2026年4〜6月の欧州ベンチャー投資額は約240億ドル。過去4年間で最大の四半期となりました。一方で、投資件数そのものが大きく増えたわけではなく、10億ドル以上を調達した4社だけで投資額の約4分の1を占めています。
今回は、CrunchbaseとPitchBookのデータをもとに、欧州ベンチャー市場の現在地を整理します。人工知能への投資集中が進む一方、創薬、ロボティクス、グリーンスチールなど、人工知能を既存産業と組み合わせた大型案件が目立つ欧州。さらに、大型ラウンドを支える米国投資家、ベンチャーデット、事業会社との共同開発、IPOよりM&Aに依存する出口環境まで見ていきます。
後半では、欧州と日本を比較しながら、「そもそも日本にはグローバル基準でいうレイターステージが存在するのか」という問いにも踏み込みます。
▼ 今回のトピック
・2026年4〜6月の欧州VC投資は過去4年間で最大規模に
・4社で欧州全体の投資額の約4分の1を占める大型案件への集中
・英国だけで欧州投資額の約43%を占める構造
・欧州でも進む人工知能への投資集中と、米国との違い
・欧州の大型ラウンドを支える米国投資家──件数では約2割、金額では約7割
・低水準から回復しつつある欧州VCファンドの資金調達
・新興運用会社への資金配分が2020年以来初めて過半に
・VCファンドの資金調達額を上回るベンチャーデットの存在感
・IPOよりM&Aが現実的な出口となっている欧州市場
・Isomorphic Labs、Neura Robotics、Stegraに見る事業会社との深い連携
・「AIツール」ではなく、人工知能を使って産業そのものを作る企業
・米国ほど極端ではなく、日本ほど平坦でもない欧州の資金集中
・グローバル基準で考える「レイターステージ」とは何か
・日本には本当にレイターステージ企業が存在するのか
▼ 参考文献
スピーダスタートアップ情報リサーチ
https://jp.ub-speeda.com/solutions/startup/
Europe Posted Its Strongest Venture Funding Quarter In 4 Years As UK Gains, M&A Holds Up
https://news.crunchbase.com/venture/data-funding-ai-ma-up-europe-q2-2026/
PitchBook European Venture Report
https://pitchbook.com/news/reports/q2-2026-european-venture-report
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