前々回は認める、承認する。前回は褒める、称賛する。いずれもその本質について語ってきました。期せずして「上司の行動三部作」になりますが、今回はフィードバック(以下、FB)についてです。今回もテクニックは書籍などに譲って、その本質を語ります。
FBは常日頃からするものですが、話を単純化するために半年に一度の評価面談の1on1で行われるFBで考えてみました。実はその1on1の30分〜1時間は、例えて言えばサンドイッチの中身。そもそもそれを挟むパンがなければサンドイッチにはなりません。 1on1の30分の中身を挟んでいるパンに当たるものとは何でしょう?
ひとつは、その30分以前に、日頃よく見てくれている、そして自分を育てようとしてくれているとメンバーが感じる“信頼”です。これがないと30分の中身は空虚になります。
もうひとつは30分の最後に伝えられる“期待”です。これがあるから困難にも立ち向かおうというモチベーションが生まれます。
この二つに挟まっているからこそ、中身に当たる30分間に率直なFBが成立するのです。
今、若者たちの間で「理想の上司」と言われている26歳のシンガーでありラッパーである“ちゃんみな”。「理想の上司」と言われるようになったのは、彼女がプロデューサーを努めるガールズ・グループ・オーディションからでした。オーディション参加者に対する彼女の接し方や言葉、そして何よりその姿勢。今野から見て彼女は合格する人にも不合格の人にも「理想のフィードバック」をしているのです。だからこそ「理想の上司」と言われるのでしょう。彼女の行動に見える「理想のフィードバック」の要素を解説します。
こちらにオーディションを追ったYouTubeのリンクを貼っておきます。この中にちゃんみなの珠玉のフィードバックが残されています。全部で16本の映像です。その中のいくつかだけでもぜひご覧ください。「フィードバックの生きた映像教材」です。
No No Girls Episode
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