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辻村深月さんの小説「ファイア・ドーム」に圧倒されて深く考えさせられました
紹介文は以下の通りです
"人はなぜ大きな事件に魅了されてしまうのか
噂は、軽薄な娯楽だ。
25年前、平穏だったはずの地方都市は、百貨店受付嬢誘拐殺人事件の発生、その報道により揺り動かされ、「噂」という大量の炎が、加害者のみならず被害者にも降り注ぎ、燃えさかった。ようやく静けさを取り戻したかに見える町に燻り続ける因縁が、いま新たな事件を呼び起こす――。
「もう言われてるよ! どうせ、親が殺したんだろうって!」――本文より"
ここから噂の持つ力について、イノベータリップルモデルに即して考えてみました
イノベータリップルモデルは、イノベーションを進める上で、必要な3つの要素を、私なりに定義してみたものですが
パッション:抑えきれないうちなる思いが出てきて
仲間:自分1人ではできないことを分担して
大義:誰かが喜んでもらえる新たな価値へ昇華する
これに沿って噂について考えてみました
1、パッションの不在
2、敵を作り仲間化する
3、大義より面白さ
1、パッションの不在
噂は、誰がそれを発信したのか、わからないうちにどんどん広がっていきます
特にSNSでは、全てが匿名化し、分散化されているので、なぜ、どのような経緯で、広まったのかと言うことでさえ、わからなくなってしまう
だからこそ、みんながよってたかって広めてしまうことができやすくなっている
これは、言ってみれば、責任の分散化、または、責任の無効化と言ってもいいのかなと思いました
イノベータリップルモデルは、明確に、誰かが始めていることがわかり、むしろ、その人の思うの強さがあるからこそ、波紋は拡大していくのですが
噂のリップルモデルは、誰がはじめたか、わからならい状態だからこそ、より拡散しやすい
新しい価値を作ろうとするイノベータリップルモデルと、起点が全く反対の構造をしている、と思いました。
2、敵を作り仲間化する
なぜこれが起きるのかと言うところについて、一つ思い出したのは
社会学者のルネ・ジラールさんが
人は共同体の不安を解消するために「スケープゴート」を作り出すと指摘したことです。
つまり、噂は、誰かを悪者にすることで安心したいという心理が生み出すものなのかもしれないなと
言ってみれば、仮想敵国を作ることによって、一致団結するみたいな、敵を作り上げることで、その他の人たちと仲間になっていこうとするアクティビティのように思いました
イノベータリップルモデルが、1人のパッションに賛同する人たちが仲間になるのと比較して
1人の悪者を仕立て上げることで、仲間を募っていく。
ある意味、人間の心理をついた、恐ろしい仲間作りの手法かもしれないと思いました
3、大義より面白さ
そして、拡散される噂には、まことしやかな物語が必ずついて回っていると思いました
ユヴァル・ノア・ハラリさんが、『サピエンス全史』で、人類は「虚構を共有する能力」によって大きな集団を形成できたと述べていたことを思い出しました
これは、人類が他の勢力に負けない非常に大きな社会的パワーを得た能力であると同時に
その物語が真実かどうかは別として、真に迫ったものや、興味を引くものであれば、人は信じてついていってしまうという側面もあると思いました
イノベータリップルモデルでは、1人のパッションに対して、そして、その1人が思い描く、誰かを助けたい、またはもっと良くしたい、と言う大義によって、より拡散をしていくのですが
噂のリップルモデルは、最後は、物語がよくできているところや、物語が面白いもになっている、と言うことで、より拡散をしてく
イノベータリップルモデルも、噂のリップルモデルも、拡散力については、実は、ものすごいパワーを両方とも持っていますが
パッション、仲間、大義でできているモデルと
責任の分散化、敵を作り仲間化、物語の面白さで拡散するモデルと
両方のモデルがあると言うことを認識する必要があるなあと深く思いました
ある意味ポジティブなリップルモデルと
ネガティブなリップルモデル
両方の構造を理解しておくことが、とても大切と思いました
と言うことで一言で言えば
噂のリップルモデルノベーション
そんな話をしています
参考:本: 小学館eBooks ファイア・ドーム 2026年6月5日 電子書籍版発行 著 者 辻村深月 発行所 株式会社 小学館
参考:KADOKAWA文芸WEBマガジン 【対談】辻村深月×澤村伊智 『ファイア・ドーム』『ざんどぅまの影』刊行記念https://kadobun.jp/feature/talks/fbybhc8wn1cg.html
舞台「成瀬は天下をとりに行く」に爽快感と感動と勇気を頂きました!やはり成瀬はめちゃくちゃイノベーターだなと。
舞台の宣伝は以下のように続きます
"かつてなく最高の主人公・成瀬あかりが、舞台でも我が道を全力で駆け抜ける!
