人をつなぐ、未来をつなぐ。 トレードオンの交渉学

人をつなぐ、未来をつなぐ。 トレードオンの交渉学

By NPO法人日本交渉協会,安藤雅旺,星野良太BusinessCareers
Download on the App Store

人をつなぐ、未来をつなぐ。 トレードオンの交渉学 episodes

  • #139 普段着の交渉学④「『今、困ってます』でお客様マインドを強制終了する」  星野良太

    日本交渉協会理事の星野良太による、身近な交渉学「普段着の交渉学」をお届けします。 職場のチーム運営で「指示待ちの部下」に悩んでいるマネージャーの方、あるいは会議や交渉の場で「ナメられないように」と完璧な正論の鎧を着て、強気で行こうとして疲れてしまっている方はいないでしょうか。完璧な正解の椅子を空けることで、周りの「お客様マインド」が強制終了され、なぜ自発的な「お助けマンスイッチ」がパチンと入るのか?ハーバード交渉学の権威ウィリアム・ユーリーの知恵をヒントに、世界を「命令と服従」から「共同問題解決(トレードオン)」へとひっくり返すためのアプローチを紐解きます。


    ◎星野良太の経歴

    ・日本交渉協会 理事/人まず株式会社 代表取締役/コピーライター


    【TODAY’S TOPICS】

    ◎「完璧な鎧」を脱ぎ捨てた瞬間に起きる、チームのドラマ

    ・オペレーターモードで指示をこなすだけのメンバーが、一瞬で「当事者」に変わった

    ・感情を吐露してくれた、強いリーダーの弱音がもたらしたマインドの変化

    ・完璧なリーダーが自ら「分からない暗闇」に降りることで、対等な人間関係が始まる


    ◎ウィリアム・ユーリーが紐解く「お助けマンスイッチ」の正体

    ・「パワー(立場)」や「正論」のテーブルで殴り合っている限り、交渉は平行線

    ・弱音を吐くことは、自分の人間味や切実な願い(インタレスト)を共有する行為

    ・相手の等身大の想いに触れると「一緒に解決しよう」というモードが起動する


    ◎「お客様マインドの強制終了」と、制約の使い方

    ・リーダーが白旗をあげた瞬間、仕事の所有権(オーナーシップ)が皆のものになる

    ・ただし丸投げするだけでは、周囲がフリーズしてしまうという心理学的な罠

    ・選択肢などの「ある程度の制約」をセットで提示するのがポイント

    ------

    お聞きいただきありがとうございました。交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、『⁠⁠交渉アナリスト⁠⁠』のサイトをご覧ください。

    12 min
  • #138 史記で学ぶ交渉学⑤ 「蘇秦と張儀 合従連衡」 中編 安藤雅旺

    「史記」を手がかりに歴史の名場面から交渉の本質を読み解く、日本交渉協会代表理事の安藤による、「史記で学ぶ交渉学」シリーズ。秦に対抗する「合従」を唱えた蘇秦と、秦への服属を説いた張儀の戦略に迫る全3回の中編です。今回は六国同盟(合従策)が破れたのち、他国に領土を奪われるという絶体絶命の窮地に立たされた蘇秦が、驚異的な弁舌で生き残りを図る軌跡とその交渉術をたどります。


    【TODAY’S TOPICS】

    ◎破られた合従策と蘇秦の危機

    ・燕の文公が亡くなり易王が即位した隙に、斉の宣王が燕の都邑(とゆう) を10余り奪う。

    ・新王である易王は、後ろ盾を失った蘇秦の責任を追求し、斉に奪われた土地の奪還を命じる。


    ◎斉王を動かした「烏喙 (トリカブト)」の例え話

    ・蘇秦は斉王に「餓死寸前の者でも毒草である烏喙 は口にしない」例え話を展開。

    ・燕と秦の婚姻関係を指摘し「燕の領土を奪うと、強国である秦を敵に回す」と説く。

    ・「土地を返すことが災いを転じて福となす最善の策」と提示し、領土を返還させる。


    ◎燕王の不信感を覆した「女中の機転」の例え話

    ・口八丁手八丁と中傷され、斉・燕の両国から信用ならないと官職を解かれる。

    ・燕王に対し、わざと転んで酒をこぼし、結果として鞭打たれた「女中」の例え話を披露。

    ・「忠臣でも罪を被ることがある」と自身の状況を客観視させ、燕王の心を動かす。


    ◎交渉学観点からのポイント(蘇秦の交渉術)

