Narumi(鳴海 淳義)– ライターの経歴・活動・影響力
経歴 (学歴・職歴・キャリアの転機)
学歴と社会人初期:鳴海淳義さん(なるみ あつよし)は早稲田大学文学部を卒業後、一度は就職活動をしないまま大学卒業を迎えました。卒業後は地元のスポーツ用品メーカーに就職し、パート職員と共に商品の梱包作業をしたり、小規模なECサイトを独学で構築するなど、社会人生活を始めました。
この職場で営業に来たSEO会社の担当者から「検索エンジン対策」の話を聞いたことに衝撃を受け、インターネット業界への関心が芽生えます。これが転機となり、「未経験でも募集していた」ITニュースサイトjapan.internet.comの記者職に応募し、2004年にWebライター(記者)としてキャリアをスタートさせました。
ネットニュース記者としての成長:IT系ニュース媒体japan.internet.comでは約2年半にわたり、毎日7~8本もの記事を執筆し、プレスリリースを元にニュース記事を書く「リリース起こし」をひたすらこなしました。この経験で見出しの付け方や記事のまとめ方の基礎を徹底的に磨き、Yahoo!ニュースに掲載される(ヤフトピ入りする)記事を書く練習にもなったと振り返っています。
その後、別のWebメディアから声がかかり転職。CNET Japanの記者として移り、専門家へのインタビューやサイト企画などより踏み込んだ取材・編集業務に携わりました。
CNET在職中には来日中のFacebook創業者マーク・ザッカーバーグ氏に単独インタビューできたことが印象に残っていると述べています。
編集者への転身(ライブドア/LINE時代):記者として順調にキャリアを重ねていた鳴海さんは2011年にライブドア(現LINE)へ編集者として転職します。
この転職の背景には、「良い記事を書くだけでなく読者に届く工夫をしたい」という思いと、記者会見の場で活躍しはじめたブロガーたちの存在への刺激がありました。
ライブドア入社後はニュースサイト「livedoor NEWS」やブログメディア「BLOGOS」の編集部に所属し、記事を読者に届けるための新しい施策に次々と挑戦します。この頃、鳴海さん自身もプライベートで情報発信の楽しさに目覚め、後述する個人ブログやNAVERまとめといった新しいプラットフォームにも取り組み始めました。
新たな挑戦(ログミー~BuzzFeed~note):2015年春にLINE社を退職後、ウェブメディアの記者・編集者として培った経験を活かし、音声・イベント記録メディア「ログミー」の編集者(後に編集長)として新たなチャレンジを行いました。
その後フリーランス等の期間を挟みつつ、2016年にはアメリカ発のニュースメディアBuzzFeed Japanに創刊メンバーとして入社し、同社でエディター(「Buzz部門」のデスク)を務めました。
BuzzFeedでは主にバイラル記事の編集・チームマネジメントを担当し、自身の個人発信も更新するたびに「バズる」ほど好評を博しました。2020年にはコンテンツ配信プラットフォームnote株式会社に転職し、ディレクターとして参画。
現在は企業や経営者のパートナーとして記事執筆やメディア運営を支援しつつ、誰もが創作を楽しみ継続できるような環境作りに力を注いでいます。
活動内容 (執筆ジャンル・主な寄稿先・代表作・その他活動)
個人の発信ではダイエットやグルメ、日用品レビューなど生活に密着したテーマも積極的に取り上げています。実際、NAVERまとめではダイエットに関する記事が大ヒットし、月間3,000万PVを記録するなど大きな話題を呼びました。
これにより一般の生活者にも名前が広がり、IT分野以外の読者層も開拓しています。寄稿・編集に携わった主な媒体として、前述のCNET Japan(テック系ニュース)、livedoor/LINE NEWS(ポータルニュース)、BLOGOS(ブログ記事配信メディア)、BuzzFeed Japan(バイラルニュース)などが挙げられます。
代表的な作品・著作:鳴海さんの代表作としてまず挙げられるのは、日経BP社から出版した著書『やせたいならコンビニでおでんを買いなさい』です。
この本は自身がNAVERまとめに投稿し反響を呼んだダイエット情報を基にまとめられており、コンビニ食品(おでん)を活用したユニークな減量法を提案する内容となっています。執筆記事では、先述のNAVERまとめ記事(ダイエット特集)が累計数千万PVを達成し鳴海さんを一躍有名にした作品です。