2024年本屋大賞受賞、宮島未奈の大人気小説が初の舞台化!"
"「島崎、わたしはこの夏を西武に捧げようと思う」中2の夏休みの始まりに、幼馴染の成瀬がまた変なことを言い出した。"
ここから私は思いました
1、圧倒的に今を生きる
2、仲間が寄ってくる
3、ご近所の大義を目指す
1、圧倒的に今を生きる
実はこの小説を読んだ時にも、このチャンネルでお話をしているのですが、この舞台は、また全く違う感動を与えていただけました
プログラムによると演出・脚本のG2さんは、各エピソードを一旦バラして、再構成するという荒技を繰り出して、それが、全キャストが各々大活躍するという、とても舞台として面白い物語を見せていただきました
そして主役の山下美月さんが、舞台初にも関わらず、素晴らしい成瀬を演じられていて、それにも大感動でした。
冒頭にあったように、「島崎、わたしはこの夏を西武に捧げようと思う」という一見意味不明の言葉から始まるこの物語は
成瀬あかりにとっては、自分自身が今この瞬間をかけて、何者にも変え難い衝動に、周りの人がどう思うとかは、全く関係なく、ひたすら今を、パッションの源に捧げる
そういう生き方ができる人なんだと思いました
しかもその発想が、常人では思いつかない発想をする。
つまり、ピーターティールが言うところの
「あなたが他の人と意見が一致しない、重要な真実は何ですか?」
まさにそれだけを追いかけている、それでそれをやるのは今しかないと思って、すぐに行動できる
まさにゼロトゥワンなんだなあと思いました
2、仲間が寄ってくる
イノベーターというと、近寄りがたい、孤高の人、というイメージもありますが、成瀬の面白いところは、いつのまにか近くの人を仲間に巻き込んでいる、というところだと思います
友人の島崎から、他の人まで、いつも誰かが巻き込まれるのですが、それは、仲間になってほしいとピッチをするわけでもなく
恐らく成瀬があまりにも、夢中になっているというか、楽しそうにやっているというか、信じてやっているというか、そう言う姿に、何故か気になって仕方がないという、巻き込まれ方のような気がします
イノベーションにおける仲間集めは、なかなかに大変で、いろんなところでピッチしたり、紹介してもらったりするのですが
もしかすると、自分のパッションに没頭して取り組んでいる人には、自動的に人は惹きつけられるものなのかもしれないなあとも思いました
そしてそれを決して煙たがらない、常に誰に対してもオープンにフラットに接していくと言うところが、実は仲間づくりには大切なのかもしれないあと思いました
3、ご近所の大義を目指す
舞台と小説のタイトルは、成瀬は天下をとりに行く、という、一見マッチョな、織田信長?みたいなことを、小説を読む前までは思っていたのですが
実はそんなことは全くなくて、むしろ私は、成瀬はご近所の素敵なことをとりに行く、または、見えている世界の大義を目指す、そんな行動に思えました
それはまさに、ハーバード大学の広中先生が言われていた、誰かに編み物をしてあげたり、庭の手入れをしてあげたり、それこそが、みんな創造者であると言うことだ、と言う話を思い出しました
きっと、世界を変えるイノベータな人は、遠くから革命を起こす人ではないのだろうなと思います
目の前の人を大切にし、
目の前の町を愛し、
目の前の日常を面白くする人
自分のパッションの源に誠実に生きて、その小さな波紋が、やがて大きなうねりになっていく
そして、いつかは、本当に天下を変えてしまっているのかもしれない
そんなイノベータの姿を見させていただきました
一言でいうと
成瀬はご近所の大義を目指すノベーション
そんな話をしています
参考:舞台 成瀬は天下をとりに行く 原作 宮島未奈 脚本・演出 G2 キャスト 山下美月 藤野涼子 制作 松竹株式会社https://www.shochiku.co.jp/play/schedules/detail/naruse_2607m/
童話作家で出版プロデューサーの吉田浩さんに、吉田松陰さんの真髄を教えていただきました。
曰く
''なぜ彼は人を惹きつけ、人を動かしたのか? その秘密が「至誠」である。
松陰は「誠を尽くす」ことを行動指針とし、それを「実行・専一(専念)・持久(継続)」として具体的に表した。"
"誠は行動で示すもの。(実行)
志に一心を傾けること。(専一)
信念を貫き通すこと。(持久)"
ここから私は思いました
1、至誠の前にパッションあり
2、至誠が仲間の自律を突き動かす
3、至誠は時代を超えて大義を実現する
1、至誠の前にパッションあり
「至誠」という言葉を聞くと、「誠実であること」と思っていましたが、吉田松陰さんが語る至誠は、実行し、専念し、継続する、と言うことまで含めていたと言うことに感動しました
