東京都赤坂で生まれ育ったのに、宮本常一(民俗学者)の生まれ変わりを自認する総務官僚の冨永真之介さんをゲストにお招きし、歩きながら1時間、対談する。
冨永真之介/1993年、東京都赤坂生まれ。総務省職員、慶応大学SFC研究所員。
父は別府市育ち、母は横浜市育ちの上京2世。大学3年の時にゼミの活動で休学して人口約100人の屋久島町の口永良部島(くちえらぶじま)で運送業や家庭教師をしながら何か役に立とうとする。島で「自治」の2文字に取り憑かれ、公務員試験を受け続けるも落ち続ける。卒業後は築地の魚を売る。総務省内定後、アフリカ人の人との向き合い方とテンションに惹かれ、入省までの4ヶ月間をコンゴ民主共和国とルワンダで過ごす。
2018年入省し、結婚して2週間で単身赴任で8月から山口県庁に出向し、市町財政を担当。財政に課題はあるが、地域力がめちゃ強い上関町の祝島(いわいしま)住民と意気投合し、毎週のように通い、帰京前に島の新しい行事「イワイシマ歌謡祭」を開催。お世話になった島の方々や県庁の方々に公民館で大学サークルの友人とアカペラを歌う(島の人たちの素晴らしい出し物の前座)。でも妻の方が島から愛されている。
帰京後、糸島市でフリースクールを営む先輩家族(産の森学舎)に見守られて結婚式。その後東京で仲間たちをたくさん呼んで結婚パーティをした時にはマルシェも併設してお世話になった地域の恵みを販売し、おっきい日本地図をみんなで作る。
霞が関では、良くも悪くも地域に大きな影響をもたらす「地方財政」に強い関心を持ちつつ、自治体のDXの一端や、公共性と効率性の両立を迫られる公立病院改革に携わっている。あと他省庁の同期たちと有志で、どうやったら霞が関がもっとよくなるか議論、勉強したり、河野大臣に僭越ながらお願いしにいったりしている。
東京での暮らしは杉並区の高円寺で、週の半分はテレワークの銭湯ぐらし(小杉湯)。生産地紹介の日替わり風呂に浸かる。家には月2で町田市の友人農家(佐藤農場)が野菜を直接運んでくれて、美味しく噛み締めながら、数年後には官費留学でイギリスかどこかで宮本常一の生まれ変わりとしてちゃんと勉強したいなーと妄想している。
ポケットマルシェ代表の高橋博之が、社会を“生きる“ゲストと対談する「高橋博之の歩くラジオ」。ゲストのみなさんは、農家・漁師、起業家、研究者、行政官、メディア、NPO、学生……と様々な立場から、自分たちの生活する場、自分たちの生きる社会をよりよくしていこうと、熱い想いや強い志をもって働きかけている方々です。
「高橋博之の歩くラジオ」では、あらゆる角度から社会についての議論が交わされ、心に響く言葉が生まれています。自分の“生きる“日々を振り返って、ちょっと立ち止まって考えたり、背中を押してもらったり。このラジオが、そんなきっかけになることを願っています。
「高橋博之の歩くラジオ」はポケマル公式Facebookページ、YouTubeチャンネルでも日々配信中です!