子どもが親に反抗したり、

「若者言葉」を使うというのは、

遺伝子に組み込まれた生存戦略です。

ダビデとヨナタンの友情は、

互いの「信仰」が鍵になっています。

本書の原タイトルは、「the gardener and the carpenter」＝「庭師か大工か」です。

子育ては大工的なのか？庭師的なのか？

著者は後者だと主張します。私も同意します。

ゴリアテは人々の目には巨人でしたが、

神の目には「芥子粒」です。

それを分かっていたのはダビデだけでした。

結論は「二つのシステム、二つの人種、二つの自己」です。

本書は人間を深く理解するための良書でもあります。

サウルの失敗は、

神の御心よりも世間体や面子を大切にしたことでした。

私たち日本人はとくに注意せねばなりません。

ピークエンドの法則によって、

苦痛の量と苦痛の記憶が違う、ということが分かります。

サウルは面子、世間体を神としました。

私たち日本人が最も陥りやすい偶像崇拝はここにあります。

叱ると良くなり、誉めるとなまけてだめになる、

というのは「平均回帰」とよばれる脳の錯覚です。

本当は、改善を誉め、失敗は叱らない、が正解なのです。

ペリシテとの戦いにおける、

ヨナタンとサウルのふるまいは対照的です。

ここには私たちの人生における大事な原則が含まれています。