    ・相手が自滅するリスクを歴史や関係性から紐解き、自発的に行動(領土返還)させる。

    ・例え話を駆使し複雑な状況を客観視させ、相手のロジックを鮮やかにひっくり返す。

    ・窮地に陥っても相手の懐に飛び込み、緻密な計算と弁舌で状況をコントロールする。 ※とは言え、その場しのぎの交渉術は長続きはしない点に注意


    ------

    お聞きいただきありがとうございました。交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、『⁠⁠交渉アナリスト⁠⁠』のサイトをご覧ください。

    12 min
  • #137 返報性をデザインする 先に与える技術「ギブファースト」 加藤有祐

    日本交渉協会理事の加藤氏をゲストにお迎えし、「先に与える技術(ギブファースト)」について深掘りします。心理学の基本原理である「返報性(何かをもらったらお返しをしたくなる心理)」を交渉や人間関係の構築にどう活かすかを解説します。ただ闇雲に与えるのではなく、相手との信頼関係を最速で築くために「返報性をデザインする」具体的な3つの観点や、ビジネス・日常で使える実践的な事例をご紹介します。


    ◎加藤有祐氏のご経歴

    日本交渉協会理事/一部上場企業 子会社 代表取締役社長 兼 CEO


    【TODAY’S TOPICS】

    ◎心理学の基本原理「返報性」とギブファースト

    ・何かをもらったらお返しをしたくなるのは、人間の基本本能

    ・見返りを求めずに先に与える「ギブファースト」は、信頼を作る最速の方法


    ◎返報性をうまく働かせる「デザイン」の3つの観点

    ・スモールギブ(小さく与える):いきなり大きなものを与えて驚かせるのではなく、会議の冒頭での少しの情報開示や小さな譲歩など、相手が受け取りやすく返しやすいサイズで与える。

    ・相手にとって価値のあるギブ:自分が良いと思うものを押し付けるのではなく、忙しい相手には結論から手短に伝えるなど、相手の状況や困りごとに寄り添った価値を提供する。

    ・タイミングを合わせる:早すぎても効果が薄い。相手がちょうど悩んでいる時や、プロジェクト開始前の事前共有など、相手が必要としているベストなタイミングで渡すことでギブの価値が高まる。


    ◎日常やビジネスで使える具体例と、陥りがちな失敗

    ・営業の場では、商品のメリットだけでなく「よくある失敗例」などのリスクを先んじて開示することで、顧客の成功を第一に考えている姿勢が伝わり信頼に繋がる。

    ・リーダーは、完璧を装うのではなくあえて自分の「弱み」を先に自己開示することで、メンバーが協力しやすくなり心理的安全性が高まる。

    ・見返りを求める空気を出したり、与えた直後に沈黙で圧力をかけるのは逆効果。長期的な視点を持ち、信頼の「複利効果」として自然に捉えることが重要。


    -----

    お聴きいただきありがとうございました。日々の交渉やコミュニケーションをより良くしたい方は、⁠⁠⁠⁠「⁠交渉アナリスト⁠」⁠⁠⁠公式サイト⁠⁠⁠もぜひご覧ください。

    16 min
  • #136 孫子の兵法で読む交渉学⑰「九地篇」その1 窪田恭史

    日本交渉協会常務理事でありナカノ株式会社代表取締役の窪田氏をゲストにお迎えし、「九地篇」その1をお届けします。本エピソードでは、「弱者の戦略」の総まとめとして、『孫子』の中でも最も長く重要なパートである「九地篇」の前半を解説します。戦場の状況や場所によって変化する兵士の心理を分析した「九つの地形」のうち、今回は5つの地形(散地、軽地、争地、交地、衢地)を取り上げ、それぞれの特徴と対処法、そして歴史的背景から導かれる教訓を深掘りします。 


