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三部からなる管弦楽曲で、交響詩『海』と呼ばれることもありましたが、原題は La Mer, trois esquisses symphoniques pour orchestre(管弦楽のための3つの交響的素描)とあり、フランツ・リストが提唱した自由な発想における管弦楽曲、という枠を超えた、より具体的な表現になり、各楽章ごとに表題も添えられています。 しかし、その表題も、作品がほぼ完成し、出版間際になって変更しました。 例えば第一楽章「サンギネール諸島付近の美しい海(Mer belle aux Îles Sanguinaires)」(作曲のきっかけになったと思われるカミュ・モクレール小説の題)から「海上の夜明けから真昼まで(De l'aube à midi sur la mer)」のように。 それは、自身も語っているように、『総て頭の中にある海の記憶』で、ブルゴーニュ地方の山あいで作曲を始め、のちに訪れるジャージー島やノルマンディ地方の海を目の前にして、何某か変化があったからなのでしょうか‥。
【出演】中田昌樹(指揮者)
【演奏】クロード・ドビュッシー作曲『海』第2曲「波の戯れ」 準・メルクル/指揮、フランス国立リヨン管弦楽団/演奏
イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行
【提供】笹川日仏財団
《カルメン》の登場人物といえば、タバコ工場の女工たち、密輸業者、流れ者、終いには恋人を刺し殺す輩。「これでは観客が逃げ出してしまう! オペラコミックは家族で楽しむ劇場なのだよ。有り得ないことだ!」というコメントをオペラコミック座支配人 ルドルフ・ル・ルーヴェンが出した程で、初演の反応は冷淡で、その真価が理解されるのは、1878年1月2日のブリュッセルの公演以降であったとか。ビゼーの友人の作曲家ギローが、台詞で進行する部分をレチタティーヴォに改編してグランド・オペラ形式でのウィーン公演を機に、一躍人気が広まりました。
【出演】中田昌樹(指揮者)
【演奏】ジョルジュ・ビゼー作曲『カルメン』より「ジプシーの歌」「花の歌」「セギディーリャ」 中田昌樹/指揮 マリアンヌ・デラカサグランド/メゾソプラノ 後田翔平/テノール 田中俊太郎/バリトン 岩永美稚子/ソプラノ 山陰フィルハーモニー管弦楽団/演奏
イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行
【提供】笹川日仏財団
フランスの劇場の歴史はルイ14世統治時代にまで遡り、1671年オペラ座が、1680年にコメディ・フランセーズが王立化されました。
ナポレオン帝政時代、オペラ座はレスタティーヴォを用いる伝統的なグランド・オペラと、台詞入りのオペラ・コミックの上演を各々の劇場に区分けされた。
オペラ・コミック座で初演された名作は、枚挙の暇がありません。
【出演】中田昌樹(指揮者)
【演奏】ジョルジュ・ビゼー作曲『カルメン』より「ジプシーの歌」「花の歌」「セギディーリャ」 中田昌樹/指揮 マリアンヌ・デラカサグランド/メゾソプラノ 後田翔平/テノール 田中俊太郎/バリトン 岩永美稚子/ソプラノ 山陰フィルハーモニー管弦楽団/演奏
イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行
【提供】笹川日仏財団
ジョルジュ・ビゼーは、1838年、音楽家の両親のもとに一人息子として生まれ、熱心で厳格な音楽教育を受けました。わずが9才でバリ音楽院に入学を許され、19才で若手作曲家の登竜門である《ローマ大賞》を受賞するという早熟さを発揮します。
《ローマ大賞》によってもたらされた、家族から遠く離れたイタリアでの厳しい規律や規則のないこの滞在が、ビゼーにとって自由であることの幸福、彼を取り巻く自然の美しいさをを発見することとなります。
「カルメンを作曲したビゼーは、ここイタリアで生まれたのだ」(l'association Les Amis de Georges Bizet /ジョルジュ・ビゼー友の会)
【出演】中田昌樹(指揮者)
【演奏】ジョルジュ・ビゼー作曲『カルメン』より「序曲」「闘牛士の歌」 中田昌樹/指揮 マリアンヌ・デラカサグランド/メゾソプラノ 後田翔平/テノール 田中俊太郎/バリトン 岩永美稚子/ソプラノ 山陰フィルハーモニー管弦楽団/演奏
イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行
