フレンチ・クラシック・カフェ

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By 笹川日仏財団MusicMusic Commentary
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フレンチ・クラシック・カフェ episodes

  • #83 音楽へと昇華した『雅なる宴』-ドビュッシー『小組曲』

    クロード・ドビュッシーか愛好したヴェルレーヌの詩集『雅なる宴』は、前世紀の曲線的、装飾的で甘美な「ロココ絵画」と呼ばれるジャンルの創始者アントワーヌ・ヴァトーの芸術性の高い作品が、ヴェルレーヌの詩作に少なからす影響を与えたに違いありません。

    「詩のリズム、言葉の響きとの戯れ、音楽への明示的な言及により、詩そのものが歌のような雰囲気を醸し出す」というヴェルレーヌ自身の言葉のように、ドビュッシーはその詩を素晴らしい音楽に昇華させました。

    『雅なる宴』の一節

    Cependant la lune se lève

    Et l’esquif en sa course brève
    File gaîment sur l’eau qui rêve.

    見事に綺麗な韻を踏んでいます。

    評論家のジャック=アンリ・ボルネック(Jacques-Henri Bornecque)は、優しいものから皮肉なものまで、さまざまな場面や出会いを表現した22編の詩が収められているこの詩集を『小組曲』と呼んだそうです。


    【出演】中田昌樹(指揮者)

    【演奏】クロード・ドビュッシー作曲『小組曲』より「小舟にて」 ピアノ/江澤隆行

        イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 ピアノ/江澤隆行

    【提供】笹川日仏財団

    13 min
  • #82 ヴェルレーヌの詩に触発されて-ドビュッシー『小組曲』

    ドビュッシーが9歳の時、後に出会う詩人ヴェルレーヌの義母アントワネット・モテ・ド・フルールヴィル夫人に、ピアノのはじめ、基礎的な音楽の手ほどきを受けます。

    その後ドビュッシーは、ヴェルレーヌの流麗でリズミカルな詩作に惹かれ、たくさんの歌曲を生み出すことになります。

    中でも『雅なる宴 (Fêtes galantes)』は特にドビュッシーのお気に入りで、ローマ大賞受賞してローマに滞在する際も携えて行くほどで、『小組曲』はその詩集からのインスピレーションを得られた、とあります。

    その一節

    Cependant la lune se lève

    Et l’esquif en sa course brève

    File gaîment sur l’eau qui rêve.

    と、見事に綺麗な韻を踏んでいます。


    【出演】中田昌樹(指揮者)

    【演奏】クロード・ドビュッシー作曲『小組曲』より「メヌエット」「バレエ」 ピアノ/江澤隆行

        イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 ピアノ/江澤隆行

    【提供】笹川日仏財団

    13 min
  • #81 フランスの作曲家は連弾がお好き?-ドビュッシー『小組曲』

    クロード・ドビュッシーの生家があるサン=ジェルマン=アン=レー(Saint-Germain-en-Laye)は、パリの西に位置し、1124年、ルイ6世によって最初の城塞が築かれてから1689年に国王ルイ14世がヴェルサイユに移り住むまで、王の居城であった由緒ある土地です。

    しかし、父親の仕事の都合の他、パリ・コミューンに参加して捕らえられたりなど、家庭の事情でドビュッシーが8歳の頃には南仏カンヌの叔母の元で暮らすことになります。そこでの学校関係など初等教育の資料などもあまり残っておらず、後年、ドビュッシー本人もほとんど語らなかった、と。

    そのような境遇は、その後のドビュッシーの人格形成に影響を及ぼさなかったのでしょうか.‥。


    【出演】中田昌樹(指揮者)

