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ラウンドナップWebコンサルティングの中山陽平です。
Webの制作会社やコンサルタント、広告代理店など、自分たちより詳しい相手と話すとき、皆さんはどう接しているでしょうか。専門家だからと、言われたことをそのまま受け入れることもあれば、自分たちの領域に入ってこられるように感じて、壁を作ってしまうこともあると思います。
私がお勧めしたいのは、相手を尊重した上で、皆さんも自分の商売の専門家として、納得するまで話すことです。そのやり取りの中に、成果物を受け取るだけでは得られない価値があります。
Webやデジタルの知識が相手より少ないからといって、気後れする必要はありません。皆さんは、自分たちの会社で何が起きているか、お客さんから何を言われているかを知っています。それは外の専門家が、最初から持っている情報ではないんです。
うちはこう考えているけれど、どうなのか。現場ではこう言われていて、お客さんはこう反応している。あなたの提案と私の考えが違うのは、なぜなのか。そういうことを、遠慮せずに聞いていただきたいと思います。
専門家の意見を受け取るだけでなく、自社の実情と照らし合わせて納得するまで話してください。もちろん、喧嘩をしようという話ではありません。
お互いに、こうすればよいのではないかという仮説を持っている。でも、どちらかが最初から正解だと決まっているわけではありません。違いを確かめながら、もっと良いものを考えていく。その前提を双方が持つことが大切です。
ですから、そもそも相手を尊重できること、この人なら話を聞いてくれそうだと思えることが、パートナーを選ぶ条件になります。
Webサイト制作なら、新しいサイトを運用できるようになること。コンテンツ制作なら、コンテンツが納品されること。仕事としての成果物は、もちろんあります。それをきちんと出すのは、受ける側の当然の責任です。
その上で、皆さんの会社に知識や判断の仕方が残るのは、そこまでに一緒に考えた過程からという部分が大きいと思っています。
例えば、月に三十件の契約を取るという目標があったとします。達成したら評価されるべきですが、そこへ至るまでに試したこと、テストしたこと、人に教わったことも大事ですよね。結果の数字だけでは、その後にも使えるものを全部は捉えられません。
成果を求めながら、そこへ至る対話や試行錯誤も、自社に残すつもりで関わってください。同じ費用を払っていても、その過程をどう使うかで得られるものは変わります。
Webサイトの制作や戦略を考えるときは、事業を棚卸しする機会にもなります。なぜ自社は選ばれているのか。なぜこの品質を保てるのか。競合が真似できない部分は何なのか。普段は立ち止まって考えにくいことを、会社の姿として形にしていけるんですね。
うちでも制作とコンサルティングを一緒に進める中で、気づきがたくさんあったという声をいただきます。反響や見た目だけでなく、こうした機会として使ってほしいと思います。
分からないところを残したまま、なし崩しに進めると、最後に自分たちが納得できていないということになりかねません。それは相手との関係にも影響します。
公開する月や予定が決まっていることは分かります。ただ、できれば、議論して少し時間がかかることも考えたスケジュールで始めてください。過程を大事にするというのは、期限を無視してよいという意味ではなく、話し合う余地を持って進めるということです。
私たちも業界の勉強をして、基本的な共通の言葉を持てるようにしてから臨みます。でも、現場の知識は会社ごとに違います。遠方のお客さんを実際に訪ねて、こうなっていたのかと初めて分かることもあります。
専門家も最初から全部は分からないので、現場の話を出し合う時間が必要なんです。皆さんの質問から、こちらが気づくこともあります。
外部とのやり取りだからこそ、社内では話しにくいことを率直に話せる場合もあるでしょう。自分の考え方の癖や、見逃しやすい点に気づくこともあります。そういう機会を意識して使っていただくといいと思います。
こういう対話ができる相手かどうかは、問い合わせや初回相談の段階から見ておきたいところです。メールでも電話でもビデオ会議でも、質問をするとどんな答えが返ってくるか、こちらの事情を引き出す質問をしてくれるかが分かります。
何でも一度持ち帰るだけではなく、その場でどう考えて返してくれるか。限られた相談時間でも、そうしたやり取りができるかを見てください。
その際、私がお勧めするのは、お願いした場合に実際にプロジェクトを進める人と話したい、と伝えておくことです。
初回相談で相性を見るなら、契約後に自分たちを担当する人との対話を確かめてください。最初の説明が得意な人と、実務を進める人が違う場合があるからです。
相談では納得できたのに、始まってみたらやり取りが違う。それを避けるためにも、担当する人と話すことを条件にしてよいと思います。こちらとしても、自分では十分に力になれそうにない業界や状況はあります。最初から具体的に話してもらえた方が、その点も判断しやすいんですね。
入社したばかりでWeb担当になり、自分の会社のこともまだ分からないので、商売のプロとは思えないという方もいるでしょう。そういう場合は、その担当者だけに任せないでください。
一つは、会社のことが分かり、周りを動かす権限のある人と一緒にやり取りすることです。新人だから能力が足りないという話ではなく、社内を巻き込むことが難しいからです。
もう一つは、周囲が情報を渡し、会社を代表して話せるように支えることです。その体制がこちらにも分かれば、この部署の人に聞いてきてもらえませんか、社内で説明するためにどんな資料が必要ですか、と相談できます。
担当者を一人に決めても、会社の情報や協力まで一人で背負わせないことが大切です。人を簡単に替えられないからこそ、周りが支える形を考えてほしいと思います。
だからといって、経営者が全部出てきて担当すべきだとも思っていません。経営者には経営者の仕事があります。一人の会社や起業直後なら別ですが、会社として適切な人を置き、支えることを考えてください。
これは、私が長くプロセスコンサルテーションを大切にしてきた立場からのお話です。唯一の正解だとは思っていません。ただ、確かにそうだと感じた方は、自社の商売のプロとして、相手と話し尽くす姿勢を持っていただければと思います。
日々の対話の仕方と、支援をいつまで使うかも合わせて考えてみてください。
第144回:外部パートナーとの対話で自社に力を残すでは、任せた仕事に関心を持ち、現場の情報を返して学ぶ関わり方を扱っています。
第549回:Webコンサルティングからの卒業を考えるでは、自社でできるようになることを目指す支援と、外部へ持ち続ける機能を分けて考えています。
これから依頼先を探す方には、Webサイト制作会社の選定ガイドで、問い合わせや比較の段階で見る点をお伝えしています。
こちらのフォームへどうぞ。 https://forms.gle/Lvy4nVauyJ2SRhJM7
株式会社ラウンドナップ(ラウンドナップWebコンサルティング)
代表取締役・コンサルタント 中山陽平
Webサイト:https://roundup-inc.co.jp/
投稿 第560回:Webコンサルティングの価値はプロセスにもある。専門家と納得するまで話すために は 中小企業専門WEBコンサルティング会社・ラウンドナップWebコンサルティング(株式会社ラウンドナップ) に最初に表示されました。
ラウンドナップWebコンサルティングの中山陽平です。今回は、Webやデジタルの仕事で、これからどんなスキルを身につけていけばいいかというお話です。会社に対して価値を提供する場合も、自分で仕事を取っていく場合も、最初から「自分はデザイナーになる」「コンサルタントになる」と職種で自分を規定して学ぶことは、もうやめた方がいいんじゃないかなと思っています。
やりたい仕事から入るのは自然なことです。ただ、自分の領域だけを伸ばしていれば何とかなるという状況ではなくなっています。AIが広がる中で私自身が感じている変化も含めて、収録時点での考えをお伝えします。
私は2001年、2002年ぐらいからこの業界で仕事をしています。昔は、戦略を立てる人がいて、全体をまとめるディレクターがいて、デザインはデザイナーが担当する。場合によってはグラフィックとUIのデザイナーが分かれ、進行管理やコーディングをする人もいて、チームで何かを作る体制が一般的でした。今でも、特に中堅以上の会社さんでは、そうした仕組みを取っているところが多いと思います。
Webの黎明期は、作れるだけで結構な価値がありました。どうしていいか分からない中で、自分の一つの領域ができれば仕事になったわけです。でも今は、同じような仕事をする人がたくさんいます。定石もどんどん出てきています。その中で成果を出したり、他と比較して良いものを作ったりするには、自分の領域だけではなかなか価値を出せません。
例えばデザイナーであれば、前段階のプランニングや心理、お客さんとのファシリテーションにも意識を持っている。後ろ側で実装する人の気持ちにも立てる。そこがないと、実装に余計なコストがかかったり、商品自体の利益率を下げたりすることがあります。
理想を言えば、頭からお尻まで把握できている状態です。正直、現場の実感としては、そうでないとやっていられないかなと思います。ものづくりの前に、お客さんが普段どう営業しているのか、経営会議でどう意思決定しているのか。納品後には、それがどう使われ、どう活用すればお客さんの商品価値が高まるのか。デジタルの領域を中心にしながらも、ビジネスの前後まで見えていないと、なかなか選んでもらえない状況です。
自分を特定の職種に縛ったままスキルアップしようとすると、相当尖っていない限り厳しい。要求される水準が上がる中で、私はそう感じています。
そこにAIが入ってきました。学習コストが高い、現場で使える品質に持っていくまで時間がかかる。そんな理由で周辺領域へ手を出せなかった人も、AIを自分の延長として使うことで、できることを広げています。