【提供】笹川日仏財団
1918年3月25日、ドビュッシーが亡くなった日、ピアニストのアルフレッド・コルトーは、「ババも、きっと聴いているからね」と愛娘のシュシュに語りかけながら『子供の領分』を亡骸の前で弾いたとのこと。
そのシュシュも、翌年、父の後を追うように、14才で早世してしまいます。
【出演】中田昌樹(指揮者)
【演奏】クロード・ドビュッシー作曲『子供の領分』より (演奏順)「小さな羊飼い」「象の子守歌」「人形へのセレナード」 江澤隆行/ピアノ
イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行
【提供】笹川日仏財団
ピアノを学ぶにあたって、嫌に思うに違いない、退屈な練習曲。
サン=サーンスは『動物の謝肉祭』の《ピアニスト》で、単純ながら半音ずつ上がっていく音階練習曲を「初心者がおどおどした演奏スタイル」で弾くように、という指示まで書き込んでいます。
ドビュッシーは、「グラドゥス・アド・パルナッスム博士」というわけのわからない題を付け、一見簡単そうでありながら、指が絡み合いそうな意地悪な音形にしたり、中間部にワグナーの難解な『トリスタンとイゾルデ』をチラつかせたり、と‥。
このふたり、揶揄の仕方は違え、共通しているのは、いずれ劣らぬピアノの超名人であったこと。
【出演】中田昌樹(指揮者)
【演奏】クロード・ドビュッシー作曲『子供の領分』より「グラドゥス・アド・パルナッスム博士」 江澤隆行/ピアノ
イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行
【提供】笹川日仏財団
クロード・ドビュッシーが紆余曲折の末に43才で娘を授かったクロード・エマを、シュシュの愛称で溺愛します。
ピアノの為の組曲『子供の領分』は、まさにその3才になった愛娘の為に作曲され、ドビュッシー自ら楽譜の表紙の絵を描くほど‥。
しかしながら組曲に散りばめられた可愛らしい曲名にもかかわらず、音楽的に皮肉混じりのまったく斬新なものでした。
【出演】中田昌樹(指揮者)
【演奏】クロード・ドビュッシー作曲『子供の領分』より「ゴリウォーグのケークウォーク」 江澤隆行/ピアノ
イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行
【提供】笹川日仏財団
クロード・ドビュッシーの「水」の音の描き方。
【出演】中田昌樹(指揮者)
【演奏】クロード・ドビュッシー作曲『映像』第1集より「水の反映」 フランソワ=ジョエル・ティオリエ/ピアノ
イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行
【提供】笹川日仏財団
クロード・ドビュッシー、モーリス・ラヴェルのふたり。「水」を描写した作品は枚挙に暇(いとま)がありませんが、その表現、描き方はまったく違った色彩感と視点の動きを感じます。
ラヴェルは、遺された写真のように、いつもきちんとネクタイをしてスーツを着ているのが日常であったであろうし、その作品の中でも古典的な形式感の中で縦横なハーモニーを展開しても、決して、その堅い鎧を脱ぎ捨てようとはしませんでした。付点音符を使うことさえ憚り、遠慮しているように思えるほど、音符の縦の線の間隔だけで、水の動きを表わす手法はどこまでも緻密なのです。
【出演】中田昌樹(指揮者)
【演奏】モーリス・ラヴェル作曲『水の戯れ』 フランソワ=ジョエル・ティオリエ/ピアノ
イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行
【提供】笹川日仏財団
『夜想曲』第3曲「シレーヌ」、オペラ『ペレアスとメリザンド』の海の情景、そして集大成としてのオーケストラ作品『海-管弦楽のための3つの交響的素描』と、ドビュッシーは、海の様々な表情を音を通して具象化します。
「海には無数のリズムが潜んでる」と自身が語るように、その波の動きなど海に対する鋭敏な感受性は、幼少時過ごした南フランス、カンヌで日常的に眺めていた地中海が原点なのでしょうか。
【出演】中田昌樹(指揮者)
【演奏】クロード・ドビュッシー作曲『夜想曲』第3曲「シレーヌ」 準・メルクル/指揮、フランス国立リヨン管弦楽団・ライプツィヒMDR放送合唱団/演奏
イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行
【提供】笹川日仏財団
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