つまり、心の中だけのの誠ではなく、行動になった誠と言うことなのだなと。
そこでさらに思ったのは、その行動が生まれる源があって、それに基づいた、至誠と言うことなのではないかと言うことです。
そうすると、その前にあるのは、どうしてもそれがやりたい、それを実現してみたい、と言う「パッション」の源が生まれていると言うことなのではないかと思いました
心が震えるものがあるから、人は動く、どうしても実現したい未来があるから、誠は行動になると言うことではないかと思います
まさに心理学者のデシ&ライアンさんの言われる、内発的動機づけで
「人は自ら価値を感じることにこそ、最も力を発揮する」
そこから、パッションが生まれ、至誠で行動へ具現化してく
至誠とは、心の奥底から湧き上がる情熱が、行動へと変わった姿なのかもしれないなあと思いました
2、至誠が仲間の自律を突き動かす
吉田松陰さんの凄さは、言うまでもなく、身分も年齢も超えて、多くの人が集まって共に学び成長されていったことにあると思いました
例えば、高杉晋作、伊藤博文さんなどなど
彼らを動かしたのは、松陰さんの肩書きなどでは決してなく、言葉と行動が一致していたことにあると思います
まさに、経営学者のドラッカーさんが言われていた通り、
「人々がリーダーに求めるものは、カリスマではない。真摯さ(Integrity)である。」
を具現化されていたと言うことかと思います
正しいことを語る人はたくさんいますが、自ら人生をかけて自分の信じる道を実践している人は、そうそういないと思います
至誠とは、仲間を説得する力ではなく、仲間が「この人と一緒に未来をつくりたい」と思う力であり
かつその仲間が自律的に、更なる波紋を作り上げていく力がある
そんなことを思いました
3、至誠は時代を超えて大義を実現する
松陰さんは志半ばで命を落としましたが、その志は弟子たちへ受け継がれ、やがて明治維新という歴史を動かしたんだと思います
もしかしたら、至誠の本質はここにあるのかもしれないと思いました
つまり、至誠とは、自分が成功することではもちろんなく、大義が時代を超えて、面々と引き継がれていくこと、なのかもしれないなと思いました。
社会を変える挑戦は、一人では成し遂げらないものなので、パッションがある人を動かし、至誠で仲間を集め、大義が実現するまで引き継がれていき、ゆくゆく未来を変えていく
さらには、その仲間たちが、新たなパッションを宿し、新たな仲間を至誠により広げていき、さらに拡大する大義の波紋を広げていく
至誠は、まさにイノベータリップルモデルをドライブし、かつ新たなイノベータリップルモデルの子供を産み続ける、大きなパワーとなるのだと思いました
一言でいうと
時代をこえる至誠ノベーション
そこに至誠の凄まじいパワーがある
そんな話をしています。
参考:本: 決定版 吉田松陰の覚悟がマンガで3時間でマスターできる本 2026年4月30日 初版発行 監修者 上田 俊成 鈴木 寛 著者 吉田 浩 マンガ でぐちまお 発行所 明日香出版社
文化人類学者で株式会社アイデアファンド代表取締役の大川内直子(おおかわち・なおこ) さんより、文化人類学の重要性について教えていただきました
曰く
"そこで本書では、あえて文化人類学という学問を、ビジネスパーソンにとっての「効能」という観点から、大胆に2つの本質に整理しました。
「遠くのものを近くにする」ことと、「近くのものを遠くにする」ことです。"
"一見すると正反対のように聞こえますが、この2つは文化人類学の両輪であり、どちらもビジネスにおいて非常に重要な思考法です。"
ここから私は思いました
1、他人を理解する
2、自分を理解する
3、アジェンダシェイパー
1. 他人を理解する──遠くのものを近くにする
文化人類学は、異文化を学ぶ学問ではなく、異文化の向こう側にいる「人間」を理解する学問なのだということを、教えていただきました
それは、遠い国の人、違う世代の人、異なる価値観を持つ人。その「遠さ」を「なぜそう考えるのか」という考え方で、埋めていくことで、これまでにない景色が見えてくるのだということかと思いました
その手法として特に刺さったのが、機能主義、構造主義の2
つで、実はなんらかの機能を有している、バラバラなものに構造がある。
この2つの考え方は、イノベーションを進める上で、大きな気づきとして、新たな思考を産んでくれると思いました
他人を理解することは、対立する関係に、双方を否定せずに第3の選択肢を与えるアウフヘーベンを起こす材料を与えてくれることかと思います
また、わたしはUFO型オープンイノベーションと呼んでいるのですが、自分が考えていたやり方と全く違う方法、違う価値を生み出すことに触れた時