私も、もともとプログラムをたくさん書けるわけではありませんでした。でもAIの助けを借りると、自分の業務を効率化する細かいスクリプトやアプリ、データ整理、お客さんからの質問に答える基礎調査などは、自分でできるようになりました。誰かに聞くことが本当に大きく減ったんです。ただ、当時の私の使い方では、責任の問題があるので、お客さんに納品するプログラムを作ることまではしていませんでした。
ワイヤーフレームなども、AIでどんどん出せるようになるだろうと思っています。それが人間とAIの付き合い方としていいのかどうかは、また別の問題です。ただ、現実として、そういうことができる範囲は広がっていくでしょう。
であれば、お客さんや勤め先に対して、Webやデジタルを使って価値を提供する。その目標を立てて、必要なものを自分のスキルセットへ加えていく考え方がいいのではないでしょうか。
例えば「マーケターになりたい」といっても、マーケティングの定義は変わっていきますし、人によってやることも違います。実際には手も動かさなければいけません。ここからここまでがマーケティングの仕事だとは、なかなか決められないんですよね。
自分に名前を付けることより、何を提供できるようになりたいかを考えておけばいいと思います。「自分はデザイナーだ」と強く思うほど、それ以外の領域の優先順位が下がり、興味も持ちづらくなることがあります。でも、自分の仕事に役立つ情報は、専門領域の外にもたくさんあります。
もちろん、スペシャリストとして活躍している方はたくさんいます。ただ、私が見たり会ったりした方の中では、専門以外のことも普通にできる人がほとんどです。例えば広告が得意だという方と話してみると、ほかのこともできるし、理解しているんですよね。
話を聞いて感じるのは、「自分の主戦場はここです」とお客さんに説明するために名乗ってはいるけれど、必要なものは分け隔てなく取り入れてきたということです。その結果、プログラムもできるようになったり、マーケティングもできたり、お客さんへの説明がすごく上手になったりする。もともとの基礎能力が高くて、すごいなと思う方も多いのですが、そうした意識で仕事をすることが、結果としてお客さんへ出せる価値につながっているのだと思います。
仕事を取るには、対外的に自分がどういう存在なのかを名付ける必要があります。私も名刺にはWebコンサルタントと書いています。でも、実際にやっている仕事がコンサルティングだけかといえば、全然違います。「どこかで変えないといけないよね。でも名前がないしな」と悩むこともあります。
対外的な肩書きは必要でも、自分の頭の中ではなるべく垣根を取り払う。私はそうして、いろいろなものを受け入れるようにしています。
AIが入ってきたことで、「それっぽいもの」はさまざまな領域で作りやすくなりました。戦略レポートも、エージェントに投げれば、それらしいものが一気に出てきます。進行管理の一部も、ツールや自動化によって工数が減っていくだろうと思っています。デザインやワイヤーフレーム、Web制作でも、AIを使って形にする動きが出てきています。
では、専門知識がある人はいらなくなるかというと、私はむしろ逆だと思います。インスタントにできたものを、自分の中で消化したり、お客さんへ一時的に見せるプロトタイプとして使ったりする分にはいいでしょう。でも、その先には「なぜそうなったのか」を説明して、納得してもらい、現場を動かす段階があります。
質問を受けて、その場でAIに聞いた答えを返すやり方もあると思います。ただ、収録時点では、それだけで納得して動いてくれる会社さんは、かなり少ないだろうと感じています。
実際の現場では、一見いちばん良い答えが、全体としてうまく進む答えとは限りません。あえてここはいったん引いておき、別のところで成果を出してから、一気に進める。そうした段取りがあるじゃないですか。効率だけでは測りにくい部分ですし、戦略を立てて最後まで進めるプロジェクト全体となると、難しさは増します。
この辺りは、しばらく人間がやらざるを得ないのかなと思っています。人間の仕事として残ってほしいという願望ではなく、楽ができるなら私も楽をしたいんですけれど、現場ではやらざるを得ないだろうという感覚です。
「こういう理由で、この進め方にしています」と、相手が納得できる答えを返せるかどうかは、経験が大きいと思います。営業の経験がある人と、知識としては知っていても実態を想像できない人とでは、営業の方に対して言葉が響く度合いが違います。「自分はこう考えているけれど、現場を想像するとこれは通らないよね」と考えられる提案の方が、お客さんが実際に動き、成果につながりやすいんです。
さまざまな経験があり、引き出しが多く、その場で「ここはこうだな」とつなげられることが、これからの人間の主な役割になるのではないか。私はそう考えています。AIの数学的な仕組みについて詳しく分かっているわけではありませんし、将来を断定するつもりもありません。ただ、複数の領域をまたいで現場の判断につなげる部分は、すぐには代替されず、私たちがきちんと担わなければいけないのだろうと思っています。
だから、広く浅くというよりも、AIも使いながら、ある程度中ぐらいの深さで幅広くスキルを持っておく。そして、自分できちんと体験することです。
ChatGPTに「営業の何が大変なのですか」と聞けば、いろいろ教えてくれるでしょう。でも、現場の空気感までは、それだけでは難しいと思います。これからこの業界に入る方や、スキルアップしたい方に聞かれたら、私は、貢献したいプロセスをまず体験することだと答えると思います。
やっているか、やっていないかの差は大きいですよね。考えるだけでなく、現場へ行って見たり、自分でやってみたりすることで得られるものがあります。実際に体験した人が書くもの、作るものは、そうでない人のものと違う。高いか低いかというより、詳細さや解像感の違いなのだと思います。
AIでレポートを出すと、分量も多く、細かいデータが返ってきて、すごいなと思うことがあります。でも、これを持って提案に行って、ここを突っ込まれたときに、自信と説得力を持って答えられるかと考えると、答えられない内容もたくさん出てきます。そのままではなく、お客さんのところへどう落とし込むかを考え、最終的な提案書や戦略の立案書にして持っていかなければ、厳しいと感じています。
資料を作れたことと、お客さんの現場を動かせることの間には、体験や経験が必要です。体験したことをWebの施策へどう落とし込むかという方法の部分は、AIが補ってくれる範囲も広がるのではないかと思っています。
お客さんに対してそうしたことをする機会がないのであれば、極論、自分自身のセールスやマーケティングで体験していった方がいいと思います。フリーランスとしてこの業界でやっていきたいなら、自分を売り込む。その際、できるだけお客さんと同じようなやり方で学んでいくのが、得られるものが大きいのではないでしょうか。
それはやりたくないという方もいるでしょうし、デジタル業界には営業をあまり得意としない方もいます。でも、私はやった方がいいと思います。
企業の中の方であれば、自分たちの売り物の頭からお尻まで、一通り体験させてもらうのが先ではないでしょうか。ほかの部署の人と知り合って、プロジェクトがうまく進むこともあります。「現場を知ると、逆に動けなくなる」という人もいますが、それは相手の気持ちが分かったということなので、いいことだと思うんです。そのうえで、どう乗り越えるかを考えられます。
体験や経験をもとに、自分のスキルを形作っていく。方法については、AIに聞けばいろいろ教えてくれます。私も、軽く調べたつもりが話題がどんどん展開して、「じゃあこれは、これは」とやり取りするうちに、時間が溶けるようになくなることがあります。でも、ものすごく満足感があるんですよね。そういうパートナーとして、うまく使っていきたいと思っています。
最初から役割で自分を縛るのではなく、貢献したいことを考えて、必要なものを取り入れていく。その中でも、できるだけ自分で経験することが、これからのスキルを作る鍵になると考えています。
こうした話は、企業さんのナレッジのため方や、担当者の方々への研修でもお伝えしています。伴走支援の中でも、ノウハウはどんどん持ち帰ってもらっています。私たちは、出し惜しみをせず、いずれ卒業してもらうためのコンサルティングをしていますので、そんな形で自社の力をつけたい企業さんと、一緒にWebの取り組みを進めていけたらうれしいです。
現場を知りながらWebを使い、試して学ぶ機会を重ねることが、自分たちの仕事を広げる土台になります。
第523回:現場を知る人がWebも使えるように育てる
第337回:試行錯誤を通じて、サイトと担当者を育てる
社内と外部の役割を分けて考える全体像は、Webマーケティングの実行体制もご覧ください。
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株式会社ラウンドナップ(ラウンドナップWebコンサルティング)
代表取締役・コンサルタント 中山陽平
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投稿 第559回:AI時代のWeb担当者へ。「職種で自分を縛る」ことをやめよう は 中小企業専門WEBコンサルティング会社・ラウンドナップWebコンサルティング(株式会社ラウンドナップ) に最初に表示されました。
ラウンドナップWebコンサルティングの中山陽平です。
知名度がゼロの状態から、どうやってネットで認知してもらえばいいでしょうか。新しく事業を始めるときや、別の地域へ出るときなど、こういうご相談をいただきます。
このとき、すぐ広告や集客の方法へ進む前に、考えてほしいことがあります。新しい会社が入ってくることを、お客さんはどう見ているのか。そして、その商品は比較しやすいのか。この二つから見ると、始め方を考えやすくなると思います。
新規参入という言葉は、売る側から見た言い方ですよね。お客さんの側では、知らなかった会社や良いサービスが見つかること自体を、特にプラスともマイナスとも思わない場合もあります。一方で、新しい会社であることが、大きな不安になる商品もあります。
