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ドビュッシーは「『祭』は、光が煌めくような雰囲気を持つ踊るようなリズムであり、動きである。それは祭の中を通り抜け、祭と溶け合う行列で、まばゆく空想的な幻影のエピソードで、音楽と全体のリズムに関わる光の粒子と祭との混合物である」と語った、と。
祭の喧騒の中に、ドビュッシーは光を見出していたのでしょうか!
【出演】中田昌樹(指揮者)
【演奏】クロード・ドビュッシー作曲『夜想曲』第2曲「祭」 準・メルクル/指揮、フランス国立リヨン管弦楽団・ライプツィヒMDR放送合唱団/演奏
イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行
【提供】笹川日仏財団
まだ18才のドビュッシーが、依頼された歌曲の伴奏を通しての、裕福な夫人との邂逅。「挑みかかるように、心の平静を乱す眼差しになる術を心得ていたその碧い目と、豊満な姿態」を持つヴァニエ夫人の虜にならぬ筈もなく、その関係は10年近くもの長きに渡ります。
【出演】中田昌樹(指揮者)
【演奏】クロード・ドビュッシー作曲『夜想曲』第1曲「雲」 準・メルクル/指揮、フランス国立リヨン管弦楽団・ライプツィヒMDR放送合唱団/演奏
イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行
【提供】笹川日仏財団
クロード・ドビュッシーの父親はパリ郊外で様々な商売を営むがうまくいかず、勃発した普仏戦争でパリ・コミューンに参加するも捕虜となり、4年間も投獄されます。生活は困窮を極め、幼少のクロードは南仏カンヌの叔母の所に預けられることに。そこで初めてピアノに触れた、という記述はあるものの、きちんと学校に通ったという記録が皆無で、クロードの少し内向的で偏屈な性格形成に影響したこと無縁ではなさそうです。
【出演】中田昌樹(指揮者)
【演奏】クロード・ドビュッシー作曲『牧神の午後への前奏曲』 中田昌樹/指揮、エルムの鐘交響楽団/演奏
イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行
【提供】笹川日仏財団
指揮者であり数学者でもあったエルネスト・アンセルメは、「作曲家はオーケストラ的に<思考する>人々と、まず音楽のイメージを抱き、然る後にオーケストラに具現化する人々とに分けられる」というリムスキー=コルサコフの考えを支持した上で、「ドビュッシーは後者に属し、演奏には音響的な問題が付きまとう」と明言しています。
【出演】中田昌樹(指揮者)
【演奏】クロード・ドビュッシー作曲『牧神の午後への前奏曲』 中田昌樹/指揮、エルムの鐘交響楽団/演奏
イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行
【提供】笹川日仏財団
「ドビュッシー《牧神の午後への前奏曲》のフルート・ソロ、《夜想曲》の『雲』で用いられているコール・アングレ(イングリッシュ・ホルン)の存在がなければ、その後の音楽の進展はまったく違ったものになっただろう」
現代音楽の旗手で作曲家のみならず指揮者としても活躍した、ピエール・ブーレーズの語った言葉の如く、それまでの、繊細ながら輪郭線のはっきりした音楽から、ドビュッシーの書いた音符が昇華して、ぼんやりとした浮遊感すら感じられるような音楽へと、鋭角的に方向性が変遷して行きます。そしてオペラ《ペレアスとメリザンド》では、原作者メーテルリンクの「水が眠るような音」に呼応した音楽を奏でます。
【出演】中田昌樹(指揮者)
【演奏】クロード・ドビュッシー作曲『牧神の午後への前奏曲』 中田昌樹/指揮、エルムの鐘交響楽団/演奏
イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行
【提供】笹川日仏財団
フランス南部、リヨン近くの小さな町、ラ・コート=サンタンドレ(La Côte-Saint-André)の裕福な医者の家に生まれたエクトール・ベルリオーズ。でも町にはピアノを持つ家もなく、ベルリオーズ幼少時に与えられた楽器は縦笛とギターだけでした。かくして、ピアノを全く弾かない/弾けない作曲家が誕生する事になります。
【出演】中田昌樹(指揮者)
【演奏】エクトール・ベルリオーズ作曲『幻想交響曲』第5楽章 レナード・スラットキン/指揮、フランス国立リヨン管弦楽団/演奏
イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行
