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音楽業界で、アーティストの死後にアーカイブに存在する未発表曲やアルバムからリリースされる「Posthumous Music」と呼ばれる形式の作品が増えています。そして、アーティストの死後にその「カタログ」が高値で取引されることも増えています。これは「文化の均質化」、「文化的マネーボール主義」など多様な言葉で表現される、カルチャーや創造性がアルゴリズムの時代の中で、過去の成功パターンの繰り返しに陥ることの現れの一つとも言うことができます。また、この動きは文学の世界でも起きており、出版社は新しい作品や作家の発掘ではなく、過去の成功した作品を再パッケージ化して販売するというトレンドも生まれています。こうした「Pusthumous Content」のトレンドについてLobsterrの二人で話しました。
参考記事
https://www.honest-broker.com/p/the-state-of-the-culture-2024
https://www.theatlantic.com/books/archive/2024/11/taylor-swift-celebrity-book-publishing-eras-tour/680797/
2021年にライターのショーン・モナハンが、「Vibe Shift」と題した論考において、ポップカルチャーにおいて「バイブス(vibes)」が重要に概念になりつつあるという考えを展開しました。それから4年が経過し、現代社会においては、ポップカルチャーの文脈をはるかに超えて、文化全般、政治や経済に至るまで、事実よりも感情や雰囲気などのバイブスが重視されるようになりつつあります。
権威やメディアが中心となっているトレンドと異なり、バイブスは良くも悪くもボトムアップ的、予測不可能でノスタルジーや気まぐれに左右されやすいという特徴があります。また、バイブスは、AIやアルゴリズムが私たちを見るように、私たちが自分自身を見る方法のことでもあり「アルゴリズムの言語化」とも表現されます。
2024年のブラットサマーや、MIU MIUがバイブスをどうブランドに取り込んでいったのかについても触れつつ、バイブスがどう重要な役割を果たすようになったかについてLobsterrの二人が話しています。
参考記事
https://www.8ball.report/p/vibe-shift
https://www.theguardian.com/culture/2024/dec/14/how-vibes-came-to-rule-everything-from-pop-to-politics
https://www.voguebusiness.com/story/fashion/micro-trends-are-dead-long-live-the-vibe
今回は「ミスフィッツ」のストーリーを伝えるTroublemakers Publishing共同代表で、2021年よりLobsterrにアートディレクターとして参加しているデザイナー・アートディレクターの井上麻那巳さんをゲストにお迎えしています。
今回のテーマは、Lobsterr Letter vol.296のゲストエッセイでも取り上げた『Design is for EVERYBODY』について。トルコ、ノルウェー、アメリカ、インド、パレスチナから、「フェミニズム × デザイン」の視点で身近なデザインの、わたしたちの社会の当たり前を問い直す5本のエッセイが収録されている本書についてLobsterrの3人で話しました。
『デザインはみんなのもの』Futuress/井上麻那巳訳
https://troublemakersmag.square.site/product/design-is-for-everybody/5
"flaking"(気分が乗らない、やる気が出ない、疲れている、他のことをしたい、などの理由で急遽予定をキャンセルすること)が静かなトレンドになっています。
セルフケアに対する意識の高まり、Z世代やミレニアル世代では、内向的であることを好意的に語り、外交的な人はうるさくて不愉快な人と見なす風潮が広まっていることもあり、flakingを肯定的に捉える声も少なくなりません。
現代社会が引き起こす疲労、無気力感や燃え尽き症候群、インフレによる生活苦などこのトレンドの背景にある動きにも触れながらLobsterrの二人が話しました。
参考記事
‘People feel they don’t owe anyone anything’: the rise in ‘flaking’ out of social plans The Guardian
https://www.theguardian.com/lifeandstyle/2025/jan/07/flaking-out-of-social-plans
The Anti-Social Century The Atlantic
https://www.theatlantic.com/magazine/archive/2025/02/american-loneliness-personality-politics/681091/
オフラインでの対面イベントを企画するためのアプリやSNSが人気を集めており、こうしたサービスはPaaS(Party as a Service)と形容されています。
パーティーやイベントを企画するためのアプリのPartifulはGoogleの2024年の今年のアプリに選ばれ、ヨーロッパ発のTimeleftというサービスは現在、60カ国以上で週に一度のディナーパーティーを運営しています。近隣イベント情報を提供するPoshは去年、2200万ドルの資金調達を実行しました。こうした流れの背景には社会の孤独化、苦戦するマッチングアプリ、インターネット環境の劣化があります。また、アメリカにおける共同体のあり方について解説したトクヴィルの思想なども触れています。
参考記事
IRL Social Apps Bring People Together FutureParty
https://futureparty.com/irl-social-apps-partiful-timeleft/
