『光る君へ』ロスを慰めるため始めた源氏物語マラソン。皆様、それぞれにmy源氏物語をお手元にご用意いただき、お楽しみいただけるようで何よりでございます。
さあ、今回の「帚木」は、かの有名な「雨夜の品定め」から始まる物語でございます。雨夜のぶっちゃけボーイズトーク。男子4人が女性のことをネタに無遠慮にくっちゃべっているのですけれども、1000年経って令和の世界から覗いてみると、あれこれ気になる、腹が立つ。おぎたまの友がたりも、源氏へのディスりも止まりません!
さらに、その後に続く空蝉との逢瀬(と、言うとおたまが怒るけど)では、改めて原文を読んでおぎが気付いた、どうしても許せなかった事実が発覚!友がたりはさらにヒートアップするのでした…(主に源氏に対して)
几帳の向こうの皆様も、どうぞ耳をそばだててくださいませ。
<マラソンの心得>
1)どの現代語訳、原文を読んでいただいてもOKです。
2)途中参戦、途中離脱、出戻り、つまみ食い、OKです。
3)最後までご自分のペースでのんびり完走を目指しましょう!
※自由気ままな古典愛トークですので、学術的・歴史的に正しいものとは限りません。おぎたまの妄想は、決してテストに書かないようご注意ください。※内容は諸説あります。※源氏物語を新鮮な気持ちで味わいたい方は、先に書籍を読むことを強くお勧めします。
<おぎ流あらすじ~帚木~>
光源氏が17歳、頭中将が23~27歳ころのお話。前半部分の「雨夜の品定め」と後半部分の空蝉との逢瀬(というとおたまが怒るけど)の2つのパートで構成されている。前半部分で光源氏は狸寝入りをしつつ、お兄さんたちのぶっちゃけボーイズトークに耳をそばだてている。後半部分で「中の品」である空蝉に強引に迫るのですが、ボーイズトークを即実行に移すあたり、「すぐやる課」の所属かと見紛うばかりである。
<時のしおり>
(00:00) 箒木は大きく2パート
(05:02) “かまってちゃん女”はあの御方??
(09:59) 平安男子の理想の女性像
(12:30) 自分だけの宝を発掘したい!
(14:51) 自虐!?にんにく女子。だけど…
(19:30) 和歌へのぶっちゃけ話に共感&困惑
(24:50) ボーイズトークのネタ元を妄想
(28:58) 源氏の親友「頭中将」登場!
(31:38) 頭中将ってこんな人よね
(36:53) 空蝉にはアレが使われない問題
(43:12) 源氏が空蝉に沼った理由
(47:18) 手を出した遠因は桐壺パパ?
(52:16) 空蝉神隠し事件@あさきゆめみし
(58:15) おぎポイント①物語は意図的に分けられた
(01:00:09) おぎポイント②“箒木”とは何か
(01:03:51) おぎポイント③源氏が本当に逢いたい人
(01:08:11) 投票結果&コメントご紹介
<おぎ注>
●頭中将:光源氏の従兄にして義兄。左大臣家の長男で、右大臣家の四女の婿殿。光源氏さえいなければスクールカーストトップだったはず。おたま曰く「元祖・当て馬」。源氏の良きライバルでもあり、今後も長いお付き合いがございますのでお見知りおきを。
●「帚木の心を知らで園原の道にあやなく惑ひぬるかな」
2度目の逢瀬が叶わなかったときに源氏が空蝉に贈った歌。
おぎ訳→やっとの思いでせっかく来たのに!あなたは会いたくないの?
●「数ならぬ伏屋に生ふる名の憂さにあるにもあらず消ゆる帚木」
源氏から送られた歌に対する空蝉の返歌。
おぎ訳→ボロ屋敷に住んではいますが、悪い噂が立つのはまずいので消えてしまいたい。
●帚木:遠くからは見えるのに近づくと見えないという伝説上の木。ここで詠まれた二人の歌は古今六帖「園原や伏屋に生ふる帚木のありとて行けど会はぬ君かな」(坂上是則)が元歌。源氏の詠んだ歌からすぐにこの歌を思い出して替え歌を作った空蝉はすごい。
<出典>
「源氏物語」岩波書店 新日本古典文学大系
https://www.iwanami.co.jp/book/b285392.html
「全訳 源氏物語」與謝野晶子/訳 角川文庫
https://www.kadokawa.co.jp/product/200801000436/
「あさきゆめみし 完全版(4)」大和和紀/著 KCデラックス
https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000190133
「源氏物語 1」角田光代/訳 河出文庫
https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309419978/
「源氏物語 1」円地文子/訳 新潮文庫
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