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岡山県出身の詩人・永瀬清子さんの詩をRSKアナウンサー 小林章子の朗読でお届けします。どんな景色が心に浮かぶでしょう?人生のステージや生活に合わせて読むことができる永瀬さんの詩の世界。多感な時期の悩み、結婚、両親、夫や子供など家族のこと、生活の中での驚きや発見、山や川、植物や天体など自然について、世の中について、老いについて。永瀬さんの詩は、過去の自分を振り返ったり、これから行く道の道しる... more
FAQs about 永瀬清子の世界:How many episodes does 永瀬清子の世界 have?The podcast currently has 131 episodes available.
June 11, 2024#11「揺れさだまる星」「揺れさだまる星」では、永瀬さんが田植えのために水を引いていた時、前日に読んだ伊東静雄の詩の世界が自分の目の前に現れた驚きを書いています。「いろんな事を知らないでいる人と知っている人とでは同じ道を歩いても深さがちがう」「つらい世の中を忍耐してゆく時にも小さなよろこびを知っている人は強い」と考えていたからこそ、感じることができました。<文 白根直子>...more5minPlay
June 03, 2024#10「イトハルカナル海ノゴトク」永瀬清子さんと生前交流のあった詩人・谷川俊太郎さんは「イトハルカナル海ノゴトク」の決然とした口調に魅せられたといいます。<谷川俊太郎さんインタビュー>「永瀬さんとの関わりあいというのは、僕は小学生のときからなんですよ。私の父が永瀬清子さんの詩が好きで、永瀬さんの詩集を書庫に置いていたのね。で、僕が他人のものに関心を持ったときに永瀬清子の詩集があったもんだから、それで読み始めて、ほかの現代詩とちょっと違うところがあって、いいなと思ったんですよ。それが始まり」―ちょっと違うところというのは、どういうところでしょうか。「永瀬さんは女性としての、なんか、仕事とか生活に、なんか、なんていうのかな、離れないで詩を書いていらっしゃるから、当時の現代詩っていうのはもっとずっとみんな抽象的だったんですね。だから永瀬さんの詩がとても普通な人間の暮らしに根付いているというところが、新鮮だったわけ」...more4minPlay
May 27, 2024#9「わが麦」永瀬さんは、麦の収穫について書いた詩や随筆なども残しました。たとえば随筆「麦刈日記」(『女詩人の手帖』日本文教出版 1952 年)には、夫や子どもたちと麦を刈りとって荷車で運び、玄関に積み重ねたことを書いています。この詩では、「おまえは黄金色の絃なんだ。/思いのままに鎌で弾く瞬間なんだ。」と、チェロを演奏するかのように、夕暮れに一人で麦を刈っている「私」の姿を表現しており、まるで一枚の絵のようです。永瀬さんは、かつて「宮澤賢治はどう考へても絶えず音楽を胸にかなでてゐた所の詩人である。」(「宮澤賢治の韻律」『宮澤賢治研究』第 1 号 1935 年 4 月)と評していました。農作業を通じていっそう宮澤賢治を慕い、魅力を発見していた永瀬さん。麦刈りを演奏にたとえる永瀬さん自身も、胸に音楽を奏でていた詩人なのだと思います。<文・白根直子>...more4minPlay
May 20, 2024#8「植林の詩(うた)」永瀬清子さんは、1950年の随筆「山刈り」の中に、植林の前、山全体にびっしり生えつまった「女子竹(おなごだけ)」を刈り取ったことを書いています。女子竹を初めて見て「筆の軸!ああこれは大変な天然資源ではないのかな、或いは天然記念物ではないのかな」と驚き、そのときの山の様子を「生えつまっていても竹なので、なんとなくすき通り、奥行きが明るくて葉ずれの音と一緒に金色の陽の光がチラチラしている」と表現しています。永瀬さんは、山仕事の中にもユーモアや美しさを見出し、その感動が作品となっています。...more4minPlay
May 13, 2024#7「アンターレス さそり座への願い」この詩は、永瀬さんが亡くなる2年前の1993年5月に発表し、没後直ちに出た詩集『春になればうぐいすと同じに』に収録されました。この詩に書いたお母さんのエピソードは、永瀬さんが随筆や短章に書き、講演で何度も語っている大切なエピソードのひとつです。永瀬さんは、この詩を発表した一年半後、1994年11月に井原市文学賞の選考中に倒れて入院しました。まるで自分の最期を予言するかのようです。永瀬さんは、1995年2月17日の誕生日、午前6時25分にこの世を去りました。その時の空を星図で再現すると、「アンターレス」がありました。永瀬さんの詩に登場する火星、木星、金星、月などの天体も空にあり、まるで天に帰る永瀬さんを見守るかのようでした。<文・小林章子>...more4minPlay
May 06, 2024#6「めぐってくる五月には」「めぐってくる五月には」は、1990年、思潮社が出版した現代詩文庫の『永瀬清子詩集』に収録されています。永瀬さんを長年研究する赤磐市教育委員会の学芸員・白根直子さんは「草木の緑が燃えるように鮮やかになる五月。新しい季節を迎えると、自分自身も新しく生まれ変わるような気がします。そんな季節のめぐりのように、何度でも立ち上がり、やり直していこうとする姿に励まされる詩」だといいます。永瀬さんの詩は、時を越えて読む人を励ましてくれます。<文・小林章子>...more4minPlay
April 21, 2024#4「大いなる樹木」「大いなる樹木」は1947年に出版された第三詩集の題名にもなった代表的な詩です。1945年の岡山空襲で永瀬さんの自宅は焼け残りましたが、戦後は現在の赤磐市松木の生家に移り、慣れない農業に勤しみます。そうした時代に、大いなる樹木のようであろうとした永瀬さんの決意は並々ならぬものであったと想像します。 <文・小林章子>...more5minPlay
April 15, 2024#3「諸国の天女」「諸国の天女」は1940年に出版された永瀬清子さんの第二詩集「諸国の天女」に初めて収録されています。この詩について、永瀬さんは随筆「本当はどうなのだろう」に次のように書いています。 「天女がいつか天へ帰りたいと願うのは当然である。しかしやはり本当はどうなのか。天へ帰った天女のほかに、人は気づかなくても夫や子供のため、働く女として地上に止まった天女がもっとありはしないだろうか。私にはそうした天女がありそうに思えてならなかった。それを書いた詩が「諸国の天女」なのであった。諸国とは、駿河や出雲など日本の古い国名の事を云っていたのだが、今では或いは世界的に拡大して考えてもいいのかもしれない。」 <文・小林章子>...more5minPlay
April 12, 2024#2「グレンデルの母親は」「グレンデルの母親は」は、1930年に出版された第一詩集「グレンデルの母親」に収録されています。永瀬さんの随筆によれば、「グレンデル」とはイギリスの古い英雄物語詩「ベーオウルフ」に登場する怪物の名前です。永瀬さんは、「グレンデルの母親」の瞳を「古怪=古く怪しい」と書きますが、「不思議、風変り」だと表現しています。そして、そのこどもたちはやがて北方の「大怪(だいかい)=大きな怪物」になり、ひとりで「サブライム=尊く、神々しい」ほうへ歩んでいくというのです。育児の困難さはときに周囲に理解されず、ともすれば母親は怪物のようにみられるのかもしれません。けれど、母親の愛情をうけとった子どもたちは、悪と憤怒の中にもとけることなく、ひとりでサブライムの方へ歩んでいく。それが何より嬉しいことは、令和のいまも変わりません。<文・小林章子>...more5minPlay
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