The “Loneliest Generation” Is Transforming the Dinner Party Bon Appétit
https://www.bonappetit.com/story/gen-z-dinner-party-boom
今回は2024年の振り返り会。
1月から12月まで月に1本、編集チームが印象に残った記事を紹介したLobsterr Letter vol.293をベースに、今年一年の振り返りを行いました。
ドーパミンカルチャー、AIによって変化する創造性、スウェーデンの大人気無名ミュージシャン、カルト化する世界、アンブランディング、スケートボードとオリンピックの関係、ノーコンタクト(家族絶縁の肯定)、フェイクニュースとTruthiness、ポストリテラシーなどについて話しました。
今年一年も本当にありがとうございました🦞。
参考記事
https://us20.campaign-archive.com/?u=e1d44541ec8d5e0b2beaa7b0e&id=23de78a526
レコードレーベルに所属せずに制作活動を行い、TikTokなどのSNSを通じて楽曲配信を行なっているアーティストが増えています。ミュージシャンの約4分の1がTikTokやその他のプラットフォームに楽曲を直接アップロードしており、レコード会社、さらにはSpotifyのようなストリーミングサービスを完全にバイパスしている例も少なくありません。
こうしたアーティストの「D2C」化の流れは音楽だけでなく出版業界にも及んでいます。テイラー・スウィフトは、公式本『Taylor Swift Eras Tour』の出版にあたり、“Taylor Swift Publications “という出版社を立ち上げました。これは、スーパースターたちが伝統的な出版社を避け、自身で出版をするというトレンドの象徴であり、他にも、NFLのスーパースターのコリン・キャパニックやドナルド・トランプは、自身の会社から本をリリースしています。こうした動きの背景にある出版社やレコード会社のビジネスモデルの変化などについてLobsterrの二人が話しました。
参考記事:
A quarter of indie artists now put their music straight on TikTok--no label required
https://www.tubefilter.com/2024/09/27/midia-research-musicians-distribute-music-tiktok/
Tubefilter
The Future of Music Festivals Is Niche and Artist-Led
https://www.bloomberg.com/news/newsletters/2024-10-24/the-future-of-music-festivals-is-niche-and-artist-led
The Bloomberg
Taylor Swift Is a Perfect Example of How Publishing Is Changing
https://www.theatlantic.com/books/archive/2024/11/taylor-swift-celebrity-book-publishing-eras-tour/680797/
The Atlantic
リモート、少数精鋭でウェルビーイング重視の職場文化と強力で収益性の高いビジネスモデルを両立する「Calm Company」という新しいタイプの企業の在り方が提案されています。やや現実離れしたように聞こえる会社のスタイルです。新しい”margin”の定義や、株主軽視のスタイルなどユニークな工夫も特徴です。
Calm Companyは、非常に難易度が高く現実離れすらしたようなモデルに見えつつ、高い成長率が求められるソフトウェアビジネスと持続可能な働き方の両立、という斬新なスタイルは「他にも新しい会社の在り方を模索できるかもしれない」というインスピレーションを与えてくれます。
Calm Companyの課題や可能性などについてLobsterrの二人が話しました。
参考記事:
We need more companies
今回は、普段Lobsterr Friendsの会員限定で配信しているLobsterr Letterの編集後記Podcastを一般公開しています。
12月9日配信のLobsterr Letter vol.290「Words of 2024 2024年の言葉たち」の編集後記を岡橋と佐々木の二人でをお届けします。自費出版するスーパースターと変わる出版社のビジネスモデル、ポストリテラシーの時代、YouTubeがポッドキャストを飲み込む、白パン人気の再燃などについて話しました。
映画、小説、音楽など多様なメディアで、コンテンツが陰鬱なものに変化しつつあります。
映画で言えば007シリーズ、ジョーカーシリーズなどは、過去の作品と比べると明らかに設定やキャラクターが暗いトーンに変化しています。こうしたトレンドは映画だけでなく小説や音楽にも及んでいます。書籍の中で悪魔や魔女などというフレーズが登場する比率も高まり、音楽全体の歌詞の「ポジティブ度」も年々低下しているという統計データもあります。
そのほか、ホラー映画の投資収益率の高さや、ポップカルチャーの陰鬱化の背景にあるSNSプラットフォームの影響などについてLobsterrの二人が話しました。
参考記事:
How Did Pop Culture Get So Gloomy? Honest Broker
https://www.honest-broker.com/p/how-did-pop-culture-get-so-gloomy
How Have Song Lyrics Changed Since the 1960s? A Statistical Analysis Stat Significant
https://www.statsignificant.com/p/how-have-song-lyrics-changed-since
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