    【演奏】クロード・ドビュッシー作曲『小組曲』より「行列」 ピアノ/江澤隆行

        イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 ピアノ/江澤隆行

    【提供】笹川日仏財団


    13 min
  • #80 いつにない激しさは情熱か?-フランク『ヴァイオリン・ソナタ』

    セザール・フランクがいかに無欲、善良、つまり聖者のような人物だったかという人間性については数多くの人の証言があリます。

    彼を間近で観察し続けた作曲家のヴァンサン・ダンディは「彼の作曲の動機は、栄光でもなく、金でもなく、安易な成功でもなかった。彼の目的は、芸術を手がかりに自らの思考と感情を表現しようとすることだった。そして、何よりも真の意味で彼は謙虚な人だった」と語っています。

    かのドビュッシーは、パリ音楽院在籍中、一時期フランクの和声クラスに属したものの、正統でアカデミックなフランクの教えについて行けず、教室から逃げ出し、別な部屋で自分の好きなハーモニーを引き続けていた事があった時も「好きなだけ好きな和音を弾くといい」と許容したそうな...。

    しかし、ドビュッシーがフランクについては深い敬意を持ち続け、彼が嫌ったワーグナーに唯一対抗しうる「フランス音楽」の作曲家という評価もしていた、とも‥.。


    【出演】中田昌樹(指揮者)

    【演奏】セザール・フランク作曲『ヴァイオリン・ソナタ』第二楽章 西崎崇子/ヴァイオリン イェネ・ヤンドー/ピアノ

        イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行

    【提供】笹川日仏財団

    10 min
  • #79 結婚式に初見で演奏!-フランク『ヴァイオリン・ソナタ』

    ヴァイオリン・ソナタのピアノパートといえば、ともすればヴァイオリン・ソロに従属的であることが多い中、フランクのソナタの場合、ソロに寄り添う場面もあるものの、そのピアノ・パートの音楽的な雄弁さは、ピアニストにとっても興味深いのでしょう。

    その証左として、枚挙に暇(いとま)がないほど、歴代の名ヴァイオリニストと共に名ピアニストたちが録音を残しています。

    • ティボー/コルトー(1929年録音)
    • ハイフェッツ/ルービンシュタイン(1937年録音)
    • オイストラフ/リヒテル(1968年録音)
    • ギトリス/アルゲリッチ(1977年録音)
    • などなど...。因みに、コルトーはピアノ独奏用に自ら編曲しています。


      【出演】中田昌樹(指揮者)

      【演奏】セザール・フランク作曲『ヴァイオリン・ソナタ』第四楽章 西崎崇子/ヴァイオリン イェネ・ヤンドー/ピアノ

          イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行

      【提供】笹川日仏財団

      15 min
    • #78 フォーレ『ドリー組曲』-シンプルゆえの表現あり

      当時のフランスの音楽界にとって、ワーグナーの音楽は全く異質であったが故に、作曲家たちはこぞってドイツまで出かけ、ワグナーオペラの体験をしたようです。心酔するもの、影響を受けるもの、拒絶するものと、反応もまちまちでした。

      そんな中、フォーレは作曲家仲間のメサジェと《バイロイトの思い出(Souvenirs de Bayreuth)》(お気に入りのワグナーの主題によるカドリーユ風の幻想曲)という、『ワルキューレ』から『神々の黄昏』のテーマを網羅したピアノ連弾曲を書きます。

      カドリーユ(Quadrille)とは17世紀に流行した4人一組で頻繁に相手を替えて踊る舞踏のことで、多分にワグナーの音楽を揶揄しているのでしょうか‥。


      【出演】中田昌樹(指揮者)

      【演奏】ガブリエル・フォーレ作曲『ドリー組曲』より「スペインの踊り」  江澤隆行/ピアノ

          イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行

      【提供】笹川日仏財団

      18 min
    • #77 ドリーの誕生日は音楽とともに

      ガブリエル・フォーレは、パリ・マドレーヌ寺院のオルガニストとしてサン=サーンスの後任に指名されるほどの優秀なオルガン奏者であり、パリ音楽院の作曲科教授に就任してからもモーリス・ラヴェルなどの人材を育て、その後パリ音楽院院長も務め、学士院会員にもなる、という、勤勉、実直で人望も厚かった人物像が浮かび上がります。


