今回取り上げる本は『エリート過剰生産が国家を滅ぼす』です。
https://www.hayakawa-online.co.jp/shop/g/g0000614648/
著者:ピーター・ターチン(訳:濱野 大道)
クリオダイナミクス(歴史動力学)の第一人者による、国家危機の法則を解明した一冊。
タイトル通りの内容だけれど、数式は一切出てこず文系にもわかりやすく書かれた興味深い本。
【話すこと】
・国家危機は約200年周期で発生。背景にエリート過剰生産がある
・エリート志望者が増加するが椅子(ポジション)は限られている。エリートになれなかった人々が反エリート勢力となる
・大衆の貧困化と組み合わさることで国家が不安定化。フランス革命が典型例
・ブルジョワ=貴族ではないがお金を持つ平民。彼らが貴族を倒そうとした
・アメリカ系著者の書き方の巧さ、具体例の豊富さ、世界史の様々な事例
・一夫多妻制の国は一夫一妻制より危機サイクルが短い(100年程度)
・日本も同じ状況では?大学卒業者増加(エリート過剰生産)、大衆の貧困化、AIによる椅子の減少
・1800年代の危機から200年が経過している現在、新たな危機が来る可能性
・社会の脆弱性を過小評価してはいけない。フランス貴族も革命を予想していなかった
・「大事にはならないだろう」は通用しない時代。トランプ現象なども予測不能
・エリートに対する日本人のイメージ。ドラマやアニメで嫌な役として描かれがち(主観です)
・フランスでもマクロン大統領など、エリートは嫌われている傾向あるかも
・AIなど新技術をうまく活用しながら、これからの時代に対応していこうね
一言
エリート過剰生産と大衆の貧困化が生む国家危機の法則。今まさに200年周期の転換点?って思うとちょっとこわい
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