    ◎窪田恭史氏のご経歴

    日本交渉協会 常務理事/燮(やわらぎ)会 幹事

    ナカノ株式会社 代表取締役

    日本古着リサイクル輸出組合 理事長

    表情分析、FACS認定コーダー

    日本筆跡心理学協会 筆跡アドバイザーマスター

    早稲田大学政治経済学部卒アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)でのコンサル業務を経てナカノ株式会社に入社、2024年より現職。「交渉分析」理論の日本への導入にも尽力。


    【TODAY’S TOPICS】

    ◎「九地篇」とは

    ・『孫子』の中でも最も長く重要なパート。

    ・戦場の状況によって変わる兵士の心理を説いた「九つの地形」と、勝敗を分ける「将帥のリーダーシップ」で構成される。


    ◎兵士の心理に影響を与える5つの地形とその対処法

    ・散地(さんち):自国の領土。家族などへの不安で気が散りやすいため、迅速に相手の裏をかき、組織の結束を固めることが最優先。

    ・軽地(けいち):敵地に浅く入った状態。覚悟が定まらず浮ついているため、中途半端に留まらず直ちに奥へ進むべき。

    ・争地(そうち):敵味方が奪い合う戦略的要地。「山崎の戦い」の大山崎のように、先に押さえた方が有利になる。

    ・交地(こうち):補給や連絡の要となる交通の要所。先に確保し防御を固めるのが鉄則だが、「関ケ原の戦い」が示すように、地の利だけでなく人の結束が勝敗を分ける。

    ・衢地(くち):複数の勢力が交錯する国際関係の交差点。戦いだけでなく外交が重要であり、権威や機嫌取りに頼らず、自身の実力で影響力を持ち周辺を味方につけることが肝要。


    -----

    交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、「交渉アナリスト」のサイトをご覧ください。

    10 min
  • #135 普段着の交渉学③「真の当事者になれるか? 借り物の目標と本当の目的」  星野良太

    日本交渉協会理事の星野良太による、身近な交渉学「普段着の交渉学」をお届けします 。 会社から与えられた目標にモヤモヤする中間管理職の方、適正価格に悩むフリーランスの方、あるいは家事分担などで世間の「正論」に振り回されて息苦しさを感じている方はいないでしょうか。今回は、「借り物の目標」で交渉のテーブルに着く危うさと、自分自身の「本当の目的」の見つけ方をテーマにお話しします 。 借り物の目標のままでは、相手との間に深い信頼関係は築けません。土門蘭さんの著書『本当のことを書く練習』をヒントに、自分の真のニーズにアクセスし、交渉の当事者になるためのアプローチを交渉学の観点から紐解きます。


    ◎星野良太の経歴

    ・日本交渉協会 理事/人まず株式会社 代表取締役/コピーライター


    【TODAY’S TOPICS】

     ◎借り物の目標では「真の当事者」になれない

    ・自分の言葉で語れない「伝書鳩」状態では、相手との信頼関係は築けない

    ・会社のルールや世間一般の正解を、自分の目的とすり替えてしまう危うさ

    ・ポジション(主張)を正論だけで構成すると、自分の本当のニーズを見失ってしまう


    ◎自分の「本当のニーズ」にたどり着くアプローチ

    ・相手と対話する前に必要なのは、自分自身と向き合う「自分との交渉」

    ・土門蘭さん『本当のことを書く練習』に学ぶ、感情の「水路の詰まりを取る」作業

    ・怒りのメールを下書きするうちに、自分の「本当に求めていたこと」に気づく体験

    ◎「内なる編集者」を黙らせ、誠実なコミュニケーションへ

    ・書くことが難しければ、散歩や洗濯、味噌の仕込みなどの単純作業に没頭してみる

    ・正論を振りかざす内なる編集者を黙らせて、自分の素直な感覚にアクセスする

    ・自分の本当の目的を明確にすることが、長期的な信頼構築の土台になる

    ------

    お聞きいただきありがとうございました。交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、『⁠⁠交渉アナリスト⁠⁠』のサイトをご覧ください。

