ビジネス達人の教え

50 クローズせずにセールスがうまくいく方法


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セールスにおいて、当たり前に使っている、案件をクローズする。という言葉について考えてみましょう。

以前は、私もセールスパーソンとして、「クローズ」という言葉を当たり前に使っていました。その言葉に何の違和感も持っていませんでした。

ところが、弊社のセールストレーニングでは「クローズ」ではなく「コミットメント」という言葉を使うように推奨しております。

「コミットメント」と言う言葉を使う意図はクライアントとパートナーシップを結ぶ誓いを行うと考えるのです。

案件をクローズする。一般的に使われる言葉ですが、これは主語がセールスパーソンになる表現だと思います。つまり、セールスアクティビティが契約プロセスを終了すること自体を目的にし、セールスパーソン視点で使われている言葉に感じます。一方、「コミットメント」と言うとセールスパーソンとお客様の両者が主語になり、お互いが一緒にお仕事やお取引をすることに合意をするという潜在的な意味合いが上乗せされます。セールスの一連の活動を自分達目線で案件をクローズするためのアクティビティではなく、お互いが幸せになるための約束を交わすためのアクティビティにするのです。今後も末永くビジネスパートナーとしてお互いの利益に尽力したい。という着地点を目指せば、セールスのお仕事が幸せで楽しいものに思えてきます。

セールスパーソンが行うのは「買ってください」「この商品良いですよ」「お勧めします」とは言わずにクライアントが欲しいものを創り出し、お役に立てる事を伝え、双方向のパートナーシップのコミットメントを得る事です。お客様に質問をし、主要な関心を把握し、クライアントが購入する上での個人的な購買動機を理解します。個人的な購買動機を知っておくことが他のセールスパーソンとの大きな差別化になります。その上で、お客様の利益や価値をお客様と一緒にクリエイトし、お客様がこの商品こそ自分が必要なものだと思っていただけるような会話をしていくのです。その過程にはお客様の不安を取り除くことが必要になります。クライアントに、一連のコミュニケーションを通してクライアントバイイングジャーニーを共にしたこのセールスパーソンが描いてくれたお互いの理想の姿を自分も見たい!と思ってもらうという事がセールスパーソンのお仕事なのです。

スペックや機能の説明が完璧にできるセールスパーソンが一番売れるセールスパーソンではありません。一番話しがうまいセールスパーソンが一番売れるセールスパーソンでもありません。説明を一方的に伝える事ならAIにもできる仕事です。クライアントは心が通じて信頼できるセールスパーソンから買いたいのです。セールスパーソンはお客様から「この方は売りっぱなしではなく、今後も自分の人生に何等かの光を灯してくれる方である」と潜在的に思ってもらえることが求められる姿なのです。

そして、一連のクライアントバイイングジャーニーの最後に双方のコミットメントに繋がるような問いかけをします。

クライアントがコミットメントを受け入れやすい、問いかけの方法を6つかご紹介しましょう。

1. 直接要請する

やんわりと「次のステップに進んでも大丈夫でしょうか」とお聴きする。私たちは、クライアントの問題解決のパートナーになろうとしているのですから、穏やかに、仲間意識を持って問いかけます。

クライアントがまだ迷っている段階でこれを口にすると急にセールスパーソンと距離を感じてしまいます。これまで培った信頼がゼロどころかマイナスになってしまわないように相手の状況をしっかりと把握してから問いましょう。

2. 二者択一の提案をする

お客様に2つの選択肢を与え、どちらか一方を肯定的に答えれば、買いたいという意思表示になります。この方法は、押し付けがましさを感じさせず、商談を進めることができ効果的です。「お支払いは一括と分割のどちらが良いでしょうか?」「納期は今月中にお届けしますか?それとも来月がよろしいですか?」と尋ねたりします。どの選択肢を選ばれても、喜んで前に進んでいることがわかります。

3. 小さい事柄に際して決断を仰ぐ

クライアントの思考を、購入に関連する小さな決断に向けます。この段階では買うか買わないかなどの大きな決断をする必要はないのです。大きな決断に到達する前に一段一段を昇っていくステップです。例えば「領収書は必要ですか?」「決済はクレジットにされますか?」「ご請求書の宛名はどなた宛てにお送りすればよいでしょうか?」などと尋ねることができます。大前提として、勝手にお話しを勧めているというように受け取られないことが大切です。お客様に購入の意思があるのか、それとも何かクリアしなければならない障害が残っているのかを見極めることにもつなげられます。

4. 次の段階を提示する

この方法では、販売した後のことを予測して、購入者の意思決定を求めます。これは、購入後にしなければならない将来の意思決定であり、おそらくまだ考えてもいないことです。今、この決断にフラグを立てることで、購入後のフェーズに焦点を当てているのです。例えば、「購入後の最初のフォローアップ点検を、来期か再来期に予定するのはいかがでしょうか」と尋ねることもできます。

5. 特典を伝える

これは、わかりやすいですね。キャンペーンや期間限定割引、初回限定のお値引きの機会など、期限付きでクライアントが利益を得る機会を提示するものです。

例えば、「来月から料金改定になり値上がりが見込まれてます。」や「今月中はキャンペーン価格適用でお安くお求めいただけます。」というご案内は本当に商品購入を検討しているクライアントにとっては、さらに背中を押される情報になります。その浮いたお金で何をしようかな。ということも一緒に楽しくクライアントと語れたら、そのクライアントはビジョンを共に語ったセールスパーソンから購入したいという気持ちをさらに拡大させることでしょう。買うか買わないかの決断をさせるために、微妙なプレッシャーをかけるという事を目的にするのではなく、お客様の利益のためにお伝えするという、誠実さを常に忘れないことが大切です。

6. オプションを天秤にかける

これは、クライアントが最終決定を下すことができず、身動きできないときに、行います。ミーティングのその場で紙やホワイトボードの真ん中に縦線を引きます。右側には、購入する理由をすべて列挙します。左側は、購入しない理由をすべてあげていきます。それらを考えるのをクライアントに委ねます。その際に「購入する場合のデメリットや自社製品のネガティブな点について言及するのはあまり良くないのではないでしょうか。」という質問を頂きます。ポジティブな部分だけに焦点を当てるのではなく、ネガティブな部分にも焦点を当てることも恐れずに行いましょう。お客様の立場でネガティブな点もしっかりと見たうえで、ありのままの状況を全て理解しあえたパートナーシップは長い目でみれば心地よいものとなります。全ての要素を隠さずに出せるセールスパーソンには逆にクライアントの信頼が積みあがっていくものです。

これらの6つが、コミットメントを問いかけるための方法です。本来は私たちがこのように導かなくてもクライアントの方から、この先に進むにはどうしたら良いでしょうか?クレジットカードは使えますか?請求は2回に分けて頂けますか?請求書は○○宛てでお願いします。などとナチュラルに言い出していただけることが理想だと思います。

ですから皆さん、常にクライアントの視点に立ち、win-winな関係性を築くことにコミットしましょう。そうすれば、クライアントから沢山のコミットメントを頂くことができます。

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ビジネス達人の教えBy Dale Carnegie Training Tokyo Japan


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