別の分野での新たなイノベーションの種が生まれる。それは、例えば、辺境における取り組みが、ものすごく価値を生むリバースイノベーションのように
全く新たな価値が生まれる、そんなことにとても、必要であり、効果が高い、方法なんだなあと改めて思いました
2. 自分を理解する──近くのものを遠くにする
一方で、文化人類学は、自分自身を異文化として眺める学問でもあるという点が、また面白い観点だなあと思いました
それによって、普段は当たり前と思っている価値観や常識を、少し距離を置いて眺めてみることができるのだなあと思います。
そのためには、そもそもなんで?というラテラルシンキング、なぜそうなっているのか?を深ぼるロジカルシンキング、本当にそうなのか?というクリティカルシンキングの3シンキングを、勇気を持って奮うことが大切なのかもしれないなあと思いました
経営学者のピーター・ドラッカーさんが
「最も重要で難しい仕事は、正しい答えを見つけることではない。正しい問いを発することである。」
と言われたように、自らについて問いを発し続けることができるか、これも、イノベーションにとっては、非常に重要なことだなあと思いました
さらには、すぐに答えてに飛びつかない、ネガティブケイパビリティも、しつこく問いを立てる意味では、大切になるとも思いました
3. アジェンダシェイパー──遠近を自在に行き来する
私は、この二つの視点を行き来できる人こそ、山口周さんが言われるところのアジェンダシェイパーだと思いました
理解しようがないという関係性に切り込み、自らのバイアスをひたすら壊し続ける
それはすなわち、目には見えない本当の課題を浮き彫りにするという行為、アジェンダシェイパーだと思いました
遠くを理解し、近くを疑う
その往復運動から、そこにある違和感や使命感というパッションに火がつき、仲間と共に、誰かが喜んでもらえる大義へ向かう
まさにイノベータリップルモデルが回り始め、イノベーションへ到達していく
そこへ導いてくれるのが、文化人類学なのだと改めて感動させていただきました
一言で言うと
遠くを理解し近くを疑うノベーション
そんな話をしています
参考:本: 世界のビジネスエリートが 身につける教養 文化人類学 2026年4月25日 初版第1刷発行 2026年5月1日 電子第1版発行 著者:大川内直子 発行所:SBクリエイティブ株式会社
SUPER BEAVERのリードボーカルの渋谷龍太さんの、仕事をする上で大切にしていること、に震えました
曰く
"地に足をつけること
自分の楽しいを犠牲にしないこと
あとは、周りの人を大事にすることですかね。"
ここからわたしは思いました
1、今を生きること
2、パッションの源に嘘をつかないこと
3、仲間と大義を大切にすること
1、今を生きること
一度、メジャーにいって、そこからインディーズにいき、さらにそこから、また同じメジャーに返り咲いたという、物語にめちゃくちゃ感動しました
そういった逆境を潜り抜けてきた、中から出てくる、地に足をつけること、とはどんな意味があるのかなあと考えてみました
挫折を感じた時に、良かった時のことを考えても、後悔しか生まれないのかなと思います
それよりも、今、自分の足で、立てる場所と、そしてそこから歩み出すことは、何ができるのか
それを考えることが、今を生きることに繋がり、そして、それが逆境を乗り越える唯一の手段なのかもしれないなと思いました
ビジネスの世界では、悩んでわからなくなったら、とにかくお客様のところへ行け、という話があります
自分が今、地に足をつけてできることはなんなのか、今を生きるためには何ができるのか、そこからしか出発はないということを、自分も何度も経験してきたなあと思いました
2、パッションの源に嘘をつかないこと
自分の楽しいを犠牲にしないといのは、まさに、自らのパッションの源に正直になっていくということかと思いました
ともすると、給与が高いとか、有名になれるとか、そういうことで、自分自身が楽しめていないことを続けていくと、長期的には続かないのかなと思います
デシ&ライアンの内発的動機にいかに火をつけるか、最後はそれが大切になるということかと思います
自分が一番勝ち取りたいものはなんなのか、自分の一番ワクワクすることはなんなのか、それをおろそかにしないことが、自分の人生を生きるということに、最終的には繋がっていく
綺麗事なんですが、やはりそこに真実があるような気がします
だからこそ、自分軸と他人軸の交わりをよく考えてみることが大切になるとも思いました
3、仲間と大義を大切にすること
