あるお百姓ひゃくしょうさんが、牝牛めうしを市場いちばへ追おっていって、七ターレルで売ってきました。かえり道に、池のはたをとおらなければなりませんでした。まだ池までこないうちに、もう遠くのほうから、カエルたちが「アク、アク、アク」と、ないているのがきこえてきました。
「まったく、うるさくがなりたてやあがる。」
と、お百姓ひゃくしょうさんはひとりごとをいいました。
「おらのもらった金かねは七ジーベンだぞ。八アクトじゃねえや。」
お百姓さんは水ぎわまできますと、カエルたちにむかって、
「てめえたちゃ、なんてばかだ! わからねえのかよ。七ターレルだぞ。八じゃねえんだ。」
と、どなりました。