経済的な合理性だけでいえば、「地価の高い場所でのチェーン店利用」は間違いなくコスパの良い選択と言えます。
なぜそう言えるのか、いくつかのポイントで整理してみましょう。
1. 「場所代」の負担割合が違う
個人店や小規模な飲食店の場合、家賃が上がればダイレクトにメニュー価格に反映させざるを得ません。しかし、大手チェーン店は以下の仕組みで価格を維持しています。
全店舗での平均化: 地方の家賃が安い店舗の利益で、都会の旗艦店の高い家賃をカバーする「内部補助」が行われていることがあります。
スケールメリット: 食材の大量一括仕入れにより、原価を極限まで抑えているため、一等地でも価格を維持しやすくなります。
2. 「標準価格」という安心感
多くのチェーン店は「全国一律価格」を採用していますが、最近では「地域別価格」(都心部だけ数十円〜数百円高い設定)を導入する企業も増えています。
それでも、地価の上がり幅に比べれば、値上げ幅は微々たるものです。銀座や表参道の一等地のカフェで、一杯1,000円超えのコーヒーを飲むのと、同じ場所のスターバックスやドトールで飲むのを比べれば、その「お得感」の差は明白です。
「一等地で安く済ませたい」「財布へのダメージを最小限にしたい」という目的であれば、チェーン店を選ぶのは非常に賢い戦略です。 いわば、超高級ホテルの隣にある牛丼チェーンで食べるのは、その土地のインフラ(立地の良さ、アクセス)を最安値で利用していることと同義だからです。
■都心と郊外で行くべき店が変わる
そうすると地価が高くない場所にあるチェーン店舗は、地価が高い場所にある店舗の利益を支払わされてると考えられる、地価が高くない場所では個人店に行くことは経済的な構造から見れば非常に理にかなっています。
地価が安く、食材も豊富な地方や郊外において、都市部と同じ価格(あるいはわずかな差)でチェーン店を利用することは、言い換えれば「都会の店舗を維持するためのコストを、地方のユーザーも間接的に分担している」という側面があるからです。
この「逆転現象」について、もう少し深掘りしてみましょう。
地価が安い場所で「個人店」が有利になる理由
地価や家賃が低いエリアでは、個人店は以下のメリットを享受できます。
原価率を高く設定できる: 固定費(家賃)が安いため、同じ1,000円の料理でも、チェーン店より豪華な食材を使ったり、手間暇をかけたりすることが可能です。
「地元価格」の実現: チェーン店が「全国標準の利益率」を追求する一方で、個人店は家賃の低さを武器に、より地域に根ざした安価な価格設定にできます。
鮮度の高い食材: 地方であれば、輸送コストをかけずに地元の質の高い食材を安く仕入れられるため、品質・サービス・清潔さの面でチェーン店を圧倒することがあります。
賢い使い分けのガイドライン
これらの考察をベースに、最も「賢い」選択をまとめると以下のようになります。
都会(一等地)→チェーン店
莫大な「場所代」を、本部が薄めてくれているから。
地方・郊外→実力派の個人店
低い家賃分が、料理の質や量に「還元」されているから。