「てけしゅんモーニングレディオ」2026年4月15日放送。今回は、コーチェラ2026 Week1でヘッドライナーを務めたジャスティン・ビーバー(Justin Bieber)のパフォーマンスが巻き起こした"賛否両論"について、照沼健太(てけ)と伏見瞬(しゅん)が45分たっぷり語ります。
現地時間4月11日、コーチェラ2026のインディオでジャスティン・ビーバーが披露したのは、バックダンサーもほぼおらず、ラップトップ一台とギター、円形のミニマルなステージだけという極めてシンプルなセットでした。中盤では自身のノートパソコンでYouTubeを開き、「Baby」(2010年)「Never Say Never」(2011年)といった過去曲の動画に自分の生歌を重ねるという前代未聞の演出。この"カラオケ"に対して英語圏のSNSでは「怠惰」「手抜き」「期待外れ」といった批判が殺到しました。
さらに議論を複雑にしたのが、前夜ヘッドライナーを務めたサブリナ・カーペンター(Sabrina Carpenter)との落差です。衣装5回チェンジ、豪華なバックダンサー、サム・エリオット/スーザン・サランドン/ウィル・フェレルら俳優陣のゲスト出演、噴水付きの車で登場するフィナーレ――この派手な演出と比較され、「ギャラはジャスティンの方が高いのに、なぜサブリナの方が努力しているのか」「これが女性アーティストだったら許されたのか」という男女差別論争にまで発展しました。
一方で、長年のビーバー・ファンの中にはこのミニマルな演出を「原点回帰」「セルフセラピー」「懐かしさと新たな一歩が交差する瞬間」と絶賛する声も。名声によって傷つけられてきた彼が、過去と向き合いながら若い頃の自分と共演する姿に「涙が止まらなかった」という反応も続出しました。
番組では、この賛否両論を整理したうえで、"そもそものジャスティン・ビーバー"を1994年のカナダ・オンタリオ州ストラトフォード出身という生い立ちから振り返ります。母パティ・マレットがYouTubeに投稿した歌唱動画をきっかけにアッシャー(Usher)に見出され、2009年のEP『My World』、2010年の『My World 2.0』、大ヒット曲「Baby」、そして2012年『Believe』、2015年『Purpose』の「Sorry」「What Do You Mean?」「Love Yourself」、SkrillexとDiploとの「Where Are Ü Now」でのグラミー初受賞、さらに『Changes』『Justice』、そして2025年の『Swag』『Swag 2』まで、15年間にわたるキャリアを整理します。
また、2012〜2015年に集中したトラブル史――2014年マイアミでの飲酒運転逮捕、カリフォルニアでの隣家への卵投げつけ事件、ドイツ・ミュンヘン空港で押収されたペットのオマキザル「Mally」、トロントでのリムジン運転手暴行疑惑、ロサンゼルスでのパパラッチとのカーチェイス、2022年に公表したラムゼイ・ハント症候群によるJustice Tour中止まで、法的処分まで至った件と取り下げられた件、健康上の事情を切り分けて解説します。
後半は、このコーチェラ2026のステージがなぜ"コンセプチュアル"と呼べるのかを僕たちの視点で深掘り。ラップトップでYouTubeを流す演出が、実は「これが男女逆だったらブリトニー・スピアーズ(Britney Spears)のように大問題になっていた」という世代への"告発"であり、同時に過去の自分への"許し"でもあること。カロルG(Karol G)のカーニバル的ステージや、サブリナ・カーペンターの演劇的演出との比較。ビリー・アイリッシュ(Billie Eilish)や藤井風が受けたジャスティンの影響。最後の花火演出に込められた抑制と解放。そして日本人の"枯山水"的感性、Nine Inch Nailsの『The Downward Spiral』と『The Fragile』の対比、アディソン・レイに通じるブリトニーの系譜まで、話題は音楽と時代論に広がっていきます。
番組の最後には、『Swag 2』(2025年・ジャスティン・ビーバー「2025年ベストアルバム2位」)の魅力について、「マイルス・デイビスと並べて寝る前に聴いている」「朝でも夜でも聴ける」「ビートミュージックでもR&Bでもラップでもない、どこにもない作品」「枯山水のようなアルバム」として熱く推薦します。
コーチェラ2026 Week2に向けての予習・復習にも最適な内容です。ぜひ最後までお聴きください。
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■ 紹介したアルバム・楽曲
ジャスティン・ビーバー『Swag 2』『Swag』『Purpose』『Believe』『My World』『My World 2.0』『Changes』『Justice』/「Baby」「Never Say Never」「Sorry」「What Do You Mean?」「Love Yourself」「Where Are Ü Now」(with Skrillex & Diplo)
■ 本編で話題に出たアーティスト
ジャスティン・ビーバー、サブリナ・カーペンター、カロル G、ブリトニー・スピアーズ、ビリー・アイリッシュ、藤井風、マイルス・デイビス、アッシャー、Skrillex、Diplo、BTS、Mr.Children、アディソン・レイ、Nine Inch Nails、ディジョン(DIJON)、テムズ(Tems)
■ タイムスタンプ
00:00:00 オープニング
00:01:05 前回のコメント紹介(BTS・家の話)
00:13:10 コーチェラ2026 ジャスティン・ビーバー賛否両論
00:14:20 サブリナ・カーペンターとの落差/男女差別論争
00:15:40 原点回帰と評価する肯定派の声
00:16:20 そもそものジャスティン・ビーバー
00:18:15 ジャスティンのトラブル史
00:21:40 15年の歴史を振り返るコンセプチュアルなステージ
00:26:00 YouTubeカラオケは"告発"であり"許し"
00:34:10 抑制と解放——最後の花火の意図
00:38:50 ブリトニーの系譜と枯山水、『Swag 2』
■「てけしゅん音楽情報」とは
MTV Japan、ユニバーサル ミュージック『AMP』編集長を経て独立した照沼健太(ポップアート2.0作家/合同会社ホワイトライト代表)と、批評誌『LOCUST』編集長で『スピッツ論―「分裂」するポップ・ミュージック』の著者・伏見瞬(批評家/ライター)がお届けする音楽批評ポッドキャスト。YouTubeでは「てけしゅん音楽情報」、音楽メモアプリは「Onga9」(https://onga9.jp/ )、無音カット自動化アプリは「Shh」(https://whitelight.co.jp/shh/ )。
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