周りの人を大切にすること、とは、イノベータリップルモデルにおける、パッションから、仲間を作り、そして誰かが喜んでくれる大義を作る、ということに、とても呼応するなあと思いました
例えば、バンドであれば、まずはバンドメンバー、そして支えてくれるスタッフ、そして喜んでいただけるお客様としてのファンのみんな
自分の作った曲が、波紋が広がるように、メンバー、スタッフ、お客様へ届いていって、そこからのフィードバックで、さらにパッションが燃え盛る
そんな良いループが回ることが、新しい価値をつくる、ということなんだなあと、思います。
その意味では、イノベーションも、バンド活動も、全く同じ価値を作るということだなあと思いました
それが、いろんな挫折や逆境を乗り越えてきたからこそ、歌に魂が乗っかって、日本中、そして世界中に波紋が広がることに繋がっていっているのかなあと
イノベーションも、さまざまな失敗や逆境を乗り越えなければ、決して辿り着けない茨の道でもあるので、大きな勇気をいただくことができました
一言で言えば
SUPER BEAVERノベーション
そんな話をしています
参考: TBS 日曜日の初耳学【大人気バンドSUPER BEAVER&カンヌ最優秀女優賞・岡本多緒】2026/7/5 https://www.mbs.jp/mimi/
俳優の木村多江さんの初出演、坂口遼太郎さんも出演の舞台となる、「わたしの書、頁を図る」を観させていただき、静かな図書館で巻き起こる想像と現実の世界を、音楽とダンスと演劇が入り乱れる舞台に、めちゃくちゃ感動させていただきました
プログラムにあった木村多江さんの言葉に考えさせられました
曰く
"図書館は町子さんにとって逃げ場所ではあるけれど、そこから出ないことでかえって孤独が増してしまう場所でもあったのかなと思います。
そしてみんな私と同じように寂しいから、私がその場所を提供してあげている。それによってみんなが救われているから、私には存在意義があるんだと。ただその支えが崩れ落ちてしまって…・・・・。
物語って人との間にしか生まれないものだけど、彼女はずっとそれを拒否していたわけですよね。孤独でもそのほうが安全だからって。別にそこが幸せな場所ならいいんですけど、町子さんの場合はそうじゃない。
だから人との間に物語をつくらざるをえなくなったことで、動かざるをえなくなっていく。それは町子さんにとって良かったのかもしれないなと思います。"
ここから私は思いました
1、図書館は素敵な創造の世界
2、想像と現実のギャップ
3、人との間に物語が動き出す
1、図書館は素敵な創造の世界
主演の町子さん(木村多江さん)は図書館の事務員として描かれるのですが、改めて、図書館というのは、人類の叡智の集積地であって、だからこそ、くる人々の創造力をとっても掻き立ててくれる場所なんだなあと思いました
そして、目には見えないけれども、くる人たちの創造する世界が、くる人の数だけ生まれて、そこらじゅうに漂っているのだなあと
事務員の町子さんのように、その創造物を創造することも、とても楽しい場所なのかもしれないと思いました
わたしも図書館に行くことがありますが、借りたり返したり、それだけしかしてないのは、もったいなと思いました
もっと、図書館自体の空気や、来る人たち、そこで生まれている創造物を創造すること、そんな創造の世界の集積地を楽しんてもいいのかもしれないなあと思いました
2、想像と現実のギャップ
本を読むことは、書いた人の人生を追体験して、その人の人生をあたかも生きたような、そんな経験ができる、本当に素敵なものだと思います
でもそれが例え一次情報だったとしても、本当に体験することとのギャップは必ずあるということも、大切なことだと思いました
畑村洋太郎さんの「失敗額のすすめ」にあるように、三現主義としての、現地・現物・現人に触れることで、思っていたこととのギャップがたくさんある
それを知ることは、実は、とても恐ろしいことなので、勇気がいることだけれども、本当に前に進むのであれば、現場100回、が何より大切ということも思い出しました
3、人との間に物語が動き出す
人の物語は本に書いてあるけれども、自分の物語は、人との間にしか生まれないのかもしれないなあと思いました
アドラーさんが、「あらゆる悩みは対人関係の悩みである」と言われたように
人と関わるからこそ、悩みが出てくるけれども、それを乗り越えることが、自分の物語になるってことなのかもなあと思いました
イノベーターリップルモデルでは、パッションが生まれた後に、仲間をつくることが必要となりますが
それも同じで、自分ひとりよがりなパッションでは、自分の物語は動き始めずに、誰か仲間に働きかけた時に、否定されるかもしれないけれども、自分の物語が動き始める
そこにトラウマ的なことがあったとしても
