桑田佳祐さんの言葉にサザンオールスターズの圧倒的なオリジナリティの創作の秘密を教えて頂きました
曰く
"自分の作品なんてのも、大体奥底から湧き出るとか、人生観根こそぎ表現するなんて、恐らくないんだと思うんですよね
大体やっぱり聞き齧りとか、こんなことやってたよね、ジョンレノンとか、そう言うのが多かった
自分のものなんてほとんどなくてね、模倣の寄せ集めで、出来上がってきてると思いますね"
ここから私は思いました
1、模倣から始まる、既存×自分
2、パッションの源×再構成力
3、他者との関わりで自己を見出す by 西田幾多郎
"NHKサザンオールスターズ スペシャル テレビからの贈り物"は、めちゃくちゃ素敵な番組だったのですが、桑田佳祐さんと桑子真帆さんの、対談にはとてもたくさんの学びがありました
特に桑田佳祐さんの創作の秘密に少し触れた気がして、めちゃくちゃ感動しました
1、模倣から始まる、既存×自分
圧倒的なオリジナリティで、しかも全ての曲に強烈なメッセージがあって、心躍り泣けてくる桑田さんの曲ですが、模倣から始まる、と言うメッセージに改めて考えさせられました
桑田さんの世代よりも少し後の世代の私ですが、ちょうどバンドブーム真っ盛りだったので、とにかく様々なロックバンドのコピーをやりまくってました
そのうちに、自然と自分で曲作るのも面白いみたいに思ってきて、その後はその魅力に取り憑かれて、もしかしたら自分、天才かも、なんて思いながら、曲を作っていだだことを思い出しました
なので、全ては模倣から始まる、というのは、その頃はめちゃくちゃにやってただけですが、今思うと、シュンペーターの既存のアイディアの組み合わせこそ、イノベーションであるということを、やってたのかとも思います
ただそこから、オリジナリティを出していくことに、ものすごく大きな壁を感じていたのも事実です。そこに圧倒的な桑田さんの個性が賭け合わさったところに秘密がある気がしました
2、パッションの源×再構成力
恐らくそこには桑田さんの音楽におけるパッションの源があって、それに触れるものと、そして桑田さんの個人としての独自性がかけ合わさって、再構成する力がすごいんだろうなあと思いました
イノベーター3つのフレームで言うと、圧倒的なパッションの源が桑田さんにあって、そしてサザンオールスターズという仲間がブーストして、そして自分たちだけではない、茅ヶ崎の人も、そこから広がって日本の人たち、世界の人たちに受けいられる大義に昇華された、みたいなことかなとおもいます
でもその底流には、桑田さんのパッションの源としての、英語みたいな日本語や、見たことのない日本語の表現や、そしてキャッチーなメロディへの乗せ方などが炸裂してるところに圧倒的なオリジナリティと素敵さがあると思いました
3、他者との関わりで自己を見出す by 西田幾多郎
西田幾多郎さんが、「私と汝」という論文の中で言われているように、"自己は他者との関係において存在し、他者との関わりの中で自己を見出す。"ということから思うと
アーティストは、自分だけの奥底から出てくるアイディアや思想だけでなく、他者との関わりの中で、初めて自己を見出すということが、あるのかもしれないなとおもいました
桑田さんが聞き齧りや模倣をしていることは、実は他者との関わりの中で、自己を見出すプロセスそのものだったのかもしれないと
テレビからそんな贈り物を受けていたの言うことなのかもなあと
実は自己を見出すためには、他者の模倣や仲間などとのコミュニケーションによって、より自己が見えてきて、そして仲間と共に、みんなが喜んでいただける大義に到達する
イノベーター3つのフレームから考えると、そういうことがあるのかもしれないと、そんなことを思いました
一言で言うと
自己を見出すために他者を模倣するノベーション
そんなことを思いました^ ^
参考:NHK総合 サザンオールスターズ スペシャル テレビからの贈り物 2025/3/21 https://www.nhk.jp/g/music/blog/4ts38z0rmvx/
動画で見たい方はこちら
https://youtu.be/4RjNS-X7SMs