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翻訳された海外の短編小説を毎回1編読んで、関西のおっちゃん2人がやいのやいのしゃべるポッドキャストです。話題の新作から古典的名作、怪作・珍作までいろいろ味見していきます。次に読む本選びのきっかけに、外国文学についてのトリビアの仕入れにご活用ください。毎週水曜20時に更新します。 【パーソナリティ】大東和重(おおひがし・かずしげ) 比較文学者(日中比較文学)。兵庫県出身。好きな小説はバル... more
FAQs about 翻訳文学試食会:How many episodes does 翻訳文学試食会 have?The podcast currently has 156 episodes available.
August 09, 2023#43 ジブ・I・ミハエスク「夢」〜ルーマニア・フェティシズム・病気【この作品が入っている本】『東欧怪談集』(沼野充義編、「夢」は住谷春也訳、河出文庫、1995年)【作家のプロフィール】1894-1935。オルテニア地方のドラガシャニで、町長も務めた弁護士の家に生まれた。母ヨアナはある尼僧の私生子で、ジブはその優しい、ロマンチックな気質を受け継いだとされる。大学在学中に参戦した東部戦線での体験や、地方の生活を舞台にして、強迫観念や幻覚の支配を描き、長編『ロシア女』(33)によって、第1次大戦後のルーマニア心理小説の代表的作家の一人とされるが、41歳の働き盛りで病没した。ほかに中短編集『グランディフローラで』(28)、『幻影』(29)、長編に『遅れた学生の日々と夜々』(34)、『ドンナ・アルバ』(35)など。(本書の著者略歴より)【今回のトピック】・モルドヴァとルーマニアと沿ドニエストル共和国・「周辺の地域」から考える文学・病気の表象をめぐる問題▼リスナーのみなさんからのメールをお待ちしています。ご意見、ご感想、試食会で取り上げてほしい作品のご提案などお寄せください。メールを番組の中で紹介してもかまわないという方は、ハンドルネームとお住まいの国(地域)も書いていただけるとうれしいです。★★★メールはこちらまで★★★honyaku.shishoku【あっとまーく】gmail.com...more48minPlay
August 02, 2023#42 フラナリー・オコナー「田舎の善人」〜天国に持って行けるものは【この作品が入っている本】『フラナリー・オコナー全短篇〈上〉』(横山貞子訳、ちくま文庫、2009年)【作家のプロフィール】1925‐1964。アメリカの作家。アメリカ南部ジョージア州で育つ。O・ヘンリー賞を4回受賞し、短篇の名手として知られる。短篇集に『善人はなかなかいない』(1955年)、『すべて上昇するものは一点に集まる』(1965年)、長編小説に『賢い血』(1952年)、『激しく攻むる者はこれを奪う』(1960年)、エッセイ集『秘義と習俗』(1969年)、書簡集『存在することの習慣』(1979年)など。(本書の著者略歴より)【今回のトピック】・インテリvsニヒリスト・「呪われた目」と「暴力を書く理由」・「善人」とは何か▼リスナーのみなさんからのメールをお待ちしています。ご意見、ご感想、試食会で取り上げてほしい作品のご提案などお寄せください。メールを番組の中で紹介してもかまわないという方は、ハンドルネームとお住まいの国(地域)も書いていただけるとうれしいです。★★★メールはこちらまで★★★honyaku.shishoku【あっとまーく】gmail.com...more54minPlay
July 25, 2023#41 シーヴァー・アラストゥーイー「アトラス」〜熱に浮かされたときに見る悪夢のような【この作品が入っている本】『天空の家 イラン女性作家選』(藤元優子訳、段々社、2014年)【作家のプロフィール】1962年テヘラン生まれ。対イラク戦争で看護活動に従事。大学では英語を専攻。91年に作家デビューしたが、詩人、災害救助ボランティア、女優、ボディビルディングのコーチなど多才な顔をもつ。短編集『太陽と月はまた廻る』(1998)で2003年ゴルシーリー文学賞、ヤルダー文学賞受賞。長編『ビービー・シャハルザード』(2001)ではスウェーデン文学協会の奨学金を獲得。厳しい検閲に晒されてきたが、2013年、8年ぶりに長編『恐怖』を上梓、「アトラス」も同年ようやく文芸誌に発表された。(本書の著者略歴より)【今回のトピック】・ホメイニ師、サルマン・ラシュディ、サーデグ・ヘダーヤト・何が抑圧されているのか。「恐竜」とは何か・上手さか切実さか▼リスナーのみなさんからのメールをお待ちしています。ご意見、ご感想、試食会で取り上げてほしい作品のご提案などお寄せください。メールを番組の中で紹介してもかまわないという方は、ハンドルネームとお住まいの国(地域)も書いていただけるとうれしいです。★★★メールはこちらまで★★★honyaku.shishoku【あっとまーく】gmail.com...more53minPlay