また、個人ブログで2013年に掲載した「サラダチキン」に関する記事はコンビニのサラダチキンブームを生み出したと言われ、メディアでも話題となりました。
このように、ネット発のコンテンツから実社会のトレンドに影響を与えるケースもあり、鳴海さんの発信力を示す代表例となっています。その他、ブログでは毎年「買ってよかったもの」ベストや牛丼チェーン店の考察などユニークな企画記事を多数執筆し、多くの反響を得ています(note上の個人マガジンにもまとめあり)。
その他の活動(講演・メディア出演 等):ライター・編集者としての執筆だけでなく、鳴海さんは業界内外での情報発信や交流イベントにも積極的です。例えばポッドキャスト「ドングリFM」ではパーソナリティの一人を務め、ネットウォッチャーや著名ブロガーとの対談を配信しています
ドングリFMは業界人に人気のポッドキャストで、鳴海さんはリスナーコミュニティとも連携しながら番組を盛り上げています。また各種セミナーやトークイベントでの登壇経験も豊富で、2014年開催のイベント「戦え!バイラルメディアの皆さん!」では著名ネット評論家らと共にゲストスピーカーを務めました。
現在のnoteディレクターという立場では、企業や個人クリエイターと協業してコンテンツ発信を支援するプロジェクトにも携わっており、編集パートナーとして記事の監修・執筆協力(PR記事作成等)を行うこともあります。
影響力
読者層とSNSでの発信力:鳴海さんの発信はIT業界の専門的な話題から日常のトレンドまで幅広いため、読者層も多岐にわたります。
Webメディア時代からのテック業界のフォロワーに加え、ダイエット記事やグルメ記事をきっかけに一般ユーザー層にも支持を広げました。自身のブログは月間40万PV前後を維持するなど個人メディアとして高い集客力を持ち、記事を更新すればSNS上で拡散される傾向が強いです。実際、「個人で発信しているnoteも、更新するたびにバズっている」と評されたように、SNS時代において話題を生み出すライターの一人と言えます。
Twitterでもハンドルネーム@narumiとして情報発信を行っておりブログ宛に企業から新商品やサービスのプレスリリース情報が直接寄せられるなど、その影響力の大きさがうかがえます。
業界内での評価とメディア露出:鳴海淳義さんはウェブメディア業界では早くから頭角を現し、「イケメン記者」「NAVERまとめ職人」「プロブロガー」といった数々の呼称で知られる存在です。
実績としてNAVERまとめで累計6,000万PV超を叩き出したことから「まとめ職人」と呼ばれ、個人ブログの成功から「プロブロガー」と称されるようになりました。
業界内では「著名なWeb編集者」であり、新興メディアの立ち上げにも関与した経験から、コンテンツ制作と拡散の両面に通じた希少な人材との評価が高いです。
実際、各種インタビューや対談企画にも頻繁に取り上げられており、キャリアハックやTHE BAKE MAGAZINEのインタビューではその独自のメディア観や読者目線に立った編集術が紹介されています。
鳴海さん自身、「PVが取れるか、シェアされるか、要は読者が求めているか」を基準に情報を取捨選択すると公言しており、常に読者本位のコンテンツ作りを心掛ける姿勢が業界関係者からも支持されています。
コラボレーション実績:多方面にわたる活動から、他のクリエイターや企業とのコラボ実績も豊富です。ライブドア在籍時には外部ブロガーの投稿を集約する「BLOGOS」を運営し、プロ記者とブロガーの架け橋となるメディア運営に携わりました。
BuzzFeedでは海外本社とも連携しながら日本向けのバイラルコンテンツ制作手法を確立し、チーム内では「先生」のような存在としてスタッフライターを指導する立場でもありました。
また現在のnoteでは企業広報や経営者とタッグを組んでオウンドメディア記事やPR記事を制作する機会が多く、「企業や経営者の編集パートナー」として共創するケースが増えています。
個人レベルでも、ポッドキャストやイベントで共演した著名ブロガー・編集者とのネットワークが広く、情報発信におけるコラボレーションの実績を多数持っています。例えば前述のドングリFMでは共に番組を進行する夏目氏とのコンビで人気を博し、イベント「インターネットおじさんたちの夏休み」では漫画家のかっぴー氏らと対談するなど、メディアの枠を超えたコラボ企画にも積極的に参加しています。
こうした協業を通じて互いの強みを掛け合わせ、新たなコンテンツや価値を生み出している点も鳴海さんの大きな強みといえるでしょう。