      その音楽は、当時フランスに吹き荒れたワーグナーの鮮烈な風を、許容し受け入れつつも、直接的な影響をあまり受けないという、教育者としての毅然としていた稀有な存在でもあったようです。


      【出演】中田昌樹(指揮者)

      【演奏】ガブリエル・フォーレ作曲『ドリー組曲』より「ミ・ア・ウ」「ドリーの庭」 江澤隆行/ピアノ

          イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行

      【提供】笹川日仏財団

      15 min
    • #76 夢見る親子での連弾⁉︎ 子どものためのピアノ曲

      画家が、絵に描きたい、描いておきたいという衝動にかられるは、自分の脳裏に留めておくだけではなく、その美しさを誰かに伝えておきたいという思いなのではないかと邪推します。

      では音楽は、といえば、そこまで具象ではないにせよ、やはり敢えて何かを伝えておきたいという、意志や意図が曲に潜在しているのでしょう。まして、その対象が愛らしい女の子であったなら、なんとも淡い夢見心地の曲想になるのでしょうね。


      【出演】中田昌樹(指揮者) 

      【演奏】モーリス・ラヴェル作曲『マ・メール・ロワ』より「眠れる森の美女のパヴァーヌ」、ガブリエル・フォーレ作曲『ドリー組曲』より「子守唄」     江澤隆行/ピアノ

           イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 

      【提供】笹川日仏財団

      17 min
    • #75 シンフォニーの新たなカタチ-フランク『交響曲 ニ短調』

      セザール・フランクはベルギー生まれながら、現在ではフランス音楽の代表的な作曲家と位置付けられています。 

      存命中はパリ音楽院の教授や教会のオルガニストとしては著名でしたが、意外にも作曲家としての評価はあまり芳しくなかったようで、同時代のグノーやサン=サーンスからは辛辣な言葉を浴びせられました。 

      この時期、斬新な転調、半音階的進行などを駆使したワーグナーの手法に出会って、その影響を色濃く受けたせいかも知れません。 しかし、フランク独自の巧緻な筆致に新たな語法と洗練が加わり、フランクの音楽は大きく飛躍して、この交響曲に結晶しています。 


      【出演】中田昌樹(指揮者) 

      【演奏】セザール・フランク作曲『交響曲 ニ短調』第一楽章 ギュンター・ノイホルト/指揮、ロイヤル・フランダース・フィルハーモニー管弦楽団/演奏     イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行 

      【提供】笹川日仏財団

      11 min
    • #74 ふんわり展開する循環形式-フランク『交響曲ニ短調』

      ハイドン、モーツァルトと伝統的に踏襲されてきた、機能和声の立体感のあるスクエアな構築性の拡大とも取れる4楽章形式の交響曲。ベルリオーズなどの例外はあるものの、その枠の中に止まる、あるいは留まらざるを得ない必然性があったのでしょう。

      しかし、フランクに至って、4楽章の四角い立方体から、主題が繰り返し現れる循環形式の3楽章三角錐の重なりのようなシンメトリーな形に変容します。音楽的な盛り上がりも楽章の終わりを目指すのではなく、山の峰を俯瞰するが如く、多様に調性やオーケストレーションを替えて、繰り返し繰り返し現れます。


      【出演】中田昌樹(指揮者)

      【演奏】セザール・フランク作曲『交響曲 ニ短調』第三楽章 ギュンター・ノイホルト/指揮、ロイヤル・フランダース・フィルハーモニー管弦楽団/演奏

          イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行

      【提供】笹川日仏財団

      9 min

    About フレンチ・クラシック・カフェ

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    笹川日仏財団がお届けするプログラム「フレンチ・クラシック・カフェ」。フランス音楽の素敵なところをちょっと変わった切り口でご紹介します。ご案内役は軽妙なトークで定評のある指揮者の中田昌樹さんです。

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