例えば、住宅や車のように高額で、長く使い、アフターサービスも必要なものです。長く続いていること自体が、安心につながりやすい。贈り物でも、自分だけの判断ではなく、相手に渡すものだから、安心できるものを選びたいということがありますよね。
逆に、新しい取り組みや、これまでにない変化を求めているところなら、新しい会社が出てくることを歓迎する場合もあります。つまり、新しいから不利だと一律に決まるわけでもありません。
最初に見るのは、新しい会社から買うことへの、お客さんの抵抗の強さです。そこを考えないまま認知を増やしても、知ったけれど頼むのは不安だ、というところで止まるかもしれません。自分たちが入りたい分野で、どんな受け止め方をされるのかを、出発点として考えてください。
もう一つは、比較検討のしやすさです。この価格で、この性能や内容を得られる、と数字などで比べやすい商品なら、会社の新しさだけで判断されない可能性があります。型番がある商品などは、比較しやすいものの例ですね。
反対に、良さが数字では表しにくいものだと、他社との違いを知ってもらうまでに、別の説明が必要になります。たくさんの商品があり、それぞれが違うことを言っている中で、買い手が何を基準に選べばいいのか分からない。そういう状況へ入っていく難しさもあります。
新しい会社への抵抗が強く、良さも比較しにくい。その組み合わせなら、認知してもらってから買ってもらうまでの難易度は高いと考えた方がいいでしょう。だから無理だということではなく、難しさを知ったうえで始める必要があるということです。
新規参入への抵抗と、商品の比較しやすさを合わせて、必要な進め方を考えます。分かって始めるのと、何となく始めてから気づくのとでは、予算の使い方も、数字の変化の受け止め方も変わってきます。
事業の準備をして、商品もできて、さあ売ろうとなったところで、実はこの条件では難しいと分かる。そこから変えるのは大変ですよね。できれば、最初から、使える予算や人の範囲で、どこなら受け入れられやすいかを考えておきたいところです。
全国のいろいろな商品と比較され、良さを伝えるにも多額の費用が必要で、その予算は出せない。そういう場合は、今の商品をどうにか売る方法だけを探すより、自分たちの力を発揮できる相手や場を探す方がよいと思います。
このお客さんの、この困りごとであれば応えられる。そういうところを見つけてから、商品やサービスの組み合わせ、見せ方を考える。既に始めている事業でも、全部は変えられないとして、どこまでなら見直せるかを考えてみてください。
集客の前に、相手と商品を調整できる余地を残しておくことが大切です。Webのテクニックだけで、どんな商品でも売れるわけではありません。実際の価値以上に見せてしまうと、使った後の感想とのギャップが大きくなり、次も選んでもらいにくくなります。
逆に、求められる商品やサービスがあれば、後から入っても取れる可能性はあります。代理店などの力を借りる場合も、相手の市場に合う商品がある方が、その良さを広げるために動きやすいはずです。
ゼロから始めるときは、最初から売上だけを求めるのではなく、反応を得て、商品やサービスを磨くためにもWebを使ってみてください。どの情報が見られているかを確かめたり、広告の文章を変えて、どちらに反応があるかを見たりする。そうした結果を、次の見せ方や商品へ戻していきます。
その意味で、私は、地域で実際に活動できるところから始める方法もあると思っています。全国向けに一度に売ろうとするより、地元でお客さんとの接点を持ち、反応を聞きながら改善しやすい場合があるからです。
地域の活動へ参加する、タウン誌などで知ってもらう、協賛やコラボレーションを考える。ネットの外にも接点はあります。将来は全国を目指していても、まず地域で商品を磨きながら足場を作る方が合うこともあるわけです。
知名度を増やすことと、お客さんに受け入れられる形を確かめることを、一緒に進めます。私のお客さんには地域の会社が多いので、そういう見方になっている面もありますが、限られた予算で考えるなら、検討していただきたい選択肢です。
一方、無理に大量の営業をして、その場の反響だけを取ろうとすると、選ばなかった人に悪い印象を残すこともあります。これから長く事業を続けるのですから、後から負担になるやり方も避けたいですね。
まず、お客さんが新しい会社をどう見るのか、何を基準に比較するのかを考える。そして、自社の使える力で応えられるところから、反応を得ながら進める。知名度がないと悩んだときは、その前提まで戻って、事業の始め方を見直していただければと思います。
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投稿 第558回:知名度ゼロで売り始める前に、新しい会社への不安と比較のしやすさを見る は 中小企業専門WEBコンサルティング会社・ラウンドナップWebコンサルティング(株式会社ラウンドナップ) に最初に表示されました。
ラウンドナップWebコンサルティングの中山陽平です。
この記事では、AI OverviewやAIモードのような新しい検索体験が広がる中で、これからウェブからどうやってお客さんと出会い、反響につなげていくのかというテーマをお話しします。 「SEOが死ぬかどうか」という議論よりも、顧客理解を起点にウェブ戦略を組み立てることが大事だ、というのが全体のメッセージです。
この記事を読むと、次のようなことが整理できます。
ここ最近、ChatGPTをはじめとしたさまざまなAIツールが一気に身近になりました。 Googleも、Geminiを使った検索のAIモードや、従来型の検索結果にAIが要約を表示するAI Overviewなどを公式に提供しています。
そうなると、当然の疑問として、
といった不安が出てきます。
実際、AIモードによるさまざまな出力によって、いわゆるゼロクリックサーチが増えるということです。 ユーザーは検索結果ページ上のAIによる回答や、そこに表示される情報だけで疑問が解決し、ウェブサイトをクリックしないまま完結してしまうケースが増えていきます。
問題は、そのときにどこにどう露出すべきか、そしてどんな条件で自社サイトに誘導されるのかが、まだはっきり見えていないことです。 検索の仕様だけでなく、AIの新しいモデルの登場なども含めて、全体の「風景」は数週間から1〜2カ月くらいのスパンでどんどん変わっていきます。
このスピード感を考えると、「AIモードでは将来こういう画面になるはずだ」「だから今からこう準備しておけば10年安心」といった、細かい仕様に寄せた中長期の計画を立てるのはかなり難しい状況です。 ですから、どのような形になっても価値のあることをやるという前提で考えておく方が現実的です。
では、これからSEOをどう捉えればよいのでしょうか。 最初にはっきりさせておきたいのは、よくある 「SEOが死ぬのか、まだ通用するのか」という議論は、本質ではないということです。
なぜかというと、「SEO」という言葉自体が、人によって意味するところがバラバラだからです。 その曖昧なラベルを前提に「SEO対策として何をしようか」と考え始めてしまうと、スタート地点からズレてしまうんですよね。
20年、25年前くらいのSEOは、今と比べるとかなりテクニカル寄りでした。 当時は、いわば検索エンジンハックのような話題が中心でした。
たとえば、
といった、検索エンジンの仕様を前提にしたノウハウがよく語られていました。 「検索エンジン最適化」という字面のとおり、検索エンジンのためにサイトを調整するテクニックとしてSEOが扱われていた時期があった、というイメージです。
当然ですが、Googleとしては、テクニックだけで検索結果をコントロールされるのは好ましくありません。 そのため、
というメッセージを発信しながら、アルゴリズムも少しずつ変えてきました。 内部的には、テクニカルな要因だけでなく、ユーザー行動や満足度をより重視する方向に進んできたと考えられます。
この流れの中で、「SEO」という言葉の意味は人によってバラバラになり、 「テクニックの名前」としてのSEOと、「ユーザー向けの情報設計」を含む広い意味でのSEOが混在するようになりました。
だからこそ、「SEO対策として何をやるか」から考える発想自体をいったん手放すことをおすすめしています。
では代わりに、どう考えればよいでしょうか。 ポイントはシンプルで、「SEO」という言葉をいったん忘れることです。
そのうえで、
といった問いからスタートします。 この順番で考えていくと、自然と施策の方向性が見えてきます。
こうした視点で見ていくと、「検索エンジン」というチャネルだけにこだわる必要はなくなります。 むしろ、
といった、さまざまなチャネルが候補に上がってきます。
共通しているのは、「お客さんが何かを探す」という行動です。 そのときに、
待ち構えていれば、自分たちを選んでもらえるのか。 この観点で考えた結果、たまたま従来型のSEO施策になることもあれば、まったく別の施策になることもあります。
実際の現場でも、このギャップをよく感じます。 無料相談や社内外のセミナーなどで、
「SEOとして今から新規参入したいのですが、何をしたらいいですか」
というご質問をいただくことがあります。 そのときにまずお伝えするのは、 「SEOとして」考えるのをやめてみましょうということです。
代わりに、
といった流れを整理していきます。 そうすると自然に、
「それなら、こういう場所で、こういう形で露出できていればよいよね」
という答えが見えてきます。
昔であれば、
といった感覚で、検索順位そのものに価値がありました。
今であれば、もう少し違う考え方になります。 たとえば、
「ユーザーがディープリサーチを始めたとき、そのテーマに関する情報源のひとつとして、自社のコンテンツがきちんと出てきた方がよい」
といったイメージです。 そこから逆算して、「では何をしておくべきか」を決めていきます。
そもそもビジネスというのは、本来こうした流れで動いているはずです。 決まりきった定石があるわけではなく、
を地道にリサーチして把握し、それに合わせてさまざまな施策を打っていく。 これがビジネスの基本です。
