横浜市営地下鉄10000形 日吉〜センター北.m4a
グリーンラインで録音。グリーンラインはリニアモーター方式でブルーラインより静かです。
ー横浜市営地下鉄10000形ー
車体はオールアルミニウム合金製の無塗装車体とし、全長15.6m・片側3扉構造を持ち、各車両側面戸袋部にグリーンラインを表す緑色のグラデーションカラーフィルムを貼り付けしている(横浜市交通局の発表では「カラーバンド」と呼称)。グリーンラインの開業までに4両編成15本(60両)が製造・投入された。
当初は6両編成での運行を計画していたが、建設費削減の一環として需要の見直しが行われ、4両編成での運行となり、また編成本数も見直された。ただし、将来の輸送力増強が必要な場合に備えて6両編成化を想定しており、車両番号についても中間の3・4号車を欠車としている。
車両の仕様は基本的に各地下鉄局のリニアモーター地下鉄の基本ともなった、社団法人日本地下鉄協会の制定した「リニアメトロ電車新標準仕様」に準拠したものである。車体はリニアモーター式鉄道車両のため、小形地下鉄車両となっている。
高い走行性能を誇り、この車両の最高時速80km/hは、2006年現在鉄輪式リニアモーター車両としては国内最速である。したがって、全ての列車が10000系で運行されているグリーンラインも最高時速でいえば国内最速の鉄輪式リニア路線となっている。
外観および内装デザインは「近未来都市横浜にふさわしいデザイン」をコンセプトに、車両メーカーの提案デザインから交通局内でアンケート調査により、投票多数のものに決定した[1]。前面デザインは横浜市営地下鉄の車両とは一線を画すもので、全体的に黒を基調としたものとなっているが、ブルーラインの1000形より受け継がれている全面の「く」の字型は維持している。グリーンラインの各駅は基本的に島式ホーム構造のために乗務員室は右側配置とし、非常扉は左側配置とされた。前照灯はホームドアのある各駅でも列車の接近が分かりやすいよう、上部配置のHID式のものを採用した。
保安装置にはATCとATOを搭載しており、ワンマン運転に対応している。そのため、各駅にはホームドアを採用している。トランスポンダを用いてホームドアと車両ドアの連動制御を行うほか、車両側でドア操作を行うために乗降確認用画像の無線送信用としてミリ波受信機を搭載している。
走行機器など
本系列の主電動機・制御装置・補助電源装置・空調装置などの電機品は三菱電機が製造を、台車は住友金属工業が担当した。
台車はリニアモーター地下鉄標準台車を使用している。軸箱方式は積層ゴムを用いた自己操舵機構(セルフステアリング機構)を有するボルスタ付き空気バネ台車を使用している(FS568形)。軸距は1,900mm・車輪径は660mmで、基礎ブレーキは1軸1ディスクのディスクブレーキを使用している。
主電動機は車上1次片側式三相リニア誘導電動機(MB-7010-A形・1時間定格135kW出力・定格電圧1,100V・定格電流190A・定格周波数22Hz・ギャップ12mm)が採用されており、各台車に1台(1両に2台)を装架しており、全電動車方式となっている。台車直上の客室床面には点検蓋が設置されている。
制御装置はIGBT素子を使用したVVVFインバータ制御方式(ベクトル制御対応)で、1台のインバータユニットでリニアモーター2台(1両分)を制御するインバータを2セット搭載している(1C2M2群制御)。
補助電源装置はIGBT素子を使用した120kVA出力の静止形インバータ方式を採用している。出力電圧は三相交流200Vと直流100Vとした。集電装置は小形地下鉄用の小形シングルアーム式パンタグラフを両先頭車の運転台寄りに搭載した。
ブレーキ装置は回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキを採用しており、ATO運転時におけるブレーキ応答性を高めるため、台車中継弁を搭載している。リニアモーターの特性から、停止時には逆相ブレーキを使用しながら空気ブレーキを補足するほか、非常ブレーキ時には一部を回生ブレーキが負担する方式である。
保安装置はリニア地下鉄初採用となる高周波連続誘導式による車上演算方式のデジタル方式ATC(HD-ATC yokoHama - Digital -ATC)が採用されている[4]。車両基地内においてもATC運転が行われており、入換信号現示も車内信号で行われる。
ワンマン運転に対応したATO装置が搭載されており、駅の出発から駅間の走行制御、駅停止時の定位置停止制御まで一連の運転操作を行う。ATO運転時における乗り心地の低下を防止する観点から、力行操作・ブレーキ操作とも31段階の多段制御を行っており、駅停車時の定位置停止精度は前後35cm以内と精度は高い[5]。ATC装置とATO装置は一体形で、Mc1車に搭載されている。
各主要機器はYTM装置 (Yokohama Train Manegement system) と称する列車制御管理装置により集中制御・監視されており、これにより乗務員支援、乗客へのサービス、メンテナンス作業の効率化などを図っている。