第34回の本は、スヴェン・ブリンクマン『地に足をつけて生きろ! 加速文化の重圧に対抗する7つの方法』(Evolving)。たびたび自己啓発についても話をしてきた2人が"反自己啓発の書"を読んで感じたこととは? 「内面を見つめることの危険性」「ポジティブ心理学とアドラー」「諦めとしてのポジティブ思考?」「"悪い天気"が存在しない世界」「怒りへの陶酔に気をつけろ」など。
※この回で取り上げた「ポジティブ心理学」についての一部訂正と補足
後日あらためて調べたところ、「ポジティブ心理学」は1998年にアメリカの心理学者、マーティン・セリグマンによって提唱された心理学の新しい研究動向のひとつであり、アメリカを中心に近年発展しつつある領域とのことでした。
個人の身体的・精神的な不調の改善に焦点を当てる従来の心理学とは違い、未病の人がどうすればもっと幸せになれるのかを探求する(QOLを上げ、ウェルビーイングな状態を目指す)学問とされています。ストレングス(強み)やレジリエンス(回復力、弾性)に重きを置き、ポッドキャスト本編で話題に上がった通り、アドラー心理学との類似性が指摘されることもあるようです。
まだ発展途上にありいままさに研究が進んでいる分野とのことですが、海外では軍隊や大手企業での導入例もあることから、組織マネジメントやビジネスの領域との相性のよさはひとつの特徴といえそうです。日本では、組織を強くするために必要なマインドセットという文脈で語られることが現状多いことから、ラジオの本編で「ビジネスの領域でしか聞かない」と発言したのですが、これは明確な誤りでしたので訂正いたします。申し訳ございません。
個人的には、「マインドセットをポジティブに保つ」ことを良しとする言説には疑問があります。ですがそれはポジティブ心理学の一側面であり、学ぶべきところは多い分野だと思うので、今後も勉強を続けていきます。また何か新たにわかったことがある際は、ラジオ内でお伝えさせてください。(生湯葉)
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