
~お知らせ~
サニーデーフライデーは、社会保険労務士として活動する田村が普段のサムライ業という固いイメージから外れ、様々な分野で活躍する方やその道の専門家・スペシャリストと語るトーク番組です。
人生に前向きでポジティブな方をゲストとしてお呼びし、経営者や従業員として働くリスナーの皆様が明日から明るく過ごせて、心や気持ちがパッと晴れるそんな『働き方を考える』ラジオをお送りします。
話すテーマは社労士業、働き方改革、キャリア、海外駐在、外国人雇用、海外放浪等です。
パーソナリティー:田村陽太
産業機械メーカーの海外営業、社労士法人での勤務経験後、社労士事務所を開業。海外駐在員や外国人社員の労務管理、外国人留学生・技能実習生の就労支援等、企業の国際労務・海外進出対応に強い。ラジオDJ、ナレーター、インタビュアー、番組MC・ナビゲーター等、音声メディアや放送業界でも活動。また、番組プロデューサー、ポッドキャストデザイナー等のPRブランディング事業も手掛ける。
カバーアート制作:小野寺玲奈
サニーデーフライデーはTwitterをやっております。
アカウントは@sunnydayfridayと検索して頂ければ出てきますのでフォローしてください!
またおたよりフォームを設けておりますので、是非ともサニーデーフライデーにおたよりをください!
↓↓↓↓↓
bit.ly/3gbygo1
各ポッドキャストのプラットフォームで聞けますが、是非とも購読ボタンを押していただき、Apple Podcastsで聴いている方は是非とも評価とレビューを書いてください!