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モーリス・ラヴェルとクロード・ドビュッシー。フランスを代表するふたりの作曲家に、ほぼ同時期に全く違った機構の新型のハープを開発したふたつの会社が作曲を依頼する。 前者は足元にあるペダルを操作して半音階を作り出すプレイエル社製の為に『序奏とアレグロ』を1905年に、後者は弦を増やして半音を容易に演奏するように考案されたエラール社製の為に『神聖な舞曲と世俗の舞曲』を1904年に作曲。それぞれの楽器の特徴を活かす名曲がこうして誕生しました。
【出演】中田昌樹(指揮者)
【演奏】クロード・ドビュッシー『神聖な踊りと世俗の踊り』より「神聖な踊り」 Ellen Bødtker (hp)、Sjur Bjaerke (cb)、Vertavo String Quartet(配信期間:2022年3月19日〜4月18日)
イントロ&エンディング クロード・ドビュッシー『小さな黒人』 演奏/江澤隆行
【提供】笹川日仏財団
パリ郊外、モンフォール・ラモリィの《ベルヴェデーレ(眺めのいい家)》と名付けられた、モーリス・ラヴェル最後の棲家。その寝室に、彼はギリシャ風の柱頭を持った柱を自ら描きました。 遥か、ギリシャ神話に登場するミュージックの語源にもなった女神ミューズが奏でる優美な音楽と舞。 ラヴェル自身が夢想したであろう、そのしなやかな風と爽やかな風はそれぞれ木管楽器とハープで、見事に体現されています。
【出演】中田昌樹(指揮者)
【演奏】モーリス・ラヴェル『序奏とアレグロ』 ゾルターン・ジェンジェッシ/フルート、ベーラ・コヴァーチ/クラリネット、エヴァ・マロシュ/ハープ、コダーイ・クァルテット(配信期間:2022年3月12日〜4月11日)
イントロ&エンディング クロード・ドビュッシー『小さな黒人』 演奏/江澤隆行
【提供】笹川日仏財団
フランシス・プーランクがフルートとという、か細い楽器を通して織りなすいろいろな風。 その風は、時には疾風のような速さで吹け抜けるかと思えば、爪先立って跳ね回るような旋風だったり、はたまた包み込むような微風だったり。その度に色彩を変えて見えてくる、軽妙洒脱で変幻自在な風景を楽しめます。
【出演】中田昌樹(指揮者)
【演奏】フランシス・プーランク フルート・ソナタ FP164 - 第1楽章 フルート/フィリップ・ベルノルド、ピアノ/アレクサンドル・タロー(配信期間:2022年3月5日〜4月4日)
イントロ&エンディング クロード・ドビュッシー『小さな黒人』 演奏/江澤隆行
【提供】笹川日仏財団
パリ音楽院の学生時代に作曲した、墨絵のような濃淡だけで端正に表したモノクロームなピアノ曲。それに様々な楽器の特徴的な音色で色彩感のみならず立体感すら生み出す、素晴らしいオーケストレーションをラヴェル自身で施したのは、その10年後のこと。
しかし1911年2月27日、英国マンチェスターで初演された時のガーディアン紙の批評は「素晴らしく美しい(most beautiful)。しかし、短いフレーズの中でのとらえどころのない、ともすれば凡庸で古典的なハーモニーは表現を抑え込み、せっかくの旋律の美しさを幾分か削り取っている。とてもこの作曲家の代表作とは言い難い」と。
将来、ラヴェルの作品の中でも最も愛される一曲になるこの曲の、古風な形式という鎧を纏った簡素な機智をこの批評家は洞察するには至らなかったようです。
ちょうど111年前の出来事。
【出演】中田昌樹(指揮者)
【演奏】モーリス・ラヴェル『亡き王女のためのパヴァーヌ』管弦楽版 指揮/レナード・スラットキン 演奏/フランス国立リヨン管弦楽団(配信期間:2022年2月26日〜3月25日)
ピアノ版 演奏/渡邊智道
イントロ&エンディング クロード・ドビュッシー『小さな黒人』 演奏/江澤隆行
【提供】笹川日仏財団
モーリス・ラヴェル作曲『亡き王女のためのパヴァーヌ』。
逝去した王女の追悼の為の曲だとか、昔スペインの宮廷で小さな王女が踊ったような...とか、とさまざまな憶測が行き交っていますが、ラヴェル自身は 「infante défunte(アンファントゥ・デファントゥ) とte(トゥ)の韻を踏んだだけ」、と。
慎ましさ、謙虚さの中に精緻に音を組み立て、古典的な形式の完璧さの中に閉じ込めた曲をパリ音楽院在学中に書いてしまったわけです。早熟とはちょっと異質なこの稀有な資質は細い線で繋がって、あの『ボレロ』に至ります。
ナビゲーターの中田昌樹さんのレクチャー「フレンチ・クラシックを愉しもう」の第1回が2022年2月19日(土)、第2回が3月12日(土)にアンスティチュ・フランセ九州で行われます。プログラム詳細はこちらから。 https://www.institutfrancais.jp/kyushu/culture/french-classique/
【出演】中田昌樹(指揮者)
【演奏】モーリス・ラヴェル『亡き王女のためのパヴァーヌ』 ピアノ演奏/渡邊智道
イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行
【提供】笹川日仏財団
フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット。木管4本の異なった音色の糸が織りなす特徴的なサウンドは、細い線の交わりながら、楽器の性能の向上とともに、不思議な立体感や浮遊感を創り出していきます。一方、不世出のフルートの名手が、敢えてその楽器の特性を逆手に取るような曲を演奏しています。それもフルートの可能性を熟知してるがゆえのことなのでしょうか。
