今野は様々な企業で役員陣に対する360°評価をもとにした役員陣のレベルアップとチームビルディングをしてきました。そのとき、数値で評価する評価項目と、それとは別にその役員の「長所」「改善点」「今後の期待」の3つについて自由記述をしてもらっています。
大企業の場合は、役員を評価する評価者は通常、事業部長や部長など管理職にします。その役員とほとんど接点を持たない社員層にまで広げると印象評価にしかならないためです。
一方、100人規模くらいまでの中小企業の場合、社員全員に評価をしてもらいます。このとき「今後の期待」の自由記述欄に面白い現象が起きます。
問いはその役員個人に対する期待を聞いているのですが、個人ではなく会社や経営に対する不満や期待、提言などが書かれるのです。社員が部長や課長の評価をつけるときとは明らかに違います。
しかも何の制約もつけていないため、そこに書かれていることは経営視点から現場視点まで、未来のことから目前のことまでと、とても広い空間と時間で自由に語られるのです。
役員陣がそれを正面から受け止めようという覚悟を持っていれば、それは生の声による経営課題の抽出になっており、経営にとって宝の山となります。
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