それがとても大切なことなのかもしれないなあと思わせていただきました
ということで、一言で言えば
物語は人との間にのみ生まれるノベーション
そんな話をしています
参考:舞台: 紀伊國屋貴店創業100周年記念公演 わたしの書、ページを図る 作・演出・美術 小沢道成 音楽:オレノグラフィティ 出演 木村多江 坂口涼太郎 他 2026年7月3日(金)~19日(日) 紀伊國屋ホール 提籍:紀伊國屋書店 金画・製作:メディアミックス・ジャパンMMJ https://watashinosho.jp
徹子の部屋での、黒柳徹子さんと美輪明宏さんの言葉に震えました
曰く
"イデオロギーのない歌手ってのはティッシュペーパーだって言われてるんですよね。やっぱりメッセージを持ってて、赤とか白とかってそういう意味じゃなくてね。
やっぱり世界全体のことを考えなきゃいけないっていうことね。歌えても、歌だけ歌ってるもんじゃない。
芸術家はね、芝居する人も何も、全部その世界観を持ってて、その世界のために歌うという。自分は何をすべきか、というふうに思わなきゃ本物のじゃないと言われましたね。"
私は思いました
1.自分はどんな世界に生きたいのか
2.世界観は大義に通じる
3.その世界を創るために何をすべきか
1.自分はどんな世界に生きたいのか
美輪さんの歌は、ヨイトマケの歌のように、とても強いメッセージを放っていたなあと、思います
徹子さんとの対談の中でも、戦時中の貧困や、その中での親子の絆、そして生きる尊厳などのお話しが、とても心に響きました
自分はどんな世界に生きたいのか、どんな世界を自分は実現したいと思っているのか
それがあるからこそ、初めて伝わるものが現れてくる
若かりし頃は、自分はこれだけ声量が出るぜ、とか、こんなことまでできちゃうぜ、みたいな気持ちが、先に立っていたような気がします
今になって、自分の世界観をいかに歌に乗せて届けるのか、そういうことが大切なんだなってことが、ようやくわかってきたような気がしました
自分のパッションの源に背かない、世界観を思い描ける、そんなふうになっていたいなと思います
2.世界観は大義に通じる
そして、ここで言われる世界観は、イノベータリップルモデルにおける、大義に通じるなあと思います
自らの情熱が燃えることを見つめながら、そしてそれを仲間と共に、誰かが喜んでくれる大義を実現していく
それがイノベータリップルモデルですが、そんな大義を実現した世界とは、どんな世界なのか、それが世界観なのかなあと思います
つまり、最後は、誰かが喜んでくれる、そんな世界のために歌う、ものを作る、という意味では、芸術家もイノベータも同じ方向を向いているのだと思いました
3.その世界を創るために何をすべきか
そして、その世界を創るために何をすべきかと問続けて、真の課題へ辿りつき、その解決策を、これまで誰もがおもつかなかった方法で実現してしまう
それこそがイノベータだと思います
芸術家は問題を提起し、イノベータは実装する
そんな呼応する関係にある気がしました
そういう意味では、私も歌を歌いながら、イノベーションを提供する療法をやっていますので
世界観を歌で目指しながら、社会への実装を大義をもって実現していく
一貫した世界観と大義を持てるようにして行きたいなあと思いました
自分の世界観のために、今、自分は、何をすべきなのか
自分が目指す大義をどう実装していくのか
一言で言えば
自分の世界観のために何をすべきかノベーション
問い続け、求め続ける、ということを、教えていただいた気がしました
そんな話をしています
参考: 徹子の部屋 追悼・美輪明宏さん 2026/6/29(月)テレビ朝日 https://www.tv-asahi.co.jp/tetsuko/
能楽師の安田登さんの、「論議」の新しい解釈に、衝撃をいただきました
曰く
"たとえば『論語』の中でもっとも有名な言葉である「四十にして惑わず」(為政篇四)の「不惑」。この語でいえば「惑」という字が孔子の時代にはありませんでした。
「惑」という漢字がないということは、少なくとも孔子は「惑わず(不惑)」とは言わなかったということになります。"
"と、見つかるのが「惑」の下の「心」を取った「或」の字です。"
"すなわち「或」とは、境界線を引くことによって、ある場所を区切ることをいいます。分けること、限定することです。となると「不惑=不或」とは、「自分を限定してはいけない」という意味になります。"
ここから私は思いました
1、歴史は改変されてるかもしれない
2、「惑わず」ではなく「解放する」
3、解放するから、天命を悟る
1、歴史は改変されてるかもしれない
「論語」というと名著中の名著で、疑うことなど、1ミリも思わないですが