そう考えると、ここ20年ほどの「テクニカルな部分をいじると、比較的簡単に反響が取りやすい時代」は、ビジネスの長い歴史の中ではかなり特殊な時期だったとも言えます。
今は、その特殊な時期が終わりつつあり、原点に戻って、お客さんのことをきちんと見ながら施策を考える段階に来ているととらえた方がしっくりきます。
ここでいったん、「手段に頼ってお客さんを取ってきた会社」の話もしておきます。 かなりベタな話なのですが、SEO的なテクニックの巧みさだけでうまく露出できていた会社は、すでにかなり厳しくなっているケースが多いと感じます。
Googleの検索順位が下がってしまい、他にうまい手が打てず、 別の「儲かりそうなサービス」に手を伸ばしていく、といった動きも見受けられます。
テクニックだけに頼って集客している会社は、この先かなり苦しくなる可能性が高いというのは、リアルの世界でも変わらない感覚です。
もし、
「顧客理解などをきちんとやらないまま、ここまで走ってきてしまったな」
という感覚が少しでもあるなら、いまはしっかり見直しておいた方が良いタイミングです。 AIモードやAI Overviewのような大きな変化が起きている今こそ、顧客理解を棚卸しするチャンスだととらえた方が、後々のリスクを減らせます。
実際に手を動かす前に、まずやるべきなのは、「何をやるか(What)」までをきちんと考えることです。
たとえば、
といったレベルの話です。 この段階では、まだ「SEOかどうか」「広告かどうか」といった手段には踏み込みません。
そのうえで、「どうやるか(How)」を考えます。 ここで初めて、
といった手段の話になってきます。
この「What」と「How」を分けて考えるだけでも、テクニック先行で迷子になるリスクはかなり下げられます。
「何をやるか」という部分は、専門家の意見が役立つ場面も多いので、 ここは外部のコンサルタントなどに相談してみるのもひとつの選択肢です。
最後にもう一段、整理しておきたいのが、Why → What → How という順番です。 大きな流れとしては、次のように考えます。
この順番が逆になってしまい、最初から
「SEOのテクニックで何かできないか」
と考え始めると、どうしても手段ありきの発想になってしまうんですよね。
ここまで聞くと、「テクニックを否定しているのかな」と感じるかもしれませんが、そういうことではありません。
たとえば、
といったところには、当然ながら多くのテクニックがあります。 私自身、コンサルティングの現場ではそうしたノウハウを使いながら、落としどころを一緒に探しています。
ただ、従来のSEO業界はテクニック先行で考えてしまいがちでした。 これからは、
という順番で考えていかないと、AIモードやAI Overviewのような大きな変化の波に、なかなかついていけなくなります。
ここまで、少し駆け足でお話ししてきましたが、 「SEOが死ぬかどうか」というラベルの議論から一歩離れて、顧客理解を起点にウェブ戦略を組み立て直すきっかけになればうれしいです。
この記事の内容と関連が深い、公式ドキュメントやヘルプページをまとめました。
※すべて Google 公式の情報源です。
こちらのフォームへどうぞ。
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代表取締役・コンサルタント 中山陽平
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投稿 第555回: 顧客理解から始めるウェブ戦略、AI Overview時代の検索との付き合い方 は 中小企業専門WEBコンサルティング会社・ラウンドナップWebコンサルティング(株式会社ラウンドナップ) に最初に表示されました。
ラウンドナップWebコンサルティングの中山陽平です。
このページでは、WordPressサイトを「作ったまま放置」してしまうことのリスクと、その対策、そして代替案としての Wix という選択肢についてお話しします。内容を先にざっくりまとめると、次のようになります。
ここから先は、ポッドキャストでお話しした内容をベースに、できるだけそのままの温度感で整理しながら、順番を入れ替えつつ読みやすい形にしていきます。
「とりあえずWordPressで作ってもらったけれど、その後ほとんど触れていない」「メンテナンスって聞くけれど、正直あまり分からないまま放置している」 そんな状態になっているサイトは、実はかなり多いです。
問い合わせをいただいてサイトの中を見てみると、
といった状態で止まっているケースは、決して珍しくありません。
この記事では、そのような「なんとなく不安だけれど、何をどう考えればよいか分からない」というモヤモヤを、リスクと対策、代替案という3つの切り口で整理していきます。
まず前提として、私はWordPressはきちんと運用されていれば本当に素晴らしいソフトウェアだと思っています。 実際、うちで制作・納品しているサイトのうち、感覚的には7〜8割がWordPressベースです。
WordPressが選ばれる大きな理由は、だいたい次のようなところです。
こういった背景もあって、「コストを抑えたい」「自分たちで更新したい」という相談をいただいたときに、WordPressを選ばれることはとても多いですし、私自身も条件が合えば積極的に提案しています。
一方で、便利さの裏には必ず注意点があります。WordPressの場合、その一番大きなポイントが、 作って終わりではなく、日々のメンテナンスが前提になっているということです。
ここがあいまいなまま、
という理由だけでWordPressを選んでしまうと、あとからセキュリティリスクと運用コストの両面で「こんなはずでは」となりやすいところがあります。
「WordPressは脆弱性が多い」「セキュリティが心配」という話を、漠然と耳にされたことがあるかもしれません。 ただ、どれくらいの頻度で問題が見つかっているのかまでは、あまりイメージしづらいですよね。
WordPress向けのセキュリティプラグインとして有名な Wordfence(ワードフェンス) は、運営会社が週次で 「Weekly WordPress Vulnerability Report」 というレポートを出しています。 そこでは、ある週だけでも100件を超える脆弱性が報告されていることがあります。
その中には、
が混ざっていて、重大〜重要クラスのものだけでもざっくり4分の1程度を占める週もあります。
さらにポイントなのは、
ということです。 つまり、毎日きちんとアップデートしていたとしても、ある程度の期間は脆弱な状態にさらされてしまう可能性があるということになります。
これはWordPressに限らず、サーバーにインストールして使うあらゆるソフトウェアに共通する話ではありますが、それだけ「放置してよいものではない」ということだけは、ぜひ押さえておいてもらえればと思います。
具体的な専門用語は覚える必要はありませんが、どんなことが起き得るのかをイメージしやすくするために、代表的なものを5つだけ挙げておきます。
こうした攻撃は、サイトの中だけで完結するものではありません。 皆さん自身のサイトだけでなく、そのサイトにアクセスしてくれたお客さま側にも被害を与えてしまう可能性があるということを、まずは知っておいてもらえれば十分です。
実際の現場でよく見かけるのは、次のようなパターンです。
ここまで来ると、単に「自分たちのサイトが止まって困る」という話では済まず、お客さまや取引先に迷惑をかけるレベルの問題になります。
実際、うちにも年に何件か、「何かおかしい」「変な表示が出る」といったご相談が入りますが、発生後の対応はかなり大変です。 復旧作業に時間も費用もかかりますし、完全に元どおりに戻せないケースもあります。
その意味でも、「何か起こってから考える」のではなく、「起こる前にどこまで備えるか」を決めておくことが大事だと感じています。
WordPress本体もプラグインも、開発元は継続的にアップデートを提供してくれています。 そのため、基本的なスタンスとしては、
という運用が理想です。
ただ現実には、皆さんご自身でそこまで細かく見るのはなかなか難しいと思います。 更新ボタンを押すだけでは済まず、テーマや他のプラグインとの相性チェックなども必要になることがあります。
もう一つ大事なのがプラグインの扱いです。 便利な無料プラグインはたくさんありますが、その中には
も少なくありません。
そのため、よく言われるように、
といった方針を取るのが現実的です。
ここも、単に「無料だから助かる」で終わらせず、「このプラグインは今後もちゃんと面倒を見てもらえそうか」という視点を持っておくと、トラブルをだいぶ減らせます。
WordPressは「無料で使える」というイメージが強いのですが、実際に運用していくには、次のようなコストが発生します。
レンタルサーバーの料金は規模や性能によってかなり幅がありますが、
といったゾーンに収まることが多い印象です。
ここが見落とされがちな部分です。 制作とセットで「運用・保守」を解説している会社もあれば、「保守だけの契約は受けていない」という会社もあります。
感覚的には、
といったところです。
単体の保守が高くなりやすい理由はシンプルで、
という意味で、人件費や工数がそれなりにかかるからです。
もう一つ、あまり意識されていないのがPHPのバージョンアップです。 PHPはWordPressを動かすためのサーバー側のプログラミング言語で、数年おきに大きなバージョンアップが行われます。
そのタイミングでは、
といった作業が必要になります。
規模によってかなり変わりますが、一般的なサイトでも、10万円台〜20万円台程度の費用感になることが多く、 もっと大規模なサイトであれば、そこからさらに一桁上がる可能性もあります。
こういった追加コストをトータルで見てみると、
つもりが、年間トータルでは思ったよりも費用がかかっていたということになりがちです。