July 19, 2023#40 ジョン・チーヴァー「泳ぐ人」〜アメリカという若者、あるいは老いについて【この作品が入っている本】ジョン・チーヴァー『泳ぐ人』(村上春樹訳、新潮社、2018年)【作家のプロフィール】1912‐1982。米国マサチューセッツ州クインシー生まれ。高校中退後に書き上げた小説が批評家マルカム・カウリーの文芸誌「ニュー・リパブリック」に掲載されデビュー。1940年代から「ザ・ニューヨーカー」誌に東部の郊外住宅地に暮らす中産階級の人々を描いた短篇を数多く発表、J・D・サリンジャーと同時代に都会派の短篇小説家として活躍した。1957年の長篇小説『ワップショット家の人びと』で全米図書賞。短篇小説を集めた『The Stories of John Cheever』はベストセラーとなり、1979年のピュリッツァー賞、全米批評家協会賞を受賞した。O・ヘンリー賞、ウィリアム・ディーン・ハウエルズ賞も受賞。70年代にはアイオワ大学で作家レイモンド・カーヴァーとも親交が深かった。(本書の著者略歴より)【今回のトピック】・アメリカ人はなぜ老いることを恐れるのか・均質な社会を描く郊外小説とグレート・アメリカン・ノベル・「村上春樹=キムタク」説▼リスナーのみなさんからのメールをお待ちしています。ご意見、ご感想、試食会で取り上げてほしい作品のご提案などお寄せください。メールを番組の中で紹介してもかまわないという方は、ハンドルネームとお住まいの国(地域)も書いていただけるとうれしいです。★★★メールはこちらまで★★★honyaku.shishoku【あっとまーく】gmail.com...more50minPlay
July 12, 2023#39 ヘラ・S・ハーセ「ウールフ、黒い湖」〜某世界文学全集が取りこぼした佳品【この作品が入っている本】ヘラ・S・ハーセ『ウールフ、黒い湖』(國森由美子訳、作品社、2017年)【作家のプロフィール】1918年2月2日、旧オランダ領東インド・バタヴィア(現インドネシア共和国ジャカルタ)生まれ。父親の仕事の関係で20歳までを同地で過ごす。1938年、大学進学のため単身オランダへ渡り、アムステルダムで生活を開始。翌年第二次世界大戦が勃発、1940年5月からはナチスドイツ占領下となった同地で暮らしつつ、演劇を学び、さまざまな文芸活動を始めた。戦後1948年のオランダ全国読書週間の際に刊行された『ウールフ、黒い湖』が大反響を呼び、新進作家ハーセの名はオランダ国内に一気に知れ渡った。その後60余年に及ぶ長い作家生活の中で、劇作、詩作も含め、長篇歴史小説、少女時代を過ごした東インドを題材とした小説や現代小説、自伝的エッセイ、文芸評論を多数執筆、戦後オランダ文学を代表する文豪となった。2011年9月29日、アムステルダムの自宅にて永眠。享年93。(本書の著者略歴より)【今回のトピック】・そこにオリエンタリズムはないか・植民地2世と現地語の問題・「故郷喪失=故郷変容」の物語として▼リスナーのみなさんからのメールをお待ちしています。ご意見、ご感想、試食会で取り上げてほしい作品のご提案などお寄せください。メールを番組の中で紹介してもかまわないという方は、ハンドルネームとお住まいの国(地域)も書いていただけるとうれしいです。★★★メールはこちらまで★★★honyaku.shishoku【あっとまーく】gmail.com...more48minPlay
July 05, 2023#38 ディー・レスタリ「珈琲の哲学」〜あの起業家も登場の人生論的風俗小説【この作品が入っている本】ディー・レスタリ『珈琲の哲学』(福武慎太郎監修、加藤ひろあき・西野恵子訳、上智大学出版、2019年)【作家のプロフィール】1976年、ジャワ・バンドゥン生まれ。95年に女性3人のバンド「リダ・シデ・デヴィ」でデビュー。2001年に発表した長編小説『スーパーノバ:騎士と王女と流星』(未邦訳)でベストセラー作家となった。『珈琲の哲学』は2006年に刊行した最初の短編集。【今回のトピック】・コーヒー飲みますか? それとも烏龍茶?・「文学は負け犬の遠吠え」説・アジアで無国籍小説が書かれる背景▼リスナーのみなさんからのメールをお待ちしています。ご意見、ご感想、試食会で取り上げてほしい作品のご提案などお寄せください。メールを番組の中で紹介してもかまわないという方は、ハンドルネームとお住まいの国(地域)も書いていただけるとうれしいです。★★★メールはこちらまで★★★honyaku.shishoku【あっとまーく】gmail.com...more40minPlay
June 28, 2023#37 テレーザ・ヴェイガ「植民地のあとに残ったもの」〜よくわかる「衰亡する国の悲哀」【この作品が入っている本】ルイ・ズィンク、黒澤直俊編『ポルトガル短篇小説傑作選』(上智大学出版会、2019年)【作家のプロフィール】1945年にリスボンに生まれる。寡作でありこれまで発表した作品は7冊のみであるが、各作品の評価が非常に高くポルトガル文学の最高の短編作家の1人と目されており、カミーロ・カステロ・ブランコ短編文学賞を3度受賞している。インタビュー等を受けず、私生活を秘しているため作家についてほとんど知られていない。(本書の著者略歴より)【今回のトピック】・ポルトガル近現代史と日本・植民地主義に起因するPTSD・「巨大化する少年」が意味するもの▼リスナーのみなさんからのメールをお待ちしています。ご意見、ご感想、試食会で取り上げてほしい作品のご提案などお寄せください。メールを番組の中で紹介してもかまわないという方は、ハンドルネームとお住まいの国(地域)も書いていただけるとうれしいです。★★★メールはこちらまで★★★honyaku.shishoku【あっとまーく】gmail.com...more47minPlay
