約5年前、オンラインスクールを始める前に徳島県でのリアル教室をしていた時の話です。
1日3回、朝・昼・夜の部があって
1回に4人ずつレッスンしていました。
それを週5日、月におよそ300人です。
その時の集客の方法をがっつりお話ししようと思います。
カルチャースクールや公民館のようなところで講座をさせてもらって
安い金額ではありましたがそこで自分の教室の宣伝をさせてもらっていました。
最初はなかなか生徒さんは集まりませんでしたが
半年もすると満席になるようになりました。
集客するうえで大切なのは生徒さんを大切にする先生の気持ちと
予約の取らせ方です。
オススメは予約の帳簿を公にすることです。
教室に一番大きくて見やすくて書き込み欄が大きなカレンダーを用意します。
それを掲げているとみんなが書きまくるので今ではもう取り下げましたが
そこにご予約したい方の名前を自分で書いてもらいます。
「予約したいです」という希望があったら
「カレンダー見てください」と一言お伝えします。
そして名前とメニューを書いてもらいます。
名前はニックネームとかLINEの名前で書いてもらいます。
私は全員それで名前が一致するので本名を書いてもらうわけではありません。
大事なのはその人が何を作っているのか、メニューです。
メニューはそれぞれ好きなものを習うことが出来ます。
もしもメニューによってオーブンの時間が重なるようであれば
オーブンが必要ないメニューに変更してもらったり時間を30分ずらして来てもらったりしていました。
予約を自分でしてもらうと
生徒さんが予約の帳簿を自分で見ることが出来るので
どんな人が来ているとか
何回来ている
どんなメニューが流行っている
そういうのを自分で全部見ることが出来ます。
それをほかの人が見た時に
「あ、私も書こっかな~」
ってなっちゃうんです。
そうすると生徒さん同士で書き方を教えてくれたり
メニューのあるところを教えてくれたり
おすすめのメニューを教えあっているうちに
いつの間にか生徒さん同士が仲良くなって
一緒に習いに来るようになりました。
そのうち一緒に遊びに行ったり合コンに行ったり
大人になってお菓子教室ですごく仲のいい友人が出来て
その友達に紹介された人と結婚することになった・・・など
本当にいろんなことがありました。
そうやって生徒に自立的にやってもらうと
自分の手も空くし
新規のお客さんが来てくれたときには
生徒と先生の信頼関係で成り立っているんだということがものすごく好印象になります。
それを採用している東京のたこ焼き屋さんがあります。
天風というたこ焼き屋さんですが伝票をお客さんが書くというシステムを導入しています。
新規の人はわからないので常連さんが書いてくれるので
強制的に会話することになって
会話が弾むのでお店の印象がよくなります。
お店がお客さんを信用してくれていると感じるし
あったかい感じがすごく伝わります。
そしてこの面白い仕組みを誰かに話したくなるのです。
この仕組みを知らず知らずのうちに私の教室も採用していたのです。
多くの料理教室というのは先生が決めたメニューを全員がやる学校の授業のような形式です。
でも私は、
わざわざ自分の時間を割いて教室に来てくれるのに
今日はこれしかできません、なんていうありきたりな教室にはしたくなかったんです。
大人になってまで人に決められて
お金払って勉強しに来てるんだから好きなことやらせろー!
って私は思っちゃうわけです。
だから私の教室はずっとそれぞれが好きなものを作っています。
でも隣で違うものを作っているとそれを横目でみて
「え、美味しそう、私もやろっかな」となって
カレンダーに名前を書いているのをみて
「この人がやってるの美味しそう!予約します!」
となるのです。
私は「書き方を教えてあげて~」「このメニューどこか教えてあげて~」と言っているだけ。
でも人間頼まれると気持ちがいいものでみんな快くやってくれます。
教えてもらった方も嬉しくなるし
セールストークなんてしなくたって
生徒さん同士が勝手にお喋りして勝手に盛り上がって勝手に予約してくれるのです。
集客は生徒さんにお任せ。
こんな答えを出せる先生なんているでしょうか。
みんなが利用しているAmazonだって、
何かを購入するとき参考にするのは商品のレビューです。
それレビューを予約を各自で記入してもらいながら強制的にしてもらうのです。
そしてレビューがレビューを生み、さらにレビューがレビューを呼んでいるのです。
月に300人、それだけの人数を回そうと思うと手が回りません。
だから口を動かすしかないし
やっぱり1人でやるには限界があるのでスタッフとかではなくてお客さんに動いてもらうのです。
美味しかった、楽しかったというのをその場で伝えてもらってその場で予約してもらうのが1番のポイントです。
さらに人間の心理的に白紙のところは埋めたくなるのです。
「先生ここ白いですね、空いてますけど入れていいですか」
「いいですよ~。お!一番乗りですね。好きなものやっていいですよ」
そんな風に言われたらやったーという気持ちになるものです。