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「森」を意味する名なのに、最初に香るのは明るい柑橘。クリードのボワ ドゥ ポルトガルは、ラベンダーと乾いたスパイスを経て、サンダルウッドなどの木質へ移ります。香りの変化をたどりながら、イベリア半島の森を描いた名前の背景にも耳を傾けてみてください。同じクリードのグリーン アイリッシュ ツイードの青さや、ニューヨーク アンタンスのスパイスとの違いも聞きどころです。利用者の声を手掛かりに、まずは秋の日中、ジャケットや仕事着に合わせる場面を思い浮かべてみましょう。穏やかな春の日や冬も候補になり、真夏の暑い日中は控えた方がよさそうです。
冷たいスパイスとクリーミーな木が重なる、ドルセーのヌ ゾム ザマン M.D.。耳で香りをたどるなら、まずブラックペッパーとジュニパーベリーの鋭い立ち上がりに注目してください。中心にあるパロサントのスモーキーな木質へ、サンダルウッドとシダーのなめらかさが重なります。調香師ベルトラン・デュショフールが1976年のノマドをどうユニセックスの香りへ作り直したのかも聞きどころ。普段使いと夜の外出、どちらで試したいかを思い浮かべながら楽しめる一本です。秋冬のカジュアルな場面も、使いどころの候補に挙がります。
緑のタンジェリンとオレンジブロッサムから始まる、アンソロジーのセ ミューティン。ジャスミンとローズを経て、ラズベリーの甘酸っぱさと蜜蝋のやわらかな甘さへつながります。旧友のルシアン・フェレロとジャン=クロード・エレナが再び組んで生まれたセ ミューティンとセ ロベルには、「永遠の若さ」「ノスタルジーの反対」という物語が同じ文章で添えられています。失ったものへの悔いを越え、過去から得た知識と交わりを分かち合い、前へ進む精神です。オレンジの花が中心のフルール・ドランジュや、スパイスが際立つ対の作品セ ロベルと比べると、この一本の緑と花の明るさも見えてきます。春から夏の昼に、どんな服や外出と合わせたいでしょうか。
「エクストリーム」という名前から、どんなレザーを想像しますか。モンブランのエクストリーム レザーで印象に残るのは、スエードを思わせる柔らかな質感です。サフィアーノセント™のレザーを、土を思わせるアイリスの粉感が和らげ、ムスクが滑らかさを添えます。着想の出発点となったトスカーナの工房や、調香師ジュリエット・カラグーズオグルーの言葉にも耳を傾けてみてください。ほかのレザーやアイリスの香水との違い、肌の近くで穏やかに香る特徴、オフィスや普段使いでの取り入れ方まで、香りの輪郭が少しずつ見えてきます。
かつて「オリジナル No.20(Black tea)」と呼ばれたパフュームオイルが、好奇心の入国審査という名前になりました。香りと内容は同じです。耳を傾けながら、タンジェリン、ベルガモット、バニラを置くトップ、花とホワイトティーのミドル、ブラックティー、デューベリー、レザーのベースをたどってみてください。三つのお茶の香水との素材の違いや、31種類を日々の気分で選ぶというブランドの考え方も聞きどころ。秋の昼、カフェや読書の時間に選ぶなら、あなたはこの一本のどの素材が気になりますか?
メゾン マルジェラのレイジーサンデー モーニング オードトワレ 「レプリカ」は、洗い立てのリネンと朝の日差しを描くフローラルムスキー。スズランとホワイトムスクがシーツの清潔感を、アイリスとアンブレットシードが温かさを表します。調香師ルイーズ・ターナーが制作の出発点にした「白」と布の肌触り、花やムスクを軸にしたほかの香水との違いも聞きどころ。春夏の日中、仕事や週末にまとう姿を思い浮かべながらどうぞ。
「狂喜」と聞いて、どんな香りを思い浮かべますか。メゾン マルジェラのフィット オブ フォリーでは、暗い質感のパチョリと冷たく澄んだミネラルムスクが向き合い、温かなアンバリーウッドが加わります。ベルガモットからムスクとサンダルウッドを経て、木とパチョリが支える香りの骨格にも耳を傾けてみてください。二人の調香師が描いたセンツォリウム第6章の背景や、ほかのパチョリ香水との違いも聞きどころです。秋冬の夜の食事やフォーマルな場を思い浮かべながら、自分ならどこで試したいか考えてみるのも楽しい一作です。
甘いグルマンに、フレッシュさもあるとしたら? フエギア 1833のラ カウティーバは、カシスとバニラの甘さを入口に、乳を思わせるやわらかさとムスクが重なる一本です。香りを時間順ではなく三つの役割で示す、独自の組み立ても聞きどころ。カシスを共有するマレーナとの違いや、「虜」という言葉を互いに魅了し合う意味へ読み替えた物語から、この香りの輪郭が見えてきます。秋冬の夜や特別な場を思い浮かべながら、果実の甘さと軽やかさの両方に耳を傾けてみてください。甘さの感じ方を確かめたい暑い日中より、まずは涼しい夜に試したくなる香りです。
「ブラック」と聞いて深い甘さを思い浮かべたら、最初のベルガモットの明るさが意外に感じられるかもしれません。クラブ ブラック オードトワレは、インセンスがジャスミンに温かさを添え、バニラや樹脂、木の質感が余韻をつくるウッディ・アンバーです。3つのキーノートを手掛かりに、甘さがどのように現れるか耳でたどってみてください。オードパルファムでは新たにミルラが掲げられ、選ぶ視点も変わります。秋冬の涼しい夜やデートに向くという利用者の声を踏まえ、ニットやジャケットに合わせる場面も思い浮かべられる一本です。
ブラック ウードという名から、濃く重い木の香りを想像しますか。アールフレグランスがこの一本に重ねたのは、水墨画の濃淡が生む透明感です。耳を傾けながら、ベルガモットからゼラニウム、ローズ、イリスを経て、沈香と白檀を含むラストへ向かう構成をたどってみてください。
調香師の村井千尋が大切にする日本の美意識や、石庭のそぎ落とした豊かさも香りを知る手がかりになります。ローズとウードを使う作品との違いを考えると、花が占める位置も見えてきます。香り方は控えめで持続は長め。秋冬、家で近い距離から静かに香りを楽しみたい日には、どう感じるでしょうか。
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