だから組織の抱える問題の原因のいくつかはあなたの言動や行動である可能性もあります。
そのことに多くの人は気づいておらず、自分以外に原因を求め、発展性のない議論が延々と続くことがよくあります。
部の組織が抱える問題について部員全員で議論する場があるとします。
責任者である部長がその場を仕切ります。
部長主導の会議は往々にして、原因を課長やメンバーの行動に求めます。
それは部長自身が、自分も組織の一部であると認識していないために起こるのです。
議論は無意識のうちに、課長やメンバーはどう行動すべきかに誘導されていきます。
こうした議論に有効なのがリフレクティング・プロセスを応用した会議の進め方です。
部長は議論するグループから離れ、議論を聴いてはいるが反論できない状況に身を置きます。
すると課長・メンバーによる議論はバイアスから解き放たれます。
そしてその議論を反論できずに聴く部長自身には内的対話が生まれ、多くの気づきを得て、自分の考えをまとめ直す機会が生まれます。
これはこうした組織の問題に限りません。何がしかの案件の提案者は、提案内容を説明したらグループから離れ、他のメンバーによる議論を眺めます。
そこでは先入観を持たない議論が起き、提案者にとっても多くの気づきが生まれます。
あなたは、自分も組織の一部であり自分自身が組織の問題の原因かもしれないと考えていますか?