ナビゲーターの中田昌樹さんのレクチャー「フレンチ・クラシックを愉しもう」の第1回が2022年2月19日(土)、第2回が3月12日(土)にアンスティチュ・フランセ九州で行われます。プログラム詳細はこちらから。 https://www.institutfrancais.jp/kyushu/culture/french-classique/
【出演】中田昌樹(指揮者)
【演奏】ジャック・イベール 木管四重奏『二つの楽章あるいは断章』 演奏/日本経済大学吹奏楽部
アラム・ハチャトゥリアン フルート協奏曲 指揮/中田昌樹 フルート/工藤重典 演奏/札幌フィルハーモニー管弦楽団
イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行
【提供】笹川日仏財団
クラリネットは、十六世紀初頭、バッハの少年時代、ニュルンベルクの楽器製作者ヨハン・クリストフ・デンナーによって発明されたと言われています。 フルートやオーボエに比べると遅いスタートで、オーケストラで本格的に活躍するようになったのは、やっとモーツァルトの時代。それまでの約一世紀、作曲家たちにあまり関心を持たれなかったのは、その機能の未熟さのためだったのでしょうか...。 その後二十世紀に入り、ベーム・システムが導入され、楽器の性能は飛躍的に向上し、作曲家もこぞって、その性能を活かすべく、高度な技術を要する曲を探求していくようになりました。
ナビゲーターの中田昌樹さんのレクチャー「フレンチ・クラシックを愉しもう」の第1回が2022年2月19日(土)アンスティチュ・フランセ九州で行われます。プログラム詳細はこちらから。 https://www.institutfrancais.jp/kyushu/culture/french-classique/
【出演】中田昌樹(指揮者)
【演奏】ジャン=ミッシェル・デファエ『クラリネット四重奏のための6つのオーディション曲』 演奏/日本経済大学吹奏楽部
イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行
【提供】笹川日仏財団
アドルフ・サックスによるサクソフォンの発明と同じ頃、ドイツのフルート奏者でもあったテオバルト・ベームが開発したシステムは「ベーム式」と呼ばれ、フルートのみならずクラリネットやサックスのキーの改良に影響を与えたと言われています。 これによって木管楽器の音質/音量、演奏性能は飛躍的に向上し、同時代の作曲家の作品にも活かされるようになりました。そこで作曲家たちがまず注目したのは、今まで存在していなかった目新しいサクソフォンという楽器。さて、オーケストラにどのように取り込んだのでしょうか...。
【出演】中田昌樹(指揮者)
【演奏】ジョルジュ・ビゼー作曲・『アルルの女』より「メヌエット」「ファランドール」 指揮/佐藤道郎 演奏/倉敷グリーンハーモニー
イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行
【提供】笹川日仏財団
*1月22日(土)6時の開始時に、誤って#26エピソードを配信してしまいました。同日8時30分現在、正しいものに差し替えましたので、すでに聴いてくださった方は恐れ入りますが、再視聴くださいますようお願い申し上げます。ご迷惑おかけして申し訳ありません。
サクソフォン(Saxophone)の発明者として知られているアドルフ・サックス。 1846年にサクソフォンの特許を取得するより前、サクソルン(Saxhorn)と呼ばれる現在のユーフォニウムに近い太管の、バルブやピストンのついた金管楽器の特許を多数申請していた、と言われています。そして、それらの特許申請に多数の訴訟が起こされ、対応に忙殺されていたらというのも興味深いですね! 訴訟を起こした相手とアイデアを共有して共同開発していたらどんな楽器が生まれていたのでしょうか。人の声に近い楽器と言われているサックスの音色を生かした楽曲をお楽しみください。
【出演】中田昌樹(指揮者)
【演奏】ピエール=マックス・デュボワ『サックス四重奏』 演奏/倉敷グリーンハーモニー サクソフォンパート
イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行
【提供】笹川日仏財団
たったふたつの単純の旋律が、音楽的対位法の結び付きを持たないまま、厳格に規則正しく繰り返し刻まれるスネア・ドラムのリズムに乗って、ただひたすらクレッシェンドをしながら進む。まさに、鬼才モーリス・ベジャールがバレエで体現したしたように、そこで蓄積されるエネルギーは求心力を得て上昇し昇華して、饗宴のさなか、やがて崩落。ブラックホールのような黒いひとつの点になるかの如く。
ナビゲーターの中田昌樹さんのレクチャーが2022年1月よりアンスティチュ・フランセ九州で始まります。プログラム詳細はこちらから。 https://www.institutfrancais.jp/kyushu/culture/french-classique/
【出演】中田昌樹(指揮者)
【演奏】モーリス・ラヴェル『ボレロ』 指揮/レナード・スラットキン 演奏/フランス国立リヨン管弦楽団(配信期間:2022年1月15日〜2月14日)
イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行
【提供】笹川日仏財団
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