ここまで読むと、「WordPressは大変そうだし、やめた方が良いのでは」と感じられたかもしれません。 ただ私の考えは逆で、「自分たちでちゃんと運用できるなら、WordPressベースのサイトはどんどん作るべき」だと思っています。
理由はシンプルで、自分たちでページを編集・追加できることは、これからの時代ほぼ必須だからです。
例えば、
こういったことを、すべて制作会社に依頼して、そのたびに数万円かかっていたとしたら、1か月で簡単に2桁〜3桁のコストになってしまうんですよね。
一方で、自分たちでログインして編集できる仕組みがあれば、自社の人件費は別として、お金という意味ではほぼゼロに近いコストで回していけます。
私は、現場での生産活動と、情報発信・販売の現場をできるだけ近づけていくことが大事だと考えています。 そういう意味でも、
というのは、やはり外せないポイントだと思います。
ここまでの話を踏まえると、
といったことを含めて、「自分たちで守っていく覚悟が持てるかどうか」が、一つの判断基準になります。
その覚悟と体制を整えられるのであれば、WordPressは今でも第一選択肢で良いと私は考えています。
「中身を聞いてみると、自分たちだけでメンテナンスするのは正直厳しそうだ」 そう感じた場合は、月額の保守費を払って外部に任せるという選択肢があります。
費用は会社によってかなり違いますが、
といったケースが多い印象です。
大事なのは、「初期費用だけで比較しない」ことです。 WordPressを選ぶ時点で、ある程度の保守費を事前に見込んでおくことが、後悔を減らすポイントになります。
一方で、「そこまで考えるのは正直しんどい。自分たちの本業に集中したい」という判断も、経営上は十分ありだと思います。
その場合に、いきなり昔ながらの静的HTMLサイトに戻るのは、個人的にはあまりおすすめしません。 自分たちで更新するハードルが上がりすぎて、結局「また放置サイト」になってしまうからです。
そこで出てくるのが、Wixのような、サーバー込み・保守込みのオンラインサービスという選択肢です。
ここからは、WordPressの代わりに検討できるサービスとしてのWixについてお話しします。
2025年3月にポッドキャストを収録している時点で、セキュリティ面やシステム面の不安が大きい会社に対して、「WordPress以外ならまずはここを検討してみては」と思っているのがWixです。
他にも似たようなサービスはありますが、サービス内容が変わる可能性もあり、具体的に「ここはやめた方がいい」といった話はこの回ではしません。 その中で、現時点でバランスが良いと感じているのがWixという位置づけです。
実際に毎月のようにWixのサイトを構築していて、「ここは良いな」と感じているポイントを挙げると、だいたい次のようなところです。
特に大きいのがサポートとバージョンアップの部分です。
WordPressの世界では、分からないことがあっても「どこに聞けばいいのか分からない」「聞ける人がいない」という理由で、結果として放置されてしまうケースが少なくありません。
Wixの場合は、
という形なので、「自分たちで守らないといけない部分」がかなり少ないのが特徴です。
もちろん、Wixにも注意点があります。
このあたりを踏まえると、
といった棲み分けになることが多いかなと感じています。
Wixの有料プランも細かく見るといろいろありますが、個人や小規模のビジネス用途であれば、月額数千円台前半のプランで十分なことが多いです。 プラン内容や料金は随時変わる可能性がありますので、詳しくは公式の料金ページを確認してください。
Wix ご利用料金 | Wix プレミアムプラン
実際の現場的には、
という形にするのが、システム面・セキュリティ面の不安が強い場合には現実的かなと感じています。
ちなみに、この話をポッドキャストで収録しているとき、途中で地元の防災無線が入ってきて話が一瞬飛びました。 そのくらい、現場の生活感そのままの感覚でお話ししているテーマだということも、少しだけ伝わればうれしいです。
うちの会社では、WordPressでサイトを制作した場合、
といった形で、「守る」部分もセットにしたコンサルティング契約にしているケースが多いです。
また、「今のサイトの状態がそもそも危ないのかどうか分からない」という相談に対しては、
といった形でお手伝いしています。 お問い合わせフォームからは、匿名に近い形でご相談いただいても構いません。
もちろん完全に無料というわけにはいきませんが、できるだけ負担にならない形を一緒に考えていくというスタンスでやっています。
最後に、もう一度ポイントを整理します。
何か事故が起きてから慌てて調べるのではなく、起きる前にどういう方向性で守るのかを決めておくだけでも、かなり安心感は違ってきます。
ラウンドナップWebコンサルティングでは、こうしたWordPressやWixを含めたウェブ活用全体の相談を日々お受けしています。 「うちのサイト、このままで大丈夫かな」と少しでも不安があれば、何か起きる前に、一度状況だけでも確認してみることをおすすめします。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
WordPress本体やプラグインを長期間アップデートしないまま放置すると、既に知られている脆弱性がそのまま残り続けます。 その結果、
といったことが起きる可能性があります。 サイトだけでなく、お客さま側にも被害が及ぶリスクがある点が重要です。
理想を言えば、1日に1回程度はWordPress本体とプラグインの更新状況を確認し、可能なものはその都度アップデートするのがベストです。 実際の現場上そこまで難しい場合でも、
といった運用を心がけるだけでも、リスクはかなり下げられます。
サーバー費用とは別に、WordPressの保守としては、
といったイメージになります(サイトの規模や内容によって大きく変わります)。 「初期費用はいくらか」だけでなく、こうしたランニングコストも含めて比較検討するのがおすすめです。
Wixは、サーバーもソフトウェアも含めたオンラインサービスです。 WordPressのように自分で本体やプラグインをアップデートする必要はなく、Wix側がインフラやソフトウェアの更新・保守を行う前提になっています。
そのため、運用者側が意識すべきなのは、
が中心になり、「サーバーのセキュリティパッチを当てる」といった作業からは解放される形になります。
まずは、自分のサイトが何で動いているのかを把握するところから始めるのがおすすめです。 制作会社や管理をお願いしている会社が分かっていれば、そこに「WordPressで構築されていますか」と聞いてみるのが一番早い方法です。
分からない場合は、
といった形でも判断できます。 いずれにしても、「正体が分からないまま放置する」のが一番危ない状態なので、まずは現状把握から進めてみてください。
続きはPodcastをご覧下さい。
こちらのフォームへどうぞ。
株式会社ラウンドナップ(ラウンドナップWebコンサルティング)
代表取締役・コンサルタント 中山陽平
Webサイト:https://roundup-inc.co.jp/
投稿 第554回:放置されるWordPress運用に潜むリスクと対策、代替案としてのWixという選択肢 は 中小企業専門WEBコンサルティング会社・ラウンドナップWebコンサルティング(株式会社ラウンドナップ) に最初に表示されました。
ラウンドナップWebコンサルティングの中山陽平です。
このページでは、AIサーチやゼロクリックサーチが当たり前になっていく中で、ウェブサイトへのアクセスだけに頼らず、「ブランド名 × ポジティブな言葉」で選ばれるために、何をしておくべきかをお伝えします。
特別なテクニックではなく、日々の活動と情報発信の積み重ねで、「定性的にも選ばれる会社」になるための視点を整理していきます。
ここ数年で、Google検索にしても、ChatGPT・Claude・DeepSeekのようなAIツールにしても、「AIに聞いて調べる」という行動が当たり前になってきました。今の流れが続けば、こうしたAIサーチは検索のメインストリームになっていくでしょう。
同時に、検索結果のページだけで答えが完結してしまい、ユーザーがわざわざサイトまで来ないゼロクリックサーチも、これからさらに増えていくでしょう。そうなると、
が、自社サイトではなく、AIサーチや検索結果の要約・レビューなどで決まってしまう場面が増えていきます。
今までも、Googleは自然な文章での検索をかなり前からサポートしていましたが、多くの人は習慣的に、まだ「単語検索」をしていることが多いですよね。いわゆるインターネットがまだ不便だった時代の名残りのようなものです。
ただ、ChatGPTのようなチャット形式のAIに慣れてくると、会話調・自然文で検索する人が明らかに増えていくでしょう。
例えば、旅行先を考えるとき、最初から
のように、条件がカッチリ決まっていることはあまりありません。実際には、
といった、ぼんやりしたイメージからスタートすることが多いはずです。
今までの検索エンジンでは、「いい感じ 温泉」「静かな 温泉」といったキーワードを入れても、人によって違う「いい感じ」がなかなか拾えないという問題がありました。
ところがAIは、
といった形で、やり取りを重ねながら、ユーザーの「いい感じ」を、
といった検索しやすい言葉に落とし込んでいけるようになっています。
つまり、これからは「静か」「安心」「親切」「初めてでも分かりやすい」といった、定性的で曖昧な言葉を入り口にした検索が、どんどん増えていくでしょう。
こうした未来を考えると、自社のブランド名や会社名が、大規模言語モデル(LLM)の中でどんな言葉とセットで扱われているかが、今まで以上に重要になります。
ユーザーがAIに対して、
「株式会社〇〇って実際どうなの?」
と聞いたときに、
といった言葉と結びついているのか、
といった言葉と結びついているのかでは、結果はまったく変わってきます。
今でも、SNSでは過去の投稿が掘り返されて、
などが取り上げられ、その結果、キャンセルカルチャー的に強く批判されるケースが増えています。