    12 min
  • #134 史記で学ぶ交渉学 蘇秦と張儀合従連衡 前編 安藤雅旺

    「史記」を手がかりに歴史の名場面から交渉の本質を読み解く、日本交渉協会代表理事の安藤による、「史記で学ぶ交渉学」シリーズ。今回は春秋戦国時代を舞台に、秦に対抗する「合従」を唱えた蘇秦と、秦への服属を説いた張儀の戦略に迫る全3回の前編です。今回は蘇秦の生い立ちから、六国同盟を成し遂げるまでの遊説の軌跡とその交渉術をたどります。


    【TODAY’S TOPICS】

    ◎春秋戦国時代の「合従」と「連衡」

    ・合従:強国である秦に対抗する攻守同盟であり、蘇秦が進めた戦略 。

    ・連衡:秦に服属することで自国の存立を保つ戦略であり、張儀が進めた戦略 。


    ◎蘇秦の挫折と復活

    ・異端の一派である「鬼谷子」の門下で「縦横学」を学ぶ 。

    ・諸国遊説の旅に出るも成果が出ず、故郷に戻り妻に呆れられるほどの挫折を味わう 。

    ・周代の兵法書「陰符」を学び、独自の読心術「揣摩(しま)の術」を編み出し再起 。


    ◎六国同盟成立への軌跡

    ・燕の文侯を説得し、車馬や黄金などの支給を受ける。

    ・趙に赴き、六国同盟(燕・趙・韓・魏・斉・楚)を解き同意を取り付ける。

    ・韓の王に対し「鶏口となるも牛後となるなかれ」と説き、秦の際限ない要求に応じる危険性を訴えて説得する 。


    ◎交渉学観点からのポイント(蘇秦の交渉術)

    ・国力や地理条件、秦に対抗する利点を数字を挙げて具体的に説明する 。

    ・合従への反対論者に対しては「国を真に売り渡すのか」とレッテルを貼り、国王の心を掴む 。

    ・相手の懐に入り込む「内楗篇」の戦術など、相手の心理と緻密な計算を駆使する 。


    ------

    お聞きいただきありがとうございました。交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、『⁠⁠交渉アナリスト⁠⁠』のサイトをご覧ください。

    14 min
  • #133 自己犠牲にならない“戦略的ギバー”の条件  加藤有祐

    今回のトレードオンの交渉学は日本交渉協会理事の加藤氏をお迎えして、「自己犠牲型ギバーにならずにギバーで居続けるには」をテーマにお届けします 。

    「与える人(ギバー)」でありたいと思いつつも、搾取されて疲弊してしまうのではないかと不安に思う方も多いのではないでしょうか 。今回は前回の続編として、自分をすり減らすことなく長期的な信頼と価値を築く「戦略的ギバー」について解説いただきます 。自分のリソースを投資として捉え、ギブを「デザイン」していくための具体的なヒントが満載です 。 


    ◎加藤有祐氏のご経歴

    日本交渉協会理事/一部上場企業 子会社 代表取締役社長 兼 CEO


    【TODAY’S TOPICS】

    ◎「戦略的ギバー」が持つ4つのポイント

    ・境界線が明確であること

    ・相手の真のニーズを見抜くこと

    ・自分の利益を大切にすること・長期的な視点で関係を築くこと


    ◎自分を守る「境界線」を引くための3つの問い

    ①自分がやるべき本質的な貢献か

    ②そのギブが長期的な信頼につながるか

    ③今の自分の余力で健全に全うできるか(余裕がない時のギブは出血サービス)


    ◎ギブを「デザイン」するとは

    ・優先順位をつけ、誰にどの分野でギブをするかを見極める

    ・ギバーマインドは統合型交渉に必要不可欠な要素



    お聴きいただきありがとうございました。日々の交渉やコミュニケーションをより良くしたい方は、⁠⁠⁠⁠「⁠交渉アナリスト⁠」⁠⁠⁠公式サイト⁠⁠⁠もぜひご覧ください。

    14 min
  • #132_孫子の兵法で読む交渉学⑯「九変篇」その3 窪田恭史

    日本交渉協会常務理事でありナカノ株式会社代表取締役の窪田氏をゲストにお迎えし、「九変篇」その3をお届けします。本エピソードでは、複数の国が接する戦略的要衝である「衢地(くち)」の地形の概念からヒントを得て、「交渉における連合(コアリッション)の作り方」について深掘りします。なぜ一人ではなく味方を作る必要があるのか、ピーター・ブロックの分類法を交えながら戦略的な関係構築の極意を解説します。