June 21, 2023#36 チョ・セヒ「こびとが打ち上げた小さなボール」〜〝主人持ちの文学〟考【この作品が入っている本】チョ・セヒ『こびとが打ち上げた小さなボール』(斎藤真理子訳、河出書房新社、2016年)【作家のプロフィール】1942年、京畿道加平生まれ。ソラボル芸術大学(現・中央大学)文芸創作科、慶熙大学国文科に学ぶ。65年、「京郷新聞」新春文芸欄に「帆柱のない葬船」が当選して作家デビュー。その後10年の沈黙を経て75年より「こびと」連作を発表し始める。78年、『こびとが打ち上げた小さなボール』を刊行。同作で79年に東仁文学賞受賞。その他の著作に83年『時間旅行』、86年『沈黙の根』(いずれも未翻訳)など。90年より長編「白いチョゴリ」を雑誌「作家世界」に連載開始(未完)。(本書の著者略歴より)【今回のトピック】・作品が読み継がれるということ・「小説が社会正義を描くと嘘が混じる」問題・みんなでひとつの小説を書く▼リスナーのみなさんからのメールをお待ちしています。ご意見、ご感想、試食会で取り上げてほしい作品のご提案などお寄せください。メールを番組の中で紹介してもかまわないという方は、ハンドルネームとお住まいの国(地域)も書いていただけるとうれしいです。★★★メールはこちらまで★★★honyaku.shishoku【あっとまーく】gmail.com...more57minPlay
June 14, 2023#35 ミラン・クンデラ「誰も笑いはしない」〜どうでもいいことと、譲れないこと【この作品が入っている本】ミラン・クンデラ『微笑を誘う愛の物語』(西永良成ほか訳、集英社、1992年)【作家のプロフィール】1929年チェコスロヴァキアのブルノ生まれ。52年、プラハの音楽芸術大学映画学部を卒業。この頃から、詩を発表し始め、評論、戯曲にも手を染めている。60年代に入ると小説を書き始める。68年のソ連のチェコへの軍事介入とその後の粛清により、チェコ語での作品発表の機会と大学助教授の職を失い、すべての著作はチェコ国内で発禁となる。75年フランス・レンヌ大学に客員教授として赴任。79年には、チェコ市民権剥奪。81年フランスの市民権獲得。89年チェコのビロード革命後、母国での出版も許された。(本書の著者略歴より)【今回のトピック】・誰かにとって大事なことは、ほかの誰かにとってどうでもいいこと・若いころはわからなかったクンデラ・社会主義下の不条理と回転寿司問題▼リスナーのみなさんからのメールをお待ちしています。ご意見、ご感想、試食会で取り上げてほしい作品のご提案などお寄せください。メールを番組の中で紹介してもかまわないという方は、ハンドルネームとお住まいの国(地域)も書いていただけるとうれしいです。★★★メールはこちらまで★★★honyaku.shishoku【あっとまーく】gmail.com...more45minPlay
June 07, 2023#34 テッド・チャン「あなたの人生の物語」〜大事なことは宇宙人が教えてくれた【この作品が入っている本】テッド・チャン『あなたの人生の物語』(公手成幸ほか訳、ハヤカワ文庫SF、2003年)【作家のプロフィール】1967年、ニューヨーク州ポート・ジェファーソン生まれ。ブラウン大学でコンピュータ・サイエンスを専攻し、1989年に卒業。現在はワシントン州シアトル近郊で、フリーランスのテクニカル・ライターをつとめながら創作活動を続けている。大学卒業の年に、有名なSF創作講座クラリオン・ワークショップに参加し、翌年に発表したデビュー作「バビロンの塔」がネビュラ賞を受賞した。以後、発表する作品はヒューゴー賞、ネビュラ賞、ローカス賞などを受賞、英米ではもちろんのこと、日本でも高い評価を受けている。本書の表題作「あなたの人生の物語」は、「メッセージ」のタイトルで映画化された。(本書の著者略歴より)【今回のトピック】・またしても栗本薫先生、E・C・タブ先生の話など・読みやすいSFと読みにくいSF・小説における記述の質と量の問題▼リスナーのみなさんからのメールをお待ちしています。ご意見、ご感想、試食会で取り上げてほしい作品のご提案などお寄せください。メールを番組の中で紹介してもかまわないという方は、ハンドルネームとお住まいの国(地域)も書いていただけるとうれしいです。★★★メールはこちらまで★★★honyaku.shishoku【あっとまーく】gmail.com...more48minPlay
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