昔のインタビュー記事や発言を持ち出されて、
と叩かれてしまうわけですね。
この流れは、SNSだけの話ではなく、検索やAIサーチの世界にも広がっていくでしょう。
自社名で検索されたときに、もし
といった検索候補やコンテンツが目立つようになってしまうと、
から早い段階で候補から外されてしまう可能性が高くなります。
今後のSEOでは、
のうち、特に後者、つまり「ブランドワードSEO」の重要度が、さらに上がっていくでしょう。
最初のステップとしてできることは、とてもシンプルです。
などで検索をしてみて、
を確認することです。
ある程度の規模の会社であれば、「評判」「ブラック」といった検索は一定数ありますから、サジェストに出てくること自体は珍しくありません。そこだけで一喜一憂する必要はありませんが、どんな文脈で名前が出ているかは、必ず押さえておきたいところです。
検索結果の中にネガティブな情報が見つかった場合、いくつかパターンがあります。
をきちんと説明し、誤解を減らしていく情報発信が必要になります。
いずれにしても、
を見極めながら、一つひとつ対応していくことが重要です。
ネガティブな情報への対応と同時に、ポジティブな情報を増やす活動も欠かせません。
などを通じて、第三者のサイトに自社の取り組みが載るようにしていくことは、今後どんどん重要になっていくでしょう。
さらに、自社サイトでのコンテンツとしては、
といった定番のコンテンツでも、
を具体的な言葉で書いていくことで、ポジティブなワードとブランド名の結びつきを少しずつ強めていくことができます。
よく、自社の強みとして
といった言葉を挙げることがあると思います。ただ、これだけだとかなりボヤっとしているんですよね。
例えば、「親切」をもう一歩具体化してみると、
といった、具体的な場面が出てきます。
こうした具体的な言葉とともに、自社の事例やお客様の声がネット上に増えていくと、検索エンジンやAIも、
「この会社にとっての『親切』は、こういう文脈なんだな」
と、より深く理解しやすくなります。
単に「親切」といった言葉を繰り返すだけでは、検索エンジン側も「この会社は親切らしい」とは判断しません。いろいろな文脈・いろいろな具体例とセットになっていることが大事です。
この観点で見ると、地域密着型の企業や、特定の地域を主な商圏としている会社は強みがあります。地域での活動がしやすく、その結果が第三者サイトやニュース、ブログなどに載る機会も作りやすいからです。
一方で、
のような会社は、ただただ安いだけで勝ち続けるのは、現実的にはごく一部に限られます。そうではない会社が、自分たちの価値を伝えていくためには、むしろこういったポジティブなコンテンツづくりに積極的に取り組んでいく必要があるでしょう。
ここまで話してくると、
「なるほど、じゃあポジティブな記事やPRをたくさん出せばいいんだな」
と受け取られてしまうかもしれませんが、そこは大きな落とし穴があります。
仮に、ポジティブな情報を一時的に増やすことができて、
状態を作れたとしても、実際に体験した内容がそれに伴っていなければ、すぐにバレます。
多くの人は、
という期待ハズレを、とても嫌います。時間を無駄にしたと感じますし、期待した分だけガッカリも大きくなります。
その結果、
という流れになりがちです。
また、ネガティブな情報に対して、
と、かえって注目を集めてしまうことがあります。これは、情報を消そうとすればするほど広まってしまうという現象で、「ストライサンド効果」と呼ばれます。
実態が伴っていない評判づくりは、
によって、結局は大きなダメージになりやすいのです。
だからこそ、
が前提になります。
自社名での検索結果を、毎回手動でチェックするのは正直大変です。
などを使って、継続的にネット上での言及をチェックする仕組みを持っておくと楽になります。
出てきた良くない情報に対しては、
をケースバイケースで判断しながら、少しずつ改善していきましょう。
ここまで見てきたように、これからのブランド戦略・ブランドSEOでは、
という発想ではなく、
という順番が、ますます重要になっていきます。
残念ながら、
というほど、世の中は親切ではありません。良い取り組みをしていても、意識的に発信していかなければ、なかなか知られないのが現実です。
ショートカットのようなものは基本的にありません。
を目指していく必要があります。
今回の内容について、
といったご質問があれば、ラウンドナップWebコンサルティングのウェブサイトにあるお問い合わせフォームから、いつでも送ってください。
また、こういったご質問にオンラインで無制限にお答えするコンサルティングサービスなども提供しています。詳しくは、ラウンドナップWebコンサルティングのWebサイトから、サービス一覧をご覧いただければと思います。
一つひとつの取り組みは地味かもしれませんが、AIサーチ時代に「選ばれる会社」になるための大事な土台になります。ぜひ、できるところからでも始めてみてください。
0:00 はじめに
続きはPodcastをご覧下さい。
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株式会社ラウンドナップ(ラウンドナップWebコンサルティング)
代表取締役・コンサルタント 中山陽平
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投稿 第553回:AI+LLM時代の中小企業のブランディング・ブランドサーチで重要なこと は 中小企業専門WEBコンサルティング会社・ラウンドナップWebコンサルティング(株式会社ラウンドナップ) に最初に表示されました。
ラウンドナップWebコンサルティングの中山陽平です。今回は、検索が人間ではなくAIやAIエージェントが主体になっていく中で、「AIに選ばれる会社」になるために、今なにを優先して整えておくべきかを、具体的に整理しました。
例えば…
大枠で話をまとめると、
AIに選ばれるために中小企業が今押さえておくべきポイントは、次の2つです。
AIの話というと「ハルシネーション(嘘をつく問題)」「学習データの著作権」「データの「かたより」によるバイアス」など、SNSなどでも多く議論されている話題はたくさんあります。
ここでは、ビジネス前提でまずは、デジタルマーケティング/ウェブマーケティングの現場で何が変わるのかと言う観点で考えていきましょう。
結論として、まず押さえておきたいのは次の2つです。
まず外から見て分かりやすい変化は、自社サイトに来る「生の人間」が全体として減っていく流れです。
AI Overview(AIO)を含め、生成AIを組み込んだ検索が広がると、ユーザーは
ようになっていきます。後述する、ゼロクリックサーチという機能的な次元だけではなく、購買行動という心理的な次元で、比較検討を人間の行う活動と見なさなくなる。レジで小銭を数えるのではなく、ざっくり小銭投入口に投げ込むのが「当たり前」になる。
この結果、
という行動は、今より確実に減るでしょう。なぜなら、圧倒的に客観的な情報量が少ないからです。
アクセス解析の数字でいうと、
といった指標は、少しずつ落ちていく可能性が高いです。実際に既にそのような傾向になっているサイトがほとんどでしょう。その代わりに、
というデータの形が増えていくでしょう。いわゆるバタフライサーキットのパルス消費状態ですね。
では、Webマーケティング、特にSEOの現場を支えてきた検索クエリのデータはどうでしょうか。GoogleがAI Overview(AIO)周りで、今のサーチコンソールのような検索クエリに関するデータをどこまで出してくれるかは、現時点では分かりません。プライバシー尊重の流れの中では、これが大きく我々に開示されるようになることは考えづらいですね。
そして
という前提を考えると、今まで以上に細かいクエリ情報は取りづらくなるでしょう。
現状のサーチコンソールでも、条件を細かく絞り込んでいくと、
ことがあります。これは、絞り込みを進めると特定のユーザーの行動に近づいてしまうため、その部分のデータを表示しない仕様になっているからです。
AI検索の場合は、今よりさらにその傾向が強まるでしょう。つまり、数字だけを追いかけるアクセス解析では、手がかりが今よりも減るという前提に立った方が現実的です。
こうした流れは、いわゆるゼロクリックサーチという言葉でも表現できます。
ゼロクリックサーチとは、
のことです。
Googleに限らず、ChatGPTやClaude、PerplexityのようなAIツールでも、
という使い方が主流になっています。
実際に、私が見ているクライアントさんのデータでも、
というパターンが増えています。情報探索はAIの画面で済ませて、「申し込み先を決めてからサイトに来る」という動きに変わってきているわけです。
ここまで聞くと、
「じゃあ、もうWebサイトはいらないのか」
という気持ちになるかもしれませんが、そうではありません。
別の回でもお話ししましたが、GoogleはWebサイトの情報を重要なデータ元として扱います。これは今後も変わらないでしょう。
実際、海外のGoogleマップでは、店舗ページのFAQがなくなり、AIチャットに置き換わった例があります。そのとき、AIチャットの情報源として優先されたのは、
で、それでも足りないときだけ、外部の第三者データが参照される仕様になっていました。
これと同じように、今後も検索エンジン側から見た「公式の情報源」として、Webサイトは重要な存在であり続けます。ただし、役割は変わります。
これからのWebサイトは、
というよりは、
といった情報を、きちんとデータベースとして公開している場所であることが求められます。
AI や AI エージェントは、すみからすみまで効率よく情報を拾っていきます。彼らが必要とするのは、主観的な情報やセールスのために誤魔化した、大きく見せようとしたような情報ではなく、客観的で比較できる確固たる情報です。
あなたのサイトは一次情報の場所として非常に重要な場所ではありますが、そこに情報がなければ他のサイトに行き、不確かな情報や自分たちにとって不利な情報を持ってくるかもしれません。