    ◎窪田恭史氏のご経歴

    日本交渉協会 常務理事/燮(やわらぎ)会 幹事

    ナカノ株式会社 代表取締役

    日本古着リサイクル輸出組合 理事長

    表情分析、FACS認定コーダー

    日本筆跡心理学協会 筆跡アドバイザーマスター

    早稲田大学政治経済学部卒

    アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)でのコンサル業務を経てナカノ株式会社に入社、2024年より現職。「交渉分析」理論の日本への導入にも尽力。


    【TODAY’S TOPICS】

    ◎「衢地」という地形に学ぶ、連合の作り方

    ・周辺の諸侯と親交を結び影響力を確保せよ、という教えは、現代の交渉にもつながる。

    ・支持者が多いほど主張に「正当性」が生まれ、それが交渉力の大きな源泉となる。

    ・「目的」を明確に定義して初めて、真の味方と警戒すべき相手が特定できる。


    ◎ピーター・ブロックの「5つのタイプ」と具体的な対処法

    ・同盟者(同意・高/信用・高)

    情報をオープンにし積極的に意見交換する。敵対者と交渉してもらったり、自分にはない視点をもらう。

    ・反対者(同意・低/信用・高)

    実は最も貴重な存在。彼らを取り込むことで連合の誠実さをアピールでき、自分たちが気づかなかった弱点を指摘してもらえる。結論を急ぎすぎないことが大切。

    ・同床異夢(同意・高/信用・低)

    相手の警戒心を認め、じっくりと話を聞き、信頼関係の構築を先決とする。

    ・日和見主義者(同意・中/信用・中)

    どっちつかずの立場。無理に操作して動かそうとせず、こちらの目的と正当性を継続的に訴えていくことが肝要。

    ・敵対者(同意・低/信用・低)

    説得することは難しいため深追いは禁物。同盟者に仲裁に入ってもらうなど、緊張を和らげる工夫をする。


    ◎「九変篇」が教える重要なアドバイス

    ・状況が変われば昨日の反対者が今日の同盟者になることもあり得る。・常に状況の変化を読み取ることが大事である。


    交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、「交渉アナリスト」のサイトをご覧ください。


    7 min
  • #131 普段着の交渉学②「世代間ギャップを越える『マンガシェア』の力」  星野良太


    星野良太による、身近な交渉学「普段着の交渉学」をお届けします。

    4月を迎え、新入社員研修や若手のマネジメントにおいて「世代が違うのでコミュニケーションが難しい」「価値観が違う」と悩む方も多いのではないでしょうか 。

    今回は、星野自身の「元教え子とのマンガシェア」の体験を題材に、相手の世界観にアクセスし、信頼関係を築くためのアプローチをお届けします 。マイクロソフトのサティア・ナデラCEOも実践した「コンテンツの共有」が、なぜ交渉やコミュニケーションに有効なのか? 交渉学の観点からお伝えします。


    ◎星野良太の経歴

    ・日本交渉協会 理事/人まず株式会社 代表取締役/コピーライター

     

    【TODAY’S TOPICS】

    ◎星野の実体験:Z世代の元教え子との「マンガシェア」

    ・相手のおすすめコンテンツから見えてくる、思考のプロセスと影響

    ・お互いのマンガを宅急便で送り合うことで生まれた「共通言語」

     

    ◎交渉学の視点とマイクロソフトの事例

    ・ポジション(主張)だけでなく、背景にある「事情や価値観」を理解する重要性

    ・サティア・ナデラCEOが組織のパラダイムを変えるために、幹部全員に本(マインドセット)を配った理由

    ・同じコンテンツを共有し、無意識の価値観や世界観に届く手法

     

    ◎若手との信頼関係を築く「背景のトレードオン」

    ・若手の好きなマンガやYouTubeチャンネルを本気で見てみる

    ・自分の世界観に近いコンテンツをおすすめし、言葉以上に早く深い信頼関係を築く

    -------

    交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、「⁠交渉アナリスト⁠」のサイトをご覧ください。

    8 min
  • #130「異文化理解で磨くグローバル交渉力」第2回:7つのマインドセット(実践編)