【提供】笹川日仏財団
ベルリオーズの著した《管弦楽法》の『オーケストラの章』には、こんな事が書かれています。「時間と資金と労力が得られれば、巨大オーケストラの編成はかくあるべきだ」と。ヴァイオリン120、ヴィオラ40、チェロ、コントラバス、木管楽器62、金管楽器47、打楽器55、ハープ30、ピアノ、オルガン1で計467人という、破天荒で非現実的な数字が列挙されています。
実際に《レクイエム》(死者のための大ミサ曲(Grande Messe des morts )ではティンパニ8対16台を10名の奏者で叩かせたり、コントラバスよりさらに1オクターブ低い音が出せる『オクトバス(octobass)』を考案/発注したりもしています。
【出演】中田昌樹(指揮者)
【演奏】エクトール・ベルリオーズ作曲『幻想交響曲』第4楽章 レナード・スラットキン/指揮、フランス国立リヨン管弦楽団/演奏
イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行
【提供】笹川日仏財団
原題// 『ある芸術家の生涯のエピソード、五部構成の幻想的交響曲』(Épisode de la vie d'un artiste, symphonie fantastique en cinq parties )
「病的なほどの感受性と燃えるような激しい想像力を持つ若い音楽家が、恋に悩み絶望のあまりアヘンによる服毒自殺を図る。麻薬の量は死に至らしめるには足りず、彼は重苦しい眠りの中で一連の奇怪な幻想を見る。その感覚、感情、記憶が、彼の病んだ脳の中に観念となって、そして音楽的な映像となって現われる。愛する人の姿がひとつの旋律となって、あたかも固定観念のようにそこかしこに現われ、聞こえてくる」(1855年の演奏会に添えられたプログラム・ノートから)。
【出演】中田昌樹(指揮者)
【演奏】エクトール・ベルリオーズ作曲『幻想交響曲』第2楽章 レナード・スラットキン/指揮、フランス国立リヨン管弦楽団/演奏
イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行
【提供】笹川日仏財団
エクトール・ベルリオーズが自ら著した自叙伝『回想録』の冒頭は、およそ次のようなことが書いてあります。「私は1803年12月11日、フランス・イゼール県中部の小さな町、ラ・コート・サン・タンドレで生まれた。母は懐妊中、ウェルギリウスの母のように月桂樹の枝(栄光や詩の象徴)を産むとは夢にも思っていなかったのだ。母はまた、アレクサンドロス大王の母オリュンピアスのように、自分の胎内に燃える火の粉を宿しているとは思ってもいなかったことも付け加えておかねばならない。これは例をみない異常なことと私は思うが、事実なのだ。詩文学が全盛だった時代、栄光を運命づけられた人々の到来を告げる種々の前兆があったのだが、そんな予兆もなく、私はごく普通にこの世に生を受けた。もしかすると私たちの時代には詩が欠けているのだろうか?」。 自分の出生にアレクサンドロス大王まで登場させるベルリオーズ。一体どんな音楽を紡ぐのでしょうか。
【出演】中田昌樹(指揮者)
【演奏】エクトール・ベルリオーズ作曲『ローマの謝肉祭』 中田昌樹/指揮、札幌フィルハーモニー交響楽団/演奏
イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行
【提供】笹川日仏財団
ラヴェル作曲のオペラ『子供と魔法』の台本を書き、ココ・シャネルの寵愛を受けた事でも有名な小説家コレットが語るラヴェル像は「リスのような‥」という、小動物のような形容。「人並みはずれて弱々しい身体と、その上にのった、大きくて美しい頭との不均衡が特徴的で、齧歯(けっし)動物のようにか細い手をきちんと重ね、ちょっと怯えたような目つきであたりを見渡しながら、静かに話を聞いている」と。その繊細さからか、可愛い小さいものへ愛情を傾け、棲家のピアノの上やサロンの棚には、小さな置物が溢れんばかりに、しかし、それは整然と綺麗に配列されて並んでいました。
【出演】中田昌樹(指揮者)
【演奏】モーリス・ラヴェル作曲『ピアノ協奏曲 ト長調』第一楽章 レナード・スラットキン/指揮、フランソワ・デュモン/ピアノ、フランス国立リヨン管弦楽団
イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行
【提供】笹川日仏財団
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