もう一つ、内面的な変化として大きいのが、検索が極端にパーソナライズされることです。
これまでの検索は、どちらかというと機械の性能に合わせて、
のような短いキーワードで行うことが多かったと思います。
しかし、チャット形式のAIに慣れてくると、
といった自分の状況を含んだ長い文章で質問する人が増えていきます。
例えば、
「今こういう規模の会社で、マーケティング担当を1人でやっていて、 予算はこのくらい、ただ人手が足りないのでそこはツールで補いたい。 こういう条件のときに、どんなツールを選ぶべきか。」
といった具合です。
このときユーザーは、
のような検索をしなくなります。AI側が、条件に合う選択肢を自動で比較してくれるからです。
この流れは、
などにとって、かなり厳しいものになります。もし各社が自社の情報をしっかり発信するようになれば、ユーザーはAI経由で直接それらの情報を見に行くようになるので、真ん中でまとめているサイトの価値は相対的に下がっていきます。
ただ誤解を恐れず言えば、比較サイトや一括見積もりサイトというのは、実際には中間マージンをとっているという存在であることが多く、そもそも企業がきちんと情報を出し、それをコストなく比較検討してくれるツールがあれば、そちらが使われる方が無駄のない経済活動の実現という観点では喜ばしいことだと思います。
なのでそういった流れになってくれればとは思いますが、余談ですが、ああいったところの手数料って本当に高いですからね。
さておき、そういう社会になった時に事業会社がきちんと恩恵を得るために必要なアクションがあります。それは
を、自社側でしっかり言語化し、コンテンツとして出しておくことです。
裏側で動いているのは、Googleにしても、ChatGPTにしても、ClaudeやAnthropicのモデルにしても、LLM(大規模言語モデル)です。
このLLMの世界の中で、
が決まっていきます。
ここで、Webサイト上の情報が
のようにぼんやりしていると、どの条件のときにその会社を出せばよいかが分かりづらい状態になります。
逆に、
というところまで書かれていれば、AI側も、
「この条件なら、この会社を候補に入れておこう」
と判断しやすくなります。
つまり、これからのコンテンツは、
必要がある、ということです。
パーソナライズは、「条件」だけではありません。
マルチモーダルという言葉があります。これは、
のことです。
人によっては、
といった好みがあります。検索クエリ(質問文)自体が、
といった希望を含んだものになっていくでしょう。
そうすると、企業側も、
など、同じテーマを複数の形で出せるようになっているかどうかが、徐々に効いてきます。
重要なのは、これらを、
ことです。
AIの話題では、
などがよく取り上げられます。
もちろん重要な論点ではありますが、実際のところ、多くの一般ユーザーは
ということをなんとなく知りつつも、そこまで深く気にせずに便利に使っているのが現状です。
むしろ、いま企業側として意識しておいた方がよいのは、
という構造の変化です。
ほとんどのLLM、対話型AIサービスにおいては、最新情報を取得してくる、いわゆるグラウンディングする機能が備わっています。むしろそれを使わない場面の方が少ないでしょう。
利用者の立場で言えば、最新情報をグラウンディングしてこず、LLM内の知識だけで完結させてくる方が精度が低いので、毎回グラウンディングさせるのが当然という流れになっていくと思っています。
これによって、
は、AI経由でさっと確認されることが増えていくでしょう。
ただ、一般的な事業会社のWebサイトに関して言えば、
という現実があります。
多くの人は、
という形が普通です。
をしているわけですよね。
この意味では、リアルタイム検索の影響は、
の方が大きく、一般的な事業会社にとっては、相対的には影響が小さいと言えるでしょう。
日頃からXなどでAI関連の情報を追いかけていると、
といった話題がどんどん流れてきます。
しかし、そういった話は、まだ一般のお客さんの世界までは届いていないことが多いです。ここに引っ張られすぎると、
というバランスの悪さが出てきます。
とはいえ、
などの動きがどこまで加速して、どこで減速するのかは誰にも分かりません。
現時点で、
などをまったく使っていないというのは、さすがに経営上のリスクになりつつあります。
上から下まで完璧に使いこなす必要はありませんが、
には、そろそろしておいた方が安全です。
いきなり一番高いプランを契約する必要はありません。
Google WorkspaceやGoogle Oneを契約している方であれば、追加費用なし、または少額の追加でGeminiが使えるケースもありますし、Claudeのようにまた違った使い心地のツールもあります。どれが絶対に正解というより、自分たちが使いやすいものを1つ決めて、まずはそこで「AIに慣れる」ところから始めるイメージです。
ここまで、AI検索の変化にどう備えるかを見てきましたが、すべての会社が同じ方向を目指す必要はありません。
例えば、
という割り切り方も、業種やビジネスモデルによっては十分ありです。
もし、
というモデルであれば、AI検索の細かい仕様を追いかける優先度は下げても構いません。
一方で、
のであれば、
という2点に、早めに手をつけておいた方がよいでしょう。
改めて、今回お伝えしたかったポイントを整理します。
AIの世界はどうしても目新しい話題が多く、追いかけ始めるとキリがありません。
という2つに集中するところから始めてみてください。
0:00 はじめに 0:30 AIによる変化:重要なポイント 1:30 外面的な変化:ウェブサイトへのアクセス減少 3:30 内面的な変化:パーソナライズされた検索 5:30 マルチモーダル化への対応 7:15 今後の企業努力の方向性 9:30 最新情報への対応 11:45 AIの嘘と向き合う 13:45 2つのポイントを押さえよう 15:45 AI関連の情報収集 17:45 検索以外の選択肢 19:45 まとめ
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株式会社ラウンドナップ(ラウンドナップWebコンサルティング)
代表取締役・コンサルタント 中山陽平
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AI検索対策の関連ガイド
今回の実行項目の背景と、中小企業が取り組む順番は、中小企業向けAI検索対策ガイドで体系的に確認できます。
投稿 第552回: AIに選ばれるために。今、中小企業が取り組むべき2つのこと は 中小企業専門WEBコンサルティング会社・ラウンドナップWebコンサルティング(株式会社ラウンドナップ) に最初に表示されました。
ラウンドナップWebコンサルティングの中山陽平です。
今回は、ストーリーテリング、物語性を付けることでWebコンテンツを改善するという話です。ただ、ストーリーは決して魔法の杖ではありません。中小企業・小規模事業者の方々が、どういうところで使えばいいのか。難しい物語作りに取り組む前に考えてほしいことをお伝えします。
最初にお伝えしたいのは、情報を発信している方が、ストーリーテリングという言葉で何をイメージしているのかを確かめた方がいいということです。結構、人によって違うんですよ。
シンプルに「文章の中で、ちょっと背景情報を入れましょうね」という温度感のものもあれば、TEDのように壇上で堂々と語ることをイメージしている人もいます。これでは全然違う話になります。
特に海外の情報には、身ぶり手ぶりや映像を使ってストーリーを語る、劇場型の伝え方を前提にして、それをWebへ落とし込んでいるものもあります。これはものすごく難しいですし、日本にはまるのかという話もあるので、私は基本的には避けた方がいいと考えています。
その人が勧めているストーリーの使い方が、自分たちにとって身近なものなのか。まず、そこをチェックしておいた方がいいですね。
では、伝えたいメッセージすべてにストーリーを乗せると効果的なのか。これについても注意が必要です。物語性がはまるコンテンツと、そうではないコンテンツがあります。
極端な例ですが、パソコンのスペックを調べるときに、「なぜこの構成になったのか」「このチップがこういう作りになったのは、こんな競争の背景があったからだ」と、そこまで知りたいでしょうか。
今、比較検討しているなら、コストパフォーマンスはどうなのか、レビューはどうなのか、ほかと何が違うのか、どういう分野に強いのかが気になるわけです。そこに物語性を求めているわけではありません。スペックを比較するという切り口なら、ストーリーを入れるのは相当難しいですし、多分、需要もないと思います。
でも、同じメーカーの会社案内や採用情報ならどうでしょう。チップの製造については私も詳しくないので、あくまで例え話ですが、なぜこういうものを作ろうと思ったのか、何を目指しているのかという話は、働こうとしている人には気になりますよね。
自分が入ったらどんなプロジェクトに関われるのか、世界にどんな影響を与える仕事の一部になれるのか。協力会社や、付き合う企業を評価しようとしている人にとっても、そうした背景には興味を持ってもらえるわけです。
はまらないコンテンツでは、どれだけうまくストーリーを語っても、大して意味がない。はまるところについてはやる価値がある、ということです。
図版や表組み、順序立てたアニメーションなどは、情報をかみ砕く手間を減らしてくれるので、いろいろなコンテンツで使えます。かみ砕くのが大変なこと自体に価値があるのは、難解な小説や文芸などでしょう。ビジネスの情報では、図版やインフォグラフィックは比較的広く使えますが、ストーリーは同じようには考えない方がいいですね。
私がいつもお客さんにお伝えしているのは、その内容の「現在・過去・未来」を知りたいというニーズがあるかどうかで考えてみてください、ということです。
さっきのチップの性能なら、過去にどうバージョンアップしてきたかは、それに興味がある人には面白いでしょう。でも、今、比較検討している人にとっては、あまり関係がありません。チップでなくても、例えば塗料でも同じことが言えます。