    前回に引き続き、組織開発コンサルタント・コーチの祖父江玲奈氏をゲストにお迎えし、「異文化理解で磨くグローバル交渉力」をテーマにお送りします。第2回となる今回は、ホフステードの6次元モデルをベースに、実務で役立つ「7つのマインドセット(文化クラスター)」と、タイプ別の具体的な交渉・対応のヒントについてお届けします。


    ◎祖父江 玲奈 氏のご経歴

    ・中央大学総合政策学部卒業

    ・アクセンチュアにて、組織戦略、組織設計、人材開発戦略を中心とするコンサルティング業務に従事。多くのインターナショナルプロジェクトに参画

    ・日産自動車株式会社にて、女性への魅力創出グループ課長。ダイバーシティの取り組みの一環として、女性の視点を新しい商品開発の視点と位置付け、組織横断でのプロジェクトを企画・推進

    ・2013年に独立、組織開発や異文化をテーマとしたグローバル企業のリーダー育成プログラムなどを手がけている

    • Hofstede-Insights Japan 異文化適応力認定ファシリテーター

    • Global Coaching Institute 認定コーチ

    • TLC(リーダー層の360度フィードバックプログラム)認定プラクティショナー

    ・デンマークの滞在を通じて、幸福感を支える価値観「ヒュッゲ」に出会う。人とつながる喜びやライフスタイルの可能性を伝える活動を展開している


    【主なサービス領域および実績】

    ・コーチング:グローバル企業のリーダーシップ開発、女性リーダー育成など

    ・組織変革コンサルティング:グローバル企業の本社機能改革、グローバル人材育成の検討など


    共訳書:『異文化理解で磨くグローバル交渉力―「なぜ?」を読み解く文化の7タイプ』


    【TODAY’S TOPICS】 

    ◎タイプ別マインドセットの解説

    1. 勝負型(競争・コンテスト):アングロサクソン系(米・英など)。競争で上に行きたいという意欲が強い。個人対個人の信頼関係や、楽観的で意欲的な姿勢が重視される。

    2. つながり重視型(ネットワーク):北欧系。平等主義で人のつながりや弱者支援を重視する。どちらか一方が有利になるのではなく、お互いのニーズを満たす「Win-Win型」のアプローチが望ましい。

    3. プロセス信奉者(油の効いた機械):ドイツを中心とするゲルマン系。秩序や正確性、専門性を非常に尊重する。コネではなく、明確な評価基準や意思決定プロセスに基づいた論理的な提案が説得力を生む。

    4. 外交官(太陽系):ラテンヨーロッパ系(仏・伊・西など)。権威を尊重しながらも個人の意見も主張する二律背反的な文化。相手の立場を踏まえ、ダンスを踊るように緩急をつけた交渉が必要。

    5. 身内びいき型(ピラミッド):中南米・アフリカ・ロシア・韓国など。集団主義が強く、組織や集団へのメリットを重視する。関係構築に時間はかかるが、一度信頼を得れば交渉はスムーズに進む。

    6. スタミナ自慢(家族):中国や華僑を含むアジア圏。規律が厳格ではない一方で、重層的なレポートラインを通じた合意形成が必要。成果が出るまでに非常に多くの時間と体力を要する。

    7. 職人型(日本):完璧主義や道を追求する考え方が非常に強い、独自の文化圏。仕事以外の場でも何かを追求する姿勢が賞賛される。

    ---

    交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、「交渉アナリスト」のサイトをご覧ください。

    23 min

About 人をつなぐ、未来をつなぐ。 トレードオンの交渉学

From the publisher's feed

交渉とは、ズルいものでも怖いものでもありません。限られた資源を奪い合うのではなく、むしろ大きく育てていく創造的なスキルです。自分と交渉相手、社会とをつなぎゆたかにする、これからの時代の交渉学を知ってみませんか。この番組では、対談形式で身近な事例から交渉の真の価値を皆さまにお伝えしていきます。