実は言葉の成り立ちから考えると、違和感が実はある。ということに、安田さんが切り込んだことがまずは衝撃でした
これは、イノベータは、みんなが正しいと思っていることに、いかに問いを立てることができるか、アジェンダシェイパー足りうるか、ということを、思い知らされました
名著と言われているものは、何千年も受け継がれてきているからこそ、名著たる所以である、と思っていますが
みんなが、そんなところに、間違いがあるはずがない、と思っている、聖域やタブーの中にこそ、真の課題が潜んでいる
またしても、自分のバイアスには、本当に争うことができないことを、とことん突きつけられた思いです
そういう意味では、自分1人では、バイアスに争うのは限界があるなあと思います
だからこそ、仲間の意見や、人本旅のセレンディピティに合う活動だから、新たな気づきや、問いを持つ必要があるなあと思いました
2、「惑わず」ではなく「解放する」
さらに衝撃的だったのが、意味合いが全く変わってくるということです
多少の違いなら、エラーが入り込んで伝承が少しずつ変わってくることはやむを得ないと思いますが
ここでは、全く逆の意味合いのことを、述べていたことがわかったという、ことになります
論語からは、俺も40歳くらいになったら、自分の生きる道が見つかっているんだろうなあと、思っていました
しかし、現実の今を考えると、全く生きる道が、一つに定まっているとは言えない自分がいます
だから、ポンコツだよなあ、オレ、とも思っていましたが、逆なの?それ?
だったら、今のオレでいいってこと?ますます、自由に異論かことがやりたくなっちゃってるんだけど、大丈夫ってこと?
と、思わず、喜んでしまった私がいました
まあ、とっくにその年齢は過ぎてしまっているわけではありますが
3、解放するから、天命を悟る
「論語」では、ご案内の通り、五十にして天命を悟ると、続きます
これまでの解釈では、四十にして惑わず、から続いていたので
四十で一つの道が見つかり、それが五十にして天命だと悟る、という意味だと思っていました
でも、新解釈では、四十にして解放し、五十にして天命を知るとなります
つまり、四十からは、自らを解放し、様々な可能性を追求したところから
初めて五十にして天命を知るということなんだと、全然違う生き方への示唆になることに、感動しました
これは言ってみれば、Fast Failのように、とにかくいろんなことに挑戦するからこそ、失敗を重ねるからこそ、本当にゴールに近づくことができる
まさに、イノベータ的な生き方を説いていただいているように感じました
自分は、その10年遅れではありましたが、独立という新しい挑戦を初めて、6年目
この挑戦を続けていれば、天命がわかってくるのかわかりませんが、方向性は間違っていないと、教えていただけているような気がしました
ということで、一言で言えば
解放するから天命を知るノベーション
そんな話をしています
参考:本: すごい論語 発行日:2021年8月10日 著 者:安田登 発行所:(株)ミシマ社
林真理子さんから教えて頂いた、沢村貞子さんの夫からのラブレターに胸打たれました
曰く
"ご主人が亡くなった時、沢村さんは原稿用紙の中にこんなラブレターがはさまれているのを見つける。
やがて二人のうちのどちらかに死がやってくるだろう。
「そして、その葬送の日のたった一つの心の寄りどころは(来世)という想像もつかない虚空の一点で、今日と同じ笑顔で、今日と同じやさしい眼で、今日と同じ見なれた着物を着て待っていてくれる人がいることを、信じるほかはないのだ」
感動した。私たちが漠然と信じている「あの世」を、こんな風にポジティブに描けるとはなんて素晴らしいことだろう。"
ここから私は思いました
1.死は「待ち合わせ」
2、普通の日に幸せがある
3.信じる物語を紡ぐ
1.死は「待ち合わせ」
人は死を「別れ」と考えるから恐れるのかもしれないなあと思いました
この手紙は、死とは消えることではなく、「待っていてくれる人がいる場所へ向かうこと」と描いてくれているように思います
なんて素敵な場所なんでしょ
哲学者ガブリエル・マルセルが、「愛するとは、『あなたは死なない』と言うことである。」と語ったように
愛とは、相手の存在が自分の中で終わらないと信じる営みということなのだなあと
このラブレターは、死は乗り越えるものではなく、愛が成就するという意味に書き換えてくれてるような気がしました
言ってみれば、時を超えるラブレター、そんなふうに思いました
2.普通の日に幸せがある
この文章で心を打つのは、「今日と同じ」という言葉が何度も繰り返されるところだなあとしみじみします