サービスについても、今何をしてくれるかを知りたいときに、過去の話は必ずしも必要ではない。継続して使うサービスなら未来は気になるかもしれませんが、現時点で稟議書に載せる情報とは、また違いますよね。
その会社に信頼を持ってもらうためのコンテンツや採用情報、今後のロードマップを説明する内容なら、現在・過去・未来が関わってきます。
会社ではなく、サービスを受けた人が主語になる場合もあります。事例、お客様の声、サクセスストーリーと呼ばれるものですね。ビフォーとアフターが気になる内容には、ストーリーがはまります。
単にアンケートを載せたり、「これを入れて、こうなりました」という結果だけを並べたりするのではなく、もともとどんな課題を抱え、どう困っていたのか。どんなきっかけでその企業やサービスと出会い、今はどうなっているのか。そして、これから何をしていきたいのか。
こういう物語性があると、読む人が自分に重ね合わせることで、響くコンテンツに変わっていくわけです。主語は会社でもお客さんでもいい。現在・過去・未来が関係しているなら、ストーリーを導入する余地があると考えてみてください。
ただ、最初の話に戻りますが、ストーリーを語るのはものすごく難易度が高いです。自分たちでやろうとして、失敗してしまうことも多いと思います。
失敗するとどうなるかというと、なぜか自分語りをしているホームページになってしまう。特にトップページにありがちです。
こちらはまだ何も聞いていなくて、「あなたたちはどんなサービスをやっているの」「何が違うの」ということを知りたいだけなのに、「我々はこういうふうにやってきて、今はこのキャッチコピーでやっております」と、とうとうと語られる。
皆さんも、見たことがあるのではないでしょうか。そういうサイトに出会うと、「その話はまだいいな。今の段階ではないぞ」と、読むのをやめるか、別のページへ行くか、そこを去ってしまうと思うんですよね。
ストーリーを使う場所は考える必要がありますし、使わない方がいいところもたくさんあります。現在・過去・未来に需要があれば、はまる可能性はあります。ただし、簡単にできるわけではない。その前提で、外部のサービスを使うか、自分たちでやるかを考えた方がいいです。
難しさのイメージとして、ダイレクトマーケティングを長くやってきた方は、ニュースレター、いわゆるDMを思い出していただくといいと思います。物語や思いを書いた手紙を送って、商品を売るやり方です。
私がダイレクトマーケティングに触れた20年ちょっと前には、そういう売り方の話や本がたくさんありました。高額なものがたくさん売れたという話もあり、昔のダイレクトマーケティングでは、割と王道のやり方だったんですよ。
あれ、難しいじゃないですか。できる人は本当に限られていて、当時それができた方には、今でも知っている人は知っているという立場の方が多い。そのくらいの難しさをイメージしてもらえるといいと思います。
では、難しいから避ければいいのかというと、使えるようになった方がいい。ただ、「ストーリーテリングをやりましょう」と正面から取り組むと、いろいろなスキルが必要になって難しいんです。
少し話を戻すと、なぜストーリーが効果的なのか。スペックには表れない情報や、感情に問いかけるようなことを伝えやすいからですよね。映画や舞台、ドキュメンタリーには、そういうところがあります。
それから、覚えやすい。私は特別に記憶力がいいわけではありませんが、たくさんのものを覚える人が、物語を作りながら覚えていくという話がありますよね。歴史も漫画から入った方が覚えやすいというのは、あると思います。
私も源氏物語を覚えるときには、漫画を読みました。あれはあれで、顔が似ていて誰が誰だか分からないという、古典の分かりづらさを引き継いでいるようなところもありましたが、でも分かりやすかった。そういう魅力はあるんです。
ただ、目的が感情に訴えたり、言葉では伝えづらいものを分かりやすく伝えたりすることなら、わざわざ難しい物語を作らなくてもいい。にじみ出るサービスや商品の良さを、どうやって伝えたらいいかという観点で、コンテンツを考えてもらった方がいいと思います。
まず、もともとの商品を磨く。その上で「これ、文字や写真だけではなかなか伝わらないよね。どうしたら伝えきれない部分が伝わるかな」と考えていくと、ストーリーでやろうとしていることと似た効果が生まれます。実現したいことが、ほかの手段でできないかを考えるわけです。
大前提として、いいサービスをしていなければ、ばれてしまいます。まず、いいサービス、いい商品にするということがあります。
例えば、人が関わる商売なら、うちのお客さんにも多い塗装店さん。「親切丁寧に、なるべく不快にならないように施工します」と言っても、それだけでは信じてもらえません。
でも、実際の朝の様子を動画で撮りながら、「こういうふうにやっています」と説明して、ご挨拶しているところを見せる。昨日の作業後がきちんと片付いていて、地面にごみがないことも、動画を回していれば伝わっていきます。
動画一本でも、言葉では伝えきれないものをたくさん撮れるわけです。動画でなくても、自分で言うのではなく、同じ状況のお客さんに語ってもらう方法もあります。文字では伝えきれない部分を、端的に伝えていこう。そこを考えてもらえればいいんです。
少し話があちこちへ行きましたが、大事なのはストーリーによって得られる効果です。それなら、別の手段で実現した方が早いのではないか、ということですね。
自分たちの伝えたいことをきちんと伝えるには、どうしたらいいか。そのための見せ方や、使うコンテンツの種類を考える。「ストーリーテリングをやるんだ、そういう時代なんだ」と大上段に構えると、慣れていない人は多分、失敗すると思います。
文章はなかなか読んでもらえないし、長いから短くしてくれと言われる。かといって短くしすぎると、説明が足りないと言われる。難しいですよね。知りたいことも、知りたい順番も、人によって違います。
本当は一人ひとりに合わせたいのに、Webでは同じ内容を皆さんに見せることになる。その中で、どうしたらもっと伝えられるかを突き詰めていく。そうすれば、わざわざストーリーテリングを意識しなくても、「ここはストーリーがいるよね。現在・過去・未来がいるよね」と感じられるようになるのではないかなと思います。
ここからは、この記事を公開した2025年2月時点で考えていたことです。付け加えると、ストーリーの話題では「人間にしか作れない、AIには作れない」と言われることがあります。ただ、私はこれはポジショントークだと思っています。
人間の感情を持っていないから、人間が考えるような物語を作れなさそうには見えます。でも、昔話を作ってと頼むと、ChatGPTは作ってくれる。感情を再現できていないからといって、表に出てくるストーリーも作れない、というわけではないと思うんですね。
いずれは、質問に対してスペックを説明するようにかっちり答えるのか、ストーリーのように柔らかく語るのか、動画や画像を出すのかも、AIが適したものを選んでいくのではないかと考えています。
状況によって知りたい情報や順番は変わりますが、そこはAIによる検索が得意にしていくところだと思います。固定されたコンテンツに頼る伝え方より、一人ひとりに合わせられるようになる。そうなると、私たちは伝え方を考えなくてよくなるのかもしれません。
そのときにも残るのは、そもそものサービスや商品、働いている人や会社自体を磨いていくことなのだろうと思います。あとは、それをAIや言語モデルにきちんとくみ取ってもらえるように伝えることです。
Webサイトも、企業の情報を集めたデータベースのようなものになっていくのではないでしょうか。必要な情報、不要な情報を判断して、正しい情報が世の中に伝わるように管理する。そう考えると、どんなコンテンツの形がいいかを議論していること自体、いずれ「そんな時代もあったね」となるのかもしれません。
見せ方は大事ですし、ホームページを改善して大きく変わる部分はまだあります。ただ、ゼロクリックサーチが進むと、ホームページの見せ方の重要度は変わってくるのかな、という気はしています。
これは少し雑談ですが、私も過去の自分の情報を読み込ませたチャットボットを作っています。私一人でやっているので、結構一貫した回答が返ってきて、「これがあったら、これはこれで結構良くないか」と思ってしまうこともあります。
でも、どう売っていくのか。それでお客さんは満足するのか。そこは悩ましいですね。特に情報を扱う商売では、商品の構成や売り方、見せ方がかなり変わっていくのではないかと思います。
なくなる仕事も、新しく生まれる仕事もあるでしょう。面白いものと面白いものを組み合わせて、いい結果を出せるものを作る。そういう仕事には未来がありそうで、うちもできたらいいなと思っています。
ストーリーの話から少し離れましたが、まずはその言葉をあまり気にしすぎなくていい、ということです。新しい手法の話に触れたときは、一度冷静になって、自分たちが何をどう伝えたいのかを考えていただければと思います。
商品やサービスの過去から現在への変化を、選ぶ理由として伝える考え方は、Podcast 第192回:商品やサービスの経緯を伝え、納得できる理由を届けるでも扱っています。
ストーリーにするかどうかを含め、目的と相手からコンテンツを考えるときは、コンテンツ作成・活用入門の目的と相手の決め方も参考にしてください。
こちらのフォームへどうぞ。 https://forms.gle/Lvy4nVauyJ2SRhJM7
株式会社ラウンドナップ(ラウンドナップWebコンサルティング)
代表取締役・コンサルタント 中山陽平
Webサイト:https://roundup-inc.co.jp/
投稿 第551回:「自分語り」で終わらせない。Webで伝わるストーリー活用の現実的な方法 は 中小企業専門WEBコンサルティング会社・ラウンドナップWebコンサルティング(株式会社ラウンドナップ) に最初に表示されました。
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