柚木麻子
BUTTER
「どうしても許せないものが二つだけある。フェミニストとマーガリンです。」
町田里佳その人や周辺の人物はみな、根は善い人として描かれており、実際にあった連続殺人事件を下敷きとしながらも、ストーリー全体はポップに仕上がっているのでテンポよく面白く読めました。
バター、ちびくろさんぼ、牛乳は牛の血、信頼を得るためには心臓を差し出す、七面鳥など、ゾッとする描写が効果的に使われており、そのコントラストも引き込まれた理由だと思います。
カジマナは気味が悪いけど気になって仕方ない存在でした。見たくないのに見てしまう。聞きたくないのに聞いてしまう。
とても優しくて知性に溢れ親身に寄り添ってくれる身近な人が、もしカジマナだったら…?私たちは気づけるのでしょうか?その時、離れられるのでしょうか?
プリティウーマンには好感を抱くが、カジマナは否定したくなる。何が違うのか?ルッキズム?
男性をケアし、女神のように崇められ愛される女性。体型など気にせず食べたい物を食べ労働はせず心身が健康で懐も満たされている。そんな生き方は悪なのでしょうか?カジマナは女性の敵?
問いが湧き出て止まらない小説でした。
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