待ってくれている人は、特別な姿でも、若返った姿でも、美しい楽園のお姫様でもない
いつもの笑顔。
いつもの眼差し。
いつもの着物。
本当に待ってて欲しいのは、劇的な出来事ではなく、何気ない日常なんだなあと思います
哲学者アリストテレスが『ニコマコス倫理学』で、
「われわれは繰り返し行うことの結果である。」
と言われているように、未来は、死んでからだって、普通の日々のの繰り返しの中に、幸せがあると改めて教えてくれてる気がしました
3.信じる物語を紡ぐ
そして、最後の一言にさらに痺れるのですが「信じるほかはないのだ。」
この一文は、人は、決して証明できない未来を、信じて生きることができるという、人間の凄さを感じました
歴史学者・哲学者のユヴァル・ノア・ハラリは、『サピエンス全史』で、人類は共通の物語を信じることで文明を築いてきたと述べていルように
来世を、一つの物語として、自分が信じる姿として、描くことが人間にはできる
そして、その物語は、今を生きる自分に、少なくとも勇気を与えてくれる
それは人からとやかく言われることでもない
自らのパッションの源に響く、物語を自らが紡ぐことが大切なことなのかもしれないなあと思いました
ある意味、イノベーションも全ては、そこから始まる気がします
ということで一言で言えば
時を超えるラブレターノベーション
そんなことを思いました
参考:本: 80代になるとたいていボケるか死ぬ。70代は神様から与えられた特別な時間 令和8年5月発行 著者 林 真理子 発行所 株式会社幻冬舎
「おげんさんといっしょ」が終わる時の星野源さんの言葉にグッときました
曰く
「曲は終わる! 番組は終わる! 人はいつか死ぬ! だから、今あるうちに一緒に歌うんだよ! そうだろ世界!」
「終わるっていいなって思うんですよ。終わるって面白くないですか? だって終わるんですよ(笑)。で、次につながっていくと思うので。すごく楽しく終われたことを本当に皆さんに感謝したいです」
ここから私は思いました
1.全ては終わる
2.素敵に終わる
3.終わりから始まる
1.全ては終わる
サルモネラ菌にやられて、明日起きなければ、難しいと言われた日のことを思い出しました
今でも、倒れる瞬間のことを覚えているのですが、スローモーションで周りが周っていて、ああ、自分、終わるのかもしれないなあと、薄ぼんやりと思ってことも覚えています
きっと、自分が終わっちゃう時は、あんな感じかなあと思います
そこから、奇跡的に目覚めて、1週間点滴の後に、初めてすすった人サジの水が、本当に美味しくて、生きてるってすごいなあとも思いました
自分もきっと、どこかで終わるんだなあと言う気持ちをそれ以来ずっと持っている感じです
もちろん、何かあったら、すぐに病院に行くビビリですが、でも、その瞬間は、今日にも明日にもくるんだなあと思えるようになってきました
2.素敵に終わる
毎日、布団に入るときに、もし、明日目覚めなかったら、と考えることが多いです
今日で終わっちゃっても、まあまあ、あれもこれもできてないけど、とりあえず自分としては、良い人生と言っていいかもなあと、思って布団に入れたらなあと思います
できなかったけど、とりあえず、精一杯だったよ、おれ
ポンコツだったけど、それなりにはよくやったよ、おれ
と、その瞬間に思えたらいいなあと思います
3.終わりから始まる
終わった後のことは、自分では、きっと認識しようもないのだから、まあある意味、どうでもいいかなあとも思っちゃいます
ただ、もしかしたら、自分のかけらが、誰かの体のほんの少しの一部にでもなっていて
誰かが困ったときに、それが少しでも役に立つことができたなら
または、生きている時に、もしかしたら、そんなことになることでも、残っているかもなあ、くらいに思えたら
嬉しいかなと言う感じです
内村鑑三さんが、後世に遺す最大の遺物という中で、生き様だけは、誰もが残せると言っていましたが
ポンコツな生き様が、誰かの心の中に、ほんの少しでも残っているとしたら、幸いです、くらいな感じです
でも、自分がちゃんと終わることで、何かがちゃんと始まる、そんなことはきちんとできたらなと思います
自分が会社を辞めたことで、誰かが新しく活躍のフィールドが生まれた、とか
自分が終わることが、誰かが幸せになる
そんなことにも、少しだけでも、貢献できたら嬉しいなとも思いました
ということで、一言で言えば
終わるっていいなノベーション
そんな話をしています
参考:星野源論 発行 2026年6月17日 著者 戸部田 誠(てれびのスキマ) つやちゃん 編者 小田部 仁発行所 株式会社新潮社
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